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2016-09-13

治療のアウトカム

少し前のことになるが、以前、手術で伺ったことのある、仙台の宮城県立こども病院で開催された、craniosynostosis研究会に参加した。


もう12回になる。

脳神経外科医と形成外科医が情報交換すること、考え方を共有することで、ずいぶんと治療レベルが向上したと思う。


でも、いくつか、発表を聞いていて、ちょっと気になったことがあった。

治療方法を考えるときの、バランスだ。


医療における治療のアウトカムは、さまざまなもののバランスで決まる。

医学的な結果はもちろんのこと、かかる期間やリスク、費用などだ。


さらに、子どもの治療を考えるときには、成長という要素は欠かせない。

先天性疾患の時は、その子が、20才になったときの、あるいは40才になったときの結果を、思い描かなくてはならない。


残念ながら、頭蓋骨縫合早期癒合症のパーフェクトな治療法は、現在のところない。

どれをとっても、良いところと悪いところがある。


だから、治療機関の事情や外科医の技術に応じて、いろいろな治療が行われているし、それで良いと思う。


しかし、治療法を選択する際には、アウトカムを構成するいくつかの要素を、適切に順位付けて、総合点が最高になるようバランスを取らなくてはならない。著しく点数を下げる要素があるのであれば、それをきちんと見極める必要がある。


医療機関に居て長く仕事をしていると、どうしても、その時の治療でよい結果を出したくなる。

専門家といえど、人がやることなので、仕方ないのかなとも思う。


静かに、遠い先の結果を見据えて、粛々と仕事をする。

そんなプロフェッショナルの成熟した佇まいが、求められるのだが、たやすいことではない。

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