じじぃの「年賀状・探検って社会の役に立ちますか?書くことの不純」

【登山】なぜ山に登るのか?山が好き #002/Why climb mountains? Japanese Mountains【PENTAX k3ii/k1】

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=imbI9DyzlUo


『書くことの不純』

角幡唯介/著 中央公論新社 2024年発行

序論 探検って社会の役に立ちますか? より

1 ツイッターをはじめてみた

20年も同じことをつづけていると色々飽きがくる。SNSをはじめたのも、この一連の”飽き”の流れのなかでだった。それまで日常的な雑文はプログに書いていたが、雑誌やウェブでのエッセイ系の連載や書評の仕事が増え、しんどくなってきた。

ブログにかわる身軽な報告と告知の場がほしいという思いと、様々なことに飽きが生じて新しいことをはじめたいと衝動がかさなり、ある日、思い立っとようにツイッター(現 X)のアカウントをつくってみた。

ドキドキしながらはじめてのツイートを入力したことをおぼえている。
<アカウントを作成したが、一体何をつぶやけばいいんだろう>
<ものすごく緊張する>
<未知の世界に踏みだすのが怖い>

どうでもよいひと言をたてつづけに3発打ちこむと、すぐにフォローがつき、その反応の速さに思わず瞠目(どうもく)した。おそろしくささやかな”新活動”ではあるが、それ以降、ダラダラとつづけている。

SNSといってもやっているのはツイッターだけだ。情報収集にはまったく使用しておらず、基本的には日々の雑感、新刊や講演会などの告知、本の感想、あとは山登りや北極探検の簡単な報告等々、要するにほぼ自己喧伝(けんでん)のみである。

最初のころは、気の利いたことをつぶやこうとの気負いもあったが、自分で面白いと思ったツイートほど<いいね>がつかないとの厳しい現実を前に、いつしかそういう気負いもほとんど失せた。
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たしかにこのときは、ある程度の反応はあるかなと多少は思っていたが、でもここまでとは予想外だった。

いったい何をつぶやいたのかというと次のようなことがあった。

夏のある日、私は鎌倉駅前のレンタルスペースで某紙の若い女性記者から取材をうけた。子供のころや若いときの経験がいかに今の自分につながったのかを聞き、それを今の子供たちに伝えて背中を押してあげるという教育面の記事の取材である。生い立ちや昔の思い出、大学探検部時代の活動を訊かれがままに語り、2時間ほどたって、そろそろ取材も余談にシフトしはじめたころだ。その若い記者が急に質問の角度をかえた。

「ところであえて意地悪な訊き方をしますが、角幡さんの探険って社会の役に立ってないんじゃないかっていわれませんか?」

8 関係偏重の社会

誤解されると困るのだが、私はべつに社会の役に立つこと自体を否定しているわけではない。ただ外部からの要請にしたがうのではなく、内部から生みだされるものにしたがって生き方をつくりあげていかないと人生が空しくなるのではないか、自分の生に触れることはできないのではないか、といいたいだけである。
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さて、ここであらためて加藤典洋(著書『日本人の自画像』の本居宣長論の中で、本居宣長は内在を極めすぎて狂気に至り、関係の視点から普遍へと至らなかったという)の内在と関係にたちもどり、つぎの点を考えたいと思う。

加藤は、本居宣長の<もののあはれ>論を高く評価しつつも、最後まで内在の論理で突き進み、関係の視点に転轍する契機を逸したゆえに、太陽は日本で生まれたなどという荒唐無稽の主張をするにいたったと述べている。そして、もし自らの主張を俯瞰(ふかん)にながめ、関係の視点を手に入れていれば、もっと成熟した社会思想を切り拓いていたはずだと嘆く。

しかし本当にそうなのだろうか、と私は思うのである。
むしろ内在を徹底し、太陽は日本は日本で生まれたというぶっ飛んだ説までいったから、本居宣長という人物は歴史に名を残すことになったのではないか。加藤がいうように、どこかで関係の視点にめざめ、成熟した思想家になっていたとしても、学問的には説得力のある仕事ができたかもしれないが、人の心を動かすような迫力や得体のしれなさは持ちえなかったのではないか。

つまりこういうことだ。
内在を突きつめると、かならず意味のある領域をこえて無意味な場所にたどりつくのだが、じつは純粋さというものはそこにしかない。純粋さはときに不気味でうす気味が悪かったりするが、しかし純粋さしかもちえない力というものは絶対にあり、その力が人に感動を与えたり、畏怖させたりする。

だとしたら、究極をめざすなら加藤がいう関係への転轍はむしろ不要ではないか。本居宣長本居宣長だったがゆえに本居宣長になったのではないか。個人的にはこのような問いがわく。

