百珈苑BLOG

2016-03-29

[]『コーヒーの科学』(その11) 12:20

#コーヒークイズ

コーヒーの科学』、おかげさまで売行き好調とのことで発売1ヶ月強で4刷になりました! 現在品切れの書店*1も4月には入荷すると思われますので、しばしお待ち願います。


そろそろ読み終えた方も増えてきたと思いますので、ここで一つ、私からの「挑戦状」ということでクイズを。

講談社BOOK倶楽部ブルーバックスのサイトで、初級〜上級のコーヒークイズ全10問を出題しています。よろしければチャレンジしてみて下さい(正解は出題1週間後に発表の予定)。


それから、これとは別に、じつは発売前の宣伝(?)を兼ねてtwitterでもクイズを出題していました。リアルタイムで参加されなかった方はこちらにもチャレンジしてみてください。(正解はこちらを参照)

  1. 次のうち、生物学コーヒーノキにもっとも近い植物は?【事前正解率?%(未集計)】
    1. チャノキ
    2. アカネ
    3. ジャスミン
    4. クチナシ
  2. 次のコーヒー関連技術のうち、もっとも古く開発されたものは?【事前正解率48%】
    1. 代用コーヒー
    2. カフェインレスコーヒー
    3. インスタントコーヒー
    4. 缶コーヒー
  3. 次のうち、多言語に訳するのが最も難しいコーヒーの香味表現は?【事前正解率5%】
    1. コクがある
    2. キレがある
    3. 香ばしい
    4. 芳醇な
  4. 目の前に一杯のコーヒーがあります。このコーヒーから検出される香り成分の数はどれくらい?【事前正解率36%】
    1. 20-30種類
    2. 200-300種類
    3. 800-1,000種類
    4. 8,000-10,000種類
  5. 次のうち、日本で生まれた抽出器具/抽出方法はどれ?【事前正解率11%】
    1. ネルドリップ
    2. コーヒーサイフォン
    3. エスプレッソマシン
    4. ダッチコーヒー
  6. 次のうち、焙煎での変化がもっとも少ない成分は?【事前正解率64%】
    1. カフェイン
    2. クロロゲン酸
    3. ショ糖
    4. アミノ酸
  7. 次のうち、同一の種に該当しないものはどれか【事前正解率41%】
    1. カネフォーラ
    2. ウェブレイ
    3. ロブスタ
    4. ローレンティ
  8. 1864年にジャベズ・バーンズが考案したバーンズ型焙煎機。コーヒー焙煎機で「史上最大の発明」ともいわれるその特徴とは?【事前正解率21%】
    1. 円筒形の釜(ドラム)を初めて採用した
    2. 大型化による大量生産に成功した
    3. 焙煎豆を取り出す「取り出し口」をつけた
    4. 強い熱風による攪拌方式を採用した
  9. 次のうち、単独で嗅いだ場合に、もっとも「コーヒーらしい」香りの成分は【事前正解率26%】
    1. アルキルピラジン
    2. フラネオール
    3. 2-フルフリルチオール
    4. メルカプトメチルブチルフォルメート
  10. 次の飲食物(群)のうち、コーヒーよりも、健康との関連の研究が多いものはどれか(ただし、疫学関連の総論文数が多いものを「研究が多い」と見なすものとする)【事前正解率19%】
    1. 肉類(全般)
    2. 魚介類(全般)
    3. ワイン
    4. トマト

*1:店によってはたくさん入荷して残ってるところもあり、そういうところだと何だか売れ残ってるようにも見えるので、売れてるのか売れてないのか実感がないのが本音です。

ひらいひらい 2016/05/05 14:07 たんべさん、お久しぶりです!不覚にも貴殿のご活躍をつい最近まで把握しておらず、ご高著「コーヒーの科学」紹介文で知った次第です。学生時代からン十年、その道を更に更に深め、ついにはブルーバックスを同人ではなく完成させるとは、いやもう尊敬するしかないです。まあ、学生の頃から、この人は一寸違うなあとは思ってましたがw 発売後1か月半ほどで4刷とは!夢の印税生活もすぐそこに!!んで、珈琲専門店開店の計画は順調ですか? ところで、トーシロのワタシにはクイズは難しすぎて2問しか解けませんでした。落第orz

