じじぃの「地中海に栄えた文明の崩壊・謎の海の民とは?B.C.1177」

The End of the Bronze Age 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=oz5uFA9IWJ8
エーゲ海文明

ミノア文明 (クレタ文明)

3千年前に絶滅した「海の民」とは? 第0次世界大戦で滅亡した東地中海文明の謎! 2016.05.20
「神話か? 史実か?」いまだ専門家の間でも議論が行われているトロイア戦争だが、最新の研究では、この戦争の引き金となり、その後皮肉にも掃討されて滅亡した「海の民」ルウィー人がいたことが指摘されている。
戦いに勝利したルウィー語族連合はその後しばらくの間さらに勢力を拡大し続け、現在のギリシャ北部からレバノンにまで支配地域を拡げたという。これまであまり顧みられることのなかったルウィー人だが、実は今から3000年以上も前に世界の表舞台で光り輝いていた時期があったということになる。
しかしルウィー人に訪れたこの栄華は残念ながらそう長くは続かなかった。古代ギリシアのミケーネ諸王国の連合軍が、皮肉にもルウィー人がヒッタイトを攻めた時と同じように西から攻め込んで沿岸の港を次々と奪取。そのまま快進撃を続け、これがトロイア戦争と呼ばれる大戦争に発展したのである。支配地域を拡大しすぎたルウィー語族連合は海の守りがまったく手薄になっていたということだ。「海の民」が勝利におごって海を忘れてしまったということなのかもしれない。
http://tocana.jp/2016/05/post_9802_entry_3.html
『のB.C.1177─古代グローバル文明の崩壊』 エリック・H. クライン/著、安原和見/訳 筑摩書房 2018年発行
まえがき より
ギリシャ経済は滅茶苦茶だ。リビア、シリア、エジプトは内乱に呑み込まれ、部外者や外国の戦士がその火をさらに煽っている。トルコもイスラエルも、それに巻き込まれはしないかと気が気でない。ヨルダンには難民が押し寄せている。好戦的なイランは周辺の脅威となり、イラクは混乱の極にある。これは西暦2013年の話だが、紀元前1177年、3000年以上も前にもこの地域は同様の状況にあった。青銅器時代の地中海に栄えた文明はひとつまたひとつと崩壊していき、西欧世界の進む道と未来はがらりと変わった。それは歴史の決定的な瞬間――古代世界のターニングポイントだった。
エーゲ海、エジプト、近東地域では、青銅器時代は2000年近くも続いた。およそ前3000年から前1200年の少しあとまでである。文化的・技術的な進歩の時代が何世紀も続ていたわけだが、その青銅器時代がついに終ったとき、文明化され、国際化された地中海世界の大半に劇的な終末が訪れた。西はギリシャやイタリアから、東はエジプト、カナン、メソポタミアにいたる広大な地域で、強大な帝国が、何世紀もかけて発展してきた国々が、あれよあれよというまに滅亡していった。その滅亡とともに移行の時代が訪れたが、かつてこの時期は「世界初の暗黒時代」と呼ばれていたものだ。なにしろ、あおりを食らったギリシャをはじめとする地域では、その後に新たな文化的再生が起るまで何世紀も待たなくてはならなかったのだ。
エピローグ 崩壊のあと より
後期青銅器時代の終焉と鉄器時代への移行も事情は同じだ。つまり、その崩壊と移行は段階的に進行し、およそ前1225年から1175年まで、また場所によっては延々前1130年までかかっているということである。しかし、”海の民”の二度めの侵入――ラムセス3世の治世第8年、すなわち前1177年に、そのラムセス3世との大決戦に発展した――は納得できる水準点であり、重要でありながらとらえどころのない瞬間に、そしてひとつの時代の終わりに、はっきりした年代を与えることができる。確実に言えるのは、エーゲ海および古代近東では、前1225年には広域にわたる文明がいまだ繁栄を誇っていたのに、それが前1177年ごろには消滅に向かいはじめ、前1130年には完全に消えていたということだ。強大な青銅器時代の王国や帝国は、その後に続く前期鉄器時代のあいだに、徐々に小規模な都市国家に置き換わっていった。その結果、前1100年の地中海・近東世界の景色は、これまで見てきた前1200年のそれとはかなり変わってきているし、前1000年ともなればまるで別世界である。

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どうでもいい、じじぃの日記。
エーゲ海文明は古代ギリシアにおける最古の文明である。
ミケーネ文明は、紀元前1450年頃、ペロポネソス半島で興り、ミノア文明と同じく地中海交易によって発展した。ミノア文明との貿易を通じて芸術などを流入し、ついにはクレタ島に侵攻、征服したと考えられている。
数年前、東京・上野にある東京都美術館で開催された「地中海 四千年のものがたり」を観に行った。
展示されていた壺にはタコやイルカが描かれていた。
繁栄を誇った地中海の”海の民”は、なぜ崩壊したのだろうか。
一説には、ヒッタイト(今のトルコ)や、エジプトに戦いを挑んで、返り討ちにあったのだという。
もし、エーゲ海文明の人々が戦争をしかけなかったら世界の歴史は変わっていただろうとか。