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ごろにゃ〜の手帳(備忘録) − パーソナルMBA的な? このページをアンテナに追加 RSSフィード

2018年06月04日

ナッジとは

「ナッジ(nudge)」とは注意や合図のためにひじで人をそっと突くことを指す英単語です。2003年にシカゴ大学経営大学院に所属するリチャード・セイラー氏と法学者キャスサスティーン氏の論文「リバタリアン・パターナリズム」で提唱されて以降、行動経済学の分野で注目されてきました。

ナッジは「選択構造」を利用した行動経済学にもとづく戦略だ。選択構造とは、「選択肢を提示する形」のこと。



実際のところ、ナッジとは優秀なセールスマンが経験的に知っていたセールステクニックの応用にすぎません。しかしながら、ナッジは学問であり、科学的裏付けがあり、社会全般に応用が可能です。ナッジの代表的なテクニックには以下のようなものがあります。

デフォルト

とって欲しい行動を初期設定値として設定しておく。

例:Amazonプライムの1ヶ月無料キャンペーン。初期設定は「無料期間終了後は有料会員として継続」になっている。

フィードバック

とって欲しくない行動が起きたら直ちに注意喚起する。

例:自動車のシートベルト。ベルトを閉めずにエンジンをかけるとランプやBEEP音で警告する。

インセンティブ

とって欲しい行動が起きたら報酬を与える。

例:スマートフォンのゲームアプリ。毎日ゲームを起動するだけで1日1回ログイン報酬がもらえる。

選択肢の構造化

複雑な選択肢をわかりやすく整理する、またはあえて少数に絞る。

例:レストランのメニュー。「当店おすすめ」などの表示で実質的に選択肢を減らしている。

ゴールの可視化

とって欲しい行動のゴールと、ゴールまでの距離を可視化する。

例:スタンプカード。特典入手に必要なスタンプの数が明確である。

2018年05月21日

アマゾンにおけるリーダーとは何か

Our Leadership Principles

リーダーとして行動するための14カ条

アマゾンでは、社員1人ひとりがリーダーとみなされており、共通点は顧客中心主義、つまり顧客にフォーカスしていることだ。アマゾンにおけるリーダーとは何か、それは『リーダーシップ14カ条』に定義されている

●Customer Obsession

リーダーはカスタマーを起点に考えて行動します。カスタマーから信頼を獲得し、維持していくために全力を尽くします。リーダーは競合に注意を払いますが、何よりもカスタマーを中心に考えることにこだわります。

●Ownership

リーダーにはオーナーシップが必要です。リーダーは長期的な視野で考え、短期的な結果のために、長期的な価値を犠牲にしません。リーダーは自分のチームだけでなく、会社全体のために行動します。リーダーは「それは私の仕事ではありません」とは決して口にしません。

●Invent and Simplify

リーダーはチームにイノベーション(革新)とインベンション(創造)を求め、常にシンプルな方法を模索します。リーダーは状況の変化に注意を払い、あらゆるところから新しいアイデアを探し出します。それは、自分たちが生み出したものだけには限りません。私たちは新しいアイデアを実行する上で、長期間にわたり外部に誤解されうることも受け入れます。

●Are Right, A Lot

リーダーは多くの場合正しい判断を行います。強い判断力を持ち、経験に裏打ちされた直感を備えています。リーダーは多様な考え方を追求し、自らの考えを反証することもいといません。

●Learn and Be Curious

リーダーは常に学び、自分自身を向上させ続けます。新たな可能性に好奇心を持ち実際に追求します。

●Hire and Develop The Best

リーダーはすべての採用や昇進において、パフォーマンスの基準を引き上げます。優れた才能を持つ人材を見極め、組織全体のために進んで人材を活用します。リーダーはリーダーを育成し、コーチングに真剣に取り組みます。私たちはすべてのメンバーのために新しい成長のメカニズム(例:Career Choice)を創り出します。

●Insist on the Highest Standards

リーダーは常に高い水準を追求します。この水準は高すぎると感じられるかもしれません。リーダーは継続的に求める水準を引き上げていき、チームがより品質の高い商品やサービス、プロセスを実現できるように推進します。リーダーは不良を下流に流さず、問題を確実に解決し、再び同じ問題が起きないように改善策を講じます。

●Think Big

狭い視野で考えてしまうと、大きな結果を得ることはできません。リーダーは大胆な方針と方向性をつくり、示すことによって成果を導きます。リーダーはお客様に貢献するために従来と異なる新たな視点をもち、あらゆる可能性を模索します。

●Bias for Action

ビジネスではスピードが重要です。多くの意思決定や行動はやり直すこともできるため、大がかりな分析や検討を必要としません。計算されたリスクをとることも大切です。

●Frugality

私たちはより少ないリソースでより多くのことを実現します。倹約の精神は創意工夫、自立心、発明を育む源になります。スタッフの人数、予算、固定費は多ければよいというものではありません。

●Earn Trust

リーダーは、注意深く耳を傾け、率直に話し、人に対して敬意をもって接します。たとえ気まずい思いをする事があったとしても間違いは素直に認め、自分やチームの間違いを正しいと言ったりしません。リーダーは常に自分たちを最高水準と比較、評価します。

●Dive Deep

リーダーは常に各業務に気を配り詳細も認識します。頻繁に現状を確認し、メトリクスと個別の事例が合致していない時には疑問を呈します。リーダーが関わるに値しない業務はありません。

