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街や森で思うことがある。心に残ることがある。訴えたいことがある。
日本各地の樹木や自然、風景を見て回りつつ、この記録をつけている。

2011-10-03 連載エッセイ2

[][] 葉っぱ図鑑をつくる

 大きくなったら何になりたい? と尋ねられても、答えに困った。子どもの頃から木が好きだったわけじゃない。好きだったのはむしろ魚や虫で、自宅の学習図鑑セットは、魚図鑑と昆虫図鑑はボロボロ、植物図鑑はピカピカだった。

 高校で進路を決める時、「自然」と「デザイン」の両方を大学で学びたいと思った。ところが、魚や虫に関わる学部を探しても、養殖や生態研究などデザイン性のない内容ばかり。そんな時、「造園設計」を見つけた。樹木を扱い、公園や庭、都市景観をデザインする分野だ。

 千葉大学園芸学部緑地・環境学科に入学し、造園設計を専攻すると、住宅庭園を設計する実習があった。まずは植える木を選ぶのだが、木の名前なんてまったくわからない。市販の図鑑を開いても、載っているのは花や実ばかりで、目の前にある葉っぱだけの木は調べようがなかった。なぜこうも使えない図鑑ばかりなのか? そんな不満から、私の葉っぱ調べはスタートした。

 とことん疑問を追究する性格がピッタリだったようだ。毎日ポケットに葉っぱを集めては名前を調べ、気づいたら造園設計より樹木調べに夢中になっていた。8年後、初めての著書「葉で見わける樹木」(小学館)を出版。当時は珍しかった葉っぱの図鑑は記録的なベストセラーとなり、子どもの頃には思いもしなかった道を進み始めた。


※この文章は2011年7-8月に山口新聞「東流西流」に掲載された連載記事を一部修正したものです。

fumfumfumfum 2011/10/03 21:38 新聞の連載の修正文とはいえ所長さんには珍しく?立て続けのブログ更新で、コメントを書き損なっています・・(汗)
9月14日にも後で少し書き込みをしておきますから見てくださいね。
「葉で見わける樹木」にはお世話になりました。その頃受けていた観察会の講師が樹木を主流としていた(らしい)のでとても助かりました。花の時期は限られますし実も高みにあるのではわかりにくい。幸いその講師の方も葉っぱからの説明で、よく落ちている葉っぱを見るようにと言われました。そんなときに本格的な葉っぱ図鑑に出会い、宝箱を掘り当てたような思いでした。
初代「葉でみわける・・」はページを繰り、葉っぱを挟み込み2倍くらいの厚さになりました。

ボーダーボーダー 2011/10/05 14:21 始めまして ^^; この木何の木はいつも楽しみに観させてもらっています。
所長の著書を2冊も所蔵 ^^; していましたが、山に置き忘れたバッグを一ヶ月振りに発見した時には濡れて乾燥していて、図鑑の全ページが貼り付いてしまっていました(悲しぃ
新しい著書も探して購入予定です、今度はお会いしてサインも頂戴したい者です。
ご活躍を応援しております。

conokixconokix 2011/10/08 12:28 >fumfumさん
今回の連載は既に原稿があるので、どんどん更新しますよ。私が初めて書いた葉っぱ図鑑を、こうしていろんな場面で大切に使っていただき、本当に嬉しく思います。2倍の厚さもすごいですね。

>ボーダーさん
初コメント&拙著ご愛読ありがとうございます。山に1ヶ月もバッグを忘れるとは、何かトラブルでもあったのでしょうか。同じ本でも版を重ねる度に中身を少し改良することがあるので、買い換えると少し内容もよくなります。お会いする機会が喜んでサインもするのでぜひ声かけて下さい。

らむじーらむじー 2011/11/10 21:06 5年くらい前から、ときどき拝見していつも勉強させてもらってました。最初に見たころから随分内容が増えて充実してますね。所長のプロフィールを読んで「デザインと生物学の混ざったようなこと」に興味を持ったところが私も同じだったのでびっくり。わたしも学生のとき造園を学び今は公園管理の仕事をしています。恥ずかしながら学生のころはなまけて遊んでしまったので仕事で樹の種類を覚えてきました。(訊かれることは多いのですが一部分で言い当てるのって難しい!)街中や車窓から見る樹をみてなんのき?と考えるのは楽しいですね。

conokixconokix 2011/11/11 09:37 このブログは毎月1回程度の更新ですが、見てくれてありがとうございます。デザインと生物学のミックスはいいですよね。同じ感覚の人がいて嬉しく思います。また今後も引き続き、テーマを広げて更新していくのでよろしくお願いします。