じじぃの「神話伝説_54_宗教の誕生」

Oldest Religion 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=RuZSpuMiiD0
Gobekli Tepe 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=7XqfjWCUgfk
Gobekli Tepe UPDATES and Theorys 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=rbPHmg3nUyE&feature=related
ギョベクリ・テペ遺跡

ギョベクリ・テペ ウィキペディアWikipedia)より
ギョベクリ・テペ(トルコ語: Gobekli Tepe: "Potbelly Hill" ) は、アナトリア南東部、シャンルウルファ(前ウルファ、エデッサ)の郊外(北東15km)の丘の上に在る新石器時代の遺跡。紀元前10000年〜紀元前9000年頃に狩猟採集民によって建立された、世界最古と言われる石造の宗教建築(神殿)が発見されている。地名は「太鼓腹の丘」の意。

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歴博発表資料 「弥生時代の開始年代について」を巡って
夏王朝創始者とされる帝禹やその父の鯀は、洪水神で漁体あるいは竜形の神とされる(白川静著『中国の神話』)。夏王朝は竜を帝王の象徴として竜蛇信仰があり、帝王にまつわるものには「竜」がつくことが多かった。禹は、父の腹から生まれた竜であったとも伝える(袁珂著『中国の神話伝説』)。
http://wwr2.ucom.ne.jp/hetoyc15/hitori/inougo/ryutotem1.htm
『ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか』 NHKスペシャル取材班・著 角川書店 2012年発行
世界最古の宗教施設 ギョベクリ・テペ遺跡への旅 (一部抜粋しています)
ウルファの町からは車で30分。ようやく目的地に到着した。標高は800メートル。ハラン平原北端の周囲を360度見渡すことのできる丘の上だ。考古学には素人の私でさえ少し興奮してしまう。
日本を出発する前、筑波大学の人文社会系で、西アジアの考古学を専門に研究するチームにレクチャーを受けた。研究者たちの形容はただ事ではなかった。常木晃博士はこの遺跡のことを「あれは超弩級(ちょうどきゅう)。衝撃的です」と表現した。三宅裕博士は「とてつもない遺跡です。大変なことです」と言った。研究者たちを唸(うな)らせるほどの遺跡がもうすぐそこにある。
駐車場からしばらく歩くと、巨石群が間近に迫る。研究者に何度も写真で見せてもらったその遺跡だ。数メートルの深さで堀り進められた遺跡には、何十本もの石柱が林立している。規模は思っていたよりもこじんまりしていた。しかしものの数分その前にたたずみ、石のディテールを眺めているうちに、圧倒的な迫力が押し寄せてきた。これが世界最古の宗教施設ともいわれるギョベクリ・テペ遺跡なのだ。
そう、この時代を語る出発点として、どうしても訪ねたかったのはこの遺跡だった。
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柱によっては腕や指も描き込まれている。ベルトや腰巻きも描かれている。人間のような生き物を示しているのは間違いない。
「しかも、非常に大きい、現在、最大のものが5.5メートルです。これらのT字形の象徴は私たちよりも優れていることは確かです。つまり、社会に住んでいる人間は小さいが、霊界では人間のような生き物が大きな存在として階級の上位にいるわけです」
博士はその点がそれまでの精霊信仰とは大きく異なる点だという。
「古代の宗教は、西欧の一神教をはじめ、現在の主な宗教とは類似していなかったでしょう。私は宗教研究の専門家ではありませんが、その分野の専門家は宗教史の再構成を試みています。その研究によれば、多くが精霊信仰を起源としています。古代の宗教はそれに類似している可能性があるでしょう。万物に生命力がある。1つの石にも魂がある。このような精霊信仰が背景にあったことは予測できます」
そこからの大転換がギョベクリ・テペ遺跡の背後にある。
「すべてが平等である精霊信仰の世界から人間のような生き物が上位につくような宗教がはじまったのは、人類の歴史で初めてのことだと認識できます」

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『人類の歴史を変えた8つのできごとI――言語・宗教・農耕・お金編』 眞淳平/著 岩波ジュニア新書 2012年発行
宗教の誕生 (一部抜粋しています)
初期の宗教は、人類が、死や自然の驚異などと出会う中ですこしずつ芽生えていきました。
その過程については、宗教民俗学という分野から、いくつかの学説が出されています。
その1つめは、「アニミズム説」です。この説では、人間と死との出会いが大きな役割をはたしていたといいます。たとえば、つい先ほどまで元気にしていた仲間が、事故に遭って死んでしまうようなことは、彼らもしばしば経験していたはずです。このとき、元気だった仲間と、動かなくなった痛いとじはなにが違うのか、彼らは疑問に思ったでしょう。そこから導き出されたのが「生命の原理」であり、「魂」「精霊」という概念だったというのです。
そして彼らはしだいに、この魂・精霊は、人間だけではなく、動植物にも、あるいは生命のないものにも宿っている、と考えるようになります。そこから、「精霊崇拝」がおこなわれるようになり、やがて宗教が誕生したとするのが、アニミズム説なのです。
2つめの説は「プレアニミズム説」と呼ばれる、先ほどのアニミズム説を修正した学説です。それによれば、数万年前のいわゆる原始時代の人々が、家族や仲間の死というできごとで出会ったとき、精霊という人格的な存在を信じるようになるのではなく、自分たちには理解できない不可解な力が働いた、と感じるはずだというのです。
またこの説によれば、人間には、生きているものが霊魂を持つと考える前に、「もの自体が生きている」と感じる段階がある、ともいいます。要するに、当時の人々は、死などの現象に際して、人格のある精霊を考えるのではなく、不可解な力の存在を感じることで、そこから宗教が生まれたのではないかというのが、この説なのです。
3つめの説は、「原始一神教説」と呼ばれるものです。これはアフリカや南アジア、北極圏などに住むいくつかの民族の文化を、発展段階の観点からもっとも原初的な「原文化圏」に属するとして、その宗教形態についての研究から打ち出された意見です。それによれば、彼らの文化圏では、世界と人間をつくり出した「至上神」が崇拝されていり、人類の最初の宗教形態も、同じように至上神の崇拝から始まったのではないか、としています。
ただしこの説には、異論もあります。世界と人間をつくり上げた存在を至上神と呼んでいるが、これはキリスト教の神である唯一神絶対神の概念を、無理に当てはめたものだ。実際にはこの存在は、世界と人間を生み出した後、世界や人間たちに対してなにも影響を及ぼしていない。だから人々も、この存在に対して、祈ったり崇拝の儀式をおこなったりしないのではないか。つまりこの存在は、至上神というよりも、世界が生み出された理由を説明するために考え出されたものにすぎない。そういう意見もあるのです。