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街森研究所 RSSフィード

街や森で思うことがある。心に残ることがある。訴えたいことがある。
日本各地の樹木や自然、風景を見て回りつつ、この記録をつけている。

2008-03-05 桑瀬峠樹木レポート

[]パウダースノーの四国・桑瀬峠

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 一瞬、頭上のガスがすーっと流れた。真っ白な雲と雪の間からのぞいたのは、深く深く青い空。パシャパシャとシャッターを6、7枚切って顔を上げると、またガスで白く染まった。今日見た紺碧の空は、この一瞬だけだった。

 今朝まで2日間降り続いた春のドカ雪は、地元のトラック運転手に言わせれば25年ぶりの大雪だとか。愛媛県と高知県境の旧寒風山トンネル(1140m)に至る旧国道には、20〜30cmの新雪が積もり、パジェロミニはこの日最初の轍をつけながら突き進んだが、雪が車の腹をこすりはじめ、車体が浮き始めたところで断念。車道を1.5kmばかり歩いてようやく登山口に辿り着いた。今日の雪はとにかくサラサラのパウダースノー。富山の友人から送ってもらったマンサク製のかんじきをはき、慣れない大雪の急斜面をもがき登る。幸い一足先に登っている地元の人がいたので、そのトレースを頼りにすることができたが、彼がいなかったらどこか登山道だか分からない。

 稜線の桑瀬峠(1451m)に到達する直前にこの青空を見た。桑瀬峠に着くと、眼下には瀬戸内海と西条・新居浜の街が見えた。下界は晴れているが、頭上は白い雲。峠の両側に見えるはずの寒風山(1763m)と伊予富士(1756m)の山頂は、いずれも雲に覆われて見えない。ここから伊予富士方面にはトレースがなく、積雪1.5m前後ものパウダースノーの上に自分の道をつくりながら突き進む。霧氷の木々を横目に「これが雪山の醍醐味か」と、果敢な雪山登山者たちの心理が少し分かった気がした。

 やがて目前にやせ尾根の急斜面が現れ、赤テープを頼りに登ろうと試みたが、新雪が胸の高さまで来るほどになり、時間も圧していたのでここでUターン。標高1530mの場所に小さな雪洞を掘り、コンロでキムチ鍋を作って食べた。手が凍るほど冷たかったけど、僕の心はキムチと景色で熱く満たされた。

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【今日見た樹木】
ミツバツツジ類、コメツツジ△、タンナサワフタギ、オノエヤナギ△、ヤマヤナギ△、ナナカマド、ノリウツギ、ウラジロモミ、ツガ

donitidoniti 2008/03/09 01:19 5日付新聞で「葉っぱスキャンワールド」展覧会の記事を拝見しました。ご活躍の様子、素晴らしいですね。てっきり秦野で準備中かと思っていましたが、今四国ですか。
ところで、今どこの里山も人が歩かなくなったのか、山に入る道が荒れているように思いますが、山自体はどうなんでしょうか。荒れて回復不能というような状況ではないのかな、と少し心配です。

conokixconokix 2008/03/09 09:22 読売新聞の記事にお気付きいただき嬉しく思います。小規模な展覧会ではありますが、四国から帰ってからは毎日準備に追われています(^^;)
山は確かに「荒れている」場所も多いと思います。特にスギ・ヒノキの人工林では、間引きがされずに真っ暗な場所も多く、生物的にも環境的にも悪影響を与えています。一方、放置された薪炭林はヤブ化してはいますが、自然の姿に戻りつつあるとも言えます。

フムフムフムフム 2008/03/12 22:29 四国でもこの時期にこんな雪山があるんですか?・・て言うのはあまりに無知?調べたら冬山としては有名なところとのこと、ごめなさいね。
葉っぱスキャンワールド」展覧会、にぎわっていましたね。スキャン画像だと知っていたのに会場で最初に目に入った紅葉の画像を「写真を切り取って立体的に貼り付けた」作業をしたのかと思ったくらい・・だまされました。他の作品もそーと上から触れない程度に手を当てて、平面画像であることを確認。鮮明さも驚くばかりです。来館された方々も植物観察だけでなく、パッチワークや絵を描く参考に是非とも見たかったと言う方もいらしたようですよ。

conokixconokix 2008/03/17 10:38 >フムフムさん
冬の四国を知らなかったので訪れてみたかったのです。四国の山々は、西日本最高峰の石鎚山(1982m)を筆頭に結構高いですからね。
「葉っぱスキャンワールド」では大変お世話になりありがとうございました。美術系の方々からも評価をいただいたのは大変嬉しいです。