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街森研究所 RSSフィード

街や森で思うことがある。心に残ることがある。訴えたいことがある。
日本各地の樹木や自然、風景を見て回りつつ、この記録をつけている。

2011-11-18 連載エッセイ9・最終回

[][] 私は潰瘍性大腸炎

 4年前に青森を旅した時、旅館に着くや否やトイレに駆け込んだ。昼食の貝が当たったのか? 帰宅後も下痢は断続的に続き、お腹はギュルギュル鳴り続け、ひどい日は10回以上もトイレに駆け込んだ。やがて、排便時にドロッとした半透明の粘液が出るようになり、血も混じり始めた。食中毒に痔を併発したのか?

 10ヶ月後、お酒を飲んだ翌日に高熱が出て、ようやく病院に行った。内視鏡検査の結果は、潰瘍(かいよう)性大腸炎。若者を中心に急増中の難病で、原因は不明だがストレスや食の欧米化が一因ともいわれ、悪化すると大腸ガンを招く。看護士さんに「一生付き合う病気ですよ」と言われ、目の前が暗くなった。

 以降私は、野菜と魚中心で低脂肪の食生活を心掛けている。考えてみれば、幼少期から胃腸が弱く、牛乳や油物でお腹を下すのは日常茶飯事だったが、それでも「好きだから」と、肉料理やジャンクフード、洋菓子などを食べ続けたのがたたったのだろう。

 最近は、食生活だけでは症状が改善しないことに気づき、パソコン漬けの過労を避け、早寝早起きを心掛けると、調子はよくなった。身の回りで獲れる自然な食物を食べ、太陽のリズムで暮らす。私は病気になることで、自然と共に生きることの大切さに気づかされ、むしろ健康になった気さえしている。


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※この文章は2011年7-8月に山口新聞「東流西流」に掲載された連載記事を一部修正したものです。

宇宙太宇宙太 2012/02/18 23:15 初めましてコメントします。

「自休自足のバックナンバー」を読んでいたらたまたま林さんの記事に出くわしました。
樹皮の図鑑があるなんて!と、建築関係の仕事をしているのでとても助かります。
是非購入したいと思っています。

ところで表題にある潰瘍性大腸炎のことですが、私も一昨年この病気を発症しまして現在治療をしています。
年齢も林さんと同年生まれ、食生活やパソコンを使った仕事などの共通点もあり、親近感が湧いてきました。

私は現在広島市にある、とある病院から漢方薬を送って頂いて治療をしています。
(結構有名な病院なので知ってらっしゃるかも…。)
2年ほどの治療でこの病気を克服できるようです。
今では食事制限もなく楽しい食生活を送っています。

ただ私もこの病気になったことで、食生活や仕事の仕方など様々面でよい変化がおきてきました。
私も自然と共に生きる大切さをヒシヒシと感じています。

conokixconokix 2012/02/19 12:37 宇宙太さん、コメントありがとうございます。「自休自足」で知ってくれて嬉しいです。樹皮図鑑は日本初の試みでしたが、お陰様でかなりご好評いただいています。
さて、宇宙太さんも同い年で潰瘍性大腸炎なのですね! しかも広島漢方を取り入れているとはいいですね。僕はかなりの軽症ですが、悪化する前に広島漢方に切り替えようと思ったまま、放置していたところです。これを機に切り替えたいです。お互い、この病気を前向きに活かしたいですね。

2008-12-27 潰瘍性大腸炎と食生活メモ

[]潰瘍性大腸炎と食生活の一考察

 以前、現代若者の難病・潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)を患うまでの経緯を書きましたが、今回はその食生活についてメモしておきます。潰瘍性大腸炎の直接の原因や治療法は解明されていませんが、僕は昔から間違った食習慣を続けてきた心当たりがあるし、今は食生活に気を付けていれば普通の生活を送ることができます。日常の食生活がいかに大切かを考えさせられます。

 そもそも僕は、昔から胃腸が弱いことは自覚していました。小学生の頃から朝食(洋食)で胃もたれすることが多かったし、冷たい飲み物でお腹を下すこともよくありました。でもそれが習慣化していたので、食生活を改めることなく過ごしていました。また、海に近い港町に育ったので、実家では魚中心の和食の夕食が多かったのですが、その反動で、一人暮らしを始めると肉中心の食生活に一転しました。油こてこての中華や洋食ばかり作って食べていました。加えて、カロリーたっぷりの洋菓子が大好きで、社会人になるとパソコンをしながらお菓子を食べる癖がつき、バクバク食べてました。

 こうゆう積み重ねがいけなかったのでしょうね。特にお菓子のバカ食いが一番の原因と自分では思っています。タバコは吸わないしアルコールも適量だったので、僕の場合はお菓子でストレス発散していたと言えます。精神的ストレスは貯めていないつもりでも、偏った食生活で体にストレスが貯まってたみたいです。以下に、潰瘍性大腸炎を患った原因と思われる僕の食生活や体質を書き出してみます。共通項の多い人は注意して下さい。

  • マーガリンや油料理で胃もたれしやすい。
  • リンゴやトマトの皮、ミカンの内皮、海藻などで胃腸に負担がかかりやすい。
  • 胃にたまっている消化不良物が口まで逆流してくることがよくある。
  • 牛乳は大好きだけど、牛乳でお腹を下しやすい。
  • しょっちゅう下痢しているので、お腹を下すことはさほど気にならない。
  • 魚よりも断然肉の方が好き。毎日肉を食べたい。
  • さっぱり料理よりこってり料理が好き。濃い味が好き。
  • 大人になって肉料理ばかり食べている。
  • 煮物は滅多に作らない。
  • あまりよく噛まずに食べる。満腹になるまで食べることが多い。
  • マクドナルドなどのジャンクフードが好き。
  • ジュースなどの冷たい飲み物やアイスが好き。
  • バターやチョコ、チーズ、砂糖などをたっぷり使った洋菓子が好き。
  • お菓子を1日2袋も食べてしまう日が多い。
  • 合成保存料や合成着色料を含んだお菓子をたくさん食べると胃腸を壊す。

 潰瘍性大腸炎患者の食生活は、「低脂肪、低残渣」が基本と言われます。残渣(ざんさ)とは、消化できずに残るカスと思って下さい。でも、人それぞれ体質や考え方があるので、何が食べられないかはいろいろ試さないといけません。僕の場合は、これまでの経験と勉強した知識で、以下のような食生活を心掛けています。

