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クリエイティブな仕事をしている某組織に入った瞬間から、そのクリエイターは「歩」から「成り金」となって才能を輝かせるが、高給に魅かれてその組織を出た瞬間から「歩」に逆戻りしてしまうのはなぜか…を40年前から何度もニューヨークへ出向き、その組織躰の当事者たちにインタビューしまとめて1969年に上梓したのが表題の著書です。
「クリエイティビティについて、その環境について、語りあいましょう。」
2009-03-19
(417)ジュリアン・ケーニグ氏のスピーチ(了)
パパート・ケーニグ・ロイス(PKL)社社長
1961年11月9日 全米広告ライターズ・クラブで。
きのう、こちらのサイトで、ジュリアン・ケーニグ氏、エド・マケイブ氏、そしてジョージ・ロイス氏の近況を伝える写真を見た。
1960年代、'70年代、米国の広告クリエイティブの天空でスター彗星として輝いた人たちです。
(左からケーニグ氏、マケイブ氏、ロイス氏)
なつかしさと同時に、現状がいささか不確かにもおもえてきた。彼ら先達が切り拓いてくれていたクリエイティブの王道をゆくには、どうすべきだろう?
11.「これはいい。しかし、これで売れるかね」
私たちのところのクライアントも含めて多くの人が、私たちのした仕事を見て開口一番に言う言葉です。
「これはいい! しかし売れるかね」と。
もちろんです。
私たちの美点を誇示するためではなく、あなたがたを苦しめる異教徒に対する武器として、私たちの例をあげてみましょう。
薬の場合を例にとってみましょう。
これらの一連の薬の広告をどらんになってください。
だれもが「そんなのでは薬は売れやしない」と言いました。
だれもが薬の売り方を知っていました。
風邪をひいていれば薬は売れるというのです。
ええ、確かに、風邪をひいている人がいれば薬を売ることはできます。
たくさんの人がそれを証明してくれています。
でも、私たちは良い趣味も薬を売ることができる、良い趣味も仕事になるということを示したかったのです。
「ジョン、咳をしてるの
ビリーじゃなくって?」
「起きてって、
コルデーンを
飲ませてやれよ」
風邪をひろめるな、コルデーンをひろめよ。
子どもが学校から風邪を持って帰る。と、それは家族中にひろがり、ひろがるにつれて悪性忙なっていく。お父さんがいちばんひどくやられそうになると仕事もできません。
なにものも風邪をとめることはできないのです。でも、コルデーンならその伝染をとめることができます。
コルデーンの水薬は子どもの咳も、くゃみもとめてしまいます、だから病菌が飛びません。(くしゃみは風邪の菌を6mも飛ばします)。コルデーンはお子さんの熱と戦い、鼻をすっきりさせ、のどの痛みを和らげ、かたくなった胸をときほぐし・・・・・・そして彼に微笑をかえします。
さくらんぼの甘さの中にたくさんの薬がはいっているのです。デコンジェスタント、抗ヒスタミン剤、アナルジェシック、去たん剤、咳止めシロップなどがいっしょに、子どもはコルデーンが大好き、早くお使いになるほど効果的です。
科学は風邪藁についてすごく研究してきました。その中で最良のものがコルデーンのびんの中にはいっています。
そして昨年の悪条件下の風邪薬の市場でこのコルデーンのシェアは増加しました。
競争相手よりもずっと少ないお金を使ったにすぎないのです。
涙が出る くしゃくしゃ目
つまる ぐずぐず
咳が出る
風邪ですか? アレルギーですか?
風邪のようにクシャミも出ます、涙も出ます、鼻もフンフンします、呼吸が苦しくなります、風邪みたいです--- が、やっぱりアレルギーなのです。見分ける方法の1: もし年に3回か、それ以上も風邪をひくようなら、あなたの風邪はアレルギーの見込み十分。アレレストをどうぞ.