●Have Backbone; Disagree and Commit

リーダーは、賛成できない場合には、敬意をもって異議を唱えなければなりません。たとえそうすることが面倒で労力を要することであっても例外ではありません。リーダーは、信念をもち、容易にあきらめません。安易に妥協して馴れ合うことはしません。しかし、いざ決定がなされたら、全面的にコミットして取り組みます。

●Deliver Results

リーダーは、ビジネス上の重要なインプットにフォーカスし、適正な品質で迅速にそれを実行します。たとえ困難なことがあっても、立ち向かい、決して妥協しません。

2018年05月07日

CVC

コーポレート・ベンチャーキャピタル(CVC)とは投資会社ではない大企業(以下、「大企業」)が社外のベンチャー企業に対して投資を行う活動のことである。CVCには様々な形態があるが、大企業が資金を拠出してCVCファンドを組成して、自社の投資部門や投資子会社が運用を行う形態が基本である。

 わが国においては2000年代のベンチャー・ブーム時に大手電機メーカーを中心としてCVCの設立が相次いだが、投資先として魅力のあるベンチャー企業が少なかったことや、投資する側のノウハウ不足等が原因で撤退や縮小が相次いだ。しかしながら、2011年頃からIT系の企業や通信・放送系の企業を中心として再びCVCの設立が増えている。

 CVC設立には、大きく分けて「財務的リターン」の獲得と「戦略的リターン」の獲得の2つの目的がある。前者は投資先のベンチャー企業が株式上場(IPO)したり他社に買収されたりすることによる金銭的なリターンを獲得することであり、CVCに限らずベンチャーキャピタル全般に共通した目的である。一方、後者はベンチャー企業への投資を通じて、事業シナジーの実現によって大企業自身の戦略を達成するという目的のことである。具体的には先端技術や市場に関する情報の獲得、補完財の育成による自社製品の需要喚起、製品のクロスセルの実施等が挙げられる。財務的リターンと戦略的リターンを両立できるような投資先ベンチャー企業が多数あればよいが、現実的には両者を同時に満たすような投資先は少ない。過去の調査などではどちらかというと戦略的リターンを重視するCVCの方が多いが、それぞれの目的にどの程度の重きを置くかはCVCごとの判断となる。

エクスターナル・アセット・マネジメント(EAM)

最近はPBの需要も高くなり、多忙なプライベートバンカーに代わって、専門の外部資産管理会社が顧客担当になっているケースが目立ちます。

こうした外部資産管理会社のことを「エクスターナル・アセット・マネジメント(EAM)」と呼びますが、EAMが投資一任契約を結び、資産運用管理サービスを提供します。

EAMは、提携先の複数のPBのなかから、顧客に最も適したPBを紹介します。

EAM自身は、商品販売のノルマがなく顧客に投資を勧めることもありません。また、PB側のコンプライアンスは厳格で、PB口座は名義口座からの資金しか受け取らないため、投資するための資金はEAMを通さず直接PBへと流れるために安心です。

2018年04月01日

一日に接種が必要なタンパク質の量

運動していない人 体重1kgあたり0.8g

65kgの体重の人は52g

納豆1パック 7g

卵1個 6g

ご飯1善(150g) 4g

牛乳(200g) 6g

無調整豆乳(200g) 9g

魚肉ソーセージ 7g

ハンバーグ(120g) 15g

サーロインステーキ(200g) 54g

ヒレステーキ(200g) 52g

プロセスチーズ2P 7g

ナチュラルチーズ 2p 6g

「思いが届く」「人を動かす」ストーリーの語り方(スピーチ)

効果的に伝わる「3つの型」

<ポイント提示型>

ポイント提示型は、「取り組むべき改革のポイントは、3つあります」などのように、メイン・メッセージを支える論点(ポイント)を並列に示し、解説するスタイルです。自らの考えを端的に伝えたいときや、あるテーマをわかりやすく説明したいときに有効です。

<ストーリー型>

ストーリー型は、実体験とそこから学んだ教訓を、ストーリー(物語)で伝えるものです。「状況設定(事件)→葛藤→解決→教訓」という流れで語ることが基本です。

ストーリー型の良さは、自身が体験したことを、聴き手が追体験することによって、心が動き、話し手の感情が聴き手にも伝わることです。まさに、「感情伝達」が実現するわけです。

使い方のコツとして、自分だけのストーリーを語ることが大切です。自分自身の実体験を語り、そのときに何が見えたか、何が聞こえたか、何を感じたかなど、情景と内面の動きをありありと描写する必要があります。

ありがちなのは、ストーリーを説明してしまうこと。人ごとのように、物事の推移を客観的に説明しても、聴き手の心をつかむことはできません。成功したことだけでなく、経験した困難や葛藤について腹を割って話すことで、信頼の基盤ができ、聴き手の心に訴えることができます。

<ビジョン・アクション提起型>

まずビジョンを提起し、最後に聴き手に対して具体的な行動を促すように語りかける構成法です。ビジョンを描くことで、聴き手に取り組むことの意図や、その先にある社会や企業の未来像が伝わり、それが聴き手の心を奮い立たせます。

キング牧師が「I have a dream(私には夢がある)」と語り、黒人と白人が手をとり合って、ともに社会をつくっていく光景をありありと描いたスピーチも、この型に則って展開されています。アメリカでは定番の型であり、「アラン・モンローの説得技法」と呼ばれる手法が使われています。