  • 肉類は食べない。牛、豚はもちろん、鶏もダメ。でも卵はOK。
  • 揚げ物や炒め物など油料理は極力避ける。油を使うならエゴマ油やオリーブ油を使う。
  • マーガリン、ショートニング、合成油を使った食品は食べない。
  • 魚は積極的に食べるけど、脂の多いサバやハマチはほどほどにする。
  • 牛乳などの乳製品は原則食べない。チーズやヨーグルトもなるべく避ける。
  • チョコ、バター、ナッツ類などの高脂肪のおやつはなるべく避ける。
  • 冷たいジュースやアイスはなるべく避け、温かいお茶やフルーツを食べる。
  • アルコールは基本的に飲まない。飲んでもビール1杯ぐらいで強い酒はダメ。
  • 繊維質の野菜や玄米などは、腸を鍛えるために適量をよく噛んで食べる。
  • 消化にしくそうな果物や野菜の皮や繊維は、遠慮せず残す。
  • 砂糖や甘味料をたくさん使った食べ物はなるべく避ける。
  • 唐辛子などの刺激物は避ける。
  • カロリー摂取のメインは炭水化物、特に米とする。
  • 腸の負担を減らすため、腹八分目を目安にする。

 僕は症状が軽いこともあり、これらを守れば健康な人と同じ生活を送れます(毎晩お尻から入れる100ccの「ペンタサ」注腸剤〈写真〉はまだ欠かせないけど)。でも、これらを全て守ろうとすると、外食やお弁当では必ず食べられない物があるし、食料品を買うときも原材料表示を細かくチェックする必要があります。そのため、自炊していれば好調を維持できても、外食後や旅先で体調を崩す(下痢、下血、ウミが出る)ことが増えました。飲み会や食事に誘われてもテンションが上がらないのもこの病気の難点です。

 また、安くて大量生産されているような食品には、概して体に悪い物が含まれていることを実感します。健康食品コーナーに足を運ぶことが増え、日常の食費は1.5倍になったかもしれません。でも、食費にこれくらいかけるのがむしろ妥当となのでは?とも思います。日本人は、生活水準を上げるためにエンゲル係数を下げすぎてしまい、その結果、体に良くない食べ物をたくさん食べることになり、こうした現代病や精神病、アレルギーなどが蔓延しているのではないでしょうか?

 僕にとっては、焼肉屋やファーストフード店は一生「おさらば」となってしまいましたが、世間では、小さな子供を連れてマクドナルドに入り浸る親子や、子供が望むだけお菓子を与える親、レトルト食品ばかり食べている家庭を目にする機会が増え、彼らの将来がとても心配になります。食の安全が叫ばれる昨今だからこそ、もっと食べ物にお金をかけ、自分(自国)で食べ物を作ることの大切さが求められていると僕は思います。

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hayahaya 2008/12/30 22:20 こんばんは。はじめてお邪魔します。
この度は潰瘍性大腸炎という症状に陥りたいへんでしたね。私は病気ではなく症状と思ってますのでconokixさんの意識と努力で必ず治るものと思います。
長い食生活を経ての症状ですので、すぐ完治とはいかないでしょうが、ある程度の養生する期間が必要と思います。
私とは年代が違うこともありますが、昔は花粉症とかアレルギー症状とかほとんど聞いたことはありませんでしたが、食生活の変化と欧米化に伴う食の問題で、同世代の者でも最近になってアレルギー体質に苦しむ人も多く見かけます。
食は命・・単純明快なことですが現代ではなかなか難しい面がありますね。
原点に帰れば”体は食べ物”から作られてます。
飽食の時代にあっては皆さん意識が薄いのではないかと思ってます。
自然のものを食べていけばいのでしょうが、この時代にあってはそういう訳にはいきせん、添加物や化学調味料などいわゆる食品添加物を口にすることは避けて通れない問題です。
中年の症状といわれる動脈硬化が肉好きな最近の若者に多いことを考えると末恐ろしい感もあります。これはお医者さん業界で噂されてる?というか、若者の死に防腐剤が要らないとか死後硬直しないとか聞きます。やはり長い間の食生活が影響してることは考えられる要因の一つと思います。
さて体の中に取り入れられたそういう”毒素”ですが、これを堆積させてはいけないと思うのです。中和させたり解毒させて排出させればいいのですが、やはりこれも食べ物が働いてくれるのではないでしょうか、それは大地や海の、ビタミン、ミネラル類と思ってます。
とにかく新陳代謝を活発にして”わるいもの”をどんどん体中から排出できれば元の体に近づく気がします。時間はかかりますが。

conokixconokix 2008/12/31 11:30 hayaさん、心強い書き込みありがとうございます。病気ではなく症状、いい考え方ですね。
医者からは「毎日薬を使いなさい」「この病気と薬は一生付き合うものです」と言われていますが、僕は薬に頼りすぎたくないことと、生活習慣を改善すれば自己治癒力で治せるはずと主張し、状況に応じて薬を減らしていきたいと考えています。
食品添加物については、この症状になってから本当に敏感にチェックするようになりました。今までは、食品添加物や健康食品にこだわる人を「神経質だなぁ」みたいな目で見ていましたが、いろいろ調べていくうちに、自分が、現代人があまりに無神経であることに気づきました。若者の死体がなかなか腐らない、恐ろしい話ですが納得していまいます。合成保存料の入った食品はなかなか腐らないですからね。(だから商品の寿命が長くて価格を安くできる)

fumfumfumfum 2009/01/02 01:21 所長さん、こんにちは(明けましておめでとうございます)
所長さんの今までの食生活についてを拝見しましたが、大昔は知りませんが、私が知っている限りでは若い男性としてはかなり考えてバランスの良い食事を摂られていてスローフードを地でいっているように感じていました。あまり自分を責めたり突き詰めたりするとそれがストレスになるのではないかと心配してしまいます。『病は気から』ですからね。
私も子供の頃から胃が悪く30代中頃から胃の検査をしていますが、医師に相談して一時受けていた投薬をやめて胃の調子に合わせて食事を取る(または制限する)ようにしてからかなり良くなりました。先生も快く了解してくれました。(軽い潰瘍は相変わらずあるようですが)
自己治癒力を高めるためには体力をつけなくてはいけませんが自然界にあわせた生活や精神力も高めなくてはいけませんね・・こんな夜更かしをしていてはいけないと・・不覚にも深く反省しています。
ところで今日(昨日?元日)TV朝日「相棒」で環境問題に絡んだ事件が設定されていました。産廃物や原発と地元の関係を改めて考えさせられてしまいました。その方面に無関心な「相棒」ファンの主人にも改めてじっくりと私のわかる範囲で説明をしておきました!

