じじぃの「世界一幸せな国の幸福度・ランキング・GNHパラドックス!逆説の雑学」

Gross National Happiness (GNH) | Domains and Indicators of GNH

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=E-gP7AkzWtM

世界幸福度ランキング2020-2022


2023年世界幸福度ランキング 1位は6年連続フィンランド、日本は47位。信頼の重要性増す

2023.03.30 やまとごころ.jp

グラフの各色は以下を表している。
青=国民一人当たりのGDP
緑=社会支援(「困った時に助けてくれるものや信頼できる人がいるか」という問いへの回答)
黄緑=健康寿命
黄=人生選択の自由(「人生で何をするか選択の自由があるか」への回答)
赤(深紅)=寛容さ(「過去1ヵ国にいくら慈善団体に寄付したか」への回答のGDPに対する度合い)
ピンク=汚職や腐敗の認知(「あなたの国やビジネスに汚職・腐敗が蔓延しているか」への回答)
紫=人生評価/主観満足度。世界最低の国の平均値と3年間の調査で出た各国の残余値を合計したもので、点数が大きいほどランキングが高くなっている。
https://yamatogokoro.jp/inbound_data/49773/

池上彰のニュースそうだったのか!!

2024年4月20日 テレビ朝日
【司会】池上彰宇賀なつみ 【ゲスト】カズレーザー松嶋尚美松村沙友理、その他

池上流ニューストリビア・大連発!! 日本ではあまり報道されないこと

「インターネットの普及で幸せじゃなくなった国がある!?
その国はブータン
中国とインドに挟まれた南アジアの国ブータンは、2011年に国王夫妻が来日して話題となり、かつて国民の97%が「幸せ」と答え、世界一幸福な国として有名になった。

だが最近、外の世界の影響が徐々にブータン80万の人々に根付き始めている。

ブータンは2019年度版で156ヵ国中95位にとどまって以来、このランキングには登場していない。

10代の若者たちはジーンズにイギリスのサッカーチームのユニフォームを着て、携帯電話をいじったり、インターネットカフェでゲームをして多くの時間を過ごす。
大人たちはカラオケ・バーやビリヤード場で夜を過ごしている。
一方で、工場や建設現場が町のあちこちに現れ、伝統文化を守ってきた人々に現代社会の問題が持ち込まれようとしている。

GNHパラドックス

池上彰、「2000年代、ブータンはGNH(国民総幸福量)で世界一になった。その頃ブータンでは電気も普及していない国だった。その後インターネットが普及し、よその国と比較ようになった。あまりよその国と比較するというのも良くないかもしれない」
https://www.tv-asahi.co.jp/ikegami-news/

『養老先生と遊ぶ』

養老孟司/監修 新潮ムック 2005年発行
あるがままのブータン 
養老先生の旅は、虫と森が2大テーマである。ブータンは両方を兼ね備えた「楽園」。北はヒマラヤ、南は亜熱帯属する豊かな植生と自然を誇る。

「単調な生物の分布には、貧しさを感じませんか? 子どものときから、私は整理されたものが好きじゃないんです。ブータンは手を加えようとしていない。ブータンへ行かないのはバカみたいなもんですよ。

ヒマラヤ山脈もある山国だから、シワを伸ばして平らにしたら、そうとうな面積になると思う。ブラック・マウンテンという連峰があります。ここまで大きな範囲で、原生林を一望した経験はありませんでした。壮大、荘厳・・・どう言ったらいいか。これほど言葉の限界を感じることはそうありません」

じじぃの「カオス・地球_308_白人がマイノリティになる日・第10章・異人種間結婚」

Loving Official Trailer 1 (2016) - Joel Edgerton Movie

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=zRXuCY7tRgk

異人種間結婚


6月12日は 『Loving Day』 アメリカで異人種間結婚が合法化された歴史的な日

junglecity.com
6月12日は『Loving Day』。1967年に米国最高裁判所が異人種間の結婚を禁じる州法を違憲とする判断を示し、全米で異人種間結婚が合法化されたことを記念する日です。

そのきっかけとなったのは、白人のリチャード・ラヴィングさんと黒人のミルドレッド・ジェターさんという、バージニア州に住んでいた夫婦による訴えでした。
https://www.junglecity.com/news/loving-day-interracial-marriage-became-legal-2/#google_vignette

WHITESHIFT――白人がマイノリティになる日

【目次】
第1章………白人がマイノリティになる世界―ホワイトシフト
■第1部・闘争
第2章………ホワイトシフト前章アメリカ史におけるWASPから白人への転換
第3章………トランプの台頭―移民時代の民族伝統主義的ナショナリズム
第4章………英国― 英国保護区の崩壊
第5章………欧州における右派ポピュリズムの台頭
第6章………カナダ特殊論― アングロスフィアにおける右派ポピュリズム
■第2部・抑圧
第7章………左派モダニズム―一九世紀のボヘミアンから大学闘争まで
第8章………左派モダニズムと右派ポピュリストの戦い
■第3部・逃亡
第9章………避難― 白人マジョリティの地理的・社会的退却
■第4部・参加

