「本と人をつなぐ図書館員」

同じく、書店で見つけて一気に読んだ本。

本と人をつなぐ図書館員

本と人をつなぐ図書館員

著者は、図書館で40年近く障害者サービスに携わってきた方。
自分は図書館での障害者サービスに特段関心があるわけではないが、学生時代に授業で障害者サービスを担当されれている図書館員の方の話を伺う機会っがあって、その時のことが印象に残っている。
そして、著作権に関心を持つようになってからは、権利制限関連で図書館の障害者サービスについて、若干関心を持つようになったけど、自分自身は障害者サービスの実際を体験している訳ではない。
なので、本書を読んで、障害者サービスと言っても、そう一言で簡単にすませられないくらい、幅広いサービスなんだと再認識した。
弱視の方が利用するのは、点字資料だけでなく、大活字本、拡大写本、録音図書(テープ)、「さわる絵本」などもある。
また、録音図書(テープ)は、弱視の方だけでなく肢体不自由者や寝たきりの方、読み書き障害の方など、活用範囲は広い。
この本を読んで、本当に様々な形態の資料が必要であること、そして多種多様なサービスが必要とされていることを改めて学んだ。

本書を読んだ後で、改めて著作権法の権利制限規定を読みなおしてみると、それがどれだけ不十分なものかを再確認することができる。
文化庁著作権課の職員、文化審議会著作権分科会の委員の方、そして、著作権者代表の方や著作権管理団体の方に、是非とも本書を読んでいただきたい。