conokixconokix 2009/01/04 00:00 新年おめでとうございます。fumfumさんも薬に頼らず食生活で胃の調子を改善されているのですね。でも、自由業という職業は一人で仕事をする時間が圧倒的に多いので、誰も見ていない場所ですごく不摂生な生活をしているものなのですよ。ストレスが一因なのは確かと思うので、もっと寛容な心を持てるよう心掛けます。お気遣いありがとうございます。
エコテロリストをテーマにした「相棒」は見入ってましたよ、豊島産廃問題や電力問題を取材している僕としては非常に興味深い内容でした。

きんばばきんばば 2009/01/07 10:03 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
潰瘍性大腸炎の食生活ですが、なかなか難しそうですね。特に、カルシウムと鉄分の採り方に工夫がいりそうな印象をうけました。それから「食事に誘われてもテンションが上がらない」というのが、ズシンときました。というのは、私の友達にもアレルギーや宗教上の理由で様々な食事制限がある人達がいるのですが、「一緒に遊ぶ≒食事をしながら喋る」という図式が私の中であり、どんな料理を作ればいいのか悩むことが多くなっているからです。皆さんに喜んでもらえるおもてなし料理を作るというのが、私の中で課題になりつつあります。

アザミの歌アザミの歌 2009/01/07 10:12 明けましておめでとうございます。
所長さん、何時も御世話になり有難うございます。
本年もよろしくお願いいたします。
私も所長さんのようにお食事で治されるのが一番の治療だと思います。
身体には治癒力を持っていますので薬に頼ると自らのその働きが鈍ってしまうと思います。
私もガン手術の後で腸が動かなくなり1ヶ月の絶飲絶食を強いられましたが、重湯から始めた食事が普通食になったとき、自分の力で動きお通じもあるのでとお薬を断り10年間一度も腸のお薬を飲んだことがありません。
それでも時々腸閉塞は起こしますが、2〜3日の絶食のあと重湯から治してお薬は使用せず自宅で治しています。
これはある程度の知識を持って様子を見ながらいざと言うときは病院へと考えないと危険ですが。

野菜でもなるべく低残渣のものにして、私は玄米は負担が多いので7分づきにしています。
やはり日本人元来の食事をしていれば問題ないようですね。
どうかお大事になさってください。

conokixconokix 2009/01/08 12:59 皆さん、今年もよろしくお願いします。
>きんばばさん
そうなんです、外食が一番身近な悩みです。和食のお店しか行けないし、メニューから肉や油料理を除いてもらうことも多々です。でも最近はマクロビ系や野菜中心のお店が増え始めているので、胃腸が悪い人や菜食主義者にはとても嬉しいです。きんばばさんみたいにお料理に気遣ってくれるのもとても有り難いです。魚はたくさん食べているのでカルシウムは大丈夫ですよ。肉以外にも鉄分を含む食品は多いと思うので気にしたことはありませんでしたが、食生活が大きく変わったので栄養バランスは気をつけたいと思います。
>アザミの歌さん
貴重な経験談ありがとうございます。僕の場合、薬を使い始めて1ヶ月後に薬を減らしていったのですが、症状が悪化することもあったので、もうしばらく薬を使って、出血やウミが完全に出なくなったら、再び薬を減らそうと思っているところです。玄米もはじめはやっぱり5分とか7分がいいですよね。

2008-10-21 潰瘍性大腸炎の発症と診察メモ

[]難病;潰瘍性大腸炎を患うまで

 今年初め、私は潰瘍(かいよう)性大腸炎と診断されました。食の欧米化やストレスが原因といわれる難病で、日本では1980年代以降、20〜30代の若者を中心に年々増えており、患者数は10万人以上にのぼります。症状は、長期の下痢とそれに伴う出血や膿が特徴で、ひどい時は腹痛や頭痛、発熱を伴います。食生活や生活習慣を改め、肛門から注入する注腸薬や内服薬を長期的に用いることで病状は治まりますが、非常に再発しやすく、根本的な治療法も分かっていないので、国の定める特定疾患に指定され、調査研究および医療費補助の対象になっています。この病気にかかったことで、私は今までの乱れた食生活を見直し、より健康的なライフスタイルを心掛ける良い機会を得ました。悲観はしていません。しかし、悪化すれば大腸切除や大腸ガンに繋がることもあり、楽観できる病気ではないのも確かです。

 今回のブログでは、既に潰瘍性大腸炎を患っていると思われる人、その恐れがある人(=欲望のままに肉食生活を続けている人)にこの病気の存在を知ってほしくて、私が患った経緯と診察の様子などを記録しました。

潰瘍性大腸炎の概要と発症者/難病情報センター

http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/009.htm

 * * *

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 昨年7月、青森県の下北半島を旅している時だった。薬研(やげん)温泉の旅館に着くや否や、トイレに駆け込んだ。旅の途中で腹を下してしまったようだ。毒木・ヒョウタンボク(上写真)の果実を毒味(口に含んで吐き出す)したのがまずかったのか、お昼に食べた貝の味噌焼き定食が当たったのか・・・。「まあ下痢はよくあることだから」と、特に気に留めることなく旅を続けた。

 帰宅後、数日たっても下痢が治らない。数週間たっても治らない。そのうち出血も伴うようになってきた。「ずいぶん強烈な食中毒だな・・・それに痔まで併発してしまった」。数ヶ月が経ち、今度はドロッとした半透明の粘液もお尻から出るようになった。排便時に加え、何もしていない時に思わず出てしまうこともあった。「なんだこれ!? これもイボ痔の症状か・・・」。病院が嫌いな上に、痔の治療なんて恥ずかしくて受けたくない。そこで、市販の痔用の座薬「プリザエース」を初めて買ってみた。これを3日間ぐらい使うと、見事に出血がおさまった。「なんだ、結構簡単に治るんだな」。けれども、大便時に長時間力んでいるいると、また出血することがあった。トイレは5分以内と決めて、とにかく無理に排便しないよう気をつける、「これがイボ痔対策のポイントだ」と・・・。

