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2012-07-16 夏コミ告知/フジロック参戦

[]夏コミ頒布同人誌に寄稿しました 12:33

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血と謀略の薫る権力百合小説アンソロジー『幻縛の蒼き枷鎖』特設ページ

こちらの同人誌に、「ガールズ・ワールズ・レコーディングス」という、4Pほどの書き下ろし小説を載せていただきました(黒岡春日名義)。スペースは3日目(12日日曜)西ね-11b「篤農ドラゴン」、または3日目(12日日曜)西お-29a「ノップマット」(こちらは委託)となります。

と、それだけで「じゃあ行ってやるか」と思えた方は残りの文章を読まずとも良いでしょう。是非お買い求めください。損はさせません。以下は販促のための文章になります。


 えー、正直な話をさせて頂くならば、ここでワタシの為すべき仕事はマストバイ!ヤバイ!」と二言書くだけで達成できてしまうのではないかと思うのですが(これは何も職務放棄ないし怠慢ではなく、あまりに内容が「ヤバイ!」としか言い様の無いものだからです。上記リンク先のサンプルを御確認ください。ね、ヤバイでしょう?)、それだけでは御満足いただけない、「具体的にどうヤバイのか確かめたい」といった(潜在されている方を含む)御客様のためこうした文章を用意させていただいた所存です。

 まずはワタシの作品について書きましょう。何故なら、こういった文章は後出しほど尊いとされており、それは『美味しんぼ』の料理対決を一度でも読んだことのある方ならお解りかと思われます(引き分けの回しか読んだことがないという方は最早ちょっとした自慢レヴェルです。誇ってください)。つまり、「俺マジこの中だと最弱だわー」と負けに行く訳ですね。

 とはいえ、負けたからつまらないとか勝ったから面白い。といった価値観は特に芸術の世界では通用しないのも当たり前の話であり、そもそもがスポーツの世界だろうと「いやあ負けたけど気持ちのいい試合でっしったっなっ」という感想がまかり通る訳でして、この辺りについて興味のある方は菊地成孔氏の「鼻歌で負けてやるさ」(by『スペインの宇宙食』)という素晴らしい文章を追っていただければ良いと思いますが(今更何を、と申されるかもしれませんが当エントリもキクチ氏の文章を模して書かれております。お気づきでない方のため一応)、我ながら素晴らしい仕事をしたと思っています。

 今回の「ガールズ・ワールズ・レコーディングス」(以下GWR)ですが、執筆に際し円城塔氏や佐々木中氏、古川日出男氏といったここ一年ほどの間で個人的に盛り上がった文学的トピックスを反映させるべく創作した結果、(意図を振り切って)伊藤計劃が浮上してくるという恐るべき一作になりました。

 これがどれほど恐ろしく、また誇らしいことであるかは神林長平氏による素晴らしきフィクション「いま集合的無意識を、」を読まれた方ならお分かりでしょうし、再びキクチ氏の著作『スペインの宇宙食』から「やっと体力が戻ったら、もう女の子の話や食べ物の話ばかり」を参照していただければと思いますが(ワタシもう歳なのでいまいち判然としませんが、これがステマというやつなのでしょうか)、フロイトの教えここにあり。とでも言うべき素晴らしき経緯を書いてしまうと長文に拍車をかけるためここでは控えさせていただきましょう。

 伊藤計劃氏(というよりはProject Itohのプロジェクトリーダ、と呼ぶべきなのかもしれません、今となっては)亡き後、つまり『伊藤計劃以後』として様々なリアクションが起き、しかしてプロジェクト・イトー自体は未だ進行中な訳でして(氏の後輩である篠房六郎氏がはっきり「PROJECT GOES ON」と記述なされたことや、盟友である円城塔氏が『屍者の帝国』を書き継ぐといった形で)、我々はむしろプロジェクトの構成員なのではと思わされたりもする訳ですが、その先を求めるフィクションとしてGWRは書かれています。

 たった4Pの贅沢。というのも今作は思いついたアイディアを片端から詰め込んだ結果、友人から頂いた反応として最も多かったのが「長編にするべき」という代物なのです。しかしながら短編の魅力というのもまさにそこにあると考えておりまして、繰り返しになってしまいますが、贅沢。を味わっていただける仕様であると自負しております。そしてそれは、4Pの掌編と言って良いサイズにも関わらず素晴らしい扉絵(byいなもと氏)があることも無関係ではありません。

 プロジェクト・イトーの呪縛。というのはワタシも多分に感じ、プロ・アマ問わずあらゆるフィクションを描こうとする作家に多大な影響を及ぼし、中には『コミック百合姫』による『ハーモニー』コミカライズの報、しかし進展せず。という、一部の層を大いに驚喜させた後に落胆させた出来事も含まれます。