判別法の2: もし夏に枯草熱にかかるようなら、冬には、あなたは多分、ホコリ、羽毛、犬、猫、ウール、化粧品にアレルギーの反応があるでしょう(ご同情申しあげます)、ふつうの風邪のように、鼻ををすすったり、クシャミをしたりします。アレレストをどうぞ。
この新錠剤は、咳、涙、水鼻、アレルギー性の風邪のくしゃくしゃ目を鎮めます。風邪の薬でこういうふうに効くものはありません。起きぬけにクシャミが出たらアレレストを。年に3回以上も風邪をひいたらアレレストを。ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハックション! アレレストをどうぞ。
(風邪をひくと、ふつうはしばらくの間,、抵抗力ができるはずなので、年に3回以上もひくようなら、アレレストをどうぞ。薬局で説明をきいてからお飲みください)。24錠入り1ドル25セント 48錠入り1ドル98セント
アレルギーにはアレレスト
2年前の夏、新アレルギーのアレレストを、中西部の四つの都市でこんなふうに、やっぱり良い趣味でやってみました。
昨年の夏には私たちは、全米の30%にまで販売地域をひろげきました。
人びとは「そんなんでは、薬は売れない」と言いました。
でも、私たちはみごとやってみせましだ。
ウルフシュミット・ウオッカもわずか間に、こんなふうにしてかなり売れるこようなりました。
このプジョーの広告は、プジョーのための広告というより、私たちの代理店のための広告だっとして無視していらっしゃる人もいるようです。
これはプジョーの広告の中でも、とりわけ成功を呼んだものです。
そして、私たちがプジョーを受け持つようになってから、プジョーの売上げは倍になりました。
ディリー・ビーンズはおなじみですか?
これは、食料品を売る方法としては、おかしなやり方です。
でも売れました。今度、アカウントマンやスーパパイザーや社長さんや重役が「うん、 これは想像力に富み、創造的で実によろしい。だが売れる広告だろうかね?」と言ったら、こう言いなさい。
「もちろんですとも。もちろん売れますよ」あとは、私たちが応援してあげます。
12.スターチ社の数字
私は、私たちのつくった広告に対して良い結果のでているときは、スターチ社(聖霊)の数字が好きですし、悪くでているときは嫌いです。
13.広告批評
私たちの広告をほめているときは好きですし、けなしているときは嫌いです。
今週のクリエイティブ・マンズ・コーナー(『アド・エイジ』誌19611.11.6号)を見ましたか?
あんな批評を本気で受けとる人がいるものですか、
14.自分の広告のよしあし
ブリテストではわかりません。
だれか広告の成功を事前に決定できるという人がいたら、さっそく彼にくっついていらっしゃい。
1日に100万ドルもかせげる人ですから。
調査マンはそんなことはできません。
調査でつくられたすぐれた広告というものが見たいものです。
ただひとつ良い広告か悪い広告か見分ける方法があります。
自分のつくった広告をながめてみて、吐き完がするようだったらそれは悪い広告、気に入って読みたくなって、夢中になって、 気持が動くようだったら、良い広告、これだけです。
あなたよりも愚かで、無知でー、趣味のない消費者を対象にして広告を書いているようでは、良い広告はつくれません。
自分の奥さんを対象にして書くようにするのです。
自分の仕事の最良の測定着はあなた自身なのです。
その広告が、あなたを喜ばせ、教え、購買心をそそるようだったら、他の人を喜ばせ、教え、購買心をそそることができるはずです。
もちろん、あなたがたは、りっばな人で才能もあり趣味もいいことと思います。
あなたがたは、金で金をつくる人なのです。
くり返して言うと、あなたがつくった広告をはっきりテストできる唯一の人は、あなたなのです。
もしあなたの気に入らなかったら、タイプライターにしまっておきなさい。
こうすれば少なくとも自分の仕事に誇りを持つことができます。
すべてのコピーライターがこうしていれば、この職業の向上をはかれるのです。
ニューヨークの全コピーライターをクビにすることはできないでしょうからね。
しかも一日で。
15.テッド・べーツ社
あなたが(そして多くのコピーライターがそうですが)テッド・べーツ社をあれこれ批評する前に、自分のやっていることをよく考えてどらんなさい。
要するに、あなたはあのM&M ・チョコレートのキャンペーン以上にすぐれたキャンペーンをつくったことがありますか?