私にとって内在とは行為のことであり、関係とは書くこと、つまり表現である。純粋な行為にとって書くことは不要なのか、否か。本書で考えたいのはこの問題だ。

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じじぃの日記。

角幡唯介著『書くことの不純』という本に、「探検って社会の役に立ちますか?」というのがあった。

「探検って社会の役に立ちますか?」

イギリスの登山家、ジョージ・マロリーは「なぜ、山に登るのか。そこに、山があ. るからだ」と言ったという。

山に登ろうが、海で泳ごうが、私の勝手でしょ。

著者はこの本の「あとがき」にこんなことを書いている。

小さな子供のいる親はだいたい、猫も杓子もその写真を年賀状にのせて送る。かつて子供がいなかったころ、私にはその意図がまったく理解できなかった。
ところが、自分に子供ができた途端、おなじことをやっている自分がいるのだ。

喜んでくれる人たちのために書く。書くとはたったそれだけのことなのだと、最近はようやくそんな当たり前の考えができるようになった。子供のおかげかもしれない。
   
谷本真由美著『世界のニュースを日本人は何も知らない3』に「欧州では専業主婦でいることは恥ずかしい」というのがあった。

「結婚しブログで毎日のように料理や掃除の記事をアップしているような人は、現地の感覚だと単なる無職で社会貢献をしない無能な人となる」

私はこのブログしか、楽しみがないんです。
死んだら、書けなくなるんだぞ! (^^;;

トホホのホ。

じじぃの「カオス・地球_283_気候を操作する・第1章・想定外・ティッピングポイント」

氷山も溶け・・・南極で18.3℃ 史上最高気温を更新か(20/02/08)

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=I1vYIYla5CU


鼎信次郎「今世紀の排出が1000年先の未来を決める?! -ティッピングとは何か?」

2020年06月20日 岩殿満喫クラブ
2016年11月21日東京大学伊藤国際学術センター伊藤謝恩ホールで行われた環境省環境研究総合推進費戦略的研究開発プロジェクトS-10公開シンポジウム『地球温暖化対策の長期目標を考える-パリ協定の「1.5°C」、「2°C」目標にどう向き合うか?』発表資料です。
ティッピングポイント(TP)とは?
それまで小さく変化していたある物事が、突然急激に変化する時点を意味する。
https://hiki.blog.jp/archives/56887985.html

気候を操作する―温暖化対策の危険な「最終手段」

【目次】
はじめに

第1章 深刻化する気候変動

第2章 不十分な対策と気候工学の必要性
第3章 気候工学とは何か―分類と歴史
第4章 CO2除去(CDR)
第5章 地域的介入
第6章 放射改変(SRM
第7章 放射改変の研究開発―屋外実験と技術
第8章 ガバナンス
第9章 人々は気候工学についてどう思うか
第10章 日本の役割

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『気候を操作する―温暖化対策の危険な「最終手段」』

杉山昌広/著 KADOKAWA 2021年発行

第1章 深刻化する気候変動 より

弱者を襲う地球温暖化
また、「想定外」が人によって大きく違うということも、非常に重要です。人々が受ける影響は住む場所や状況などによって大きく異なるのです。地球温暖化の被害と聞くと、日本人も世界中の人も同じように似たような被害を受けるという印象を持つ方もいるかもしれません。これは間違いです。
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「想定外」の影響の例として、海面上昇を考えてみます。21世紀末の海面上昇は様々な理由で起こります。最も影響が大きいと考えられるのは、温度が上昇することによって海水が膨脹する熱膨脹です。これに加えて、高山の氷河の融解やグリーンランドや南極といった氷床の融解が海面上昇に拍車をかけます(北極は海に浮かんでいる海氷で構成されているため、コップに浮いた氷が溶けても水の量が増えないのと同じように、北極海の氷が溶けても海面上昇には影響しないので注意してください)。特に、南極氷床の崩壊は急速に海面が上昇すると考えられています。

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問題はこうした海面上昇がもっと速いスピードで起こるかどうかです。南極を見れば様々な可能性があります。約2メートルの厚さの海氷で覆われている北極と違い、南極は大陸の上に数千メートルの氷が乗っています。南極大陸の上に積もった雪は氷になり、氷河になり、流れ落ちて、やがて海に戻ってきます。南極の周辺では氷河が膿に突出しているところがあり、時々そこが崩れて氷山となり、海に流れ出ることがあります。2002年に大規模に崩壊したラーセンB棚氷については覚えていらっしゃる方もいるでしょう。

南極の氷床の端は少し詳しい説明が必要になります。氷床が大陸の上に乗っていると書きましたが、これは場所によって違いがあります。海の知覚では氷がはみ出していて、氷の下では陸ではなく海底になっているところもあります。氷はさらにはみだし、海面辺りで突き出したような形になっています。これを棚氷といいます。この棚氷は地球温暖化の影響を受けやすく、融解・崩壊する可能性があります。棚氷が融解することによって、その後ろにある氷河も縮小する可能性があり、これにより急激に海面が上昇するかもしれません。

最近の研究で一部の科学者は警戒感を強めています。イギリスのエクセター大学のティム・レントン教授らは、2019年に国際科学誌『ネイチャー』において、「想定外」地球温暖化の危機について訴える論文を発表しました。この論文で特に注目されたのが南極氷床の融解です。
IPCCの過去の報告書を振り返り、2001年から2018年までどのように専門家の南極氷床融解リスクが変化したかを調べました。新たな観測データやコンピューターや理論の進歩など、研究は着実に進んでおり、これに伴って専門家の意見も変わっているはずです。