第10章………サラダボウルか坩堝か? ―欧米における異人種間結婚

第11章……白人マジョリティの未来
第12章……「非混血の」白人は絶滅するのか?
第13章……ホワイトシフトのナビゲーション―包摂的な国の包摂的なマジョリティへ

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『WHITESHIFT――白人がマイノリティになる日』

エリック・カウフマン/著、臼井美子/訳 亜紀書房 2023年発行

白人マジョリティが徐々に、白人の伝統的文化を身につけた混血人種のマジョリティへと変容していくモデル。
英国では2100年代に混血の人々がマジョリティになると著者カウフマンは予見する。

第10章………サラダボウルか坩堝か? ―欧米における異人種間結婚 より

異人種間結婚

白人の異人種間結婚率はほぼ確実に上昇している。この多くは数学の方式に則ったものである。つまり人口に占めるマイノリティの割合が増大するにつれ、白人の個人的な交際範囲に占めるマイノリティの割合も増大するということだ。こうして、彼らは異なる人種的背景をもつ友人や仲間を作るようになる。たとえば、非白人が99%を占め、白人が1%であるジャマイカのような国を想像してほしい。無作為に伴侶を見つけるとすれば、白人は99%の確率で異なる人種の相手と結婚することになる。これを裏返すと、黒人が大部分を占めるジャマイカでは、黒人が異なる人種の相手と結婚する確率はわずか1%だということである。小集団は、外部の人との結婚を禁じる規則を定めなければ、集団の解体を受け入れるしかないというジレンマに直面している。パーシ人は外部の人とは結婚しないとされているが、ごくわずかだが外部の人と結婚する人がいる。彼らにはそうするより他ないからだ。

他のすべての条件が同じなら、白人の異人種間結婚率は高くなり、白人の少ない環境ではマイノリティの隣人や友人をもつ機会が多くなっていくはずである。しかし、事情によっては異なる集団の間での結婚はタブーであるため、状況が常に同じとは限らない。カーストや人種のように、宗教は異集団間結婚の障壁となることがある。
インドでは、実際にヒンドゥー教徒ムスリムの間で宗教を超えた結婚はおこなわれないし、異なるカースト間の結婚には制限がある。北アイルランドでは、カトリックの相手と結婚するプロ手スタントはコミュニティから激しい非難を受ける。カリブ海地域やモーリシャス南アフリカでは、白人は人口に占める割合が小さいにもかかわらず、異なる人種の相手と結婚することはほとんどなく、緊密に結びついたマイノリティとなっている。ラテンアメリカサブサハラアフリカなどの世界の他の国々では、異民族との結婚や同化はより一般的であり、民族境界は比較的緩い。集団の境界の厳密さの決定には、祖先の規則が大きな役割を果たしている。
    ・

民族混交の地理学

当然のことながら、混血人種の人々は、多様性に富む都市の、そのなかでも人種的に統合された地域に住む傾向がある。混血人種の人と恋愛もしくは家族関係にある白人だけとそのような関係にある白人と比べ、多様性に富む地域や、「マジョリティ・マイノリティ・エリア」にとどまる傾向が非常に強い。
2001年から2011年の期間で比較すると、2001年に異人種間結婚をしていたり、混血民族の家庭に住んでいた白人の英国人は、他の白人の英国人と比べて多様性に富む行政区から転出することが非常に少なく、それらの区に転入することが多かった。2011年のONS LSによると、ロンドンに住む白人の英国人の17%と、ロンドン以外のイングランドウェールズの「マジョリティ・マイノリティ・エリア」である区に住む白人の12%が混血民族の毛帝に住んでいた。そのほとんどは、自分とは違う民族(欧州のグループを含む)の人とパートナーになっていた。2991年から2011年の間に転居した混血民族の家庭の白人の英国人と比べ、白人の英国人の多い地域を選ぶ割合が著しく小さかったことは大きな意味をもつ。様々な地域と個人の影響を統制すると、その力の強さは、白人の英国人であることによる相殺する力(これによって個人がより白人の多い地域に引き寄せられる)の3分の1あるいは半分となっていた。このことは、混血人種の家庭が強力な統合力を及ぼして、白人が超多様な地域を離れたり避けたりするのを妨いでいることを示している。

今後、大都市圏の多様性の増大に伴い、超多様な地域にとどまっている白人の大きな割合が、人種の混交した恋愛もしくは家族関係をもつようになるだろう。アメリカの都市の非常に多様性の高い地域では、白人の人口の半分が、異人種から成る家庭に住んでいる。白人は白人の多い白人の多い地域に引き寄せられるが、多くの人は、仕事のために都市部に住む必要がある。また、民族変化の速さのために、白人の住み分けによるマイノリティの割合の低下よりもはるかに速い速度で、白人の生活環境に暮らすマイノリティの割合が増大している。アメリカでは、都市部の白人は、10年前と比べてマイノリティとの接触がはるかに多くなっている。ということは、異人種間で友情が育ったり、結婚したりしやすいということだ。もちろん、居住地域の多様性が高まれば高まるほど、白人の友情のネットワークは、予想される無作為な友情を基礎としたものからは大きく外れていく。
同じことが伴侶の選択にも言える。2011年のONS LSによると、英国では、白人の英国人が住民のわずか3分の1という最も多様性の高い統計区でも、白人の英国人の88%が単一民族の家庭で暮らしている。つまり、彼らの伴侶の選択は、主に白人居住地域に住む白人と比べても、自分の居住地域の特徴を示すとは言えないものとなっている。それでもなお、多様性に富む環境にも、ある程度、白人住民が伴侶を見つける可能性が存在する。そのため、マイノリティとの異人種間結婚率は、ロサンゼルス、ロンドン、パリ、アムステルダムのような移民の玄関口となる都市で最も高くなると予測される。

