魔法少女大戦 第22話

 あゝ、やっぱり失速。
 結局みんなに見向きもされないのにみんなのために働くのか?という問いには、味方のマスコットキャラの甘言に騙されてまた働かされる*1というお話。こういう姿を変えたやりがい搾取を、わかりやすからといって採用してしまうGAINAXもそれだけの存在でしかないわなと。戦後一貫して交通インフラは都市による地方からの収奪であるという構造をふまえていれば、例えば今回述べられている龍脈とやらはその交通インフラの果たしてしまった機能のことかもしれず、そうなると魔法少女とやらは地方搾取のための駒であるという可能性すら考えられる。今の時代誰かに依存して守ってもらうという構造は、自立性を失わせる危険なやり方(そういう仕組みを利用して自民盗が支配構造を確立してきた。別に地方出身の代議士が自民盗にシンパシーを感じていなくても、自民盗の利権構造の一端を担わなければ、地方交付金がもらえず、ジリ貧においやられるだけなので、渋々従うしかない構造がそれ)であって、この場合、主人公が取らなければならなかった方法はおそらく、そういう構造をカミングアウトしてマガツヒを協力して倒すこと。突き詰めれば主人公が魔法少女を辞めることであったりするのではないかと思うが、そこまでのことは仮に考えていたとしても物語として美しくもないし、視聴者に受け入れられるとも考えられないので、王道を採用したというぐらい。別にGAINAXとしては商売だからカネが儲かる一番の方法を採用して物語にしても誰も文句を言う筋合いはないんだが、せっかくだからスタッフが考え抜いた地方のあり方を突き抜けて表現したほうが作品を世に出す意味があると思うんだがなぁ。

*1:魔法少女のがんばりがみんなに評価されないのは、魔法少女の頑張りとやらが実はみんなのためでなく、魔法少女のためだけであるからだとか、実はみんなの邪魔だとか損になるようなことでしかなかったというのを示すとそんなのは考えなくてよいのか