翌朝、親からマーチを借りて、
県北は鳴子温泉を目的地として出発。
台風は運良く太平洋へ抜け、
天気は生憎だが、昨日よりましだ。

カーCDでゆらゆら帝国の最近発売されたベストアルバムを
聞くが、朝から"イエスタデイ・ワンス・モワ"はきつい。
ゆらゆら帝国


今回の第一目的地が"細倉マインパーク"なのだが、
その前にある駅が"くりはら田園鉄道"は
"細倉マインパーク前"
何かありそうなので立ち寄る。

地図を見る限り、典型的な三セク鉄道で、
料金を見ると猛烈に高く、驚く。
何処も赤字なのねぇ。









炭鉱の衰退と共に、この鉄道も
近々廃線になるらしい。
で、こんなツアーが組まれる訳である。
恐るべし京成バス!!


やってきました"細倉マインパーク"
ここはベイダーが調べた怪しいスポット。
まず、出だしから怪しい"かかし祭り"
かかし達が張付けされた罪人のように並ぶ。
奥ではJR組合がバーベキューをしている。
そういえば、来る道には赤旗新聞の看板もあった。
ここは時代を超えている!!






で、→は果してかかしなのだろうか?
カラスよりも人間に対する効果絶大!!!
怖い・・・


ここのマスコットは"マインボーヤ"と云う。
人形としても売られているし、
ここ鴬沢町のシンボルマークでもあった!!










牛とか馬とか、稲、そして城なんかが
シンボルの街は見たことあるが、
マインボーヤは唯一無比の存在感!!
こいつはいい。


ああ・・・
ここは・・・
異空間。
ここは一体何処なのだ?
そして俺達は何処へ向かうのか。
時間を超え、また時空を超え、
我々は旅に出たのか?

言葉に表すのは難しいから、動画にしたんで、
詳しくは其れを見てください。

http://countryhell.jpn.ph/movie/20041010hosokura.wmv
※要windouws media player9※
ローカルにダウンロードして見るのがお勧めです。


細倉マインパークで狂気の世界を堪能したら、
急に腹が減りだした。
これから栗駒山へ行く予定なのだが、
とりあえず飯ですよ。

と、まとまったが、田んぼ以外何も無い。
道の脇に手書きの看板がある。

"ふるさと祭り 会場はこちら"

前を走る明らかに地元な
ミニバンがその方向へと曲がっていく。
芋煮会でもやってるだろう」
と推測し、何か飯にありつけそうだと判断した我々は、
その後を追うのだった。


すぐに目的地へ着くと思っていたが、
山をぐんぐんと登り続ける。
この先で、本当に祭りなんてやっているのか?

気がつくと牧場にいる。
どうやらここがふるさと祭りの会場らしい。
牛が放牧されており、おまけに肉が焦げるニオイがする。
生憎の雨天だが、ファミリーがBBQをしており、
そのセットも貸し出ししている。

芋煮会ではなかったようだが、
牧場で肉が食えるのも悪くない。
しかし、ベイダーと二人でBBQと云うのも
いささか悲しい物があり、考えてしまう。

栗駒牛の直販が行われている。
俺はそのブランドを知らないが、
グラム1000円と、かなり高級。

・・・旨そうだぜ・・・

と悩んでいたら、販売員のおっさんが、
「ここで買って、あそこの小屋に行き、
 俺の名前を伝えれば焼いてもらえるぜ!!」
と云う意味の東北弁を言ってくる。

買うしか無ねえだろ。他に食う手段無いんだし。

300グラムのステーキ肉を買い、
小屋へと向かう。

・・・

俺達、何で人の家のBBQに参加しているんだろう・・・。
「ほれ、おめ、焼きすぎだ!!早ぐ食え!!」
等と、東北弁でアドバイスを受ける。
肉が熱いぜ!!







モグモグ・・・・
おお、肉が箸で切れるくらい柔らかい。
こんな柔らかい肉、初!!
旨い・・旨いぜ!!
おまけに自家製野菜、追加のすき焼き用肉、
そしてお茶まで振舞われている。
野菜も、特にジャガイモが旨い。



おっさんの話によると、栗駒牛は、
市場では"仙台牛"として扱われ、名前は有名では無いらしいが、
仙台牛の中でもグレードが高いクラスらしい。
普段ならグラム1000円では食えない代物なのだとか。

その他、「こいつのムコに来ないか」とか、
"ドブロク"の話とか、アットホームな雰囲気に包まれる。

え・・・"ムコ"って何?