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 そうこうしているうちに、最初の発症から約6ヶ月。下痢などの症状はほぼ完全におさまった。そう、一度は自力で潰瘍性大腸炎を治した(緩解期を迎えた)ことになる。この間、僕の食生活にも変化があった。3年前から始めた畑作りのお陰で、家に野菜があふれるようになり、「よし、自分が口にする全ての食べ物を一度自分で作ってみよう」と思うようになった。そう考えた時に、肉だけは自分で調達できないことに気づき、できるだけ肉を食べない食生活を始めたのである。結果的には、これが偶然にも自然治癒に結びついたのだと思う。

 ところがその4ヶ月後、また下痢が再発した。今度は関西地方を旅して、山口県の実家に帰ったときだった。自炊中心の僕は、自宅では肉を食べないようにしていたけど、外食時にはこれまで通り肉を食べていた。即ち、旅行中や実家に帰ったときは肉中心の食事に戻るのだ。その結果、前回と全く同じ症状になってしまった。特別ひどい下痢ではないのだが、何かを口にする度にトイレに駆け込みたくなり、多いときは1日4、5回以上も下した。痛みやつらさはないけど、お腹は一日中グーグー、キュルキュルとなり、ガスがたくさん発生している気がする。特に寝床についた時に、その音はよく耳についた。

 約10日間の旅行&帰省を終え、久しぶり自宅に戻った日の夜。僕は就寝前にウィスキーのジンジャーエール割を1杯飲み、ほろ酔い気分で寝た。翌朝目覚めた時、症状は急変していた。頭がひどくクラクラし、間違いなく熱がある。38度ぐらいだったと思う。「これはおかしい。食中毒なんかじゃない」。ようやくそう確信し、近所のおばちゃんから教えてもらった、評判のいい消化器科の先生がいる病院(秦野市・くず葉台病院)に行った。混んだ待合室で1時間半も待たされ、熱はさらに上がった。看護士に訴え、順番を早めてもらった。初老のその先生は、症状を聞いて僕のお尻に指を突っ込むと、「ほら、ドロっとしたウミと血がついている」と、納得した様子で僕に見せた。潰瘍性大腸炎の疑いがあると言った。

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 3日後、大腸の内視鏡検査を行うことになった。前日は流動食、当日は何も食べずに下剤を使って腸内を空にし、弱い麻酔をかけた上で、直径1.5cmの内視鏡を肛門から1m前後も挿入するのである。不安いっぱいの僕の横で、モニタに写し出される僕の大腸内壁。赤い血と白いウミがまだら模様についているのが見えた(イラスト左。右はほぼ回復した状態)。「ほら、これがそうだよ」と先生が言っている。それより先は意識が遠のいてよく覚えていない。内視鏡が入ってくる違和感は感じたけど、痛みやつらさはなかった。検査の結果、初期の潰瘍性大腸炎と確定した。先生は、「僕の所に来て君はラッキーだよ。潰瘍性大腸炎はまだ診察経験の少ない医者が多いから、気付かない場合もあるからね」と言った。病名が判明し、しかも軽症で安堵した一方で、看護士さんに「一生付き合う病気ですよ」と言われたのが、ずしりと重かった。

潰瘍性大腸炎を患う前後の食生活については、12月27日の続編で書きました。

fumfumfumfum 2008/10/23 01:11 乗鞍のコメントを書こうと思ったらもう新規ブログが・・しかも持病のカミングアウト・・
でもこう言うことは大事ですね。私も以前「聴神経腫瘍」という良性の脳腫瘍の手術をしましたが、私は偶然にも直前に読売新聞の医療ルネッサンスで読んでいたのですが今でも知らない人がほとんどです。
聴音検査をした耳鼻科の開業医からこの病気の疑いがあるからと大学病院の耳鼻科を紹介されたのですが助教授の肩書きの医師にも病気の断定が出来ずに1年間検査を繰り返し、その後家族が入院した他の総合病院の耳鼻科に訳を話して検査をしてもらいわかりました。この手術は聴力を失うと共に顔面神経を傷つけ、味覚や嚥下作業にも支障を起こすことがあるといわれ(ついでにバランスも)慎重に行う必要があると説明をうけ、幸いかなり良い確率で後遺症は免れました。手術の仕方によって後遺症の大小がかなり違ってくると言うのです。手術は脳外科で行いました。しかし、その後私の従弟の連れ合いが同じ病気を患い、彼女の手術した後にそれを知りました。若い彼女は10年以上たっった今でも顔面の麻痺に苦しんで片目には眼帯をしたままです。それを知ったとき自分のかかった病気については広く知らせるべきだと思い、従弟に伝えられなかったことを悔やみました。
その上、私の隣人の奥さんが同じ病気になりました。症状を聞いて私は自分の病気のことを伝えたのですが彼女は近くの名医と言われている耳鼻科に行ったらそうでないと言われたからとのこと・・ところがその先生こそ私の病気を断定できなかった大学の先生が開業したところだったのです・・その奥さんは他の総合病院の耳鼻科で判明、手術を受けました。
長くなってしまいましたが・・そんなわけで広く開示することはとても大切なことだと思います。・・おばちゃんより・・(^^♪ PS お大事に!!