リスク評価の時間的な変遷を見ると、2001年では多くの専門家が、2℃の地球温暖化では南極氷床の融解といった気候のティッピング・ポイントはほとんどないとしました。
しかし、2009年では一歩進んで中庸と評価し、2014年ではさらにリスク認識は高い方に近付きました。この傾向は2018年の報告者でも続いています。

これはショッキングな現実です。いうまでもなく南極は厳しい環境です。南極にある日本の昭和基地で日が昇らない極夜が年間45日ほどあり、南極の真冬の最低気温はマイナス30℃~40℃になるほどです。つまり、どれだけ衛星観測や機械での観測が進むようになっても、データを収集するのは非常に厳しい環境で、その研究の進み方はどうしてもゆっくりにならざるを得ません。
しかし、それでも17年の間にリスク認識は大幅にふかまrました。先ほどのIPCCの海面上昇シナリオより早いタイミングで南極氷床の融解が進む可能性は否定できないのです。太平洋の島国だけでなく、先進国もうかうかしていられないのです。

普通の「危機」と異なる気候変動
「危機」といっても気候変動は、いわゆる普通の「危機」とは大きく異なる点がたくさんあります。また、その他の環境問題と比べてみても違うところがいくつかあるので、その点について誤解なきよう説明したいと思います。

イギリスの新聞『ガーディアン』は、2019年5月から「気候変動」という言葉を紙面で使わないことを決定しました。そのかわりに使うことにしたのは、「気候危機」ということあです。「地球温暖化」や「気候変動」といった従来の言葉では十分に問題の本質を伝えることができず、また十分な対応も喚起することができません。そうした判断がこの決定の背景にあるでしょう。
「気候危機」という言葉は、ドラスティックで劇的な対応を示唆します。
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対策の観点から見ても、地球温暖化はユニークな特徴があります。一度大気に出てしまったCO2は大気中に長期にわたって残るため、それに伴い一度上昇した気温は超長期の1000年間ぐらいは低下しません。新型コロナウイルスによって工場の操業が止まり、世界各地で大気がきれいになったという報告がありますが、これは大気汚染の物質は長くても1週間程度で地上に落ちてくるからです。

地球温暖化は大気汚染とは大きく異なり、一度気温が上がったら、(人工的に気温を下げない限り)温度上昇は1000年の規模でそのまま残るのです。既に地球の平均気温は約1℃上昇していますが、我々もまた私たちの子供世代、孫世代もこの暖まった地球から逃げることはできません。つまり気温は元に戻らないのです。

こうした特徴を持つ地球温暖化ですが、気候工学には伝統的な対策では不可能な貢献です。それは一度上昇してしまった気温を低下させるとうことです。パリ協定では1.5℃や2℃という気温上昇目標が掲げられていますが、これを超えてしまった場合は、何もしないと千年単位で上がりっぱなしの温度を放射改変を用いれば直接的に下げることができますし、CO2除去でも時間がかかりますが大気中のCO2濃度を下げ、長期的に下げることができます。こうしたシナリオでは一時的に気温が目標を超過してしまいますが、それでも気温を下げることで気候変動の影響を抑えることができるかもしれません。

気候変動の問題は甚大です。これについて世界は手をこまねいているわけではありません。再生可能エネルギーのコストの低下と大幅な普及、電気自動車のイノベーションの加速など素晴らしい光は見えてきています。ただ、残念ながらこれらの対策の規模と速さは気候科学が示す必要な水準に達していません。次章ではこの点を詳しく見ていきます。

じじぃの「冒険家・死の余白・三島由紀夫の割腹自殺!書くことの不純」

三島由紀夫 没後50年 生前最後の手紙につづられた言葉 /Mishima pondered on the Socrates’ death before Harakiri suicide.

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=gwFQw9cpl4c

三島事件 (1970年)


三島事件

ウィキペディアWikipedia) より
三島事件とは、1970年(昭和45年)11月25日に作家の三島由紀夫(本名・平岡公威)が、憲法改正のため自衛隊に決起(クーデター)を呼びかけた後に割腹自殺をした事件である。
三島が隊長を務める「楯の会」のメンバーも事件に参加したことから、その団体の名前をとって楯の会事件とも呼ばれる。

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『書くことの不純』

角幡唯介/著 中央公論新社 2024年発行

第4章 届かないものについて より

1 人生の膨脹と減退

年齢論が好きな私は、43歳が冒険家の落とし穴的年齢であることを過去に論じたことがある。

植村直己、河野兵市、星野道夫、長谷川恒男、谷口けいといった登山界、冒険界で著名な人たちがそろって43歳で命を落としている。冒険系表現者に43歳で死ぬのが多いのは――数え年の43歳は男の後厄(あとやく)とされる――、それなりに理由があって43歳が人生のある種の頂点を形成しているからだ、というのが私の持論だ。

