じじぃの「時間をめぐる論争・チンパンジーに心はあるのか?神は脳がつくった」

Monkey saves life of injured friend
after it suffered electric shock on railway tracks in India

【感動動画】感電して瀕死の猿を仲間が蘇生。 2014年12月23日 地球ジャック
インドのカプールの駅の線路で1匹の猿が感電してしまい意識を失ってしまいました。仲間の猿が必死に蘇生を試みて、何とか命を取り留めたようです。
https://chikyu-jack.com/?p=7641
『動物の賢さがわかるほど人間は賢いのか』 フランス・ドゥ・ヴァール/著、 松沢哲郎、柴田裕之/訳 紀伊国屋書店 2017年発行
時がたてばわかる より
動物は時間の次元をどのように経験するのかを巡る論争は、未来に関してはさらに白熱した。動物がこの先に起こる出来事を予測しているという話を聞いたことがある人などいるだろうか? 心理学者エンデル・タルヴィングは、飼い猫のカシューについて知っていることを引き合いに出した。カシューは雨を予想できるようだし、雨宿りする場所を見つけるのが得意だが、「先のことを考えて傘を荷物に入れることはない」というのだ。この達悦した科学者は、その鋭い所見を動物界全体にまで一般化し、動物は現在の環境には適応するが、残念ながら未来を思い描くことはできないと説明した。
人間は唯一無二だと主張する人のうちには、「動物が5ヵ年計画に合意したことがあるという明白な証拠はない」と記した人もいる。たしかにそのとおりだが、人間にしても、5ヵ年計画に合意したことのある人がどれだけいるだろうか? 5ヵ年計画というと、思い出すのは中央政府だ。私はむしろ、人間と動物の双方の暮らしぶりから例を引きたい。たとえば私は、家に帰る途中で食料品を買おうと思いたったり、来週は学生に抜き打ちテストをして驚かせてやろうと決めたりする。人間の計画とはこうしたものだ。

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『神は、脳がつくった 200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源』 フラー・トリー/著、寺町朋子/訳 ダイアモンド社 2018年発行
現代ホモ・サピエンス――時間を意識する自己 より
子どもが4歳くらいになると「自伝的記憶」として知られる機能の最初の段階が発達する。自伝的記憶はエピソード記憶と呼ばれることもある。4歳に満たない子どもは、次のように言われている。「時間の奥行きがあまりない世界に生きている。幼い子どもにとっては、現在が突出している。子どもの人生は、過去にも将来にもあまり踏み込んでいかない」
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子どもの自伝的記憶の発達に関する研究から、過去と将来の次元が同時に発達して認知的に統合されることが示されている。過去と将来が合わさって時間的自己意識を形成することで、人は過去を利用して将来を把握することができる。
このように過去と将来を結びつけることは、神経科学者のサー・ジョン・エックルスによれば、「過去に経験したことの記憶を活かして将来の計画を立てる人間の非凡な能力」を示している。エックルスは、さらにこう述べている。「私たちは過去ー現在ー将来という時間の枠組みのなかで生きている。人間が『今』という時間を自覚しているとき、この経験には、過去に起きた出来事の記憶だけでなく、予想される将来の出来事も含まれている」
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ヒト以外の動物には、自伝的記憶があるだろうか? 多くの動物が将来に備え、食物を蓄えたり遠い場所に移したりするが、それは本能による移動的な行動だと考えられている。一部の研究者は、チンパンジーが過去を利用して将来の計画を立てる能力を持っていると主張している。なぜなら、チンパンジーは、あとで使うかもしれない道具を取っておくことが知られているからだ。それで、スウェーデンの動物園にいるサンティノという名のチンパンジーは、あらかじめ石を集めて積み上げておき、動物園が午前中に開園したら来園者に石を投げつけられるように準備していると言われている。
また、アメリカカケスが自伝的記憶を持っていると主張している研究者もいる。それは、アメリカカケスが単に食物を蓄えるのではなく、ほかの鳥がその貯蔵食物をいつ盗む可能性が高いのかを予測するからだ。より最近では、ラットが実験用の迷路を走っているときに脳の海馬が活性化することに基づいて、ラットが自伝的記憶を持っていると主張している研究者もいる。そのような行動が本物の自伝的記憶を表しているのかをめぐる議論は続いているが、研究者の大多数は、それらの証拠は曖昧だと見なしている。

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どうでもいい、じじぃの日記。
チンパンジーやカラスやアリに「心」はあるのだろうか?
アメリカカケスが単に食物を蓄えるのではなく、ほかの鳥がその貯蔵食物をいつ盗む可能性が高いのかを予測するからだ」
アメリカカケスが食物を隠したり、蓄えたりするのは単なる習性に過ぎないのだという。
ある本に、動物が心を持つかどうかは質ではなく量(脳の大きさ)にあるとか書かれていた。
「人間らしさ」とは何か。
「共感性」とかは他の動物にもあるように思える。
「死について」、思いをめぐらせて生きることは人間らしい。
「自分について考えている自分に思いをめぐらせる」というのも、人間らしい。