conokixconokix 2008/10/23 10:33 fumfumさん、貴重な体験談ありがとうございます。脳の手術なんて大腸よりもずっと深刻な事態ですよね、お話を読んで本当に怖いなと震え上がりました。それに、病院や医者の当たり外れって、本当に大きいんだろうなって思います。僕が病院嫌いなのも、初歩的な誤診を受けた経験が何度かあり、こんな医者に診てもらうなら自分で治した方がマシだと思ったからです。幸いにも最近はインターネットというツールがあるので、自分の症状、病気、薬などの情報をかなり詳しく得ることができるようになり、医者の言動に頼り切りになることは少なくなりましたよね。自分で考え、広く伝えることは大事ですね。

hal-cohal-co 2008/10/23 18:24 fumfumさんのコメントも読み,ほんとに「病気を周知させることは大切だ!」と痛感しました。
私はプライベートでは父や兄が外科勤務医で,仕事では医療関係者とかかわる時間が多かったので「医者をひとくくりにしないで,納得できる医師に会うまで受診するべし」と思っています。
病院嫌い,医者嫌いにならずに,しつこくいろいろな病院で受診しましょう…と,みなさんにもオススメします。
ただ,インターネットの情報は,「参考」にして,しっかり検査を受けてくださいませ。
ともあれ,おおごとになる前に治療方針も今後のことも計画できたから,よかった。

fumfumfumfum 2008/10/24 12:32 hal-coさんこんにちは、hal-coさんの言われるとおりですね
私の場合も大学病院でまず2ヶ月聴音検査を繰り返し(その間一度もCTやMRIを撮ってくれなかった)医師から「腫瘍の可能性は無い」と言われ安心していましたがその頃従姉が朝の前頭部頭痛や耳の異常を私に告げ「更年期障害かも」と言っていたので、自分で調べた脳腫瘍の知識からきちんと調べるように薦めました。その結果従姉はH市の市民病院で髄膜腫と判明、水頭症になっており緊急手術を受けました。結果を聞いて私も心配になりすぐに近くのS総合病院脳外科でCT検査を受けましたが異常なしと言われ安心。しかし半年後主人が鋭い肩の痛みから血液検査で心筋梗塞か?と言われ検査病院をこちらの希望で従姉の病気を見つけてくれたH市の市民病院に。私はその頃まだ先の大学病院で半年後ごとの検査をしていましたが、ふと、感じるものがあってH市民病院で検査を依頼。MRIですぐに判明。2cm程の大きさで1年前でも検査をすれば十分わかったはずと・・。(10数年かけて大きくなったらしい) S総合病院でのCT検査で出なかったのは機械が古いと画像も悪く、CTでは読み取る医師の技量も左右すると。(16年前の話です)その後も多々の紆余曲折がありましたが良い医師達に出会いこのページに書きたいような奇跡的な幸運にも恵まれた治療を受けました。腫瘍は脳幹に接しており全てはとりきれなかったと言われましたが周りの血管をつぶして大きくならないようにしてあると言われ、今も落ち着いているようです。
この病気に関しては色々な人たちのめぐり合わせに感謝しています。最後の最後にH市民病院で検査したのも最初の大学病院の助教授医師の「年のせいでは無いでしょう、何か原因があるはずですから調べていきましょう」との言葉が耳奥に残っており、病気を見つけてくれなかったとはいえこの言葉があったこそ、と感謝しています。それ以後私も知人の病気には気休めは言わずに病院にいくように薦めています・・。  所長さん、また長くなってしまってごめんなさいね。

conokixconokix 2008/10/25 23:57 いい医者、悪い医者がこうもはっきりしてると大変ですね。fumfumさんやhal-coさんのお話で、病院選びや医者の言葉の受け止め方についていろいろ勉強になりました。

2008-05-07 船場吉兆事件に意義あり

[]船場吉兆が「悪」とは思わない

 高級料亭の「船場吉兆」が、まだ食べられる食品の賞味期限ラベルを貼り直して再び販売し、まだ食べられる食べ残し料理を再び客に出していた。別に実害を受けた人がいる訳でもないようだし、僕の正直な感想は、「えっ、そんなに悪いこと?」。むしろ、物を粗末にする現代日本において貴重な精神では・・・とさえ思ってしまう。

 けれども、ニュースのコメンテイターたちはこぞって「信じられませんね」「絶対にあってはならないことです」「モラルを疑います」などと発言する。本当にそれが日本人の総意か? ならば、賞味期限が過ぎたら無条件で廃棄し、一度客に出したら無条件で廃棄することが「正しいこと」で「モラル」なのか? そう言う彼らは、飲食店やスーパーでどれだけ食べられる物が捨てられ、豚のエサにもされずゴミにされているか見たことあるのだろうか? 食料自給率(約40%)世界最低水準の日本が、世界「最高」水準の食料廃棄率(約25%)を誇っていることを知った上での発言だろうか?

 レストランや居酒屋の厨房でアルバイトをしていた学生時代、僕が作った料理の何割かは、洗い場の脇のゴミ箱に次々ぶち込まれた。明らかに手をつけていない料理も容赦なくぶち込まれた。ホールのスタッフは、客の食べ残しを時々こっそりつまみ食いしていたが、店長に見つかると怒鳴られた。僕はその食べ残しを自分の賄い料理に使いたかったけど、それができずにもどかしかった。

 賞味期限が切れた食べ物は、僕はまず匂いを嗅いで、カビや傷みがないかを確認して、それでも分からなければ少し口に含んでみて食べられるかどうかを判断する。時にはお腹をこわすこともあるけど、そういう嗅覚は生物として失ってはならないと思う。今の日本人は、情報に左右されすぎる余り、物事の本質を掴む感覚を失いつつあるのは間違いない。

 船場吉兆がやってきた手法が「良いこと」とは言わない。けれども、最近のこうした一連のニュース報道を見て、あまりに潔癖で、あまりに身をわきまえない食糧大量廃棄の肯定ぶりに、いい加減ウンザリしている。「もったいない」が日本人特有の文化ならば、本当はおかしいことを誰も「おかしい」と言えない社会も日本人特有だろう。せめてなら、船場吉兆の言い訳会見で「だって、もったいないと思いませんか!?」と開き直ってほしかった。

hal-cohal-co 2008/05/08 15:05 賞味期限を過ぎた食品を,自分で確認して食べることは私もやっています。
でも,お店の場合は,食事代金を支払っているわけですから,もし,使い回しをするなら,2回目,3回目の使い回しは「明記」して,1回目の代金よりも安くすればよかったのだと思います。
1回目のお客さんからは刺身の代金を受け取っているのだから,次のお客さんからは使い回しの刺身の代金は受け取らない,ということです。
そういう意味で,2回目のものを出されたお客さんは「過払い」という実害を被っていると思います。

実際に,高級料亭ではないお店で,使い回しで食中毒などの実害はでています。
(コレは,使い回しが直接の原因ではない場合もあります。食卓という,細菌繁殖しやすい環境に長く置かれた上に,元もと食中毒になる原因菌がお店にあった,ということですが)