人間を1個の生命体としてトータルに見た場合、43歳までは登り坂の局面がつづく。たしかに純粋に肉体的な強さだけでいえば20代のほうが強いだろう。だが人間の活動力というのは肉体的な力だけに還元できるものではない。精神の充実や感受性、理解力、知覚能力、経験世界の拡大、そうした諸々をくわえた人間としての総合力の観点から考えると、43歳が絶頂なのである。要するに一番デカいことができるのが43歳だ。人間は43歳までが生の膨張期である。

2 死の余白

冒険における生と死の弁証法的観点から考えると、生存している以上、納得のいくものを手にいれることは論理的にありえない。なぜなら、生きているかぎり、その生の先端の究極部分にはかならず死の余白がのこるからだ。

人間はエネルギーを糧(かて)に生命活動をつづける生き物である。だから生きている以上、死ぬまでやりきる、という境地に達することは絶対にありえない。死ぬまでやりきる燃えつきる、というのは、肉体を稼働させる全エネルギーを消尽し、そして死ぬ、ということであり、生きているという事実は、そこまで自分を追い込むことができなかったことの証となる。

生きていることは、医学的にみて死んでいないということである。生命エネルギーの全消尽ポイントであり、やりきったという意味での生の最高到達点である死。この死と、生きているという現状とのあいだには距離がある。生きている以上、死には届かない。これが死の余白である。
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生の完全燃焼ポイントとしての死、そこには生きているかぎり届かない。30年近く山や極地をさまよい、そしてわかったことは、人間の生にはかならず届かない部分がのこるということだ。

4 人間という事象の極端な事例

私は決して三島由紀夫のいい読者ではない。なぜなら、三島の文学を読む前に、すでに彼の死を知ってしまっているからである。彼の死に様は普通ではないので、どうしても文学作品のうえにその最期が覆いかぶさり、純然たる創作物として読むのがむずかしいのだ。あのような最期をむかえた人物が書いた作品として、彼の本を読んでしまうわけである。
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三島が自衛隊市ヶ谷駐屯場で自衛隊員に決起を呼びかけ割腹自殺をとげたのは、45歳のときである。もともと理解不能な死に方をした人物として、私は彼のことを不気味に感じ、漠然と遠ざけていたわけだが、裏をかえせば、それは強い関心があったということでもある。近づきすぎて、その強い放射線に曝露(ばくろ)して火傷(やけど)をおうことを怖れていた。それだけに三島の死の年齢に近づくにつれ、逆に彼はなぜあのような死に方をしたのか、その謎が大きく膨らんできた。年齢をかさねるうちに、遠ざけていた三島が勝手に近づいてきたのである。それは私に何か迫るものがあった。
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三島は人間という事象の極端な事例である。極端さを突きつめると普遍につきあたることがあるが、三島はそういう人物なので、彼の死を考えることは、生きるとは何なのかを考えるに等しい。三島関連作品群は40過ぎの私の人生のよき伴走者であり、私の読書生活のなかで今も明瞭なジャンルをかたちづくっている。

彼の本を読み進めるうちに、私のなかである仮説が浮上してきた。それは、三島の自決は、冒険家にとっての死の余白を埋める試みに等しいのではないか、というものだった。

人は生きているかぎり死の余白を埋めることはできず、生の究極の先端に到達することはできない。構造的に人の実存には絶対に届かない部分がある。死の余白を埋めることができるとすれば、それは徹底的二に生き尽くしたうえでの不可抗力的な死、つまり遭難死だけである。だから自殺は基本的には死の余白を埋める方法にはなりえない。自殺には生をあきらめるという断念の性格があり、徹底的に生を追求したうえでの死である遭難死とは、質的に対極にあるからである。

しかし三島の自決にかぎっていえば、そのかぎりではないのではないか。つまり彼の自決は、生を完全燃焼させるには死しかないと明確に意図したうえでの行為だったのではないか。

死の余白を認識したうえで、それを埋めるための死、生ききるためには死ぬしかないという変形的な遭難死。もっといえば、人間存在が発生する地点である。いわば存在のゼロポイントとでもいうべき地点をめざしての積極的な生の消尽。三島の死にはそういう特殊な性格があるように思える。

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じじぃの日記。

角幡唯介著『書くことの不純』という本に、「死の余白」というのがあった。

植村直己、河野兵市、星野道夫、長谷川恒男、谷口けいといった登山界、冒険界で著名な人たちがそろって43歳で命を落としている」

ネットで「男の厄日 43」をキーにして検索してみた。

2024年(令和6年)の厄年ですが男性は25歳、42歳、61歳、女性は19歳、33歳、37歳が本厄とされています。

「要するに一番デカいことができるのが43歳だ。人間は43歳までが生の膨張期である」

「三島が自衛隊市ヶ谷駐屯場で自衛隊員に決起を呼びかけ割腹自殺をとげたのは、45歳のときである」

「彼の本を読み進めるうちに、私のなかである仮説が浮上してきた。それは、三島の自決は、冒険家にとっての死の余白を埋める試みに等しいのではないか、というものだった」

   
三島由紀夫の言葉
「日本はなくなり、無機的なからっぽな国が残る」

それは、1970年3月15日から大阪で日本万国博覧会が開催されたことだ。万博は、1964年の東京オリンピックとともに日本の戦後復興の到達点であった。しかし、三島に言わせれば、それこそ「虚飾」にほかならなかった。そんな偽りの明るいヴィジョンなど、引き剥がしてしまわなければならない。ここに『天人五衰』のモチーフがあり、その同じ問題意識が、死をもって時代を諫(いさ)める行為の原点を形作っている。死と作品の完成は、三島にとって一体の出来事だったのである。
https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g00946/

