パンローリング出版の「ケン・フィッシャーのPSR株分析」
という本を買って一気に読了。

ケン・フィッシャーのPSR株分析 (ウィザードブックシリーズ)

ケン・フィッシャーのPSR株分析 (ウィザードブックシリーズ)

  • 作者: ケン・フィッシャー,鈴木一之,丸山清志
  • 出版社/メーカー: パンローリング
  • 発売日: 2009/01/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • 購入: 1人 クリック: 5回
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この著者、ケン・フィッシャーは、成長株投資家で著名な
フィル・フィッシャー氏(故人)の二男らしい。


内容は、購読してみればわかるが、
ポイントは、PER(株価収益率)の代わりに、
PSR(株価売上倍率)、PRR(株価研究費倍率)を
銘柄選択の指標に用いることだ。


(1)PER=時価総額÷純利益

(2)PSR=時価総額÷売上

(3)PRR=時価総額÷研究開発費



で、PERが10倍を切れば割安で、今は、
日本株でも歴史的な割安感がある。


ケンフィッシャー氏によると、PSRは、
売上を分母(指標)に使っており、
利益に比べ変動性が比較的少ないので、
よりハイテク企業の価値を、
赤字だということだけで、排除せずに
検討できるらしい。


PSR<0.75

PRR=5〜10


の指標内にある企業に着目せよ、とのこと。




企業の経営陣に直接直談判交渉し、
経営を把握する手法は、父譲りだが、
PSR、PRR とも、どちらかというと、
バリュー投資家の手法をとってるのは、
まったく、父親(フィル・フィッシャー)
とは違う。また、3から10倍に株が
値上がりし、PSRが高値(2以上、3以上)
になったら、その株を躊躇なく売却しな
ければと、薦めるケン氏は、
「吟味して買った株に売り時はない」と
言明する父親とは全然違う。



この本は、だいたい1980年ごろ執筆された
らしい。



面白かったのは、いま100年に1度の
恐慌・金融危機のまっただ中にいますが、
ケンフィッシャー氏は、この本で、
1920〜30年代の恐慌時の個別
銘柄に対し、研究結果を書いている事だ。



恐慌時にはすべての株が異常に安かった
というのは間違いだと、IBM株などの
値動きを説明して、説得している。
IBMなどは、恐慌時でも利益率が高く、
市場はこの高い利益率が維持できない
ことを知っていて、45年以降、
身の丈の大きさになって、初めて、
株価の上昇が始まったと言う。


つまり、市場は、PERより、PSRに
耳を傾けていたと、と彼は言う。



現在でいえば、利益率が高い会社、
グーグル、アップルは避けて、
売上が大きい会社で、不当に
売り叩かれている会社を買うべき
なのかも、しれない・・・・・



詳しい内容は、書籍の中にあります。
一読する価値のある本ですね。



ケン・フィッシャーのPSR株分析 (ウィザードブックシリーズ)

ケン・フィッシャーのPSR株分析 (ウィザードブックシリーズ)

  • 作者: ケン・フィッシャー,鈴木一之,丸山清志
  • 出版社/メーカー: パンローリング
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