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昆虫亀

2017-04-10

ウィムザット&ビアズリーの「意図の誤謬(The Intentional Fallacy)」の翻訳が出ました&訳で気になったところ ウィムザット&ビアズリーの「意図の誤謬(The Intentional Fallacy)」の翻訳が出ました&訳で気になったところを含むブックマーク ウィムザット&ビアズリーの「意図の誤謬(The Intentional Fallacy)」の翻訳が出ました&訳で気になったところのブックマークコメント

いまや美学哲学研究者たちの間では、目を通しておかなければお話にならない雑誌とも言われる『フィルカル』。

その最新号にウィムザット&ビアズリーの「意図の誤謬(The Intentional Fallacy)」の翻訳が載っております(河合大介訳)。

amazonなどでは買えません。入荷している一部書店か下記のホームページから入手しましょう。

Vol. 2, No. 1が刊行されます。 | フィルカル



美学業界のみならず、文学研究や批評業界においても超重要文献となっているこの論文ですが、難解なので皆敬して遠ざけていたのか、これまで翻訳が出ておりませんでした。

このたびようやく訳されたことは、非常にめでたいことです。衷心よりお慶び申し上げます。

河合大介さん超偉い。

みんな感謝しよう。


「意図の誤謬」って解釈に著者の意図つかうなって言ってる論文でしょー、というところまではけっこう有名な話で、この論点自体は色んな本でも引かれてるのですが、お前らちゃんと元の論文読んだのか、と問い詰められるとちゃんと読んだことある人結構少ないんじゃないですか。どうですか。

みなさんこれを機に、もういちどじっくり読みましょう。


ビアズリーのこの論文はあくまで出発点に過ぎず、これ以降「意図と解釈」を巡る論争はどんどんややこしくなっていくわけです。まずは「この論文で主張されていることがどれくらい強い主張なのか」といった点はキチンと抑えておかなければなりませんし、そこから「ビアズリーたちの出している論拠はどれくらい妥当なのか」という検討に踏みこもうとすると、けっこう難しい議論になっていきます。

結局、批評とは何なのか、芸術解釈とは何をやることなのか、といったさらなる議論に踏み込まざるをえない。

この議論の広がりぐあいは、「意図と解釈」のトピックの面白いところです。


この翻訳を機会に、こういう議論が盛り上がるといいですね。



あと読んでいていくつか訳で気になったところがあったので、ファイルにまとめました。

暇な人はご一読ください。

ウィムザット&ビアズリー「意図の誤謬」の訳で気になったところ


※いくつか誤訳も指摘してますが、こうした誤訳の指摘ってのは多分に「岡目八目」的なところがあるので、その分差っ引いて理解して下さい。訳者の努力に比べれば、貢献度は非常に些細なものです。偉いのは訳者。

河合さんの訳も、随所随所でとても参考になる上手な訳を作ってるので、興味ある人はじっくり原文と照らし合わせながら読むといいと思います。原文はネット上に落ちてる。

あと河合さん、いろんな文学批評の既訳もちゃんと調べてて、そこも偉いなーと思いました。尊敬。

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2017-03-13

ブックフェアの作り方 ブックフェアの作り方を含むブックマーク ブックフェアの作り方のブックマークコメント

 2015年紀伊国屋書店の(今はなき)新宿南店で「分析美学は加速する」というブックフェアをやりました(9/8〜10/25)。

 記録HPはこちら(現在は解説文も全文公開されております)→ブックフェア「分析美学は加速する 美と芸術の哲学を駆けめぐるブックマップ最新版」


 このブックフェアにはいちおうプロデューサーとして関わったこともあって、終わったときは記録ブログを書こうとしてたんだけど、結局我が家に第一子が生まれたりしてバタバタしているうちに機を逸して、その後記録を残さずじまいになってました。

 ただこのブックフェアがけっこう成功してたこともあって、「ブックフェアってどうなの?どうやってやるの?」的な質問は今もたまにもらうんですよ。なので、あらためて記録残しとこうかなーと思い、本エントリを執筆する次第。このエントリ長いです。


 はじめにひとつ注意をしておくと、自分はちょっと一回ブックフェアやっただけだし、他のブックフェアの内実とかあまり知りません。なので以下の記録から何か普遍的成功法則を学んだり、というのは無理だと思います。あとこのブックフェアは大勢の人がかなり労力をかけた、ブックフェアの中ではどちらかというと異例のものだと思います。ふつう、書店開催のブックフェアというのものは、ここまで力入れてやらない。

