2008-11-30
URBAN COMMONS/COMMONSから都市を語る
山本理顕×西田司×藤村龍至のシンポジウムに行ってきた(@Bank Art Mini Gallery/14:00〜16:00)。展覧会のテーマが”URBAN COMMONS"なので『地域性』、『コミュニティー』といった言語がキーとなり、プレゼン、対談が進行する。話を聞いて展覧会からさらに見えてきたこともある。とりあえず今はまとめ書きと簡単な感想。
<1>西田司氏/インタラクション/近所
西田氏から提示されたキーワードは<インタラクション><1人で楽しめる都市><人は同じ道を歩く/コンタクトレスな出会い><隣人感/距離感/生活感>。キャッチフレーズ的で『広告的言語』だ。都市の公開空地や路地や屋上に街のCOMMON的な空間をつくるインスタレーションは面白くアート的だ。直感的に伝わってくるプレゼンだ。しかも、西田さんのコンセプトは<建築>でしか実現出来ないことだなと実感する。
<2>藤村龍至氏/コモン=ランゲージ
藤村氏から提示されたキーワードは<複雑さを設計できないか><ジェネリックな状況の中で、どう環境のスペシィフィリティを読み込むか><プレゼン自体をオープンにすることで、いろんなものを取り込みたい><不動産のデータベースを更新する新しい建築のデータベースを提示するのも建築家の役割ではないか><建築は複雑な地域の言語を再構成する><新しい建築言語=コモンランゲージをつくっていくべきだ>。ここで藤村氏の言う<複雑>には注意したい。<複雑>を語る建築家には藤本壮介がいるが、藤本氏の場合は<形式的な複雑さ>である。一方、藤村氏の場合は<条件の複雑さをどう設計に取り込んで形態言語に定着させるか>ということだ。さらに、形態言語の説明として槇文彦の<メガフォーム><グループフォーム><ジェネティックフォーム>を引用したことは興味深い。勉強したいテーマだ。
<3>山本理顕氏/地域社会圏
山本氏の『1970年代から情報化社会といわれるようになってから、<建築>というよりも<企画>や<イベント>と盛んに言われるようになり<非シンボリズム的建築>が求められた。さらに、人の生活圏の中で人が帰属する<場所>が無くなる一方で<情報コミュニケーション>が発達し<島宇宙化><オタク化>が進行していく中で、都市の中にCOMMONSを創ることは可能か。都市の中でコモンは可能か。』という問題提起から始まり、『コミュニティーとは挨拶することで、挨拶をするという関係が非常に重要ではないか』と強調。76世代と山本世代のギャップが浮き彫りになって興味深い。
会場では哲学者の東浩紀氏も熱心に聞いていた。東さんも社会の<郊外化>や<動物化>という状況に対してどうすべきか建築家に期待しているのだろう。
今回強く感じたのは『地域性』や『コミュニティ』というのは<企画>として語られることが多いような気がするが、3方とも<建築>によって実現しようとしていることだ。<企画>と<建築>は全く別物だ。今回のシンポジウムで自分の中で建築を考えていく軸みたいなものが見つかったような気がする。