今思えば、三島由紀夫は予言者だったのである。

じじぃの「カオス・地球_282_気候を操作する・はじめに」

#FridaysForFuture 地球のために渋谷を歩いた学生たちからのメッセージ

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=kNwupqjPpyg&list=PLsXP7MSHc9WeqC1P3eKarbp4Odp8sn7r5


気候を操作する―温暖化対策の危険な「最終手段」

【目次】

はじめに

第1章 深刻化する気候変動
第2章 不十分な対策と気候工学の必要性
第3章 気候工学とは何か―分類と歴史
第4章 CO2除去(CDR)
第5章 地域的介入
第6章 放射改変(SRM
第7章 放射改変の研究開発―屋外実験と技術
第8章 ガバナンス
第9章 人々は気候工学についてどう思うか
第10章 日本の役割

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『気候を操作する―温暖化対策の危険な「最終手段」』

杉山昌広/著 KADOKAWA 2021年発行

はじめに より

変わりつつある天気
天気が変です。そう思っている人は多いかもしれません。
2019年には9月に台風15号、10月に台風19号が日本を襲い広範な被害をもたらしました。
台風15号千葉市で最大瞬間風速57.5メートル毎秒を記録し、約93万戸に停電が起こりました。台風19号は長野から東北まで大変広域にわたって甚大な被害を及ぼし、箱根では総雨量が1000ミリを超えました。2020年7月には各地で豪雨が発生し、九州の球磨川などの氾濫は記憶にも新しいところです。気温についても2018年の夏は猛暑が続き、7月23日に埼玉県熊谷市で日本の歴代最高気温が更新されたのを覚えている方もいるでしょう。2020年8月17日には静岡県浜松市で気温が41.1℃まで上がり、熊谷市の記録に並びました。

人類が気候を操作する?
気候はどうでしょうか。人間は気候工学によって、全世界の生態系と人間社会の基盤をコントロールできるようになるのでしょうか。少なくとも、原理的にはそのような可能性を秘めた技術であることは間違いありません。

少しこの仮説を延長してみましょう、もし仮に、人間が気候をコントロールできるようになった場合、その技術をめぐって争いがおきることはないでしょうか。例えばアメリカが世界平和のために気候工学を実施したとしても、ロシアや中国はそれを当然のこととして受け入れるのでしょうか。仮にある世代で合理的に気候工学を利用できたとしても、将来世代のリスクなどを無視して過度に依存することはないのでしょうか。そもそも、利用できると思っていた気候工学に、ハードウェアの問題やソフトウェアのバグによる暴走の可能性はないのでしょうか。

本書では、このように様々なリスクがあるものの、世界的に関心を呼びつつある、「気候工学」という技術、そして気候そのものの未来について考えてみます。

未来の考え方
本書にはもう1つの狙いがあります。それは、未来に関する一般的な「考え方」について、部分的ではありますが、学術的な見方を提示したいのです。

著者の所属は少しユニークな名前で「東京大学未来ビジョン研究センター」といいます。ここは、人類社会や地球環境のよりよい未来について、様々な学理を組み合わせ、考えていくことを目指す研究センターで、2019年に設立された新たな研究組織です。センターでは、人工知能やバイオテクノロジーナノテクノロジー、新たな安全保障など、様々な課題に取り組んでおり、気候の未来も研究の対象です。

未来ビジョン研究センターの「ビジョン」という言葉だけ着目すると、象牙の塔にこもった研究者が、上から目線で日本の未来像を押し付けるように聞こえるかもしれません。しかし、私たちの目的は逆です。これは私の理解になりますが、センターの目的は「市民や社会のステークホルダーが、未来のビジョンを考える際に有用になる知見を提供していき、ときに一緒に考えていく」というものです。(定量的なモデルを活用した)シナリオ分析やシナリオ・プランニング、また未来の検討の限界などについての研究を進め、社会に還元することを目指しています。

気候変動も気候工学も、未来の話だということは既にお分かりだと思います。未来を考えることは一筋縄ではいきません。当たり前ですが、未来というのは人間が頭で考え、心の中で思いを巡らせるものです。ということは、人間の考え方の癖やバイアスに影響を受けます。特に認知心理学などの進展で、人間は未来像を非常に狭くとらえてしまう傾向があることが分かってきています。また、人間の考えが社会を駆動することからも分かるように、未来を考えることそれ自体が私たちの行動や経済活動を変えてしまい、世の中を変えていってしまうという側面もあります。

気候工学についても同様で、考える際に様々なバイアスに自覚的であるべきであり、気候工学を考えること自体で社会が悪い方向に進んでしまっては元も子もありません。このように、未来の様々な問題を考えるために必要な学問的なアプローチを、本書で取り上げる気候工学を考えることを通して、読者の皆さんに知ってもらいたい――これも本書の目的の1つです。

