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あたまのなか研究室 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2016-07-31

『君の名は』を観た男たち


 先日、と言ってもしばらく前、『君の名は』3部作を観たんだけど、第1部が終わってロビーに観客が出てきたとき、何人かの男たちがブーブー言いだしたので耳を傾けてみた。ちなみに彼らは、いわゆる「極めて熱心な映画好き」とみなされる男たちばかりであることを付け加えておこう。

 不満の内容としては「岸恵子はひたすら耐えるだけで、せっかくの岸恵子が女優として活かされていない。岸恵子である必要がない」
 「独身のまますれ違いドラマが延々と続くのかと思ったら、岸恵子は結婚してしまうし、子供までできてしまう。これじゃあ第1部だけでいい。2、3部まで作る必要がなんてない」
 大雑把に言うと、こんなところだったように思う。

 前者についていえば、「ひたすら耐えるだけ」というのはその通りだけど、「せっかくの岸恵子が」というものの、この映画はまだデビュー2年後の作品(1953年)であり、女優としてそこまで開眼していただろうか・・と、「最初から名女優だった訳じゃないでしょう」と言ってみたくなる。

 それよりも問題は後者。この発言がどういう意味を持つかと言うと、要するに「女は結婚したら終わり。(恋愛対象としての)女性の価値なし」と言っているのも同然。一方的な男目線の古臭い偏った見方であり、現代を生きる人々の発言とは到底思えない。

 しかしながら、そういうものなのだろう。多くのおっさんたちは。そして、多くの「映画ばかり観て、現実を見ていない」男たちは。

 (2016年7月31日)