 以下の記録はそのことをふまえて、あくまでブックフェア作業の一例として読んでもらえればと思います。

ただ最近ブックフェア流行ってますからね。こういう経験談は公開して、ノウハウ共有してったほうがいいと思うんですよ。なので以下の記録の第一目標は、今後ブックフェアやる人のための記録を残す、というものです。


以下、日記調で書いていきます。



2015年6月24日 依頼

 勁草書房の編集者の方から「分析美学でブックフェアやりませんか」という話を頂く。

 2013年刊行の『分析美学入門』が高値の割にはけっこう売れてたし、9月末には『分析美学基本論文集』出るし、いっちょブックフェアでもどう?という提案でした(かなり意訳して書いてますが、勁草書房からは丁寧な依頼文をペーパーでもらってます)。まぁその少し前にやってたルーマンブックフェア(3/20〜5/6)で何故か『分析美学入門』が予想外に高い売上を叩き出してましたので、企画者&書店側が「次は美学で行けるんじゃね」と考えたことは十分に予想できました。

提示された主な条件は

  • フェアのコンセプトやタイトルなどは全面的にお任せ
  • 100冊上限で選書して(うち半分までは洋書可)
  • 7月中旬までに洋書選書締め切り、8月上旬までに和書選書締め切り、8月下旬までにブックガイド解説文締め切り。

といったところ。

 なお、この時点で提示された謝礼金は「お年玉以上、ご祝儀以下」くらいの額でしたが依頼書には「売上次第でこれに上乗せすることも考えております」と併記されておりました。ほほう(キラーン)。*1


同日〜数日後 作戦会議

 打診をもらったときは、「分析美学でブックフェアするっつってもさぁ、分析美学の和書なんてほとんど無いじゃん」ということで一瞬迷ったんですが、こんな貴重なアウトリーチ活動のチャンスはそうそうないので、引き受けることそれ自体は即決で返事。美学というマイナー学問を宣伝するチャンスや!やるしかないんや!

 すぐさま協力してくれそうな友人たちにコンタクトを取り、作戦会議的なMLを立ち上げる。MLには解説文を書けそうな美学研究者以外にも、「アカデミック業界のフィクサー」のような方数名に、アドバイザーとして入ってもらいました*2

 基本路線は「分析美学を推しつつ美学全体の宣伝をする」という方針で行くことに決定。メインターゲットは「美学に興味を持ち出した学部生」「美学の隣接分野の専門家」に。こうした人々に美学の面白さを紹介しつつ、こんなトピックがありますよ、この本から入るといいですよ、と案内するガイドブックをつくろう!というのが狙いです。

 このあたりでブックフェアのHPも作れることになったので、「んじゃ、ブックフェア後も残る参照価値のある資料をつくりましょう」ということになりました。最終ゴールが「本を売ること」ではなく、「今後も役に立つ資料を作ること」にスライドする。


執筆者への依頼

 ブックガイドの章立てを「美学入門」→「分析美学概説」→「分析美学の各トピック」という流れとすることに決定。細かな専門トピックについては、それを専門に研究している人にそれぞれ選書&解説文をお願いすることにしました。分析美学を研究している人は若手の人(それも話の分かる人)が多かったので、依頼はしやすかったですね。皆様寛大な心で引き受けてくれる。ありがたや。

 ただ若手だけでは、知名度的にも内容的にも不安の残るところはあったので、幾つかの大事なパートの解説文は偉い長老的な先生にお願いすることにしました。ただ、なにぶん美学業界としてはあまり前例のない試みでした(し、金にもならん仕事です)ので、断られるリスクも十分にありました*3。幸い西村清和・小田部胤久の両先生がすぐお引き受けくださったので、「美学の基本書」「分析美学史」の項目をお願いしました。ありがたい、ありがたい。こういうデカい話はやっぱ大先生に書いてもらわないとねぇ。


 選書テーマとなる専門トピックとして何を立てるかは、本を選びながら調整しました(というか作業するうちにトピックがどんどん増えていった)。この項目決めは最初から確定せずに、フレキシブルなままでいたほうがいいと思います。解説文執筆者・選者にとってやる気の出るやり方が一番。