さて、そもそも、なぜ気候工学のような議論が始まっているのでしょうか。そのためには、気候変動のリスクをより詳しく知る必要性があります。次の章ではまず深刻化する気候変動及びその影響について概観します。

じじぃの「きらめく幻想の情景・ワイプ洞窟・ジュエリーアイス!世界の幻想的な風景」

Milky Way Glow Worm Cave at Waipu Caves Farm Park

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=GiHn7cksDlw

ジュエリーアイスと波の音 Jewelry Ice and sound of waves 4K UHD

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=RTjAkwZKZ5o

ニュージーランド ワイプ洞窟


北海道・豊頃町の「ジュエリーアイス」


【行ってみたい世界の絶景】ニュージーランド ワイプ洞窟

2022年8月10日 note
オークランド から日帰りで行けるワイプ洞窟では、なんと星空を見ることができるのです。
真っ暗な洞窟内に生息している土ボタルたちの瞬きが天の川のように見え、幻想的な光景を生み出しています。一度見たら決して忘れられない美しさです。
https://note.com/tabifleeeeek/n/n95ee30fc1dfe

まるでクリスタル! 北海道・豊頃町の「ジュエリーアイス」

2018年12月26日 日本気象協会 tenki.jp
「ジュエリーアイス」をご存じですか。
北海道の十勝地方、豊頃町の海岸に打ち寄せられる氷塊で、その氷は透明度が高く、クリスタルのような輝きを放ちます。白い流氷と違い、透き通った氷はまるでダイヤモンドのような美しさ。
https://tenki.jp/suppl/romisan/2018/12/26/28697.html

『世界の幻想的な風景』

MdN編集部(編) エムディエヌコーポレーション 2022年発行

第5章 きらめく幻想の情景 より

ツチボタルたちの生命が光る神秘的な青い洞窟 ニュージーランド ワイプ洞窟 Waipu Caves

ニュージーランドの北島、首都オークランドからさらに北上した小さな町にあるワイプ洞窟は、数千万年前からこの地球に存在する鍾乳洞。

日本では「ツチボタル」と呼ばれるグロウワームが光輝く姿を楽しみことができる洞窟としても有名です。

ここで見ることができるグロウワームは主にオーストラリアやニュージーランドに生息する昆虫で、数日間しかない生涯を通じて、洞窟などの暗所から外に出ることはありません。

この幼虫は食料となる昆虫を捕えるため、粘性のある糸を吐き出します。

この時に吐き出した糸の雫の一粒一粒が青く光るため、洞窟内部が星空のように美しく輝いて見えるのです。

グロウワームたちの穏やかな輝きは、見る者に生命の儚さや神秘を感じさせます。

日本 十勝川 ジュエリー・アイス Tokachi River

北海道にある豊頃町十勝川では、毎年1月中頃~2月終わり頃まで、ジュエリー・アイスが発生します。

ジュエリー・アイスは十勝川の氷が海岸に打ち上げられたもので、波によって丸みを帯び、クリスタルのように透き通っていることが特徴です。

大小さまざまなジュエリー・アイスは時間によって、朝焼けや青空、夕日に染まり、色あざやかに変化します。

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じじぃの日記。

MdN編集部(編)『世界の幻想的な風景』という本に、「ワイプ洞窟 Waipu Caves」、「ワイプ洞窟 Waipu Caves」という画像があった。

●ツチボタルたちの生命が光る神秘的な青い洞窟 ニュージーランド ワイプ洞窟

『僕がロボットをつくる理由-未来の生き方を日常からデザインする』

石黒浩/著 世界思想社 2018年発行

現実を解き放つ力 より

――ロボットは将来、想像力を持つようになりますか?
石黒浩
先ほど話したとおり、想像することは、すごく人間らしい部分で、今のところロボットとの大きな違いなのかもしれないと考えています。

たとえば、星空とか夕日とか、初めて見たときからきれいで、誰もが無条件に感動するものってありますよね。それを連想させるものも、やっぱりきれいだと思うですよね。

ゴールドコーストの洞窟にグロウワーム(Glowworm)っていう発光する虫が棲んでいて、むちゃくちゃきれいなんです。洞窟にびっしりいて、ネオンライトみたいに光って、満点の星以上の……なんていうのかな、急に目の前に天の川が落ちてきたような感じになるんですよね。あれは見たほうがいいです。感動しますよ。あの美しさは世界一じゃないかな。
   
グロウワームの幼虫は、さなぎを経ると、消化器官はおろか口さえ持たない、交尾して卵さえ産めば用済みの、わずか3日で命を閉じる。
「かげろう」と似た生体のようだ。
   
●日本 十勝川 ジュエリー・アイス

ジュエリーアイスの見ごろは1~2月。国内外のメディアが注目

十勝川の河口に位置する豊頃町の大津海岸。真冬になると、この海岸に、氷の塊「ジュエリーアイス」が打ち上がります。

1~2月の十勝地方は、気温が-20℃を下るときがあります。

大げさなくらいのフル装備で見学しましょう。

とか。

じじぃの「カオス・地球_281_地球を掘りすすむ・第7章・かつて火星に海があった」

NASAも驚愕した火星に眠るミステリー6選

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=ASu4EHG6tMA

地球コアとその形成過程


地球コアに大量の水素 ~原始地球には海水のおよそ50倍の水~(プレスリリース)