じじぃの「スマートマウス・認知症・記憶のパラドックス!逆説の雑学」

『八重子のハミング』映画オリジナル予告編(100秒ver.)

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=YO_m9bwdXFo

八重子のハミング


『八重子のハミング』 - 映画.com

https://eiga.com/movie/85043/

人生の幸福度は「82歳以上」が最も高い?高齢者ほど幸せな「エイジングパラドックス」が起きるワケ(和田 秀樹)

マネー現代 | 講談社
●世界で研究が進む「エイジングパラドックス
このように、年をとればとるほど幸福感が高まることを、心理学の世界では「エイジングパラドックス」(加齢の逆説)と呼んでいます。
https://gendai.media/articles/-/108460?page=3

『フューチャー・オブ・マインド 心の未来を科学する』

ミチオ・カク/著、 斉藤隆央/訳 NHK出版 2015年発行

第5章 記憶や思考のオーダーメード より

スマートマウス

1999年、プリンストン大学とMITとワシントン大学の研究者からなるジョー・チェン博士のチームが、1個の遺伝子を新たに加えるだけで、マウスの記憶と能力が高められることを発見した。この「スマートマウス」は、迷路を速く抜けられ、出来事をよく覚えられ、多種多様なテストでほかのマウスより良い成績を残した。チームはこれを「ドギー・ハウザー」というてれびドラマに登場する神道の主人公にちなんだ名前だ。

チェンはまず、NR2B遺伝子を調べた。この遺伝子は、出来事同士を結びつける脳の能力をコントロールするスイッチの役目を果たす(これがわかっているのは、この遺伝子を働かなくするとマウスがその能力を失うためだ)。あらゆる学習は、NR2Bを利用している。この遺伝子が、記憶にかかわる海馬の細胞間のやりとりをコントロールするからである。最初にチェンが、NR2Bを欠いたマウスの系統を作ると、そのマウスは記憶障害や学習障害を示した。次に彼は、NR2Bを通常より多く持つマウスの系統を作り、この新しいマウスがほかより優れた心的能力を持つことを見出した。底の浅い容器に水をため、そこにマウスを入れて無理に泳がせると、無理に泳がせると、通常のマウスはランダムに泳ぎまわった。実は水面下に台が隠れているのは数日前には知っていたのだが、それを忘れてしまっていたのだ。ところがスマートマウスは、一度で隠れた台のところへ直行した。

それ以来、ほかの研究室でもこうした結果が確かめられ、さらにスマートな(賢い)系統のマウスが作られている。2009年、チェンはさらに別の系統のスマートマウスができたことを告げる論文を公表した。このスマートマウスの名を「ホビー・J」という(中国の漫画のキャラクターにちなむ)。
ホビー・Jは、新しい事実(おもちゃの場所など)を、それまで一番スマートと考えられていた遺伝子組み換えマウスの系統より3倍も長く覚えていられた。「これは、NR2Bが記憶形成の普遍的なスイッチだという考えを補強するものです」とチェンは述べている。また大学院生のワン・デヘンは、「まるで、マイケル・ジョーダンをスーパー・マイケル・ジョーダンにするようなものですよ」と言った。
    ・
一部の系統のスマートマウスが、通常のマウスに比べて臆病であることも指摘しておかなければなるまい。記憶力がありすぎると、失敗や苦痛もすべて忘れられないので、もしかすると及び腰になってしまうのではないか、と言う人もいる。そうならば、記憶力がありうるのは不利になりうるのだ。

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じじぃの日記。

ミチオ・カク著『フューチャー・オブ・マインド』という本に、「スマートマウス」があった。

スマートマウスとは、マウスに遺伝子操作を施すことによって記憶能力が著しく高められたマウスのことだ。

陽信孝著『八重子のハミング』という本にこんなことが書かれていた。

若年性アルツハイマー病になった妻を、夫が12年間介護する闘病生活を書いた本だ。
奥さんは20歳で教職に就き、約30年間務めた。
そんな知的な仕事をしてきた人が、アルツハイマー病になるというのも不思議な感じがする。
排泄なんかで、粗相するようになっても、昔聴いた音楽のメロディーを口ずさむのだそうだ。

「記憶力がありすぎると、失敗や苦痛もすべて忘れられないので、もしかすると及び腰になってしまうのではないか、と言う人もいる。そうならば、記憶力がありうるのは不利になりうるのだ」

