長岡本合評会(を終えて)

http://socinfo.g.hatena.ne.jp/contractio/20070128

ルーマン/社会の理論の革命

ルーマン/社会の理論の革命

ルーマン学説研究」の現状(混迷っぷり)がよくわかっておもしろい会だったと思います。
もっとも基本的な論点、たとえば、

  • コミュニケーションとは、〈情報・伝達・理解〉の三選択の綜合である

というようなテーゼについてすら、たかだか二十数人の参加者間でコンセンサスがとれないんであります。

しかも、このテーゼへのアプローチ(取り扱い方)は、昨日だけでも5ヴァージョンほど登場しました。要するに「一人一説」状況ですよ。大笑いです。

なんとかしたほうがよくないですかね。これ。
ていうか。いつまでこの「一国一城」主義──一人一説俺様解釈主義──で逝きますか?

あるいは、それ以外の研究作法を知らない、とか? そういうこと?


要するに、ルーマニ屋には、一つ一つの論点を地道にディスカッションの中で検討していく、という努力が足りないのだと思うんですが。「決定的な解釈」などいまだ提出されておらず、現状が混迷のもとにあることを認めて、そのうえでどうすんのか考えたほうがよくないですかねー。それとも「俺の解釈が正しい」と思っているひとばかりなので、「そんなの認められん」「混迷してるのは俺以外のみんなだ」と──「みんな」が考えている、と──いうことですかねー。
おもしろいですねー。

ていうかみんなもっと大人になろうよ...。

涜書:大屋『法解釈の言語哲学』

日社報告への批判的コメントを聞いていて、どうやら我々の報告趣旨を「解釈枠-の-確定性」を主張するものだと受け取るひとがいる(!)らしいことがわかった。

(中略)
社会って複雑だな。


ので、ちょっとこれを再読。

法解釈の言語哲学―クリプキから根元的規約主義へ

法解釈の言語哲学―クリプキから根元的規約主義へ

  • はじめに
  • 第1章 「法解釈」とは何か
    • 1.1 問題の所在
    • 1.2 法的判断モデル
    • 1.3 法的判断モデルへの批判
      • 1.3.1 法解釈論争
      • 1.3.1.1 問題提起とその整理
      • 1.3.1.2 通説的整理への疑問
      • 1.3.2 法的判断は必然的か?: 三つの挑戦
    • 1.4 法的判断の定位


ふつう、コミュニケーションにおいて、「解釈」が働く余地などあまりないわけでして。「解釈」というのはそれ自体特別な活動なのですよ。だから、コミュニケーションに照準した我々の議論は「解釈枠」に対する批判とはほぼ完全にすれ違います。だって争点を構成しないんですから。

涜書:夢枕/伊藤『サイコダイバー 毒島獣太』1, 2

サイコダイバー毒島獣太 1 (マガジンZコミックス)

サイコダイバー毒島獣太 1 (マガジンZコミックス)

サイコダイバー毒島獣太 2 (マガジンZコミックス)

サイコダイバー毒島獣太 2 (マガジンZコミックス)

本日のルーマン国際会議@メヒコ

『社会の社会』10周年記念国際会議その2(?)
February, 26th to March, 1st 2007 Universidad Iberoamericana Mexico City.
http://www.uia.mx/departamentos/dpt_cienciassoc/luhmann/indexen.html