佐藤英晴佐藤英晴 2016/05/08 08:40 大変ご無沙汰してます。4月に本屋で平積みにしてあった「コーヒーの科学」を見かけ、「おお、これが旦部君の」と購入しました。ついさっきようやく読了しました。
…いや、お見事のひとことです。コーヒーの分類から栽培、生産、おいしさ、焙煎や抽出、健康まで、コーヒーのあらゆる側面・ステップを科学でとことん切り込む- その圧倒的な知識と妥協を許さぬ科学者としての姿勢に心から敬服いたします。科学面に限らず、歴史や文化面での考察、時折語られるコーヒーへの思いも本書の奥行きを深めていているものと感じました。
旦部君だからこそ著せた大著だと思います。旦部君が生薬で過ごした何年かがこの著作にも貢献しているのかと思うと、卒業生として大変うれしく思います。
私自身はコーヒーについてほぼ素人ですが、本書を読み始めてから、毎日飲むコーヒーの一口ずつが愛おしく感じられるようになった気がします。

y_tambey_tambe 2016/05/09 20:46 >>平井先生
ご無沙汰しております m(_ _)m メールアドレス再確認するまで、正直「はて?どのひらいさんだろう…?」と思ってました。お返事遅れてすみません。薬理においでになっておられた頃には大変お世話になりました。ぜんざいを作って食べようということになったとき、お使いに出されて、塩昆布の代わりに酢昆布買って帰って、がっかりさせてしまったときのこと、未だにときどき思い出して恥じ入ってます(笑)

PS. 夢の印税生活(笑)はまだ遠そうです

y_tambey_tambe 2016/05/09 20:57 >>佐藤先輩
こちらこそご無沙汰しております&ご高評いただき、ありがとうございます。

2章の植物学的な話、5章の天然物化学に関する話は、それまで薬理学しか頭になかった私が生薬学講座に入って田中先生の下で、佐藤先輩はじめ多くの先輩方の研究にも触れる中で、その素地を身につけられた内容です。薬理、生薬学講座での「コーヒー当番」もそうですが、当時の経験がなかったらこの本はなかったと思います。

高沢博道高沢博道 2016/06/06 09:45 Yたんべ様 始めてメールをします。味覚についての考え方が20年前から変わったことを知りました。学問の進歩に驚いています。分子生物学、遺伝子工学の発達によることがわかりました。記事の中で判らないことがあります。教えてください。味覚器〜舌と味蕾と味細胞の中で有郭乳頭は「舌の付け根(舌根)付近だけに、〜10個程度存在します」と書いてあって、各乳頭の説明文の後に「これらの舌乳頭の種類ごとの分布のちがいによって〜の付け根付近(約2,200個:有郭乳頭による)とあります。有郭乳頭は、10個位なのか2,200個どちらが正しいのか、私の解釈の仕方が間違っているのか教えてください。よろしくお願いします。

高沢博道高沢博道 2016/06/06 10:01 Yたんべ様 先ほどのメールですが、記事をじっくり読んでわかりました。すみませんでした。乳頭の数とそこにある味蕾の総数であることが判りました。ただ、有郭乳頭10個程度の数で一個あたり、数百から千個あれば、10個では、2,200個以上になるのではないでしょうか? つまらない質問ですみません。

y_tambey_tambe 2016/06/07 20:07 >高沢様

有郭乳頭一つあたりの味蕾の数にはばらつきがあり、実際のところ、平均では200〜300個前後ですが、最大値として1000個程度持つものが見られることもある、ということのようです>数百から千個

ただし有郭乳頭の味蕾の数については、70年代末頃にはもっと多数……有郭乳頭全体で14000個程度あるという報告があり、その後の研究で、現在は舌全体で4〜5000、有郭乳頭の部分に2000個強、という数字が一般的です。百珈苑のこの部分は、いくつかの原著・総説をまたいで参照しながら書いてた部分ですが、「1つの有郭乳頭に1000個」というのは、言われてみれば昔の総説に出てくるのを参照した数値だったように思います。

2016-03-04

[]『コーヒーの科学』正誤 18:32

そろそろ、オンラインで書評を書いて下さっている方も出てきました。今のところ大きな瑕疵の指摘もなく、概ね好評のようでほっと胸をなでおろしてます。

ぼちぼち、補遺などの解説をと思いますが、まずは正誤のあった点から。初回重版に修正が間に合わなかった点も含みますが、電子版も含め順次修正されていくことになると思います。


  • カバー折り返し:プロフィールに「医学博士」を追加。(忘れとった……)
  • p.177 後ろから3行目 図6-4→図6-3
  • p.272 図8-1:C. のべ数千〜数万人を対象に。通例5〜15年追跡調査→C. のべ数千〜数万人を対象に、通例5〜15年追跡調査

それから p.45-46 コーヒー豆は豆じゃない では、トウゴマ、ワタ、コーヒー以外には双子葉植物で有胚乳種子がほとんどない、という論旨に読めますが、この他、カカオ豆やコーラ(の実)も該当しますので


ほかにも見つかったものについては、こちらでもお知らせしていくつもりです。


すえながすえなが 2016/03/09 08:43 お久しぶりです。
品川駅前の本屋で平積みになっているのを見つけたので買いました。
まだ読み始めたばかりですが、さすがピカイチの国語力は未だ健在ですな(褒めるところが違うか。。)