 あわせて、選者以外にも、重要本に「ひとこと推薦文」を書いてくれる人を探して、書店に飾る「ポップ文」をお願いしました。ポップ文執筆者は、フェアに広がりを持たすために、あえて分析美学を専門にしてない人たちに依頼。たとえば『分析美学入門』の推薦文をお願いしたのは、『美術手帖』芸術評論募集で第一席をとったgnckさん。激かっこいい推薦文を頂きました。 *4


本のセレクト

 その後は出版社から提示されたスケジュールをもとに、洋書の選書→和書の選書→コメント執筆、という流れ。ここではgoogle docsでリストを情報共有し、皆で本を紹介し合いながら作業を進めました。

 詳細スケジュールはこんな感じ。

  • 7/17金 洋書リスト締め切り
  • 7/27月 洋書リスト最終締め切り
  • 8/10月 和書選書締め切り
  • 8/20木 解説文締め切り
  • 8/24月 執筆者プロフィール締め切り

 開催場所が充実した洋書コーナーをもつ(今はなき)紀伊国屋新宿南店だったので、「選書の半分までは洋書でいいですよ」とあらかじめ言われていました(というか新宿南店の洋書コーナーの宣伝もフェアの目的だった)。ただ依頼時に、「洋書は返品が難しいので、リストに入れても実際に書棚に並ぶかはわかりませんよ、仕入れるかどうかは書店の人判断」とも言われてましてね。本を選ぶさいには「これは本当にオススメ」洋書と「とりあえず入れとくか」洋書を別枠で選び、オススメ洋書を基本的に仕入れてもらう、というやり方をとりました。それでも最終的にはけっこう並べてもらえたと思います。紀伊国屋さん頑張った。(このとき内心では「いや、これは売れんやろ…」という本もそこそこあった。いくつかは売れたのでびっくりしたけど。)


ブックフェアのタイトル決め

 ブックフェアのタイトルを何にするかは、けっこう皆で悩んみました。ここでもgoogle docsで意見共有しつつ、ブレスト的に皆で候補挙げていく作業。「ダントー怒りの美学」などふざけたタイトルなどもバンバン挙げながら、最終的に300近く案が挙がってました。最終案出すまでは結構時間的に余裕あったので、みなでワイワイと相談できたのは良かったです。この頃は楽しかったなぁ……(遠い目)。

 相談に相談を重ねて、迷いに迷って、最終的には「分析美学は加速する」というタイトルに行き着いたけど、結果的にはこのチョイスは成功だったと思います。一時美学関係者のあいだでは「加速する」が流行語になってました。


ブックガイド冊子を形にするまで

 ブックガイドの編集作業は基本的に勁草書房営業の方がやってくださったんですが、選書後の校正は結構大変でした。誤字脱字とか書誌情報のミスとか、けっこうあるんですわ。HPも同時につくってたから、そちらはブックガイドと同様の校正作業に加え、リンクは正しく貼れているか?、画像は合ってるか?、とかのチェックもある。皆で見ていても結構見逃すんだよね。ブックフェア開始後もいくつか誤植見つかった。

 なおこのあたりの最終確認時期は、MLでメールが飛び交います。こういう作業が苦痛なひとは、けっこうこの時期辛いと思います。まあ論文や出版のさいの校正作業と一緒なんですが。


HPでの情報の出し方

 皆で悩んだのが、HPでどれくらいのペースで情報を出していくか。「最終的には全解説文を公開する」というのは当初から決まってたんですが、「最初から情報全出ししちゃうと書店に客が来なくなっちゃうので困るよー」と出版社の方に言われまして……。どのくらいのペースで情報出すかはけっこう悩みました。執筆者の意見もかなり様々。ほかの先輩や一般人の友人などにもいろいろ相談してみたけど、みんな全然意見違うんですわ。このあたりはセオリーとか無いし。そもそも人文系研究者なんて世間的にはマイノリティであり、自らもマイノリティであることを自覚している人たちなので、「どうやったら一般の人々が書店に行きたくなるか」について誰も確たる直観をもってないんだよな。

 最終的には

  • 最初に数トピックを公開
  • その後、1,2週ごとに追加で情報を公開
  • ブックフェア終了時にはだいたい半分程度の情報がwebで見れるようにする
  • フェア後も少しずつ公開していって、年末までに全公開

というペースで情報公開することに決定。*5


フェア開始時の宣伝

 フェア開始直前から、紀伊国屋HP勁草書房HPなどで情報を出すと共に、各自SNSで宣伝。8月下旬くらいから少しずつ情報出して、9月上旬にHP公開。

 HP公開時に「はてなブックマーク」で一気に100以上ブクマついて、ホットエントリ入りしたのは良かったです。美学関係者以外の多くの人に「なになに? 分析美学、流行ってんの?」みたいな「加速感」をもってもらえたし、出版業界の人たちに注目してもらえたのも良かった。