老人力」という言葉がある。

年取ってボケても、老人力(エイジングパラドックス)でカバーできればいいなあ。

じじぃの「カオス・地球_307_白人がマイノリティになる日・第9章・住み分け」

London - population characteristics

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=E59yUaQnEPI

London Minority growth in ward 2001-11


White Flight in England? White attraction rather than repulsion seems to be the story

December 17th, 2013 British Politics and Policy at LSE
https://blogs.lse.ac.uk/politicsandpolicy/white-flight-in-england/

WHITESHIFT――白人がマイノリティになる日

【目次】
第1章………白人がマイノリティになる世界―ホワイトシフト
■第1部・闘争
第2章………ホワイトシフト前章アメリカ史におけるWASPから白人への転換
第3章………トランプの台頭―移民時代の民族伝統主義的ナショナリズム
第4章………英国― 英国保護区の崩壊
第5章………欧州における右派ポピュリズムの台頭
第6章………カナダ特殊論― アングロスフィアにおける右派ポピュリズム
■第2部・抑圧
第7章………左派モダニズム―一九世紀のボヘミアンから大学闘争まで
第8章………左派モダニズムと右派ポピュリストの戦い
■第3部・逃亡

第9章………避難― 白人マジョリティの地理的・社会的退却

■第4部・参加
第10章………サラダボウルか坩堝か? ―欧米における異人種間結婚
第11章……白人マジョリティの未来
第12章……「非混血の」白人は絶滅するのか?
第13章……ホワイトシフトのナビゲーション―包摂的な国の包摂的なマジョリティへ

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『WHITESHIFT――白人がマイノリティになる日』

エリック・カウフマン/著、臼井美子/訳 亜紀書房 2023年発行

白人マジョリティが徐々に、白人の伝統的文化を身につけた混血人種のマジョリティへと変容していくモデル。
英国では2100年代に混血の人々がマジョリティになると著者カウフマンは予見する。

第9章………避難― 白人マジョリティの地理的・社会的退却 より

これまで、民族変化に対する白人の抵抗について論じてきたが、同時に、彼らはリベラルの規範の遵守のために不安を抑圧するという、正反対の反応も強いられてきた。しかし、白人マジョリティには他の選択肢もある。「闘争か逃走か」とは、脅威に対する動物の反応を述べるときに言われることだが、人間もこれに変わりはない。つまり、私たちもしばしば困難から逃げたりこれを避けたりしているのである。本章では、逃亡という反応、つまり、白人が、自分たちが優勢な地域や、あるいは白人の非常に多い社会的ネットワークのなかに逃げることについて考察していきたい。

人々は、社会的特徴に基づいて群れる傾向があり、そのため、選択肢が多くなればなるほど、住み分けは進んでいく。英国のある研究によると、公営住宅の居住者が住む場所の選択を許されると、民族的な住み分けが強まる傾向がある。対照的に、シンガポールでは住民の大部分は公営住宅に住み、住む場所は公的機関によって割り当てられている。エスニック集団がかたまって住まないよう政府が策を講じ、住み分けが起こらないように設計しているのである。これをよいことだと考える人もいるが、選択の自由がないおkとは別としても、マイノリティの健康と幸福は、自分と同じ民族が密集して暮らす地域で同胞による支援ネットワークに頼れる時に向上することが多いため、その利点が得られないという欠点もある。人の住む場所の構成には経済的要因も重要である。マイノリティ集団の多くは白人より貧しく、そのため、住む場所も貧困地域であることが多い。したがって、欧州やアメリカの大部分のように民族(エスニシティ)と所得がかなり重なり合っている場合、所得層の混合する混合住宅団地化によって統合が促進される可能性がある。混合住宅団地化とともに公営住宅の質のよさを維持しているドイツなどの欧州本土の国々では、ある程度住み分けを緩和することができている。

一方、特に欧州などの欧米の都市部には、多くの白人貧困層が暮らしている。白人貧困層とマイノリティは同じように経済の影響を受ける存在かもしれないが、どの貧困地域に住むかについてはまだ選択の余地がある。社会階層の対極にある裕福なマイノリティが、よりよい家に引っ越す場合には、もはや白人のみが居住する地域を選択する必要はなく、多様性に富む通流階級の住宅地を選択することができる。カナダの都市部には大勢のマイノリティの中流階級を暮らし、またアメリカや英国でも著しく増えている。さらに、バンクーバーの都市リッチモンドやロンドンのハーロウ地区、カリフォルニア州の都市クパチーノのような裕福な「他民族居住郊外都市(エスバーブ)」が増加傾向にあり、上昇志向の強いマイノリティたちが移り住んできているが、一方で、白人中流階級家庭は次第にこのような地域から離れていく。これは、マイノリティの経済的向上が必ずしも統合につながるものではないことを意味している。混合住宅団地の規模によっては、結局、その地域に住む同じ民俗的背景をもつ富裕層と貧困層が混合するだけになる可能性もある。