モンローの説得技法は、次のステップで話を構成します。

(1)注目

聴き手の注意を引き付ける。

(2)問題点

聴き手が直面する問題点を描写する。

(3)解決策

問題点に対する解決策を示す。

(4)視覚化

解決策が実行された結果、どのような未来が実現するのかを視覚化する。

(5)アクション

解決策の実施に向けて、最初の一歩を呼びかける。

伝説のスピーチとして名高い、スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学卒業式スピーチは、ストーリー型とポイント提示型を組み合わせて構成されています。これら3つの型を自由に組み合わせて使うことで、わかりやすさと感動の双方を満たすスピーチ、プレゼンをつくることができます。



強い「思い」が人を動かす

TEDで行われたサイモン・シネックのプレゼン「優れたリーダーはどうやって行動を促すか」は、2200万回以上も再生されるなど、多くの人に支持されています。

シネックは、「『何を』を語る前に、『なぜ』を語ったときに人が動く」ことを伝えました。なぜこの商品を世に届けたいのか、なぜこの会社を立ち上げたいのか、そうした意図や思いを伝えることで、優れたリーダーは、人々をインスパイアし、行動に駆り立てているのだというのです。

シネックのプレゼンは、中身の面だけでなく、話し方の面でも、多くのビジネスパーソンにとって、お手本となるものです。

シネックは、「『なぜ』を語り、周りの人たちをインスパイアしてほしい」ということを、情熱を込めて伝えています。そして、その強い思いが、シネックの目の輝き、声のトーン、拳への力の込め方などに現れています。

このように私たちは、言葉に加えて身体からもメッセージを発しています。たとえば、目は多くを物語ります。聴き手に対して視線を送ることで、「あなたと向き合っている」ことをしっかりと伝えることができます。大勢の人の前で話すときは、すべての人、一人一人の目を見ることは困難です。そのような場合は、会場を3分割して、中央、右、左と、それぞれのブロックにしっかりと視線を送ります。

しかし、ここで大事なのは、どう見られるかを意識して、無理な笑顔をつくるなど、見せ方のテクニックを駆使することではありません。心から湧き出す笑顔ではなく、つくられた笑顔ではかえって、そのぎこちなさが不信感につながります。

大事なことは、「伝えたい思い」を心の底から抱くことです。私たちの心と身体は、脳の構造からも連動するようにできており、ある感情を抱いたとき、その感情にふさわしい表情、仕草、身体の動きが生まれます。

普段は、心と身体は自然に連動しているのですが、緊張したときは、「失敗するのではないか」などと意識が先行して、聴き手に届けたい思いが吹っ飛んでしまったり、身体がガチガチになってしまったりして、心と身体の連動性が途切れてしまうことがあります。

心と身体の自然な連動性を確保するために、スピーチ、プレゼンをする前に、静かなところで心を鎮めることが大切です。聴き手は今、どんな困難に遭遇しているのか、どんなことに挑戦しようとしているのかなど、気持ちを感じ取るように努めます。そのうえで、聴き手のために何ができるか、どんな思いを届けたいのかを改めて確認し、その思いで心を満たしていきます。

思い、言葉、身体が一直線で結ばれたときに、最高の迫力が生まれ、感動を呼ぶスピーチ、プレゼンが可能となるのです。

人の心を動かすスピーチ

聴き手の心を揺さぶり、信頼を感じさせながら、効果的にメッセージを届ける。そんなストーリーを語るためには、どうすればよいか? 具体的には、次の3つの点を満たすことが重要となります。

 第一に、効果的な流れでストーリーを語ること。事件(状況設定)→葛藤→解決→教訓、という流れが基本です。感動する映画やドラマは、多くの場合、この流れで構成されています。

 第二に、情景と心理をありありと描写すること。目をつぶれば、まぶたに映画のワンシーンが映し出されるくらい、細部までリアルに表現すること。特に、葛藤の場面では、心のつぶやきをそのままに描くことが大切です。

 第三に、思い切った自己開示を行うこと。最近の研究でも、信頼されるリーダーには、人間らしさ、温かさが求められることが明らかになっています。うまくいったことだけでなく、成功に至るまでの道のりで経験した困難や葛藤を、包み隠さず打ち明けることで、聴き手は、話し手が生身の人間であり、自分の弱さを認める勇気を持つ、率直な人間であることを感じます。このことが、話し手に対する信頼感にもつながるのです。



事件(状況設定)

 まず、ストーリーの冒頭で、きっかけとなる出来事である事件を描きます。具体的には、いつ、どこで、誰が、どんな状況下で、どんなことが起きたか、について触れます。実際のスピーチでは、この部分をできるだけ短く語ることが肝要です。ここをダラダラと話してしまうと、聴き手の集中力が途切れてしまい、後に続く話を聞く気が失せてしまいます。

葛藤

 次に、葛藤を描きます。起きた事件でどんな困難に直面し、どんな葛藤があったか。その克服のために何を行ったのかについて描きます。実際のスピーチでは、起きたことだけでなく、そこで何を思い、何を感じたか、ありありと心情を描くことが肝要です。そのことで、聴き手の心が掻き立てられるからです。

解決

 ストーリーの締めくくりは、最終的にどのように解決したかを描きます。何が解決の糸口となったか。それにどう対処して決着に至ったかなどについて触れます。

教訓

 ストーリーの後に、どんな教訓を学んだかをまとめます。そのうえで、聴き手に届けたいメッセージを伝えます。実際のスピーチでは、ここが一番大切です。ストーリーは、教訓とメッセージを届けるために語られるのですから、「この経験を通じて、自分はいったい何を学んだのか?」ということを繰り返し自問自答しながら、深い学びを引き出すことが肝要です。