フェア開始後

 フェア開始後は、紀伊国屋販売システムのおかげで、毎日に何が何冊売れたといった報告をもらえます。これが面白い。へー、これマジで売れたんですかー、みたいな。逆に、これ良い本なのに何で売れんのかな、というのもあるけど。

 洋書はシステム上、すぐに仕入れることはできないので、売れたらそのまま売り切れでした。開始すぐに棚から無くなったりしたのもあって、少しさびしい。他方、和書は売れたらすぐに出版社の人が持ってきてくれたりして、売り切れ続き状態になることはあまりなかった気がします。特に企画側の勁草書房はこの再入荷の動きが早かった。流石。

 あと書店・出版社の努力もあって、絶版書やレア本を出版社在庫からひっぱり出してきて並べてくれたことはありがたかったです。レア本は並んだ瞬間売れたりもしましたが、とはいえ集客のネタにはなりました。客側にとっても、ふつう手にとって見るのが難しい本を現物確認できるのはブックフェアの良いところ。


フェア拡大

 フェア開始後の動きが結構良かったので、紀伊国屋さんの寛大なはからい(と、おそらく勁草書房さんの営業努力)で、フェア四週目から棚を拡大してもらえることになりました。並べられる本が倍に! わっしょい。

 よって、あわてて選書をいくつか追加するとともに、トピックも「美的経験・美的判断・美的価値」を追加。あわてて執筆文を書くことに。まぁもともとの選書段階で削った本も多かったので、それを追加したりすることで選書はそんなに苦労しなかったけど、それでもこのときの選者の人たちの素早い対応はよかった。みな仕事早いんだ。


ブックフェア終了

 最終的には人文書のフェアとしてはかなり予想外の売上を叩き出したらしく、当初の謝礼金にかなりボーナス金をプラスしてもらえました。ありがたや、ありがたや。謝礼金は執筆者たちのあいだで執筆項目数で割って分配。謝礼を辞退してくださった偉い先生の分は、打ち上げに突っ込みました。


コメント

  • ブックフェア自体の売り上げは、いうても単一書店の売り上げなので、そこまで莫大な金が動くわけではない。盛り上がったとはいえ、所詮人文書である。『ワンピース』とか村上春樹とかのほうが、ぜんぜん金は動く。もやもや。
  • ただ、宣伝のやりようによっては地方の人達にも情報が伝わるので、この分野に目を向けてもらうきっかけとしてはいいと思う。その意味でもwebページ作成は重要だろう。
  • ブックフェアは、やり方次第ではアウトリーチ活動としてかなり良い効果を生むと思う。業界外の人に興味をもってもらう機会として、大型書店が場を提供してくれるなんてそうそうない*6
  • とはいえ、ひとつ指摘をしておくと、研究者がブックフェアなどの販促活動にどれくらい労力を割くべきかは難しい問題だ。たしかにアウトリーチ活動は大事だし、業界を盛り上げるのも大切なことだろう。それが回り回って自分の研究に役立つこともある。ただその時間を論文執筆や読書に回すほうが、研究にとってもっと直接的な効果あるんじゃないの……?。
  • 自分としては楽しい思い出になったし、いろいろとアピールもできたので良かった気もするが、本当にこのブックフェアをやることが正解だったのかは未だに自信がない。そういう意味で、「本出す人はブックフェアやったほうがいいよ!」と強く言うつもりはまったくない。各自よく考えましょうね、としか言えない。
  • しかしいまだに自分でも答えが出ないのは、「結局ブックフェアって誰がやるべきなのか」問題。常勤の先生? 若手の院生? ポスドク? ここは業界の大きさやら、各人の時間価値やらいろいろ絡むので、複雑だ。「なんで身分不安定ポスドクが研究時間削って業界の宣伝しなきゃならんのだよ!」という気持ちはあるが、偉い先生はもっと忙しいからなぁ。


おわり。

*1:ただ後々いろいろお話を伺うと、たいていのブックフェアは無償で行われている模様。ブックフェア企画で謝礼金出してくれるようになったのは、ルーマンブックフェアの成功のおかげだろう。

