さよなら、それもいいさ。

最近めっきり寒くなりましたね。一個前の記事で、ミステリー物に挑戦すると言っていたのですが、短編ミステリー的なものを読破しました。

米澤穂信さんの『儚い羊たちの祝宴』です。

儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)

儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)

米澤さんは、初見の作家さんだったのですが、実はあの『インシテミル』を書かれていた方だったみたいです。
私は、インシテミルはてっきり山田悠介さんだと思っていたので(なんとなくの雰囲気です。)、一瞬、失敗したかなぁ・・・と思ったのですが
・・・面白かったです。これからちょっとずつ、ミステリー物を読破していきたいです!!

そして、読書日記を読んで気になっていた、『私の男』も読みました。

私の男 (文春文庫)

私の男 (文春文庫)

面白かったです。主人公が大人になった時間軸から、どんどん過去に遡っていって、最後の章は、主人公たちの出会いで終わるという展開でした。つまり、最初の章が最後で、最後の章が最初でした。

主人公、花と養父の淳悟の話しなんですが。

まぁ、ざっくり言えば家族の絆のお話しです。まぁ、桜庭さんが書いてる時点で、ただの家族小説とはほど遠い事は明白なのですが・・・。

家族の欠損、血のつながり、父親と娘、絆。

家族はいつでも一緒にいるべきだ、というテーマが一貫して小説の中に出てきます。津波で自分以外の家族を無くした花と、海と陸で家族を失った淳悟。どちらも家族に置いていかれた者同士なんですよね。

ただ、家族は一緒にいるべきだというテーマに対して、桜庭さんが是なのか否か、よく理解する事が出来ませんでした。花と淳悟で、家族を否定しているようでもあるし、肯定しているようでもあるし・・・。

父の無くしたもの全てを、娘が背負っている。娘は血の人形。

物語の構成上、最初に絶望が来て、巻末に希望が待っています。でも、結局は絶望に向かっているのですよね。

ふ〜む。難しい。書評を読みあさろう。

あと、がらっと雰囲気は変わりまして。

それからはスープのことばかり考えて暮らした

それからはスープのことばかり考えて暮らした

それからはスープのことばかり考えて暮らした/吉田篤弘

これも、面白かったです。変化が無いようでいて、どこかしら必ず変化している世界。のんびり、穏やか。美味しいサンドウィッチに合うスープを、真剣に考えるんです。本当に真剣に。もはや、生きる事とスープを作る事が同価値なんじゃ!?と思うほど、スープも事を考えるんです。

私も、スープの事について、それぐらい真剣に考えてみたいです。

以上が最近読んだ本達です。

備忘録でした!

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