じじぃの「ムーアの法則・半導体チップ・線幅のパラドックス!逆説の雑学」

【ゆっくりIT】ムーアの法則とは? ~CPU解説~ ゆっくり解説コンピュータ知識 No.024

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=grKYPyPmGs8


【図解】コレ1枚でわかるムーアの法則

2019/09/13 オルタナティブ・ブログ
1965年の春、フェアチャイルドセミコンダクタ社の創立メンバーのひとりでありインテルの創業者であるゴードン・ムーアは、「エレクトロニクス・マガジン」誌から同誌の35周年を記念して、コンピュータの未来についての記事を依頼されました。当時、集積回路の最先端の試作品でも1つのコンピュータ・チップに詰め込めるトランジスタ数は30個が限界でした。

そんな時代にムーアは記事を書くためにデータを集めていて驚くべきことを発見したのです。なんと1枚のチップに集積されるトランジスタ数は1959年から毎年倍増していたのです。この傾向がこの先も続くと仮定すると、1975年には6万5千個という途方もない数のトランジスタが集積されることになります。
https://blogs.itmedia.co.jp/itsolutionjuku/2019/09/1_48.html

『フューチャー・オブ・マインド 心の未来を科学する』

ミチオ・カク/著、 斉藤隆央/訳 NHK出版 2015年発行

第10章 人工知能 より

進歩の障害
では、ロボットがついに知能で人間に並び、人間を追い越すのはいつになるだろう? それはだれにもわからないが、すでに多くの予想がある。大半は、ムーアの法則が何十年も先まで成り立つと当てこんでの予想だ。しかしムーアの法則はそもそも法則ではないし、それどころか、その存続は結局のところ基本的な物理法則である量子論に反している。

そんなわけで、ムーアの法則が永久に成り立つことはない。事実、すでに法則のペースは落ちはじめている。10年後か20年後には頭打ちになるかもしれず、その影響は、とくにシリコンバレーには深刻なものとなりかねない。

問題は単純だ。現在、爪の先ほどのチップに何億ものシリコントランジスタをのせられるが、そうして詰め込める数には限界がある。現時点で、ペンティアム・チップも最も薄いシリコンの層は原子20個ぶんほどの厚みであり、2020年までには原子5個ぶんほどになる可能性がある。だがそこでハイゼンベルグ不確定性原理が働き出す。電子の居場所を厳密に決定できなくなり、電子が配線から「漏れ出る」おそれが生じるのだ。そうなればチップはショートしてしまう。おまけに、目玉焼きができるほどの熱を発する。したがって、こうした漏洩と熱によっていずれムーアの法則は破綻し、それに代わる何かが必要となるだろう。

平たいチップにトランジスタを詰め込んでコンピュータの性能を上げるのが限界に近づいているのなら、チップを三次元にしようと、現在インテル社は数十億ドルの賭けに出ている。このギャンブルがうまくいくかどうかは、時が経てばわかる(3Dチップの大きな問題は、チップの厚みが増すにつれ、生じる熱が急激に増す点にある)。

マイクロソフト社は、並列処理で二次元に広げるなど、別の手段を探っている。ひとつの可能性は、チップを水平にいくつも並べるというものだ。そしてソフトウェアが取り込む問題を細かく分解し、それぞれを小さなチップに振り分けて解き、結果を最後に組み合わせる。しかしこれはややこしいプロセスだろうし、ソフトウェアは、ムーアの法則でわれわれにはおなじみのとてつもない指数関数的なペースよりも、はるかにゆっくり進歩している。

こうした一時しのぎの策は、ムーアの法則を何年か延命させるかもしれない。しかし、やがてそれも終わる。量子論に必ず支配されるのだ。

                  • -

じじぃの日記。

ミチオ・カク著『フューチャー・オブ・マインド』という本に、「進歩の障害」があった。

2020年6月、理化学研究所富士通が共同開発したスーパーコンピューター「富岳(ふがく)」がスーパーコンピューターの性能を競う世界ランキング「TOP500」で1位を獲得した。

日本が1位を取るのは2011年11月の「京(けい)」以来、8年半ぶり。
2位にランクされたスパコンは米オークリッジ国立研究所で、富岳は速度で約2.8倍の差をつけての断トツ1位にランクされた。

世界一となった富岳の正体

富士通が開発したプロセッサー「A64FX」により高性能化を達成した。
・台湾の半導体企業TSMCが持つ最先端技術を用いて生産した。
 CPUの製造はTSMC社が担ったが、回路の配線の間隔は7nmと世界最高密度であった。

2023年11月14日、スパコンの世界ランキングは4位に転落したが、2部門(HPCG、Graph500)で6期連続世界1位を獲得している。
   

「だがそこでハイゼンベルグ不確定性原理が働き出す。電子の居場所を厳密に決定できなくなり、電子が配線から「漏れ出る」おそれが生じるのだ。そうなればチップはショートしてしまう。おまけに、目玉焼きができるほどの熱を発する。したがって、こうした漏洩と熱によっていずれムーアの法則は破綻し、それに代わる何かが必要となるだろう」

スパコン富岳の回路の配線の間隔は7nmだったが、TSMCは米国内で2nm世代以降も生産を計画している。

回路線幅を細くし回路を小さくすると高性能になるが、これ以上線幅を細くすると、ムーアの法則の壁(パラドックス)にぶつかる。

半導体工程におけるフッ化水素の役割

フッ化水素半導体の生産工程でシリコンウエハーへの回路形成や洗浄などに使われる。

回路の配線の間隔を小さくすればするほど、高純度のフッ化水素が必要とされる。

フッ化水素最高純度は現在「99.9999999999%」(トゥエルブ・ナイン)といわれている。
不純物の濃度が、1兆分の1で、現在、ステラケミファ、森田化学工業ダイキン工業といった日本企業しか製造できていないとされる。
   

今日(日本時間 4月22日)、ドジャース大谷選手のメジャー通算HR176号が出ました!