まめこがしまめこがし 2016/03/11 04:32 おはようございます。
学位は、博士(薬学)でなく博士(医学)でしたか、道理で書名も
「コーヒーの化学」ではなく「コーヒーの科学」、納得です。

y_tambey_tambe 2016/03/11 23:44 >すえなが
おお。お久しぶり&お買い上げありがとう。
まさか、あの頃図書館で読んでたブルーバックスに、自分の書いた本が加わるなんて思ってなかったよ(笑)

まめこがしまめこがし 2016/03/15 05:25 近隣の書店に無かったので、先程Amazonで発注しました。
HARIO Smart7、歴史的にみると先祖がえり見たいですね。
ポンプも温度制御技術も良くなったのでこんな製品ができるようになったのですね。
もっとも不確実性(多様性)がコーヒーの本来だと思いますが。

SergeiSergei 2016/10/01 20:33 「コーヒー おいしさの方程式」
購入させていただきました。
焙煎、抽出、吸着等、プロセスのモデリングに興味があります。
仕事では経口吸収の解析モデリングをやっております。

2016-02-24

[]『コーヒーの科学』重版決定! 23:58

おかげさまで売行き好調、さっそく重版が決定しました。なんと発売後5日で……


また今週金曜頃からは、電子書籍の取り扱いをはじめるところも出てきます……ただし、電子書籍は提供各社で取り扱いするかどうかが、かなり異なりますのでご利用のサービスでご確認下さい。

2016-02-18

[]「コーヒーの科学」紹介(8) 20:59

アマゾンでは明日ですが、講談社サイトの公式情報では本日発売とのことで、すでに置いてある書店もあるようです。


今日で内容紹介は一段落、最終の8章の紹介です。

8章のテーマは「コーヒーと健康」。いろいろ取り上げられることの多い内容で、私も2001年頃から食関係の雑誌に寄稿したり、いろいろと情報提供してきた、世間の関心も高いテーマです。

……が、「コーヒーはくすりだ」だの「健康食品」だの、そうした紋切り型のフレーズとともにメディアに取り上げられることには正直、ちょっと辟易しています。そもそも医薬品としての利用が認められてないものを「くすり」と呼ぶのは、少なくとも医学に関わる身としては慎むべき行為です。また、その一方で何のエビデンス医学的根拠)もなく、トクホにすら認められないレベルの健康食品「なんかと」一緒にされるのも、非常に不本意です。


コーヒーがヒトの健康に及ぼす影響に関しては、これまで多くのちゃんとした疫学的な研究が行われた結果、きちんと整理しさえすれば実際の医療のレベルで扱われるエビデンスに基づいた議論が可能になっています。そこで、この本では「エビデンスに基づく、コーヒーと健康の考え方」を紹介しています……とはいえ、この「エビデンスに基づく」というのは何なのか、馴染みがない読者も多いと思われますので、テレビでやっている健康情報番組の考え方とはどう違うのかという、その基本となる考え方から解説しています。

四宮四宮 2016/02/19 11:09 この本は横書きでしょうか?横書きでしたら購入したいのですがamazonなどみても判断できませんでしたので、ご教示下さい。

y_tambey_tambe 2016/02/19 14:51 縦書きです。

四宮四宮 2016/02/19 15:03 ご回答ありがとうございました m(_ _)m

GCAGCA 2016/02/21 19:06 予約購入し現在むさぼり読んでます。専門書クラスの内容と所々のこぼれ話的挿入に満足です。図とか写真はカラーにし保存版として手元に置きたいくらいの書籍です。百珈苑とリンクさせて楽しんでます。

2016-02-17

[]「コーヒーの科学」紹介(7) 19:30

#7章の紹介

7章のテーマは「抽出」です。こちらも、6章の焙煎と同様、前著『コーヒー おいしさの方程式』で一部についてはすでに触れていました。ただし、その前に参加した『スペシャルティコーヒー大全』ではほとんど触れていなかったため、焙煎に比べるとさらに、これまで出してこなかった話の多い部分になります。


ただ、実をいうと抽出に関する研究はあまり進んでおらず、また論文が出ていても応用の効かないデータが大半なのが現状だったりします。このため、この章は(主に)日本での抽出の現状を踏まえてその原理を解釈するという、やや試験的な内容になっています。そこから導き出される内容については、じつは既に結果の図だけを先に『おいしさの方程式』のカラーの挿絵として公表ずみです。今回は、その図が出てくる元になる、総合的な「理論」の解説から行っています。

また各論として、ドリップ、サイフォン、エスプレッソ、プレス……と、いろいろな抽出器具、抽出法についても解説しています。いわゆる「ハウツー」やTIPSは少ないですが(それはどっちかというと、普通の「コーヒー本」の領域ですし…)それぞれの簡単な歴史や器具の特徴のほか、抽出のクセのような部分についても解説していますので、上手く活用すれば、日々のコーヒー抽出にも役立てることは可能だと思います。