世にも怪奇な物語

新宿武蔵野館にて。
3話オムニバスの美しき奇譚。
「黒馬の哭く館」はロジェ・ヴァディム監督、ジェーン・フォンダ主演の「バーバレラ」コンビ。
ヴァディムは自分の女はきれいに撮れるけど、お話は割と力が抜けてしまうものが多い。今度も悲劇のつもりだろうに、なんともしまらない。
だから見所は、時代考証皆無みたいな露出度高い衣装と、それを着こなすジェーンの肉体美。

「影を殺した男」はブリジット・バルドーアラン・ドロンの共演。バルドーは異相なのに誇り高い個性に磨きがかかり、ドロンはきれいだけどすごく下品。
魅力の方向が逆な二人が同じ画面に収まっている違和感。濃さは同じくらいだけど。

「悪魔の首飾り」テレンス・スタンプがよれよれな元スターを演じる。その落ち目っぷりが迫力あるのだが、若かりし頃の美貌にも目を奪われる。おじいさんになってからの「イギリスから来た男」とか「プリシラ」しか知らなかったから。
あと衣装が、スリムでクラシックで色使いが爆発で、すごく好きだった。白フリルシャツに黒ジャケット、紫のパンツ!