じじぃの「カオス・地球_306_白人がマイノリティになる日・第8章・移民と人種差別」

The Most RACIST Countries in the World

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=hP0exVsr2XQ

Source: Ipsos-Mori Global @dvisor Survey, 18 countries, 15 March 2017. N=14,014. Aggregated data.


Is tribalism racist? Antiracism norms and immigration

July 9th, 2017 British Politics and Policy at LSE

Are ethnically-motivated restrictions on immigration racist? Eric Kaufmann draws on new data from an 18-country survey to explain how people answered this question and how their answer affects their own support for higher or lower immigration levels.

The racism v. racial self-interest divide strongly predicts variation in support for immigration, but is only part of the story. For instance, regardless of moral sentiment, countries such as Turkey or Sweden which have recently received large numbers of Syrian refugees, want less immigration.

What is especially interesting, though, is that the antiracism-pro immigration relationship holds more strongly in European-descended societies than elsewhere. The line of best fit for western countries is shown in red in figure 1. Notice that India, South Korea, Japan, Mexico, and Turkey fall well outside the line. This underscores the sharper value cleavage emerging in the West.
https://blogs.lse.ac.uk/politicsandpolicy/antiracism-norms-and-immigration/

シャーロッツヴィル事件、デモ主催者に2500万ドルの支払い命令 連邦地裁

2021年11月24日 BBC NEWS
シャーロッツヴィルでは2017年、南北戦争奴隷制維持を掲げる南部連合の軍を率いたロバート・E・リー将軍銅像撤去をめぐり、白人至上主義者たちが抗議集会を重ねていた。
8月12日には「右派の団結」を呼びかける人たちと、これに抗議する人たちの衝突が起きた。人種差別に抗議する人たちの中にジェイムズ・アレックス・フィールズ被告が自動車で突入し、ヘザー・ハイヤーさん(32)が死亡したほか、19人が負傷した。

また、当時のドナルド・トランプ大統領が「双方に責任がある」と主張。当時の与党・共和党内や政権内からもトランプ氏を批判する声が上がった。
リー将軍銅像は今年7月に撤去されている。
https://www.bbc.com/japanese/59397162

WHITESHIFT――白人がマイノリティになる日

【目次】
第1章………白人がマイノリティになる世界―ホワイトシフト
■第1部・闘争
第2章………ホワイトシフト前章アメリカ史におけるWASPから白人への転換
第3章………トランプの台頭―移民時代の民族伝統主義的ナショナリズム
第4章………英国― 英国保護区の崩壊
第5章………欧州における右派ポピュリズムの台頭
第6章………カナダ特殊論― アングロスフィアにおける右派ポピュリズム
■第2部・抑圧
第7章………左派モダニズム―一九世紀のボヘミアンから大学闘争まで

第8章………左派モダニズムと右派ポピュリストの戦い

■第3部・逃亡
第9章………避難― 白人マジョリティの地理的・社会的退却
■第4部・参加
第10章………サラダボウルか坩堝か? ―欧米における異人種間結婚
第11章……白人マジョリティの未来
第12章……「非混血の」白人は絶滅するのか?
第13章……ホワイトシフトのナビゲーション―包摂的な国の包摂的なマジョリティへ

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『WHITESHIFT――白人がマイノリティになる日』

エリック・カウフマン/著、臼井美子/訳 亜紀書房 2023年発行

白人マジョリティが徐々に、白人の伝統的文化を身につけた混血人種のマジョリティへと変容していくモデル。
英国では2100年代に混血の人々がマジョリティになると著者カウフマンは予見する。

第8章………左派モダニズムと右派ポピュリストの戦い より

本書では、左派モダニズムと、高まりつつある民族伝統主義的ナショナリズムが衝突した時に、一体、何が起こるのかを見ていきたい。シャーロッツヴィルの出来事が重要なのは、自己主張を強めていく左派モダニストと白人ナショナリストの活動家が、これを契機に、その後直接衝突していくようになるからである。
キャンパスや都市部における左派モダニストの抗議活動が急激な高まりを見せる一方で、他方には、白人意識の高まりや反移民政治運動があり、その衝突は、より大きなドラマに役割を果たしている。左派モダニズムの制度化により、人種差別の意味は見事に拡大されて、新たな政策分野が生み出され、社会規範によって特定の問題に関する議論が抑制されるようになっている。

左派モダニストの思想は、1960年代から1990年代の間にエリートの組織のなかできわめて着実な進歩を見せてきたが、現在、ナショナリストからの激しい抵抗にあいはじめている。
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移民と人種差別

