「隣人13号」見ました。

井上三太原作(TOKYO_TRIBESの人)と言うこと。役者さんが揃ってる
ということで鑑賞して見ましたが、正直なんなんでしょうこれはって
感じの映画で、ガッカリしてしまいました。
話は主人公村崎十三(小栗旬)は過去に受けた陰惨なイジメが原因で、
自身の精神の駕篭の中に別人格・13号(中村獅童)を宿らせる。
就職先・新居近くでイジメの首謀格であった赤井(新井浩文)と出会
ってしまう。赤井が気付かない内に村崎の中の13号が凄惨な狂気を溢
れさせていく。激しい暴力が静かに静かに描かれていくのですが、子
供じみた狂態は見ていて、とても不快になる。
村崎の中の暴力と暴力への恐怖の葛藤、13号の
「乗り越えろよ」
のひと言がキーワードとなります。
13号の狂気が日常に溢れると村崎に止めるすべはなく、行為の後に虚
しい自分が残るだけ。暴力の解放は村崎にとってオナニーのようなも
のとして扱われている。
自分の殺意を自制できない村崎と傲慢な自分を抑えられない赤井の子
供じみた対決。互いに「乗り越える」行為があれば、未来は変わった
かもしれない。明るいもう一つの未来の暗示でエンディング。
殺伐とした狂った行為が行われた筈なのに、その部分は描写されませ
んでした。とても中途半端な結末で、消化不良もいいところ。
速攻で売却決定。