---

ビジョンを語る際の“説得技法”

 ビジョンを語り、人々に行動を促すためのスピーチを行う際に、アラン・モンローの説得技法を用いることが効果的です。これは、?アテンション(注目)→?ニーズ(必要性/問題点)→?ソリューション(解決策)→?ビジュアライゼーション(視覚化)→?アクション(行動)、という流れでスピーチを構成する方法です。

 オリンピック東京招致のプレゼンテーションで、チームジャパンが成功した要因として、グローバル・ビジョンをアピールした点が挙げられます。日本が、一国の利益を超えて、スポーツの価値をグローバルに広めることで世界平和を実現するという、オリンピック精神を持って開催に臨むことを示したことが、IOC評価委員の信頼を得ることにつながったのです。

 詳細は安倍首相のスピーチで語られましたが、その際にモンローの説得技法の流れが用いられています。以下に見ていきたいと思います。(日本語訳は、『ハフィントンポスト』「オリンピック東京プレゼン全文、安倍首相や猪瀬知事は何を話した?」2013年9月8日を元に作成)

?アテンション(注目)

 まず、冒頭で聴き手の注意を引きつけます。安倍首相は自らの経験を語り、日本人は心からオリンピック運動の価値を理解していることを示しました。ここでは、より直接的に、ビジョンを示すキーワードを端的に語る方法も効果的です。

「私は本日、はるかに重要なメッセージを携えて参りました。それは、私ども日本人こそ、オリンピック運動を真に信奉する国民であるということです。その最たる例が私です。

 私は1973年に大学に入り、アーチェリーを始めました。その理由は、その前の年に開催されたミュンヘン・オリンピックで、アーチェリーがオリンピック競技種目に復活したからです。すでにその時、私のオリンピックへの愛が芽生えていたのです。

 今でも、こうして目をつぶると、1964年の東京大会開会式の情景が目に浮かびます。一斉に放たれた、何千という鳩。紺碧の空高く、5機のジェット機が描いた五輪の輪。その何もかもが10才だった私の目を見張らせるものでした。」

?ニーズ(必要性/問題点)

 次に、なぜ、そのビジョンを追及することが必要なのか、その理由について述べていきます。安倍首相は、オリンピックが世に残すものは、造られた建物ではなく、スポーツの価値を知り、その価値を世界に広めようと目覚めた人を育てる点にある、という考えを主張しました。ここでは、ビジョンを持つに至った背景ストーリーを語ることも効果的です。

「スポーツこそが、世界をつなぎ、万人に等しい機会を与える。オリンピックの開催を通じて、私たちはこのことを学びました。オリンピックの遺産とは、建築物や、国を挙げて推進したプロジェクトばかりを言うのではない。開催を通じて育った人こそが大切なのだ。オリンピックの精神が、私たちにこのことを教えてくれました。」


?ソリューション(解決策)

 続いて、どうすれば、そのニーズを満たすことができるのか、問題を解決することができるのかについて、具体的に述べていきます。安倍首相は、かつて日本が行ったスポーツ・ボランティアの世界派遣に触れながら、日本が準備する新しいプランについて説明しました。

「翌年、日本はボランティアの組織を作りました。広く、遠くへの、スポーツのメッセージを送り届ける仕事に乗り出したのです。以来、3,000人もの日本の若者が、スポーツ・インストラクターとして世界で働きました。訪れた国は、80カ国を超えます。この活動を通じて、100万を超す人々の心に感動を届けたのです。

 敬愛するIOC委員の皆様に申し上げます。2020年に東京を選ぶとは、オリンピック運動の一つの新しい、強力な推進力を選ぶことを意味します。なぜならば、私たちが実行しようとしている「スポーツ・フォー・トゥモロー」という新しいプランのもと、さらに多くの日本の若者たちが、世界に出て行くことを意味するからです」

?ビジュアライゼーション(視覚化)

 WHYとHOWを述べた後に、未来像を視覚化します。ビジョンを実現するための具体策を実行したあかつきに、どんな未来が待っているのかをありありと描いていきます。安倍首相は、世界に散らばっていく日本の若者たちが、具体的にどんな活動を行うのかに触れました。

「学校を作る手助けをするでしょう。スポーツの道具を提供するでしょう。体育のカリキュラムを生みだすお手伝いをすることでしょう。やがて、オリンピックの聖火が2020年に東京へやってくるころまでには、彼らはスポーツの喜びを、100カ国を超える国々で、1,000万人にならんとする人々に、直接届けているはずなのです。」

?アクション(行動)

 最後に、ビジョンの実現のための行動を呼びかけます。直ぐに実行できる、最初の一歩を呼びかけることが大切です。安倍首相は、IOC評価委員に対して、東京への投票を呼びかけました。チームジャパンのプレゼンテーションは、竹田委員長が締めくくることになっているので、表現が遠回しになっていますが、通常は、よりダイレクトに行動を呼びかけます。

「今日、東京を選ぶこと。それはオリンピック運動の信奉者を選ぶことを意味します。情熱と誇りに満ちた、強固な信奉者を選ぶことに他ならないのです。スポーツの力によって、世界をより良い場所にせんとするために、IOCとともに働くことを強く請い願う。そういう国を選ぶことを意味するのです。皆さんと働く準備が、私たちにはできています。」