16. PKLはどうやって仕事しているか
ウルサ型のコピーライターが、自己狂信的アートディレククーといっしょに部屋の中であばれています。
彼らが満足そうに、のどをならすまで部屋から出しません。
17.広告の悪名
広告の悪名のユエンは、大衆が私たちを理解しないからではなく、理解しているからです。
俗悪で、無学で、醜く、誇大表現に満ちている広告がいっぱいです。
いかに売るかを知らないゆえに、こういうことが起きてくるのです。
より多くの大衆に売るために、最小公分母を求めます。
それはきわめて低いものです。
だから、多くの広告マンたちが自分の広告を恥じる結果になるのです。
しかし私たちのように、なかには良い趣味は、良いビジネスたりえると信じている人もいるのです。
あなたがたもそうだと思います。
私たちはみな、自分で誇りのもてる広告をつくりたいと願っています。
趣味を向上させることで、低めることではありません。
大衆をバカにしないで尊敬するのです。
英語を堕落させないで、尊重するのです。
みんなが望んでいることなのですから。
実行しましよう。
18. 私のよき友は、コピーライターです。
ご静聴ありがとう。
「名誉の伝堂入り」授賞返礼のスピーチ
『アド・エイジ』誌 1966.4.18号
ランジュ・ド・メゾン
【chuukyuのおまけ】オフィスでやっているクリエイティブ・センス・アップ・ミーティング---きのうは、特別の部で、終業後6時から45分、日本になかったコンセプト---ランジュ・ド・メゾンについて、ポルトー(D.Porthault)製の金刺繍の12人掛け用大判テーブルクロスなどを持ち込んで実物講義。内容は、拙著『知的女性のためのエレガンス商品学』(鎌倉書房 1977.3.30)のあとがきでご推察を。
あとがき
この(1976年)秋、パリヘ行ったついでに、モンターニュ街の店でシーツとかタオルとかテーブルクロスなどを売っているポルドー社のエ場を見学しました。
工場はパリから150kmほど北、ベルギー国境に近いリール県の田舎町カンブレの町はずれにあります。
運転してくれたのはアラン・ポルトー2代目社長で、テヘラン出張から昨夜帰ってきたばかりというのに「天候が悪くて自家用機で飛べなくて申しわけない」を連発しながら、同行のパリ育ちのゴルペスト嬢(---といっても若くはない)とあれこれ話しています。
で、ゴルベスト嬢が、
「ランジュ・ド・メゾンってフランス語を知っていますか?」
知らないと答えると、タオル、バスマット、手袋(これで体を洗う)などの浴室まわりのもの、シーツ、ベッドカバー、枕カバーといった寝室用品、テーブルクロス、ナプキンなどの食卓用の布類のことだと説明されました。
なるほど、フランス語の辞書を見ますと、
・linge---リネンノ布地
・lingé---白布ノ備エテアル
とあります。
要するに「家庭内に備えるべき白布」といったほどの意味でしょうか。
その後、ミラノでクレメンティ夫人から、イタリア語だと「ビャンケリーヤ bianchenaj」がそれにあたると教えられました。
ビャンコが「白い」ですから、ビャンケリーヤは「白布」でしょうね。
ゴルベスト嬢とボルドー社長は、フランスでは、ランジュ・ド・メゾンの揃え方については、学校の「エコノミ・ドメスティク(家庭科)」の時間で教えるし、母親も娘に伝えるとか、中世紀ごろの豊かだったフランドル地方で生まれた言葉だとか、上流家庭になればなるほど自宅への招待は大切な行事なのだから、家庭内のそういった小物にまで主婦の洗練さが及ばなければいけないのだ・・・とかと交互に説明してくれました。
戦後、「白布」は色物や柄物に変わってきたわけで、よけいに主婦のセンスが問われるのでしょう。
それで、ふと気がついたのですが、私たちは、いろんなモノをヨーローハからとり入れているのに、ランジュ・ド・メソンのような生活の基本的な考え方については、存外関心を払っていないのではないでしょうか。
急ぎ足だった世の中も落ちついてくるようですから、もういちど根本に帰って、モノと生活のかかわりあいを考えなおしてみるのもおもしろい・・・と思って本書をまとめてみました。
原稿は、マダム誌の坂口元編集長と小島弘子さん・原田英子さんにせっつかれ・せっつかれながら1年半連載した同題の『エレガンス商品学』に大幅な手を入れたものです。
久里洋二さんのイラスレイション、森本宏さんの写真はなるべくそのまま転載させていただき、連載中もお世話になった松本達さんの腕をふたたび借りました。
A speech by Mr. Julian Koenig (3)
president of Papert Koenig Lois Inc.
The Advertising Writers Club
November 9, 1961
<<A speech by Mr. Julian Koenig (1)
ELEVEN. "Great, but will it sell?"
Right from the start, a lot of people, including some of our present clients, have looked at the work we do and said "Great! But does it sell ?"
It sells.
Let me give you some examples, not so much to_demonstrate our virtue but to give you some weapons against the infidels who press you in.
For example, in drugs.
Don't spread the cold. Spread the word-Coldene.
These are drug ads.
Everyone said "You can't sell drugs like that."
Everyone know you couldn't sell drugs like that.
