じじぃの「根拠なしの水素水・飲めば健康になる・水のクラスターって何なの?ニセ科学を見抜く」

根拠なしの「水素水」 (asahicom.jp HPより)


水素水商品の広告「根拠なし」 消費者庁、3社を処分 (追加) 2017年3月3日 朝日新聞デジタル
水素が入っているとする「水素水」や「水素サプリ」について、合理的な裏付けがないのにダイエット効果などを宣伝していたのは景品表示法違反(優良誤認)に当たるとして、消費者庁は3日、通信販売会社3社に対し、再発防止策などを求める措置命令を出した。数年前からブームになっている水素水について、消費者庁が同法で処分をするのは初めて。
http://www.asahi.com/articles/ASK334PWPK33UTIL029.html
クラスタ ウィキペディアWikipedia) より
化学における 水クラスター(water cluster)とは、水分子が水素結合で結びついてできる集合体、すなわち水分子のクラスターのことを指す。
ただし、実際には科学的に実証されている知見は少ないにもかかわらず、あたかも水クラスタの構造が動植物に対して影響を与えているかのような宣伝文句を謳い、浄水関連機器などとして販売されている商品も多いため、疑似科学と捉える向きが多いのも実情である。

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ニセ科学を見抜くセンス』 左巻健男/著 新日本出版社 2015年発行
「水のクラスター」って何なの? (一部抜粋しています)
「この水は、水のクラスターが小さく、細胞に浸透しやすく、植物の成長を促進したり、味がよくなっている。クラスターの小さな水は健康によい」。クラスターという言葉を使わなくても「水の粒が細かい」「水の集団が小さい」「小さい水」なども同様です。EMもEMで水のクラスターが小さくなるとしていました。
液体の水についての有力なモデルのひとつが、1ピコ秒(10のマイナス12乗秒=10-12秒)という短時間のオーダーで水分子の集まり(クラスター)が生まれたり壊れたりするというものです。
水のクラスターがマスコミ的に有名になったのは、核磁気共鳴装置(NMR)の販売元である日本電子の社員だった松下和弘氏が、水をこの装置で調べ、「クラスターが小さい水は健康にいい」と言い出したことからです。NMRという先端の分析機器を使った発表は、マスコミにかなり取り上げられ、「美味しい水、健康にいい水=クラスターが小さい水」と大変注目を集めました。
水の商品に何らかの科学っぽい説明をほしがっていた水ビジネスの間で、商品の説明にまたたく間に利用されるようになりました。アルカリイオン水、磁化水、還元水トルマリン水など、自身を活性水とか機能水とかと呼んでいる水が共通して「水は何らかの微弱なエネルギーを受けてクラスターが小さくなっている」と言い出したのです。
実は、水の研究をしている科学者たちからはNMRで水のクラスターの大きさははかれないこと、現在のところ水のクラスターをはかる手段はないことが言われています。クラスターについての松下説は科学的には否定されているのです。しかし、松下説は、一見わかりやすいので世に広まったままで、科学的に否定されているということは一般の人にはほとんど流れませんでした。ですから松下説は今も大活躍というわけです。

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どうでもいい、じじぃの日記。
「水の粒が細かい」と、健康によい?
確かに、水の粒が細かいと細胞に浸透しやすいような気がする。
しかし、水クラスターの安定性などは実験的に検討されたものがない、のだそうです。
高濃度酸素水(通常の空気中に置かれた水に含まれているよりも多い量の酸素を溶かし込んだ水)なども、かえって酸化を促すことがあるらしい。