2021年05月11日 SPring-8 Web Site
発表のポイント
◆ 本研究グループが世界をリードする超高圧高温実験と微小領域化学組成分析により、地球形成期の超高圧下(約50万気圧)でおきた、コア-溶融マントル間の水素の分配の決定に世界で初めて成功しました。その結果、当時地球に存在した水の9割以上が水素としてコアに取り込まれたことがわかりました。

◆ 地球コアには鉄・ニッケル以外の軽い元素が大量に含まれていることが知られていましたが、その軽元素の種類と量はこれまで謎とされていました。今回の成果により、水素がコアの主要な軽元素であることがわかりました。また地球のみならず、火星など地球の1/10以上の質量をもつ岩石型惑星においても、大量の水が水素としてコアに取り込まれた可能性が高いことがわかりました。

◆ 現在の海水の量やマントル中の水の量を説明するには、現在の海水のおよそ50倍に匹敵する量の水が原始地球に存在したと考えられます。今後、これを鍵として、地球の起源(特に材料物質や集積プロセス)の理解が進むと期待されます。
http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/press_release/2021/210511/

太陽系形成時に木星が動いた!? リュウグウから見える惑星形成の謎 ~はやぶさ2試料分析最新レポート・後編

2023/10/27 JAMSTEC BASE
●原始太陽系「スノーライン」の謎
また、原始太陽系円盤には「スノーライン」と呼ばれる境界線があったと考えられています。水が気相(気体)で存在する領域と、固相(固体)つまり氷で存在する領域の境目ですね。これは火星と木星のあいだにある小惑星帯に近いところにあるのですが、そこにはリュウグウのような炭素質の小惑星もあります。
https://www.jamstec.go.jp/j/pr/topics/explore-20231027/

『地球を掘りすすむと何があるか』

廣瀬敬/著 KAWADE夢新書 2022年発行

第7章 地底から浮かび上がる宇宙の成り立ち より

火星から海がなくなったのはなぜか?

火星と地球の明らかな違いは海です。

現在の太陽系で、表面に海がある天体は地球だけです。しかし、火星にも昔は海が存在したということは皆さんもご存じでしょう。火星の海がなくなったのは約38億年前のことです。火星ができてから7億年後に、海は消失してしまったのです。

なぜ、火星から海がなくなってしまったのか。それは、磁場がなくなってしまったからだと考えられています。海洋底の磁気異常のことはすでにお話ししました。地球の海洋底には、磁化した向きが反対の領域が縞状に並んでいる、ということでした。火星にもこのような磁気異常が観測されます。これが、火星にもプレート運動があったことの証拠であると同時に、初期の火星には惑星磁場が存在したことを示しています。

ところが、火星の磁場は40億年前に消えてしまいました。地球では、前述したとおり、磁場が地表の環境を守ってくれています。磁場が消滅してしまった火星では、宇宙線太陽風を直接浴びることになりました。そのため、大気が剥(は)ぎ取られ、海の水も蒸発してしまったと考えられています。

では、なぜ火星では磁場がなくなってしまったのか。なぜ地球と違った運命を運命をたどることになったのか。それは、火星がスノーラインに近かったことと、、マグマオーシャンが浅かったところが大きいと私たちは考えています。

4章で、惑星磁場を発生させているのは、液体コアの対流運動だとお話ししました。つまり、火星では、コアが40億年前に対流をやめてしまったはずです。地球の例でもわかるように、コアには鉄以外の不純物が含まれていて、それがコアの性質に大きく影響しています。

私たちは、火星コアの不純物を、硫黄と水素だと考えていて、そのために磁場が消滅したと考えています。

コアに含まれる不純物は何か、それはどれくらいの量が含まれているのか、それがコアの性質を決めるうえで重要で、従って惑星の個性を決めるうえで重要です。そしてそれは、太陽(中心星)からの距離と、マグマオーシャンの深さによって決まるところが大きいと考えられるのです。

火星の磁場が失われた理由

ですから、火星のコアの不純物、その主なものは硫黄と水素だろうと私たちは考えているのです。そこで、硫黄と水素を含む液体鉄をつくってみたところ、硫黄と水素はとても”仲が悪い”ということがわかりました。”仲が悪い”とはどういうことかというと、温度が高いときには混じり合っているけれども、温度が低くなると硫黄に富む液体鉄と水素に富む液体鉄のふたつに分離してしまったのです。

つまり、火星のコアの温度がまだ高かったときには、硫黄と水素は両方混じり合っていました。しかし、次第に冷えてくると、水と油のように分離してしまったと考えられます。

するとどうなるのか。火星の液体コアが上下ふたつの層に分離してしまうだろうと考えられます。コアが2層に分離してしまえば、対流が起こりにくくなります。

地球では、コアの中で対流が起こることで電磁石の原理(電磁誘導)で磁場が発生しています。ところが、火星ではコアが2層に分かれてしまったために、対流が起こりにくくなり、それによって火星の磁場が消滅した、というのが私たちの考えです。