Everyone knew how to sell drugs.
Cross sections of nasal passages.
Well, obviously you can sell drugs with nasal passag.
People are doing it successfully.
We wanted to demonstrate that good taste can also sell drugs---that good taste can be good business.
it tears it itches
it clogs it runs
it cough
Is it a cold? Or is it an allergy?
It can sneeze like a cold, tear like a cold, sniff like a cold, blow like a cold, feel like a cold---and still be a allergy. One way to tell: if you have 3 or more colds a year, the chances are good your cold is an allergy. Take Allerest.
Another way to tell: you have hayfevers in summer, you're probably allergic in winter to dust, or feathers, or dogs, or cats, or wool, or cosmetics. (Sorry, daring.) You sniffle and sneeze like a common cold. Take Allerest.
This new tablet calms the cough, the sneeze, the tears, the runny nose, the itchy eye of allergic cold. No cold tablet can work as well. Ah-ah-ah-ah-ah choo! Take Allerest. (When you have a cold, you usually develop resistance that should protect you for some time. So if you have repeated colds, take Allerest. Your druggist has Allerest and will tell you about it.)
24 tablets for $1.15. 48 tablets for $1.98.
In a bad cold market last year---spending far less money than competition---this kind of advertising increased Coldene's share of market.
Two summers ago 'we tested Allerest, a new allergy tablet, in four Midwest cities. Last summer we were in some thirty percent of the country.
People said "You can't sell a drug like that," but we did.
After six lean years, advertising like this is finally selling some Wolfschmidt Vodka.
Some people dismissed this Peugeot ad as an advertisement for our agency.
It was the most successful Peugeot ad of all in numbers of inquiries.
And since we've taken over Peugeot,
Peugeot sales have doubled.
Are you familiar with Dilly Beans?
This is an odd way to sell a grocery product.
But it sold.
The next time an account man or some supervisor or the president of your agency or the chairman of the board says:
"Well, that is all very well, very imaginative, and creative, but will it sell ?", you say "Of course, J.B., of course it sells."
And we'll back you up.
TWELVE. Starch figures.
I like Starch figures when we score well and I have no use for them when we score badly.
THIRTEEN.Advertising critics.
I like them when they praise our ads and I dislike them when they dislike our ads.
Did you see the Creative Man's Corner(Ad Age Nov. 6 1961) this week?
How can anyone take that kind of judgment seriously?
FOURTEEN. How do you tell whether your ad is? good or bad?
Pretesting won't do it. If anyonetells you he can predetermine an advertisement's success, stick close to him.
He can make a million dollars a day.
Researchers can't do it. I've yet to see a good ad created by research.
Here is the only test for good or bad advertising I know of.
If you look at your advertisement and want to puke, the chances are it's a bad ad.
But if you are pleased by it, if you would read it, be involved in it, be moved by it, the chances are it is a good advertisement.
You can't create good advertising by writing for a fictitious consumer in Des Moines whom you are told IS stupider, less hep and has less taste than you. Remember, the wife you write to may be your own.
You are the best measure of your own work.
If it delights you, informs you, sells you, it will delight and inform and sell others.
Of course, I assume you are a good person, talented and have good taste.
You can only make gold from gold.
Let me repeat.
The only valid test of the work you create is you.
If you don't like it, don't let it
out of your typewriter. If you do this, you can at least be proud of your work.
If all copywriters do it, we can raise the standards of the profession.
They can't fire all the copywriters in New York-at least not on the same day.
FIFTEEN. Ted Bates. Before you knock Ted Bates
(and a lot of writers do) make sure you understand
your ground. After all, have you done a better campaign than M&M chocolates?
SIXTEEN. How do we work at Papert, Koenig, Lois?
A snarling copywriter is locked in a room with an ego-maniacal art director and we don't let them out until they are purring.
SEVENTEEN. The bad name of advertising.
Advertising gets its bad name not because the public doesn't understand us, but because it does.
A lot of advertising is vulgar, illiterate, ugly and filled with puffery.
All these things happen when you don't care how you sell.
Inevitably, you seek the lowest common denominator to sell the most consumers.
That can be pretty low. That is why so many advertising people are ashamed of their work.
Some of us believe good taste can be good business.
I know you do too.
All of us want to create what we can have pride in.
To elevate taste, not degrade it.
To respect people, not demean them.
To honor the English language, not debase it.
And since this is what we all want, why don't we all do it?
EIGHTEEN. Some of my best friends are copywriters.
Thank you.