*2:この時点でルーマンブックフェア・プロデューサーの酒井さん@contractioにコンタクトを取っておいたのは非常によかった。

*3:なので、このときは断られた時の事を考えつつ、依頼する順番を調整したり、時間軸をずらしたりとか、ちょっと気を遣った…。

*4:ポップ文も記録ページで見れます。

*5:とはいえ、フェア開催中は営業戦略上「そのうち全文公開しますんで!書店に来る必要ないよ!」と大っぴらには言えない。これはつらかった。地方の人が「くそう行けねーよ」とか「遠くから来ました!」とかTwitterでつぶやいてたときは、罪悪感あった。

*6:この点については更なる裏話(愚痴)もあるんだが、まぁここに書くような話ではない

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2016-11-29

サルトル学会で博論の合評会を開催して頂きます(それに合わせて博論公開)。 サルトル学会で博論の合評会を開催して頂きます(それに合わせて博論公開)。を含むブックマーク サルトル学会で博論の合評会を開催して頂きます(それに合わせて博論公開)。のブックマークコメント

今週末のサルトル学会で博論の合評会を開催して頂けることになりました。

日本サルトル学会第38回研究例会

日時:2016年12月3日(土) 14 :30〜

場所:立教大学 池袋キャンパス 5209教室(5号館)

14 :30 -16 :15  

提題者:根木昭英 Akihide Negi (司会:北見秀司、特定質問者:水野浩二)

「La « Poésie de l’Échec » : la littérature et la morale chez Jean-Paul Sartre」(「挫折のポエジー」――ジャン=ポール・サルトルにおける文学モラル

   

(15分休憩)

16 :30-18 :15 

提題者:森功次 Norihide Mori  (司会:生方淳子、特定質問者:永井玲衣)

「前期サルトルの芸術哲学――想像力独自性・道徳」

  

18:30 懇親会

今回の合評会のために、両氏の博士論文はweb上にて公開されております。各自事前にご参照下さい。

 根木昭英 博士論文 https://goo.gl/cPL6k4

 森功博士論文  https://goo.gl/BB7MKA

    ※どちらもResearchmap上の「資料公開」ページになります。


以上、告知まで。

澤田直編『サルトル読本』

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2016-11-21

科学哲学ワークショップ、『恐怖の哲学書評会の資料公開 科学哲学会ワークショップ、『恐怖の哲学』書評会の資料公開を含むブックマーク 科学哲学会ワークショップ、『恐怖の哲学』書評会の資料公開のブックマークコメント

科学哲学会で次のワークショップに出てきました。

科学哲学会 第49回年次大会(信州大学2016年11月19-20日

ワークショップII

戸田山和久『恐怖の哲学書評会:情動の哲学理論からアプローチするフィクション論と意識の哲学

http://pssj.info/program/program.html


発表タイトル

  • 源河亨「ホラー鑑賞の恐怖と楽しみは複雑な気持ちとして説明した方がよかったのではないか」
  • 森功次「ホラー観賞においてわれわれは本当に恐怖を楽しんでいるのだろうか」
  • 鈴木貴之「意識のハードプロブレムは解決可能にちがいないが、もうすこし面倒な問題かもしれない」

科学哲学会、非会員ながら二年連続発表になってしまった(そろそろ会費払えと怒られそう*1)。

しかし信州大はちょうど紅葉が綺麗でとてもよかった。大学も綺麗だったし、設備も充実してる。授業やりやすいだろうなあ。ゆっくり観光とかできればよかったんだが、泣く泣くとんぼ返り。蜂の子は食ったがザザムシは食えず。



当日は、ディスカッションもかなり盛り上がりまして、戸田山理論の内実はかなり明らかになったと思います。

よかった、よかった。

自分の発表も、戸田山理論の内実を明らかにするという方向性で話を組み立ててたんだけど、あとで鈴木生郎さんから「もうすこし美学者として強いこと言ったほうが面白かったんじゃないの」とも言われた。そこは少し反省。

資料公開しておきます。

https://researchmap.jp/mutmqgjs2-1833297/#_1833297



書評論文にするなどして今度どうにかして形にしましょうか、という話も出て来てるんだけど、問題は文字数規定なんだよなあ。



つぎは再来週にサルトル学会です。

http://ajes.blog.so-net.ne.jp/2016-11-09



戸田山和久『恐怖の哲学 ホラーで人間を読む』

*1:昨年は発表したことで第一子の出産に立ち会えず、今年は発表したせいで子供の1歳の誕生日を祝えませんでした。ひどい父親だ。

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2016-08-08 ドゥルーズ『感覚の論理学』、新旧訳の図版番号対応表つくりました。 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