左派モダニズムとポピュリスト保守主義を分ける主要な分岐線は、移民を中心とするものである。つまり、特に、文化的理由によって移民の削減を望むことが、人種差別になるかどうかということだ。移民の削減について話すことが多くの欧州諸国で受け入れられるようになった2000年代には、これは通常、賃金や公共サービスの圧迫の懸念という衣をまとっていた。西洋のハイカルチャーには、いまだに移民問題を取り上げることに対する居心地の悪さがある。このことがメディアの左派/右派のエコー・チャンバーへの分断化を助長する。そこには物事を都合よく解釈する状況があり、起こった事実に異なる処理を施して、自分体の陣営で優勢な世界観を強化していく。たとえば、テロ攻撃によって、左派のメディアは無実のムスリムの物語を語り、イスラム恐怖症の広がりを懸念する一方、右派は高まるムスリムの脅威からの保護と安全を強く求める。
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アメリカでは、道徳はジョナサン・ハイトが「束ねて盲目化させる」と言うように、党派の境界識別指標となり、論理的盲点を生み出している。アメリカ以外では、党派的な差異はそれよりも小さく、自国の白人マジョリティの一員が、白人のグループの割合を維持するために移民の削減を求めることを人種差別と考える人は少ない。
たとえばアメリカの白人で、これを人種差別だと考える人は37%なのに対し、英国のYouGov調査でこの意見が人種差別であると答えた白人の英国人は24%である。ほとんどの国でその違いを推測させるものは、移民に対する意見である。つまり、現状維持あるいは移民の増加を求める人々は、民族文化的理由で移民の受け入れ数を制限することを人種差別だと感じる傾向があり、また、その逆も言える。英国では、大卒で移民支持派のEU残留に投票した白人の英国人のうちの80%と、移民の削減を望む白人の英国人の大多数との間には、大きな意見の相違がある。たとえば、教育を受けた移民支持派のEU残留支持者を見ると、大学や文化産業に上層部で働いている人のほとんどが、この感情は人種差別だと述べている。だが、これは白人の英国人EU残留支持者全体では45%へと下落し、白人の英国人の離脱支持者ではわずか6%へと大きく下がっている。大卒資格のない英国人の離脱支持者で、この発言を人種差別だという割合は完全にゼロである。

イプソス・モリでも18ヵ国の代表調査で同じ質問をおこなっている。ここで私たちは各国に応じてマジョリティであるエスニック集団を変更し、ハンガリーでは「白人のハンガリー人」、インドでは「ヒンドゥー教徒」とした。「わからない」という回答を除いて国別に集計したところ、再び明らかになったのは、民族文化的理由で移民の削減を求めることは人種差別ではないと大多数が考えているということだった。この動機を人種差別だと考える率が高い国はアメリカで、36%の人がそう考え、低い国は南アフリカで、13%である(南アフリカではコーサ人が準拠集団[個人が自己の行動や立場を評価する際に、その基準となるようなグループのこと]である)。国内で大きく意見が相違することもある。カナダでは、英語圏カナダ人の37%がこれを人種差別だと述べている――これはアメリカとほぼ同じ比率である――一方で、ケベック人ではそう述べた人はわずか15%にとどまっていた。ベルギーでは、ブリュッセルの住民の32%がこれに同意したが、フランドル地方では同じ意見を述べた人はわずか19%となっていた。

移民の現状維持あるいは増加を求める人々は、移民の受け入れを制限することは人種差別だと考える傾向にある。

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最も注目すべきは、反人種差別と移民の受け入れに対する支持との関係が白人マジョリティ社会において他のどの社会よりも強い影響力をもつことである。図(画像参照)では欧米諸国における予測値を灰色の線で示している。
インド、韓国、日本、メキシコ、トルコはこの線からかなり離れていることに注目してほしい。これは、世界の他の地域と比較して、欧米では、個人の人種差別とは何かという見解に関する意見との間に関連があることを明確に示すものである。移民の受け入れと民族変化が進むにつれ、人種差別のタブーの適切な範囲をめぐる不一致は次第に大きな政治問題となっている。

じじぃの「コネクトーム・脳細胞・不死のパラドックス!逆説の雑学」

死は、それ自体が「パラドックス」である

2022.10.18 日経BOOKプラス

●人類を突き動かす「永遠」への熱望
私たち人間は、他のあらゆる生き物同様、果てしなく生を追求するよう駆り立てられている。だが、生き物のうちで唯一私たちだけが、その追求の過程で目覚ましい文化を創出して瞠目(どうもく)すべき芸術品を生み出し、豊かな宗教伝統を育み、科学の物質的業績と知的業績を積み上げてきた。そのすべては、「不死」を手に入れるための4つの道をたどることを通して成し遂げられてきた、というのが私の主張だ。

1回目のテーマは「人は必ず死ぬ。しかし誰もが、自分の死を正しく想像できない」。
https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/082600120/082900001/

『フューチャー・オブ・マインド 心の未来を科学する』

ミチオ・カク/著、 斉藤隆央/訳 NHK出版 2015年発行

第12章 心が物を超越する より

意識は肉体の束縛から解放されて、単独で存在できるのだろうか? われわれは死を免れない体を離れ、霊魂のように、宇宙という名の遊び場をうろつきまわれるのだろうか?