火星に起こったことを整理しましょう。太陽系の初期に、大量の水(水素)と硫黄がやってきた。水素と硫黄は不純物としてコアに取り込まれ、そのため、コアが冷えるにつれて、2層に分離してしまった。そして、磁場が消滅した。それにより太陽風の影響をうけ、大気が剥ぎ取られ、海が消滅した。これが私たちが考えた、火星のシナリオです。

じじぃの「神秘の建築・ワット・パークナム・バガン遺跡!世界の幻想的な風景」

ワット・パークナムの見所と巡り方をシェアするよ!

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https://www.youtube.com/watch?v=RbaFJq5I-v8

1000年の歴史!ミャンマー世界遺産バガン遺跡【Tastemade Spotlight】

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タイ ワット・パークナム


   

ワット パークナム パーシーチャルーン

2024/03/18 travel.jp
5階の天井画とエメラルド色に輝く塔がインスタ映えで人気が高まりましたが、元々由緒有る寺院です。
4階の数多くの黄金色に輝く仏像、細密な彫刻を施された柱、3階や1階は博物館になっており収集品の多さに圧倒されます。時間をたっぷり取って見学したい寺院です。エレベーターもあります。
https://4travel.jp/os_shisetsu/10509020

ミャンマーへ行こう!バガン遺跡観光おすすめ25選と行き方

Clip クリップ
バガン(Bagan)は、ミャンマーマンダレー地方域で、カンボジアアンコール・ワットインドネシアのボロブドゥールと共に世界三大仏教遺跡の一つと称されミャンマー屈指の仏教聖地「バガン」のおすすめ観光をご紹介します。

そのハイライトになっている遺跡群は、イラワジ川中流域の東岸の平野部一帯におよそ40kmにも渡る大小さまざまな仏教遺跡が林立しています。
http://asia-community.net/%E4%BB%8A%E5%B9%B4%E3%81%93%E3%81%9D%E3%81%AF%E3%83%9F%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%81%B8%E8%A1%8C%E3%81%93%E3%81%86%EF%BC%81%E3%83%90%E3%82%AC%E3%83%B3%E9%81%BA%E8%B7%A1%E8%A6%B3%E5%85%89/

『世界の幻想的な風景』

MdN編集部(編) エムディエヌコーポレーション 2022年発行

第4章 神秘の建築 より

タイ ワット・パークナム Wat Paknam

バンコク中心部からほど近いワット・パークナムは、アユタヤ王朝に創設された長い歴史を持つ寺院。

この寺院の見どころは、なんといっても2012年に完成した仏塔です。

5階建ての大仏塔を登ると、天井には宇宙を思わせるような仏陀の生涯を描いた仏伝図が描かれています。

また、中央に安置された仏塔はエネラルドグリーンに輝き、黄金色に輝く4本の柱に支えられています。

ミャンマー バガン遺跡 Bagan

ミャンマーのイラワジ川の東側に広がるバガン遺跡群は、カンボジアアンコール・ワットインドネシアのボロブドゥールとともに世界三大仏教遺跡に数えられています。

主に11世紀から13世紀に建てられた数千もの仏塔や寺院が点在しており、当時の風俗を描いたフレスコ画ヒンドゥー教の受けた装飾などが残されています。

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じじぃの日記。

MdN編集部(編)『世界の幻想的な風景』という本に、「ワット・パークナム Wat Paknam」、「バガン遺跡 Bagan」という画像があった。

●タイ ワット・パークナム
ワット・パークナム寺院は、エメラルド色の美しい仏塔と天井画がインスタグラムで注目され、フォトジェニックなお寺として最近人気がある。

ワット・パークナムが特に有名なのは、1916~1956年に住職を務めたルアン ポー ソット師がタマカーイ式瞑想のメソッドを生み出したことによる。

このメソッドは、後にタイ全国のみならず東南アジア諸国にも普及している。現在ワット・パークナムには瞑想センターがあり、多くの人々が瞑想の修行に来ている。また、白い着衣を身につけたメーチーという尼僧が多くいるのも特徴だという。

お釈迦様が説いた色即是空
天井に描かれた満天の星空とお釈迦様のコラボレーションはよく似合っています。
   
ミャンマー バガン遺跡
ミャンマーバガン遺跡は、約40km2の広大な原野に2000とも3000ともいわれる寺院や仏塔が林立している。

アーナンダ寺院
数ある仏教建築の中でもバガンで最大にして最も美しいといわれるのが1091年建立のアーナンダ寺院
一辺が53mの大きな方形の寺院で、高さは51mに及ぶ。「アーナンダ」という名前は、仏陀の弟子のひとりに由来する。

・シュエズィーゴォン・パゴダ。
黄金に輝く栄光という意味のこのパゴダは高さ40mと巨大。バガン王朝の栄華の象徴でもある。
仏陀の遺骨と歯を収めたと伝えられているという。