「もったいないから使い回した」とまでは言えないのは,やはりお客さんから多額のお金をもらっていたから,でしょう。
某ファミレスに勤めいてる友人によると,店によっては,賄いに回すこともよくあるそうです。
しかし,別のファミレスでは実際に客向けに使い回しているそうです。

conokixconokix 2008/05/08 17:31 うーん、僕はそれは「実害」とは思いませんね。なぜなら、使い回しが法に触れる訳ではないし、料理を食べた客はそれが使い回しとは分からない訳で、使い回しと言われれば文句をいい、知らなければ「美味しい!」と食べるでしょう。要は情報に左右されているだけで、料理の本質を見極める「感覚」は持ち合わせていないのですから。もちろん、「作り立て新鮮料理」などと書いて販売していたなら話は別ですが、使い回し料理がマズくて雑菌だらけなら、高級料亭として今まで存続できなかったはずです。

食べ物を食べる以上、たまに食中毒に遭うのは当然と僕は思います。「食中毒絶対ゼロ」を目指す日本の潔癖性根性こそ、食料大量廃棄の社会を作り出していると思います。現実には使い回しを行っている飲食店は結構多いとは聞いて、「もったいない精神は死んでいなかった」とホッとする僕です。

hal-cohal-co 2008/05/08 21:18 いやいや,ぼったくり(!)部分は,実害ですよー。
使い回しが法に触れるかどうか,よりも,ぼったくりの姿勢が許せない!
以前のゴタゴタも,高級で高価とされる「但馬牛」として,他の安価な牛肉を実際には使っていたわけですから,騙してお金を余計にとっていたんですよね。
高級モノをありがたがるお客が多いのも事実で,私はおいしければ但馬牛でもなんでもイイと思うけど(薬漬けの肉牛は食べたくないよ)外見のブランド「名」だけにお金を払う人間がいる限りは,それを逆手にぼったくる店は無くならないのでしょう。

老婆心ながら,食中毒で死に至ることもありますし,衛生状態が悪い地域(日本じゃなくてね)では,飲み水で病気になり死んでいく子供やお年寄りがいるので,食中毒の原因菌実害レベルもいろいろ。

使い回しで,溶けかけたアイスを再度凍らせる話も聞きましたが,おいしくなくなちゃうから,それでお客さんも「マズイ店だから行かない」ってことになるのだし,使い回しにも程度がある,ということでしょう。
私は「もったいない精神」をもっと他の方へ使って欲しいなぁ。
それは,お客さん側のことだけど(頼みすぎない,自分の体調を考える,とかね)。

フムフムフムフム 2008/05/09 08:50 所長さんの気持ちもわかりますが、hal-coさんの言われることに全面的に賛成です(^_^)v それなりの料理屋で食事するときは新鮮な良素材が使われていると思うし、客を裏切っていないだろうと思っています。本来は金をもらって料理を提供するならどんなところでも客に後ろめたいことをしてはいけないと思います。吉兆は・・超高級料亭の代名詞だったはずなのに・・今回の行為を客への裏切りと思ってはいないのかもしれませんが。
もったいないと言う精神は大事ですが、立場、建前も大事だと思います。hal-coさんの指摘どおりに賄い料理に使うか一歩譲っても料理しなおしてその旨を表示して無料で提供するとかすべきだと思います。
一番もったいないのは食するのを目的としないで料理だけはそろえる(注文する)料亭文化であり、出されたものを平気で残す感覚です。
ただ、所長さんの言われるようにマスコミはもう少し「もたいなさの使い方
を間違えた」くらいの報道をしてほしかったですし、残り料理は廃棄して当然と言う感覚は正しいか否かを問う余地もほしかったと思います。
何より手付けずに残す感覚を考えてほしかったし、吉兆側にもそれを反省する気持ちが表れていたならと思います。
私も2度ほど行った低級料理屋で再冷凍されて解凍されたと思われるカツカレーを食べてカツだけ残してしまいました。もったいないと食べるべきだったのかも知れませんがお金を出してまでまずくて口に運べないものを我慢して食べるわけには行きませんでしたよ。ちなみに私は味には寛容なつもりです。そこが低級料理店(?)だったからそのようなこともあるかと思い、もう行かなくなりましたが、高級料理店で他の多くの料理がおいしかったら、また、平常そういうことがなかったら、何かの間違いだろうかと思い相手の非までは問わなかったかも知れませんね。

フムフムフムフム 2008/05/09 09:03 追・・長文になり失礼
でもね、・・所長さんのその感覚よ〜くわかります。客に出したことを除けば私も使いまわし感覚をほめてあげたいと思っています。大事なことです。

conokixconokix 2008/05/09 19:31 僕は吉兆がどんな料理をどんな価格で出しているのか知りませんが、使い回しは「ぼったくり」とは無関係と思いますよ。産地偽装は明らかな「ウソ」ですが、それとも別問題です。食中毒や飲み水で死ぬことがあるというのは極論と思いますが、それを言うなら、貧しい国では十分に物を食べられずに死んでいく人もたくさんいる訳で、日本のこの使い回しニュースを知ったらどう思うのか聞いてみたいものです。

議論が深みにはまりそうですね(^^;)
フムフムさんの解凍カツカレーは面白い比較例だと思います。高級料理店だと使い回しはダメで、低級料理店なら仕方ない・・・それもおかしいと思いませんか? 高級であれ低級であれ、味を見極めるのは客自身で、価格と使い回しは別問題と思うのですがね。ただ、使い回した料理はタダ(!)とは言わなくても、値段を下げてサービス品として提供するなどの配慮はあってもよいのかも知れませんね。では皆さんは、「使い回し禁止法」を制定したほうが良いと思いますか?

