ゲームバー摘発と日本の著作権運用の問題点

ゲームバーが摘発されましたね。


ゲームバー摘発、兵庫でも 著作権法違反容疑で逮捕
https://www.asahi.com/articles/ASL6F3FZQL6FPIHB006.html


日本の著作権運用の問題点として、
著作権保護が利益の増加や文化振興と結びついていない点です。


要するに、今回の摘発でゲームバーは解体・消滅になるかもしれませんが、
それで任天堂カプコンがどんだけ儲かるか?という話です。


この辺は中古ソフトや図書館・中古書店の話とかぶってくるのですが、
図書館・中古書店をなくせば、書店や出版社や小説家は本当に儲かるのかと言う話と似ています。
図書館・中古書店をなくした場合、書籍を読む・小説を楽しむという文化が衰退する可能性があります。
そうなれば、市場自体が縮小するわけです。


ゲームバーができるということは、ゲーム文化が成熟して大人たちの楽しみの一つになっていることを意味します。
文化を消滅させるのではなく、いかにそこからお金を作るかを考えるのが本来のビジネスマンです。

お金を著作権者に還元するカラオケのようにシステム化されていない点が問題なのですが・・・・


別に直接お金を取る必要はありません。
昔はプレイ動画敵視されていましたが、今は広告として利用しようとする動きもあります。
音楽ダウンロードも、昔は違法・敵視されていまし他が、ダウンロード課金で儲けるとか、
宣伝用で無料・お金はライブコンサートで儲ける流れになっています。


■日本は著作権の運用が下手で現金化が下手という話
 昔、綾小路きみまろの「サラリーマン川柳」盗用騒動というのがありました。


 この件に関しては昔書いたのですが、
岡本真夜綾小路きみまろ 知財の活かし方と盗作への対応
http://d.hatena.ne.jp/creativeability/20100428/1272465593


 第一生命保険株式会社の対応が、権利を守ることに意識が行き過ぎていて、ビジネスのことを考えていない点に問題があります。


 また、SNKのキャラクタが、エニックスの漫画に無許可で使われた問題で裁判になりましたが、小銭は稼げたでしょうが、つまらない喧嘩でした。
 ビジネスにつなげるとか、文化を発展させるという発想はありません。



■上手に対応した例
 アイドリングというアイドルグループのグッズが、セレッソ大阪エンブレムと酷似している事件がありました。


 セレッソの対応は、アイドリングを叩くことではなく、試合前にスタジアム外の特設スペースにて、ミニライブが行わせるなどの
コラボレーションでした。


 おそらくセレッソ側にそうという有利で行われたはずです。


 権利を単純に守るではなく、活用したわけですね。