 ここまで書かなければならないというのが文筆家としてのワタシの未熟。なのですが、ようやくGWRと掲載アンソロジーのテーマがつながりました。百合』です。純粋にして無垢なる百合ファンをここまで置き去りにして書きたいものは何なのか?ワタシの信じる神は百合という黒い太陽だけではなかったのか?なぜ『青い花』アニメ版はあのように素晴らしい出来でありながら黙殺されたのか?といった疑問を無視して突っ走ってきた当エントリですが、これは『血と謀略の薫る権力百合小説アンソロジー』を販売促進するための文章であり、自作について(下手をすれば本文よりも長く)書いている場合ではないのです。

 しかし、若干のしつこさをもってGWRについて最後に一言残させていただくならば、今は2012年です。ゼロ年代は終わりました。テン年代という、苦笑を伴う呼称が蔓延しかねないディケイドの始まりを、伊藤計劃の先を、求めるべくして本作は書かれました。

 そんなワタシの自信作であるGWRが収録され、あまつさえ『収録作の中でも一番の小者』として扱われるであろう恐るべきアンソロジー、それが『幻縛の蒼き枷鎖』なのです。ワタシは収録作のうちいくつかを読ませていただき、また大体の事前情報をいただいている訳ですが、やはりマストバイ!ヤバイ!」の二言で済ませてしまいそうな、というかもうそれ以上何を書けば良いのかわからなくなりつつある百合同人界のアンファン・テリブル大集合な一冊となっております。

 表紙、本文サンプル、あらすじ、そして何よりキャッチコピーといった前情報以上にワタシが語ることは難しく、また読者の楽しみを奪ってしまう可能性があるため詳しくは書けませんが、真に最先端なるものがここに顕在している、とだけ言わせていただきましょう。それは一部の読者を狂喜させ、選ばれなかった読者を落胆させるでしょうが、表紙の時点で購入を決めたアナタは選ばれていますのでご安心を。逆に言えば、表紙やコンセプトに不安を覚えた方は気を引き締めて摂取なされることをお薦めします。なにせ今作は百合界の劇薬ですので(買うな、とは間違っても申しません。繰り返しますがこれは販促なのです)。

 霞が関(にとても良く似た場所)、(旧)ソ連、在日米軍(のようなもの)、といった政治的にホットな、戦争的にはコールドなワードが並び(この場合、政治的と言ってもセクシャル・マイノリティ創作に於けるポリティカル・コレクトネスとは違うものを指していることはお解りでしょうが一応確認のため)、ワタシも明らかにマズイ形でその流れに加担している訳ですが(あらすじを参照下さい・苦笑)、そういった目立つ「ヤバさ」だけがワタシをこのような形の販促活動に走らせる訳もなく、内容そのものがあまりに素晴らしいということがわかりきっているから書いております。

 前作『耽溺の緋き楼獄』(こちらにはワタシ参加しておりません。念のため)は素晴らしく優れた青春小説であり、今作にもまたそういった要素は立ち現れることと思います(何せ前作の執筆者が今回も殆ど参加されております)。しかし、『幻縛の蒼き枷鎖』はその先(それはワタシであればプロジェクト・イトーの先であったりする訳ですが)を目指し、その全てにおいて何らかの達成をもたらすでしょう。

 一応はお金を頂く事ですので、無遠慮に来い来い言う訳にもいかないとはいえ、そして頒布当日は現場に居ないワタシが申し上げるのもどうかと思うのですけれども、やはりこれ、どう考えてもですね。読まれた方がよろしかろうと思います。一度ご購入いただければ、原稿用紙にして約650枚というマッシヴなヴォリュームを如何に楽しむかはアナタ次第です。繰り返しますが、損はさせません。


 といった上記の文章(なんとこの告知アンド販促の文章は驚くべき事に小説本文の文章量を超える結果となってしまいました。はからずもワタシがリスペクトする円城塔氏の名著『烏有此譚』に倣うことになった訳です)とはまったく無関係ですが、フジロック2,3日目に参戦してきます。この『参戦』という物言いがダメ、という方を見かけますが、ワタクシの敬愛するスカパラさんはMCで「戦うように楽しんでくれ」と毎度申しておりますし、それがモッシュ・ダイブ等の『暴れる参加』ではないことも彼らのライブを観れば明らかです。スカの踊りは60's(前述MCの元になったアルバムをスカパラさんは『WILD PEACE』と名付けています)であるからして、ワタシも戦ってこようと思います(主に暑さとですが・笑)。という訳で、夏コミに参加してもワタシ本人は居ませんが、フジロック(二日目以降)でお会いしましょう、と申し上げておきます。御機嫌よう。




           <キャプション

 帯広が誇る甘味大家の一つ、六花亭の月替わり(というほどはっきりしたスケジュールが感じられずアバウト気味な)ケーキ群。レモンチーズパイ、ショコラブラン、フランボワーズショコラ、バナナクリスピー、マンゴーケーキ、ミルフィーユ。総て絶品(特にレモンチーズパイ)。


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