後から調べたらここはこんな所だった。
http://www.fureaibokujyo.jp/bokujo/030p.html
のどかだのう。

テレ東みたいな旅を満喫し、
駐車場でトイレに行き、
出るとそこにじいさんが立っている。

「おめ、これから何処さ行くんだ?」
栗駒山の天候と紅葉について話して、
ついでに温泉について聞いてみる。
栗駒どいったら、ほれ、駒のゆだ〜、あそさ行くにはなぁ・・」
と話が始まる。
よく分からんが車までついてくる。
どうやら、"気をつけてゆっくり行け"
と言っているらしい。

じいさんに別れを告げ、
我々は栗駒山へと出発したのだった。


運転をベイダーにバトンタッチし、
栗駒山の登山口まで行き、
紅葉を堪能。
流石に寒い。。

レストハウスの中は、
カレーのニオイが充満している。
天気が良かったら、
最高だったろうなぁ。


体が冷えた我々は、じいさんに勧められた
駒の湯へと向かう。
中は湯治場、というか、
人の家みたいな感じで、
広間では皆ゴロゴロしてたり、
持参の惣菜を食ったり、
テレビを見ながらビールを飲んでたりする。
長い廊下をまっすぐ進み、
階段を下りたところに湯船がある。
大沢温泉を思い出す。
http://www.oosawaonsen.com/


肝心の湯船だが、
かすかにイオウ臭い以外、
平和な平和なベーシックな温泉なのだが、
(当然かけ流し)
恐ろしく人が多く、
かつ、アットホームなのである。
狭い湯船なのにね。

親子、孫と3世代で幸せそうにバチャバチャしてる家族、
「この湯は最高だ〜!!医者いらね、医者いらね!!」
と言うじいさん。

まるで人の家の風呂に入ってるみたいだ・・・
って、真ん中にいるのは、さっき会ったじいさんじゃないか!!
http://d.hatena.ne.jp/countryhell/searchdiary?word=%2a%5b%bd%d0%b8%fd%5d

う〜ん。
この辺は異空間だな。


宿へ向かう途中で食材を探す。
今回は湯治場の自炊部だから。

今夜はきのこ鍋にしようと考え、
そこら辺を走ると、あっけなく見つかる。
マイタケ、ヒラタケ、タモギタケ、ナメコなどが並ぶ。
じゃあ・・「これ、全部一つずつ下さい」
となった訳である。


場所は変わり、岩出山まで南下、
残りの食材を調達しに、
道の駅に到着。
"あ・ら・伊達な道の駅"
やはりふざけた名前だ。
名前は難だか、ここは東北一人気がある道の駅らしい。
肉を焼いて売っていたり、
東北地方の名産品が並ぶ。
駐車場も満車だ。



おまけに"ROYCE"のチョコレートまで売っている。
お土産でこれを買えば、
北海道に行ったことになるな。
って、ベイダー買ってるし。

道の駅で野菜が買えると踏んだのは正解で、
白菜やゴボウ、油揚げや自家製豆腐を購入。
まあ、食材はこんなもんだろ。


そんな訳でようやく旅館に到着。
とは云え、まだ6時になってないが。
随分詰め込んだ経路だった。
ここは以前立ち寄りで来た事がある。
ベイダーと共に。
その時も2人っきりだったなぁ。
ああ、ここも変ってないけれど、
俺達もそうなのかしら。
ここはお湯が凄い!!
詳しくは後ほど。

早速先ほど購入した食材で仕度をし、
一風呂浴びたら眠くなった。
1時間半程寝る。
山下達郎の歌で目覚める。
テレビの主題歌らしい。

忘れないで

忘れないで

2人で不機嫌になる。


そんなことはいい。飯だ。

実家から持ってきた調味料を使い、
パッと鍋を作成。
うぉぉ、スゲー!!
全部地元素材。
旨く無い筈が無い。
ナメコがこんなに香り高いなんて、
初めて知る。
マイタケもシャリシャリしていて旨い!!
酒は勿論一ノ蔵
非常にヘルシーな素材だし、
季節的にお勧めの一品です。
皆さんもご家庭で是非。
http://www.kahoku.co.jp/weekly/syun/041007.html


肝心の温泉をUPします。
まず、家族風呂。








ぬる湯。
プールみたいだ。








名物、"黒湯"
このニオイは石油のそれだ。
クセになりそう・・・
http://allabout.co.jp/travel/hotspring/closeup/CU20010426A/







そして、ひょうたん風呂。
これら、全て別源泉。
鳴子は意外と凄いです。

ベイダーに写真を撮られまくる。
嗚呼、寂しいかな。