野良のらこ野良のらこ 2008/05/09 21:22 人それぞれ色々な考えや価値観があると思いますが・・・ 
ただ あの苦しい言い訳を聞いていると吉兆が日本の食料廃棄率の高さを憂いて使い回したとはどうしても思えません
残念ながらやはり金の猛者という印象は拭えません

フムフムフムフム 2008/05/09 23:52 再冷凍と思われるカツは客に出して料金を取ったあとのカツではなくて肉の段階での再冷凍かと思われるものです。使いまわしとは違うと思います。これは料理がまずければ高級料理店として経営が成り立たないはずと言う説に対するひとつの例で・・まずい料理を無名のところで単品で出されれば即結論を出せるが、多くの料理の中の一品でしかもそれが高級店であればまさかと思って即答は出さないと言うことです。名前にだまされたと言えばそれまでですが老舗の格というものを信用していたはずです。それに客を見て出していたかもしれないし・・まぁ、食べれないほどのまずいものでもなかったのでしょうが・・
 確か・・川に流されてきたお盆のお供物の野菜を拾って漬物にして売り始めたのが福神漬けの始まりって子供時代に本で読んで感心した記憶がありますが、今やったらきっと非難されてしまうんでしょうねぇ(ため息!)これは使い回しではなくてもったいないの精神だと思いますが。難しい。

conokixconokix 2008/05/10 13:49 皆さんのコメントを読んでて分かってきました。つまり、船場吉兆は高い金取ってるクセに食べ残しを使い回してせこい! ということですね? でも僕にとっては、食べ残しを無条件で捨てることの方が金の亡者に思えます。今の日本は、食べ物なんて金出せばいくらでも手に入りますからね。

aikaaika 2008/05/25 16:56 確かに、考えてみればそれもそうですね。
賞味期限は「おいしく食べられる期限」のことですから、自分で食べるのには問題がないですし、
そんなに悪く言う必要はないと思います。
まぁ、私自信、賞味期限切れの物を食べてお腹をこわした経験が無いために、偉そうな事は言えませんが、それでも「二日賞味期限が切れた程度でお腹をこわしてしまう」という人もいますが、
『病は気から』と言うように、気の問題もありますし、それだったら一ヶ月賞味期限が切れた物を、
平然と食べてしまった私の家族は一体どうなるのかな?と気になってしまいます。

conokixconokix 2008/05/25 18:20 aikaさん、コメントありがとうございます。賞味期限ってのはかなり曖昧なもので、期限が切れて数年経っても食べられるものもありますね(醤油などの調味料、缶詰等の保存食など)。例えばヨーグルトでは、期限切れの方が発酵が進んで美味しいと感じる人が増えるという調査結果を見たこともあります。一方、生ものなどで表示される「消費期限」は、期限を過ぎると腐る可能性が高まるのでちょっと意味合いが違います。紛らわしくて混同しやすいのですが、いい加減な「気」に左右されずに、自分の嗅覚で判断したいですね。

2007-12-25 「いのちの食べ方」レビュー

[]聖なる夜に感謝して肉を食え

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 クリスマス・ディナーの前に映画を見てきた。映画といっても、「食」をテーマにしたドキュメンタリー、その名も『いのちの食べかた』。原題は『OUR DAILY BREAD』とあり、宗教的な意味合いもあるらしいが、直訳すれば「日々の私たちのめし」といった感じか。飽食時代における食糧の大量生産の現場をただひたすら流し続けた映画で、個人的には原題のままでもいいと思う。ナレーションも字幕もないとは聞いていたけど、本当に全くないとは。それでも、コクリとする間もなく92分間は過ぎた。

 東京・渋谷のミニシアターは観客20〜30人しかいなかったが、街柄のせいか意外と若者も多い。映画が始まると、トマト、りんご、鮭から、鶏、豚、牛まで、さまざまな食べものの生産シーンが順を追って少しずつ流される。冒頭のひよこがベルトコンベアーで仕分けされていくシーン。それを見た隣の若いカップルは、クスクスと笑った。ひよこがまるで「工業製品」のように扱われる様子は、キョトンとしたひよこの愛らしさと相まって確かに滑稽で、妥当なリアクションと思う。

 やがて豚や牛が屠殺され、解体されていく。想像はしていたけど、見たことのなかった映像。食べられるためだけに生まれてきた生き物が、当然のように殺されてゆく。その横に、欲望のままに食べることをに生きがいにしたような小太りの人間がいる(←出演者個人ではなく現代人全ての象徴だ)。両者の対比が僕には印象的で、両者とも哀れに見えた。もっとも、このマイナーな映画を見に来る人の多くは、自分たちの食生活に少なからず自虐的な疑問を抱いているはずだ。反対に予備知識が全くない人がこの映画を見たら、何をしているのか理解できないシーンも多いだろう。(←これは鑑賞後にパンフレットを購入することで解決できる)

 ともあれ、日頃は肉を食べず、自らの畑で野菜を作っている今の自分は、やっぱり正しかったという安堵感が湧く。でも、返り血を浴びてでもウマイ肉を食いたいのが人間の本性だろう。年に何度かは目の前で獣を屠り、それを特別な日に感謝していただくのが本来あるべき姿と思う。屠殺のシーンを見たからもう肉は食べられない、ではダメなのだ。聖なるこの夜、久しぶりに絶品の牛ステーキを食べた頃には、僕はこの映画のことは忘れていた。

olivemamaolivemama 2007/12/27 20:56 「食育」といわれるようになって久しいのですが、こういう映画を見せることもアリかもしれないと思います。食べることを大切に考えなければいけませんね。

conokixconokix 2007/12/28 18:01 そうそう、こうゆう映像を高校や中学の授業で流すのもアリと思いました。見た後にしっかり解説することが必要と思いますが、見る前に解説したらやっぱりつまらないかな。日々口にしている食べ物がどう作られているかをいかに知らないか、それを実感する機会としてもよいと思います。

kapibarakapibara 2007/12/29 00:17 多分こういうことなんだろうなぁとは思っていたのですが、実際に映像で見るととてもショックで、中には正視できない場面もありました。私はお肉は得意ではなく、食べると体に負担をかけているような気がしていたのですが、もしかしたらこういう事実を体が本能的に察知しているのかもしれませんね。
人間はお肉を食べるのをやめた方がいいのか…いろいろと考えたのですが、やっぱりconokixさんのおっしゃるように「感謝する」ということがとても大事なんじゃないかと思いました。そうすることによって何かが緩和されるというか、成仏(?)されるというか…。「食」について考えるよいきっかけをいただき、ありがとうございます。

