じじぃの「人の死にざま_1388_アリック・アイザックス」

白血病成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)」の治療(インターフェロンα・ジドブジン) 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=oh2aK6mx6Pg
アリック・アイザック ウィキペディアWikipedia)より
アリック・アイザックス(Alick Isaacs、1921年7月17日 - 1967年1月26日)はイギリスのウイルス学者。
スコットランドグラスゴー生まれ。彼はインターフェロンについての研究で最もよく知られていて、1964年から1967年までの間、国立医学研究所(National Institute for Medical Research)のインターフェロン研究所の所長だった。
彼は1966年に王立協会の会員に選ばれたのだが、それは彼の死の少し前のことだった。

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『カラー図解 EURO版 バイオテクノロジーの教科書(下)』  ラインハート・レンネバーグ/著、小林達彦/監修, 田中暉夫、奥原正國/訳 2014年発行
ウイルスやがんと戦うインターフェロン (一部抜粋しています)
ヒトや動物がインフルエンザのようなウイルスに感染すると、別のウイルスに同時に感染しないのはなぜだろう? 細菌の場合、ある細菌に感染すると、身体の抵抗力が低下し、しばしば他の細菌にも感染しやすくなる。ウイルス感染の場合とどうちがうのだろうか?
英国のアリック・アイザック(Alick Isaacs)とスイスのジーン・リンデマン(Jean Lindemann)は1957年当時、ロンドンの英国立医学研究所に所属していたが、これに答える物質を発見した。ウイルスが感染すると細胞からタンパク質が分泌され、その細胞に感染したウイルスだけでなく、別タイプのウイルスに対しても抵抗性を与えたのである。彼らは、この物質を見かけ上、ウイルスの再生を阻害、あるいは干渉することからインターフェロンと名付けた。(長野泰一と小島保彦[東京大学]」は1954年、ウイルスに紫外線を照射することで、その増殖力を不活性化したワクチンの開発に取り込み、その研究過程で、抗体とは異なるウイルス抑制因子[のちのインターフェロン]を発見した)。
その時点でインターフェロンが、有望な抗ウイルス薬であることは明らかだった。それはインターフェロンが、どのウイルスに対しても細胞を守る効果があるからである。インターフェロンにはさらに多くの作用がある。さまざまな細胞の活性に影響を与え、ウイルス感染以外の疾患も治療できる可能性がある。しかし、細胞中のインターフェロンの発現量はきわめてわずかなため、多くの研究者はその物質の存在さえ疑っていた。
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精製上の困難はあったものの、インターフェロンがウイルス性疾患とある種のがんに効果があるという証拠が集まり始めた。1980年1月、バイオテクノロジーによる開発を大きく飛躍させたニュースが、”インターフェロンブーム”のスイスからやってきた。まさにクリスマスイブであったが、分子生物学者チャールズ・ワイスマン(Charles Weissmann)の実験室で研究者たち(長田重一、平秀晴ら)は、大腸菌の実験室株HiF-2Hが、生物学的性質がヒト白血球由来のインターフェロンと同じタンパク質をつくり始めたことを確認した。これはヒトのインターフェロンを微生物で合成した最初の成功例となった。