 IOC評価委員の信頼を勝ち取る原動力となったチームジャパンのグローバル・ビジョンは、効果的な流れで語られたからこそ、心を揺さぶる力を持つことができたのです。

大事なポイント

●聴き手に対して、ロジカルに話をするだけではダメ。エモーションを揺さぶり、トラストを感じさせることができて、初めて人は自らの意志で動こうとする。

●聴き手を思いやった明確なメッセージを届ける。そのためには、相手を知ることが必要であり、場の要請と聴き手の期待を深く理解することが大切である。

●メッセージを効果的に届けるために、オープニング、ボディ、クロージングの三部構成でスピーチを構成することが効果的。オープニングで聴き手とつながり、ボディではシンプルな構成で主張を支え、クロージングでメッセージを心に焼き付ける。

●情景や心理をありありと描いた、ストーリーを盛り込むことで、聴き手の感情を揺さぶる効果が得られる。自分だけの経験談と学びを、腹を割って話すことで、聴き手に人となりを理解してもらい、信頼の基盤を作ることもできる。経験談は、事件→葛藤→解決→教訓の流れで話すのが効果的。

●ビジョンを描くことで、聴き手に取り組むことの意図と、その先の姿を伝えることができる。そうすることで、人は心を奮い立たせ、やる気を持って物事に取り組むことができるようになる。ビジョンは、注目→必要性→解決策→視覚化→アクションという、アラン・モンローの説得技法の流れで話すのが効果的。

2018年03月31日

「思いが届く」「人を動かす」ストーリーの語り方(スピーチ)

効果的に伝わる「3つの型」

<ポイント提示型>

ポイント提示型は、「取り組むべき改革のポイントは、3つあります」などのように、メイン・メッセージを支える論点(ポイント)を並列に示し、解説するスタイルです。自らの考えを端的に伝えたいときや、あるテーマをわかりやすく説明したいときに有効です。

<ストーリー型>

ストーリー型は、実体験とそこから学んだ教訓を、ストーリー(物語)で伝えるものです。「状況設定→葛藤→解決→教訓」という流れで語ることが基本です。

ストーリー型の良さは、自身が体験したことを、聴き手が追体験することによって、心が動き、話し手の感情が聴き手にも伝わることです。まさに、「感情伝達」が実現するわけです。

使い方のコツとして、自分だけのストーリーを語ることが大切です。自分自身の実体験を語り、そのときに何が見えたか、何が聞こえたか、何を感じたかなど、情景と内面の動きをありありと描写する必要があります。

ありがちなのは、ストーリーを説明してしまうこと。人ごとのように、物事の推移を客観的に説明しても、聴き手の心をつかむことはできません。成功したことだけでなく、経験した困難や葛藤について腹を割って話すことで、信頼の基盤ができ、聴き手の心に訴えることができます。

<ビジョン・アクション提起型>

まずビジョンを提起し、最後に聴き手に対して具体的な行動を促すように語りかける構成法です。ビジョンを描くことで、聴き手に取り組むことの意図や、その先にある社会や企業の未来像が伝わり、それが聴き手の心を奮い立たせます。

キング牧師が「I have a dream(私には夢がある)」と語り、黒人と白人が手をとり合って、ともに社会をつくっていく光景をありありと描いたスピーチも、この型に則って展開されています。アメリカでは定番の型であり、「アラン・モンローの説得技法」と呼ばれる手法が使われています。


モンローの説得技法は、次のステップで話を構成します。

(1)注目

聴き手の注意を引き付ける。

(2)問題点

聴き手が直面する問題点を描写する。

(3)解決策

問題点に対する解決策を示す。

(4)視覚化

解決策が実行された結果、どのような未来が実現するのかを視覚化する。

(5)アクション

解決策の実施に向けて、最初の一歩を呼びかける。

伝説のスピーチとして名高い、スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学卒業式スピーチは、ストーリー型とポイント提示型を組み合わせて構成されています。これら3つの型を自由に組み合わせて使うことで、わかりやすさと感動の双方を満たすスピーチ、プレゼンをつくることができます。



強い「思い」が人を動かす

TEDで行われたサイモン・シネックのプレゼン「優れたリーダーはどうやって行動を促すか」は、2200万回以上も再生されるなど、多くの人に支持されています。

シネックは、「『何を』を語る前に、『なぜ』を語ったときに人が動く」ことを伝えました。なぜこの商品を世に届けたいのか、なぜこの会社を立ち上げたいのか、そうした意図や思いを伝えることで、優れたリーダーは、人々をインスパイアし、行動に駆り立てているのだというのです。

シネックのプレゼンは、中身の面だけでなく、話し方の面でも、多くのビジネスパーソンにとって、お手本となるものです。

シネックは、「『なぜ』を語り、周りの人たちをインスパイアしてほしい」ということを、情熱を込めて伝えています。そして、その強い思いが、シネックの目の輝き、声のトーン、拳への力の込め方などに現れています。

このように私たちは、言葉に加えて身体からもメッセージを発しています。たとえば、目は多くを物語ります。聴き手に対して視線を送ることで、「あなたと向き合っている」ことをしっかりと伝えることができます。大勢の人の前で話すときは、すべての人、一人一人の目を見ることは困難です。そのような場合は、会場を3分割して、中央、右、左と、それぞれのブロックにしっかりと視線を送ります。

しかし、ここで大事なのは、どう見られるかを意識して、無理な笑顔をつくるなど、見せ方のテクニックを駆使することではありません。心から湧き出す笑顔ではなく、つくられた笑顔ではかえって、そのぎこちなさが不信感につながります。

