Re:ゼロから始める異世界生活 第16話

 死に戻りでなんとか状況を把握したものゝ、何の反省も無いスバル君になぜか助力が得られるという話。
 いやまぁ描かれなかったろうけど、今回の話までに何度死に戻りをしたんだろうなという。Web版でもそんなに回数やり直してないと思ったが、これだともう何度も何度もやり直しをした上での彼にとっての最適解をやってるとみるしかない。割と重要な会話で内容は含蓄が深いのだが、王撰候補者がなぜにあれだけ丁寧に説明もしてくれ、それに対するスバルの態度もアホ極まりないのに成長したという描写ではない。逆に自分の拙い記憶ではWeb版はもうちょっとスバルはマシだったような気もするが、そのへん自信はないな。この辺の経緯はかなり端折ってるように見えるからちょっと破綻が見えるのは尺から考えるとしかたがないのではあるけども、Webでの連載形態をアニメで再構成するときにもうちょっと考えても良さそうな気はした。
 あとやっぱり、死に戻りそれ自体を他者に告げるのはアウトなのに、死に戻りで得られた情報を告げるのはオッケーなのも違和感がある。ロズワール邸が三日後に魔女教団に襲われるということが緑髪ロングに信じられなかった*1ように、死に戻りも告げたところで信じられないという処理にしてもよいはず。死に戻りで得られた体験は、歴史を学ぶこと(過去の他者の経験が、現在の自分の経験に置き換わっているだけ)と同義なんだけど、それが彼が現在進行形で行っている言動とあまりにミスマッチ過ぎて、これをアイロニーと取ってよいのか迷う。スバルの今の状態を見せて視聴者にその愚かさを評価してもらいたいのか、愚かであってもスバルの必死さから視聴者に何かを受け取ってもらいたいのかわかんない。その両方をということであれば、うまく混じり合ってないようにしか見えないのでやはり個人的には困惑する。Web版を読んでいるときには後者の立場で自分は鑑賞してたので、スバルの愚かさは当時読めてなかったということなのかどうか迷うな…。

*1:あれだけスバル側に提供するものがなにもないのに必死になるからには信憑性が逆に感じれらるという結論だとは思う。どうせロズワール邸のようにスバルに尾行なりつけて発言内容に信憑性は無いが彼に裏がないことだけは裏づけが取れるだろうから。