『マリアンヌの夢』 キャサリン・ストー

cinema-chouchou2009-10-07


★イギリス・ロンドン出身(1913年生まれ)の作家であり精神科医でもあるキャサリン・ストー(CATHERINE STORR)は児童文学を数多く書かれている。その中で私にまったく異なる作風として印象深く残っている、好きな作品である『マリアンヌの夢』(1958年)と『かしこいポリーとまぬけなおおかみ(ポリーとはらぺこおおかみ)』(1955年)のご本のこと。独特の「心理ファンタジー」と称される代表作が『マリアンヌの夢』だと想う。他にも『ルーファス』(1969年)も面白い。

関連:『マリアンヌの夢』と『かしこいポリーとまぬけなおおかみ』 作:キャサリン・ストー(CATHERINE STORR) : クララの森・少女愛惜

マリアンヌの夢 (岩波少年文庫)
かしこいポリーとまぬけなおおかみ (世界こどもの文学)
少年と白鳥

※私はやはり、どうしてか、どうしても、「少年少女たち」が大好きで仕方がありません。映画に留まらず原作も可能な限り読みたいと想っていますが、なかなか追いつかない日々。子供の頃に『少年少女世界文学全集』という全集が家にありました。今も持っていますが私の生まれる前に発行されているものです。私には本当は姉が二人居たのです。戸籍に掲載されている長女は僅か一週間の命で死に至ったようです。また、もうお一人の姉が居たのです(名前も付いています)が体の弱い母も結構衰弱しながらの状態でこの世に生きて生まれることの出来なかった方。両親はとても子供好きなので、我が子が欲しくてしかたがなかったのでしょう!そのお二人の姉の名には父の名の一文字がどちらにも付いています。父の事が大好きで、この世で最も尊敬してきたお方。その父の生まれてくる我が子への想い...。両親は生涯、そのお二人の命日を忘れることはなかった姿が今も浮かびます。私も生まれた時は未熟児で元気な状態ではなかったらしく、その後もたいそう大事にされて育ったと感謝しています。母から映画や名作文学を多く教えて頂きました。難しい読めない漢字を母に訊くと直ぐに教えてくれました。薦められたご本を全て読んでいないのです。でも、とっても大好きな作品や主人公たちは忘れることはありません。その頃から、女の子が主役の作品が好きでした。今の私と子供の頃の私を切り離すことなどできず、両親との家は死ぬまで心の故郷であるのだと想います。

『クララの森・少女愛惜』と提携しながら、こちらでは『私の好きな少年少女文学』をゆっくりとですが、纏めてゆく作業もしてゆこうと想います。稀少本とされるものは絶版で現在入手困難ですが、意外と図書館にはひっそり居ます。また、私のモットーのようなもので、それは音楽でも映画でも同じ。有名な名作たちを「知ったかぶり」されたり、「知ったか嫌い」されることを好みません。長年愛され続ける世界には大切ななにかがあるのです。受け取り方は其々ながら、それらをパスして人の知らない作品ばかりを追う人々も多い。それもお人の勝手ですが。また、今はネット時代で調べると様々な情報が溢れている。「聴いた気になる」し「読んだ気になる」ことも安易かもしれない。しかし、「知らないことは知らない」と云う姿は恥ずかしいことではなく、教えて頂く事は人生の学び。私の読書はめちゃくちゃの濫読癖で、その都度、感動と混乱が生じていますので、そろそろ整理をしないと時間がないようにも感じています。