大事なことは、「伝えたい思い」を心の底から抱くことです。私たちの心と身体は、脳の構造からも連動するようにできており、ある感情を抱いたとき、その感情にふさわしい表情、仕草、身体の動きが生まれます。

普段は、心と身体は自然に連動しているのですが、緊張したときは、「失敗するのではないか」などと意識が先行して、聴き手に届けたい思いが吹っ飛んでしまったり、身体がガチガチになってしまったりして、心と身体の連動性が途切れてしまうことがあります。

心と身体の自然な連動性を確保するために、スピーチ、プレゼンをする前に、静かなところで心を鎮めることが大切です。聴き手は今、どんな困難に遭遇しているのか、どんなことに挑戦しようとしているのかなど、気持ちを感じ取るように努めます。そのうえで、聴き手のために何ができるか、どんな思いを届けたいのかを改めて確認し、その思いで心を満たしていきます。

思い、言葉、身体が一直線で結ばれたときに、最高の迫力が生まれ、感動を呼ぶスピーチ、プレゼンが可能となるのです。

人の心を動かすスピーチ

聴き手の心を揺さぶり、信頼を感じさせながら、効果的にメッセージを届ける。そんなストーリーを語るためには、どうすればよいか? 具体的には、次の3つの点を満たすことが重要となります。

 第一に、効果的な流れでストーリーを語ること。事件(状況設定)→葛藤→解決→教訓、という流れが基本です。感動する映画やドラマは、多くの場合、この流れで構成されています。

 第二に、情景と心理をありありと描写すること。目をつぶれば、まぶたに映画のワンシーンが映し出されるくらい、細部までリアルに表現すること。特に、葛藤の場面では、心のつぶやきをそのままに描くことが大切です。

 第三に、思い切った自己開示を行うこと。最近の研究でも、信頼されるリーダーには、人間らしさ、温かさが求められることが明らかになっています。うまくいったことだけでなく、成功に至るまでの道のりで経験した困難や葛藤を、包み隠さず打ち明けることで、聴き手は、話し手が生身の人間であり、自分の弱さを認める勇気を持つ、率直な人間であることを感じます。このことが、話し手に対する信頼感にもつながるのです。



事件(状況設定)

 まず、ストーリーの冒頭で、きっかけとなる出来事である事件を描きます。具体的には、いつ、どこで、誰が、どんな状況下で、どんなことが起きたか、について触れます。実際のスピーチでは、この部分をできるだけ短く語ることが肝要です。ここをダラダラと話してしまうと、聴き手の集中力が途切れてしまい、後に続く話を聞く気が失せてしまいます。

葛藤

 次に、葛藤を描きます。起きた事件でどんな困難に直面し、どんな葛藤があったか。その克服のために何を行ったのかについて描きます。実際のスピーチでは、起きたことだけでなく、そこで何を思い、何を感じたか、ありありと心情を描くことが肝要です。そのことで、聴き手の心が掻き立てられるからです。

解決

 ストーリーの締めくくりは、最終的にどのように解決したかを描きます。何が解決の糸口となったか。それにどう対処して決着に至ったかなどについて触れます。

教訓

 ストーリーの後に、どんな教訓を学んだかをまとめます。そのうえで、聴き手に届けたいメッセージを伝えます。実際のスピーチでは、ここが一番大切です。ストーリーは、教訓とメッセージを届けるために語られるのですから、「この経験を通じて、自分はいったい何を学んだのか?」ということを繰り返し自問自答しながら、深い学びを引き出すことが肝要です。


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ビジョンを語る際の“説得技法”

 ビジョンを語り、人々に行動を促すためのスピーチを行う際に、アラン・モンローの説得技法を用いることが効果的です。これは、.▲謄鵐轡腑鵝蔽輒棔泡▲法璽此壁要性/問題点)→ソリューション(解決策)→ぅ咼献絅▲薀ぅ次璽轡腑鵝併覲于宗泡ゥ▲ション(行動)、という流れでスピーチを構成する方法です。

 オリンピック東京招致のプレゼンテーションで、チームジャパンが成功した要因として、グローバル・ビジョンをアピールした点が挙げられます。日本が、一国の利益を超えて、スポーツの価値をグローバルに広めることで世界平和を実現するという、オリンピック精神を持って開催に臨むことを示したことが、IOC評価委員の信頼を得ることにつながったのです。

 詳細は安倍首相のスピーチで語られましたが、その際にモンローの説得技法の流れが用いられています。以下に見ていきたいと思います。(日本語訳は、『ハフィントンポスト』「オリンピック東京プレゼン全文、安倍首相や猪瀬知事は何を話した?」2013年9月8日を元に作成)

.▲謄鵐轡腑鵝蔽輒棔

 まず、冒頭で聴き手の注意を引きつけます。安倍首相は自らの経験を語り、日本人は心からオリンピック運動の価値を理解していることを示しました。ここでは、より直接的に、ビジョンを示すキーワードを端的に語る方法も効果的です。

「私は本日、はるかに重要なメッセージを携えて参りました。それは、私ども日本人こそ、オリンピック運動を真に信奉する国民であるということです。その最たる例が私です。

 私は1973年に大学に入り、アーチェリーを始めました。その理由は、その前の年に開催されたミュンヘン・オリンピックで、アーチェリーがオリンピック競技種目に復活したからです。すでにその時、私のオリンピックへの愛が芽生えていたのです。