2月に出てたフランシス・ベーコンのLogique de la sensationの新訳をようやく確認。

ジル・ドゥルーズ『フランシス・ベーコン 感覚の論理学』宇野邦一訳


訳は山縣訳よりも(少なくとも日本語としては)だいぶ読みやすくなってるが、残念なことに図版が大幅に削られてる。

もちろんその分お値段が安くなってるので、まぁしょうがないといえばしょうがないのだが、ただやはりこの著作が、個々の作品にきちんと気を払いながら書かれた本であることを考えると、図版が参照できなくなっているのは、痛い。

昔の山縣訳は図版をドーンと盛り込んだおかげでかなり高価な本になっていたのだが、元の絵をを参照しつつドゥルーズ議論を追える、よい作りになっていた(実際にはほとんどの図版は白黒化されていたのだが、それでも絵の構図や雰囲気はかなりつかむことが出来た)。あの読書経験が失われるのはもったいないなあ、しょうがない山縣訳の図版と突き合わせながら新訳読むか、、、、

ジル・ドゥルーズ『感覚の論理 画家フランシス・ベーコン論』山県煕訳



と思ったら、旧訳と新訳で作品リストの順番が変わっていて、図版番号もバラバラになってるー!

これだと旧訳の図版と突き合わせながら読めない。くそう。




という旨のことを思いましたので、対応表つくりました。

以下、山縣版(旧)−宇野版(新)、(旧)−(新) という並びになってます。



旧-新   旧-新

80-#1   #1-23

#7-#2   #2-17

30-#3   #3-64

#8-#4   #4-37

11-#5   #5-66

#6-#6   #6-#6

52-#7   #7-#2

12-#8   #8-#4

13-#9   #9-72

62-10   10-56

59-11   11-#5

41-12   12-#8

60-13   13-#9

15-14   14-60

16-15   15-14

54-16   16-15

#2-17   17-61

81-18   18-57

57-19   19-55

48-20   20-43

49-21   21-59

65-22   22-62

#1-23   23-81

55-24   24-44

43-25   25-38

51-26   26-80

45-27   27-79

44-28   28-65

56-29   29-73

66-30   30-#3

37-31   31-45

79-32   32-67

82-33   33-39

74-34   34-36

58-35   35-51

34-36   36-52

#4-37   37-31

25-38   38-82

33-39   39-77

67-40   40-78

68-41   41-12

63-42   42-47

20-43   43-25

24-44   44-28

31-45   45-27

61-46   46-58

42-47   47-63

71-48   48-20

75-49   49-21

69-50   50-75

35-51   51-26

36-52   52-#7

53-53   53-53

72-54   54-16

19-55   55-24

10-56   56-29

18-57   57-19

46-58   58-35

21-59   59-11

14-60   60-13

17-61   61-46

22-62   62-10

47-63   63-42

#3-64   64-68

28-65   65-22

#5-66   66-30

32-67   67-40

64-68   68-41

76-69   69-50

70-70   70-70

73-71   71-48

#9-72   72-54

29-73   73-71

78-74   74-34

50-75   75-49

77-76   76-69

39-77   77-76

40-78   78-74

27-79   79-32

26-80   80-#1

23-81   81-18

38-82   82-33

92-83   83-86

93-84   84-88

94-85   85-95

83-86   86-89

91-87   87-90

84-88   88-91

86-89   89-93

87-90   90-94

88-91   91-87

95-92   92-83

89-93   93-84

90-94   94-85

85-95   95-92

96-96   96-96

97-97   97-97


フランス哲学者たちは芸術を語るときにしばしば作家論に陥りがちなところがありますが、ドゥルーズベーコン論はちゃんと作品に即している感じがして、そこはとても好感がもてます。図版とつきあわせながら読むと、ドゥルーズが各作品を細かく読み解いていることがよく解りますので、そういう意味でも、『感覚の論理学』はぜひ図版とつきあわせながら読むのをオススメします*1



*1:というか図版なしだとこの本何言ってるかよくわからない箇所多いと思うんだけど、みんなどうやって読んでんの? ドゥルーズの難解な記述に振り回されるのが好きな人はそれでもいいと思うんだけど、ちゃんと理解しようと思うのであれば図版なしとかありえんだろ。

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