この問題は『スター・トレック』でも探られている。宇宙船エンタープライズ号のカーク船長は、惑星連邦より100万年近く進歩している超人類と遭遇した。非常に進歩した超人類は、もろくて死を免れない体を捨て去って久しく、いまやエネルギーのみとなり、脈打つ球体のなかに存在している。彼らは、はるか昔には、新鮮な空気を吸う、他人の手に触れる、肉体的な愛を禁じるといった高揚感を味わうこともできていた。リーダーであるサーゴンは、エンタープライズ号を彼らの惑星へ喜んで迎え入れた。その招きを受けたカータ船長は、彼らの文明がその気になれば、エンタープライズ号などたちどころに消してしまえることにはっきり気づかされた。

しかし、エンタープライズ号のクルーは知らなかったが、この超人類には致命的な弱点があった。いくら技術は進んでいても、彼らは何十万年ものあいだ肉体から切り離されていた。そのため、心地よい肉体の感覚を味わいたくて、再び人間に戻ることを切望していたのだ。

不死
こうした方法(人間のクローンなど)が批判されてきたのは、このプロセスで現実にその人の本当の人格や記憶がインプットされるわけではないからだ。機械に心を入れるというのをもっと忠実に実現できる手だては、コネクトーム・プロジェクトによるものである。このプロジェクトでは、前の章で紹介したとおり、ニューロン1個1個まで、脳のあらゆる神経回路を再現しようとしている[これをコネクトームと呼んでいる]。すべての記憶や人格は、もとからコネクトームに組み込まれているのだ。

コネクトーム・プロジェクトのセバスチャン・スン博士は、10万ドル以上払って自分の脳を液体窒素に入れて凍結してもらう人がいると言った。魚やカエルなど、一部の動物は、冬に氷の氷の塊のなかでカチカチに凍っても、春になって解けると元気でぴんぴんしている。これは、ブドウ糖を凍結防止剤として用い、血中の水の凝固点を変えているおかげだ。こうして、カチカチの氷に閉じ込められても血液は液体のままでいられるのである。しかし、人体でブドウ糖の濃度がこれほど高くなれば、おそらく命にかかわるので、人間の脳を液体窒素に入れて凍らせるのは怪しい試みと言える。氷の結晶ができる際に膨脹し、細胞壁が内側から敗れてしまう(さらにまた、脳細胞が死ぬと、カルシウムイオンがなだれこむので、脳細胞が膨脹してついてには破裂する)からだ。いずれにせよ、脳細胞が凍結のプロセスを生き延びることはほぼないだろう。

肉体を凍らせて細胞を破裂させるのでなく、もっと確実に不死を成し遂げる方法が、コネクトームを完成させることなのかもしれない。
このシナリオでは、医師があなたの神経細胞をすべてハードディスクに収める。つまり、あなたの魂はそのときディスク上にあり、情報と化しているのだ。その後、いつか将来、だれかがあなたのコネクトームを復活させれば、理論上は、クローンが複雑に配線されたトランジスタを用いてあなたを生き返らせることができるだろう。

コネクトーム・プロジェクトは、すでに述べたように、人間の神経結合を記録できる状況にはまだほど遠い。それでも、スンは言っている。「現在不死を追い求める人を、ばか呼ばわりしてあざ笑うべきでしょうか? それとも、彼らはいつの日か、私たちの墓を見てくすっと笑うのでしょうか?」

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じじぃの日記。

ミチオ・カク著『フューチャー・オブ・マインド』という本に、「不死」があった。

「肉体を凍らせて細胞を破裂させるのでなく、もっと確実に不死を成し遂げる方法が、コネクトームを完成させることなのかもしれない」

生と死のパラドックス

少し古い本だが、前野隆司著『「死ぬのが怖い」とはどういうことか』という本を読んだ。
こんなことが書かれていた。

人生は絶望か、希望か?
では、本質的には意味のない人生を、僕たちはどう生きればいいのだろうか。以下の相反する2つの方向性があり得る。
   
  1、どうせ人生は無意味なんだから、はかなく悲しい、と絶望に向かう生き方。

  2、人生には定められた意味などないんだから、人生の足かせを取り去り、むしろ自由に人生をデザインして軽やかにのびのびと生きていこう、という希望に向かう生き方。
   
人生に意味はない。しかし、もともとあると思っていたのにないと思い知らされた場合、それはショックかもしれない。その場合、1に向かうのかもしれない。

逆に、人生に意味を求める現代の風潮にもともと疑問を感じていた方の場合、「人生に定められた意味などない」というメッセージは心地よく響くのかもしれない。また、定められた意味がないということは、自分で自分なりの意味を創造する自由があるということでもあるから、前向きな人はそこに共鳴するのかもしれない。

性格・気質の差もあるのかもしれない。もともと悲観的で神経質な人が1に向かい、楽観的で社交的な人が2に向かうのかもしれない。調査はしていないので真偽は明らかではない。しかし、鬱状態の人は、1に行きがちかもしれない。
   
とか。

今日は大谷選手のHR176号が出るんじゃないか。