 今でも、こうして目をつぶると、1964年の東京大会開会式の情景が目に浮かびます。一斉に放たれた、何千という鳩。紺碧の空高く、5機のジェット機が描いた五輪の輪。その何もかもが10才だった私の目を見張らせるものでした。」

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 次に、なぜ、そのビジョンを追及することが必要なのか、その理由について述べていきます。安倍首相は、オリンピックが世に残すものは、造られた建物ではなく、スポーツの価値を知り、その価値を世界に広めようと目覚めた人を育てる点にある、という考えを主張しました。ここでは、ビジョンを持つに至った背景ストーリーを語ることも効果的です。

「スポーツこそが、世界をつなぎ、万人に等しい機会を与える。オリンピックの開催を通じて、私たちはこのことを学びました。オリンピックの遺産とは、建築物や、国を挙げて推進したプロジェクトばかりを言うのではない。開催を通じて育った人こそが大切なのだ。オリンピックの精神が、私たちにこのことを教えてくれました。」


ソリューション(解決策)

 続いて、どうすれば、そのニーズを満たすことができるのか、問題を解決することができるのかについて、具体的に述べていきます。安倍首相は、かつて日本が行ったスポーツ・ボランティアの世界派遣に触れながら、日本が準備する新しいプランについて説明しました。

「翌年、日本はボランティアの組織を作りました。広く、遠くへの、スポーツのメッセージを送り届ける仕事に乗り出したのです。以来、3,000人もの日本の若者が、スポーツ・インストラクターとして世界で働きました。訪れた国は、80カ国を超えます。この活動を通じて、100万を超す人々の心に感動を届けたのです。

 敬愛するIOC委員の皆様に申し上げます。2020年に東京を選ぶとは、オリンピック運動の一つの新しい、強力な推進力を選ぶことを意味します。なぜならば、私たちが実行しようとしている「スポーツ・フォー・トゥモロー」という新しいプランのもと、さらに多くの日本の若者たちが、世界に出て行くことを意味するからです」

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 WHYとHOWを述べた後に、未来像を視覚化します。ビジョンを実現するための具体策を実行したあかつきに、どんな未来が待っているのかをありありと描いていきます。安倍首相は、世界に散らばっていく日本の若者たちが、具体的にどんな活動を行うのかに触れました。

「学校を作る手助けをするでしょう。スポーツの道具を提供するでしょう。体育のカリキュラムを生みだすお手伝いをすることでしょう。やがて、オリンピックの聖火が2020年に東京へやってくるころまでには、彼らはスポーツの喜びを、100カ国を超える国々で、1,000万人にならんとする人々に、直接届けているはずなのです。」

ゥ▲ション(行動)

 最後に、ビジョンの実現のための行動を呼びかけます。直ぐに実行できる、最初の一歩を呼びかけることが大切です。安倍首相は、IOC評価委員に対して、東京への投票を呼びかけました。チームジャパンのプレゼンテーションは、竹田委員長が締めくくることになっているので、表現が遠回しになっていますが、通常は、よりダイレクトに行動を呼びかけます。

「今日、東京を選ぶこと。それはオリンピック運動の信奉者を選ぶことを意味します。情熱と誇りに満ちた、強固な信奉者を選ぶことに他ならないのです。スポーツの力によって、世界をより良い場所にせんとするために、IOCとともに働くことを強く請い願う。そういう国を選ぶことを意味するのです。皆さんと働く準備が、私たちにはできています。」

 IOC評価委員の信頼を勝ち取る原動力となったチームジャパンのグローバル・ビジョンは、効果的な流れで語られたからこそ、心を揺さぶる力を持つことができたのです。

大事なポイント

●聴き手に対して、ロジカルに話をするだけではダメ。エモーションを揺さぶり、トラストを感じさせることができて、初めて人は自らの意志で動こうとする。

●聴き手を思いやった明確なメッセージを届ける。そのためには、相手を知ることが必要であり、場の要請と聴き手の期待を深く理解することが大切である。

●メッセージを効果的に届けるために、オープニング、ボディ、クロージングの三部構成でスピーチを構成することが効果的。オープニングで聴き手とつながり、ボディではシンプルな構成で主張を支え、クロージングでメッセージを心に焼き付ける。

●情景や心理をありありと描いた、ストーリーを盛り込むことで、聴き手の感情を揺さぶる効果が得られる。自分だけの経験談と学びを、腹を割って話すことで、聴き手に人となりを理解してもらい、信頼の基盤を作ることもできる。経験談は、事件→葛藤→解決→教訓の流れで話すのが効果的。

●ビジョンを描くことで、聴き手に取り組むことの意図と、その先の姿を伝えることができる。そうすることで、人は心を奮い立たせ、やる気を持って物事に取り組むことができるようになる。ビジョンは、注目→必要性→解決策→視覚化→アクションという、アラン・モンローの説得技法の流れで話すのが効果的。

2018年03月25日

本当に優秀な人間は環境に不満を言わない。

優秀な人間は環境に不満を言わない。

「なぜこんなんだ?」「なぜこんなこと起きるんだ?」と言っても仕方がない。

起きている中で、「じゃあ自分はどうする?」って考える。

林修

チャンスを生かす

チャンスは誰にでもある

けれど、チャンスを生かせる人は少ない

チャンスを得てからスタートするのではなく、チャンスを得る前から準備をしておかなくてはならない。

2018年03月06日

人間の仕事の将来 AIとロボットができること、できないこと

人間は戦略的、機械は戦術的

 どんな職種が自動化に最も向いているか、マッキンゼー・アンド・カンパニーは研究を重ねてきた。これまでの研究結果では、仕事がテクニカルになるほど、その仕事はテクノロジーによって遂行可能になると結論づけられそうだ。言い換えれば、機械が得意な分野は戦術の適用に偏っているのだ。