fagus06fagus06 2007/12/29 09:15 私も昨日観てきました。率直な感想は「農業や畜産業は工業なんだ」。私は野鳥の会の会員ですが、「会員はニワトリを食べてもいいの?」という質問には、「ニワトリは食べるために生産されている工業製品だから野鳥ではない」と答えます。その答どおりの映画でした。なので、ショックは感じませんでした。この映画を観た後でも、いつもどおりご飯は食べられると思いました。
もう一つの感想は「人間の胃袋は巨大だな」。地下深い坑道で採取していたのは、(説明がないので推測ですが)多分岩塩でしょう。塩だけでもあんなにとてつもない量を消費していることに驚きました。調味料だけでなく工業用の用途もあるのでしょうが…。
手法としては、ナレーションも字幕もBGMもなく、被写体を画面の真ん中で撮影するという、極めてシンプルなもの。アングルに凝ったり、照明で美しく見せたりする映像が氾濫する中、その淡々とした手法が逆に新しく見えました。

nanaonanao 2007/12/30 14:45 クリスマスイブにこの映画を見るとは...狙っていないかもしれないけど意味深い気がします。私もだいぶ前に見ましたが、食べ物の工業化と、それが身体に及ぼす影響がやはり一番気にかかりました。fagus06さんの野鳥の会のお話も考えさせられますね。食べているものに無関心ではなく、それこそかみしめて頂く事の大事さを考えさせられた映画です。生きてることの中で、何をどう食べるかって楽しさにも直結するので、豊かさのベクトルをどこに向けるかって事でもあると思います。コメントのみなさま含めて、ありがとうございました。

conokixconokix 2007/12/31 00:15 >kapibaraさん
やっぱり映像の力って大きいですよね。情報として知っていても、映像で見るとインパクトが違います。とある雑誌の評論で、「牛や豚がそこらじゅうにいた時代にはこの映画は成り立たない」と書かれていましたが、その通りだと思いました。昔はきっと、身近な場所で屠殺が行われ、生活者の手で解体が行われていたのでしょうね。現代人はそんなシーンを見ることができなくなった故に、「感謝」という気持ちを忘れてしまったのでしょう。
>fagus06さん
ご覧になられたのですね。なるほど、ニワトリ製造工場ですか。野鳥の会だから鳥を食べてはいけないという価値観は不要と思いますが、ニワトリはやっぱり特別視されているわけですね。スズメの焼き鳥はどうなのでしょう? 地下の岩塩の現場は私も驚きました。それと、果樹を機械で揺さぶるシーンですが、パンフレット(公式なパンフレットはなく、日本の農畜産業関係者が映像を見て解説したもの)にはあの木はアーモンドと書かれていましたが、私はオリーブと思いました。どうでしょうね?
>nanaoさん
クリスマスに見たのは偶然ですが、いい機会と思いました。みんなこぞってチキンを食べますもんね。今の地球は、食べ物を工業化しないとやってけないぐらいの人口を抱えてますから、やむを得ない部分はあるでしょうね。身体に及ぼす影響を気
にかけるなら、私たち消費者が、きれいに規格化された野菜よりも、虫食いがあって不ぞろいで多少高い地元産野菜をすすんで買えばよいのでしょうかね。

フムフムフムフム 2007/12/31 21:24 こんばんは。今年もあと僅かですが・・。今年もまた、同じことを繰り返してしまいました。お正月の食品の買いすぎです!(反省、反省)以前よりは大分減ったのですが。肉にしろ、野菜にしろ、食べずに処分するのは最悪ですが、処分する気持ちで食するのも罪ですねぇ。最近、食事の時間にお腹が減った分だけ食するようにしています。ついでに気持ちは腹五分にとどめるようにしているとちょうど八分になるようなので・・。
時間だから、とか、食べたいから食べるというような食べ方は出来るだけやめようかと。動機はダイエットですが、長年の胃の患いも良くなっているようです。
前置き長くなりましたが、食べるものに感謝して食べることは、命をくれた食材にもまた、食すことに不自由な人たち(色々な意味で)のことを思っても大事だと思います。
お正月の食材の方は、冷凍保存のものが多いので、来月いっぱいかけてゆっくりと・・
所長さん、皆様、良いお年を・・。

fagus06fagus06 2008/01/02 13:03 新年おめでとうございます。
再びコメントします。野鳥の会の考え方は、基本的には「野鳥は保護する、食糧としての鳥は食べる」ということですから、スズメの焼き鳥は×、キジも鴨ロースも野生のものは×です。ちなみに私はチキンも焼き鳥も大好きです。つきつめていくと線引きは難しい所もありますが…。クジラの問題もからんでくるかも知れませんね。
最近、テレビで大食いタレントが大量な料理を食べているのを見ると、気分が悪くなります。すぐにチャンネルは変えますが、ああいう番組を放送しているテレビ局が「環境問題が云々」と言っても信用できないです。それと、以前から思っていましたが、日本の伝統行事にも椀子そばの早食いだか大食い競争がありますが、あれも見直した方がいいんじゃないでしょうか。昔と違って、食糧を輸入に頼っていて、フードマイレージとかバーチャルウォーターなどの問題があるわけですし…。やっぱり、食べ物をオモチャにしてはいけないですよ。

fagus06fagus06 2008/01/02 20:11 何度もすみません。私もあの木はアーモンドではなく、オリーブだと思います。実を落とすシーンの前に、一瞬だけ葉がアップで映りましたが、オリーブでした。

conokixconokix 2008/01/03 00:40 >フムフムさん
お正月ってまさに食べ放題、飲み放題のイメージがありますね。まあ、年に一度ぐらいこんな日があってもいいとは思っていますが、僕もお正月に実家に帰ると2キロぐらい太ることが多いのです(汗) だから今年は、バカみたいに食べないように気をつけましたし、今日もうっすら雪の積もった山にも登って汗を流してきました。
>fagus06さん
野鳥の会にはそういった考え方があるのですね。難しい問題ではありますが参考になりました。「大食い」の番組については僕も全く同感です。食糧問題が深刻になりつつあるこの時勢に「大食い」が流行語になるなど、メディア業界にはまだまだ世間知らずの人間が多いことを自ら露呈しているように写ります。大食い選手たちをこうゆう食料大量生産の現場や食糧難の国に連れてく番組でも作れば興味深いのに。それと、あの木はやっぱりオリーブですよね。