 他方、高度の想像力や創造的な分析、そして戦略的思考が求められる仕事は、自動化がより難しい。マッキンゼーの最近の報告書によれば、「現在利用できるテクノロジーで自動化が極めて難しいのは、人材の管理と育成に関与する活動(自動化の可能性は9%)や、専門知識が必要な意思決定や計画立案、クリエイティブな仕事に関連する活動(同18%)である」

 コンピューターは最適化することに優れているが、目標設定にはそれほど長けていない。また、常識を用いることにも秀でていない。

2018年03月02日

糖質量

糖質をとると、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が高まる。この血糖値の上昇に伴い、膵臓からインスリンが分泌され、筋肉や肝臓にブドウ糖をグリコーゲンとして蓄える。

また、ブドウ糖は体内で糖エネルギーに変換され、主に運動によって消費される。しかし、これらにも限界があるため、使いきれなかった分のブドウ糖は全て中性脂肪へと変わり、体内に貯蓄される。

糖質を制限することで、インスリンの分泌が抑えられ、中性脂肪として体内に貯蓄されにくくなる。さらに、糖質を制限すると、身体は糖エネルギーの変わりに中性脂肪を燃やすことでエネルギーを作り出すようになる。

■効果高い量

1食あたり糖質50〜60g以下、1日あたり糖質70〜100g以下

朝・昼・晩全ての食事でご飯やパンなどの主食を食べずに糖質制限。糖質を摂らなければ血糖値は上がらず、インスリンの追加分泌も起こらないため効果高い。

■続けやすい量(ロカボ)

1日合計130g以下。朝・昼・晩の食事で各20〜40g、おやつで10gまでOK


※炭水化物=糖質+食物繊維

炭水化物は消化されやすさによって糖質と食物繊維に分かれる。トクホや機能性表示食品によく使われている難消化性デキストリンは、食物繊維。

< 糖 質 量 一 覧 >

白ごはん 150g(茶碗1杯) 55.2g

食パン 60g(6枚切り1枚) 26.8g

フランスパン 30g(1切れ) 16.4g

クロワッサン 30g(1個) 12.0g


うどん(茹で) 250g(1玉) 52.0g

中華めん(生) 130g(1玉) 69.7g

そば(茹で) 170g(1玉) 40.8g

スパゲッティ(乾) 80g(1人分) 55.6g

ミートスパゲッティ めん250gひき肉50g 77.7g

醤油ラーメン めん230gチャーシュー20g 69.7g


カップラーメン 1杯(めん65g) 43.7g

カップうどん 1杯(めん75g) 52.5g

カップ焼きそば 1杯(めん100g) 71.8g

2018年02月27日

OODA

海兵隊は言葉や数値では表せない暗黙知、中でも身体に染みこんだ身体知を重視する点で日本の組織とよく似ている。言葉や数値で表せる形式知のほうを重視する欧米とは対照的だ。ここに海兵隊から学ぶべきゆえんがある。それは「知的機動力」という、現代に求められる能力にかかわる話だ。

戦いには消耗戦と機動戦がある。消耗戦は軍事力を最大限に生かして敵を物理的に壊滅させる。敵の戦力を分析し、明確な計画を立て、物量で圧倒して勝つ。トップダウンの中央集権的な階層型組織が適する。一方、機動戦は迅速な意思決定と兵力の移動・集中により、敵の弱点を突いて物理的・心理的に主導権を握る。常に変化する状況に対応するため、自律分散的なネットワーク組織が必要となる。海兵隊はこの機動戦を徹底して追求する。

変化の激しいビジネスの世界でも、価値の源泉となる知識により機動的に戦う知的機動戦が重要になっている。その際、一人ひとりに求められるのが知的機動力だ。絶えず動く現実のただ中では日々矛盾に直面する。ベストな解は誰にもわからない。そこで、その場の文脈に応じて、「よりよい(ベター)」に向かって矛盾を解消する俊敏な判断能力が重要になる。

OODAループは「観察(Observation)・情勢判断(Orientation)・意思決定(Decision)・行動(Action)」の4段階からなる。最初の観察では五感を駆使して現実をあるがままに直観し、暗黙知的に知覚する。最新の脳科学でも知覚的な情報はほとんど身体が吸収し、脳はそこからしみ出る一部の情報を認識していることが判明している。次の情勢判断では、過去の経験、自身の資質、身についた文化など自らが蓄積してきた暗黙知と新たに知覚した情報をもとに判断する。そして、対応策を意思決定し、行動に移す。

特に重要なのが「ビッグO」と呼ばれる2番目の情勢判断だ。それぞれの部分的な知を総合して全体としての概念を導き、判断する。こうして暗黙知と形式知を相互変換しながら、「部分から全体へ」と総合し、概念化していくことを「暗黙的知り方」と呼ぶ。客観的な数値データをもとに「AだからB、BだからC」のように論理をたどる「分析的思考」よりはるかに俊敏に判断ができる。この過程で論理では到達できない「跳ぶ発想」が入ると創造的でイノベーティブなアイデアが創発され、新しい価値や意味が生まれる。