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Obra de Sobra よしなしごと このページをアンテナに追加 RSSフィード

2007-10-25

深夜アニメのお布施の効率

製作者の収入となるようなお金の出し方。

  • テレビ放送を視聴する

製作委員会メンバーがスポンサーとなることがほとんどなので、見ることによる貢献はほぼゼロ。


25%程度が製作者へ。


  • DVDを購入する

小売価格の30%程度が製作者へ。

ライセンス方式では20-30%がライセンス料。生産数×ライセンス料比率。

ハコ売り(製作者が発売元となる)では35−40%。ただし、パッケージ生産費用の回収リスクあり。

平均で30%くらいらしい。


平均ライセンス料55%。支払額の55%が製作者へ。


月額支払料×見たアニメの時間/(31日×24時間)が製作者へ(?)


  • DVDレンタルで見る

レンタル店の売上高原価率(=仕入率)が50%ほど。

レンタル店へのDVD販売額の35%ほどが製作者の収入となる。

このため、レンタル料金の50%×35%=17.5%が製作者へ行くことになる。


  • グッズを買う

小売価格のうち3%程度が製作者へ。


  • 関連CDを購入する

基本的に、音源は製作者は権利を保有しないため、アーティストへの収入となる。

パッケージに作品の絵などが載っている場合、小売価格の3%がアニメ製作者へ。


インターネットで、有料配信番組を見ることが、アニメ製作者へ一番効率の良いお布施になるようだ。金額的には、小売価格が圧倒的に高いDVD購入がやはり一番効果が高い。

当たり前のことだが、お金を出さずに見るというのは何の貢献もない。タダで見たり手に入れた場合、おもしろかったら感謝のしるしとして何らかの方法で製作者への貢献をしてあげるといいんじゃないだろうか。HDDに録画したものを残したいくらいにはおもしろかったけどDVD購入が高いのならば、1話100円の有料配信を何話分か購入するとか。


数字に関しては『アニメビジネスがわかる』(増田弘道著)を参考にしました。

アニメビジネスがわかる

アニメビジネスがわかる


追記(2007.10.30)

id:actbyodioさんにコメントをいただいていたのですが、今日読んだ本で数字を見つけたので「レンタルで見る」を付け加えました。


売上高原価率については、JVAの2006年度ビデオレンタル店実態調査(http://www.jva-net.or.jp/report/rental_realities_20.pdf)の以下の記述を参考とした。

「大規模店では(略)、売上金額に占める仕入金額の率(売上高原価率)も前年の62.5%から52.0%に減少していることなどから、在庫拡張も終盤にはいってきたことが窺える。」

「中規模店では(略)売上高原価率も前年より上昇し56.1%と高いことから、DVD の在庫拡張に注力している様子が窺える。」

在庫拡張中のため売上高原価率が高めに出ているようなので、通常ならば売上高原価率が50%くらいと推測できる。


また、販売額のうち製作者収入となる割合については、

『「フラガール」を支えた映画ファンドのスゴい仕組み』岩崎明彦著(p.45)の記述を参考にした。

貢献できいてるのか?貢献できいてるのか? 2007/10/25 20:06 製作に金がいっても制作に金がいかねえじゃん!
なんも貢献できんてねえwアニメーターには金いかんよな。

crimsonstarroadcrimsonstarroad 2007/10/25 22:45 製作者に収入がなくともアニメは作り続けられるというのであれば、お金を払っても貢献することにはならないのでしょうね。

__ 2007/10/26 12:13 DVDは描き直しの仕事とか、国内に振られるしかも割の良い仕事が増える
そういう点でも貢献できると聞いたことがあります

crimsonstarroadcrimsonstarroad 2007/10/26 19:14 なるほど。そういう見方もできますねー。
本来ならば、描き直しが必要ないクオリティで初回放送にこぎ着けたいのでしょうが、なかなかそうはいかないのでしょうね。

ついでに最初のコメントの、制作者への貢献について。本気で信じて書いたコメントではないのでしょうが、一応マジメに答えてみます。
ビジネスの構造上、先に作って後で客がお金を払うため、個々のアニメについてだけ見たときは、すでに制作されてスタッフにお金が渡った以上、消費者がどれだけお金を出したところでスタッフにお金がまわりにくいことは確かです。(最近は制作会社が製作委員会に参加することも多いので制作側に利益が配分されることも十分にあると思いますが。)
しかし、ヒットした作品の監督やスタッフは次の企画で予算的に優遇されます。逆にあまりに売れなければ、次の話がなかったり厳しい予算での制作となります。制作者が、1回作品を作って終わりではなく、いくつもの作品に関わって活動する以上、個々の作品にお金を払うことが、間接的ではあるけれども、制作者への貢献になるのは間違いないでしょう。

actbyodioactbyodio 2007/10/27 19:19 DVDをレンタルするのは、どれぐらい回るのでしょうか?

crimsonstarroadcrimsonstarroad 2007/10/27 21:31 DVDレンタルは、レンタル店がDVDを購入する場合と、レンタル店がDVDを借りて(あるいは安めの価格で購入して)レンタル収入の一部分を製作者に支払うレベニューシェアリングという方法の二つがあるのですが。

レベニューシェアリングの製作者への分配率はわからないです。
また、レベニューシェアリングがないという仮定をおくと、売上高原価率がレンタル料金の中でDVD購入額に充てられた割合となります。

JVAの2006年度ビデオレンタル店実態調査(http://www.jva-net.or.jp/report/rental_realities_20.pdf)に以下の記述があります。
「大規模店では(略)、売上金額に占める仕入金額の率(売上高原価率)も前年の62.5%から52.0%に減少していることなどから、在庫拡張も終盤にはいってきたことが窺える。」
「中規模店では(略)売上高原価率も前年より上昇し56.1%と高いことから、DVD の在庫拡張に注力している様子が窺える。」

在庫拡張中のため売上高原価率が高めに出ているようなので、通常ならば売上高原価率が50%くらいと推測できます。

『アニメビジネスがわかる』によればDVD一般販売では流通マージン50%のようです。中間流通と小売店のマージンが半々で、小売店のマージンが必要ないと考えれば、一般販売に比べ製作者の収入は25%高い55%となるでしょうか。
単なる推測でしかなく、また一般販売用の価格とレンタル向けの価格が違うなどの要素もあるため、信頼度の高い数字ではありません。

全ての仮定が正しければレンタル料金の50%×55%=27.5%が製作者へ渡るということになります。

元業界人元業界人 2007/10/29 12:48 >ヒットした作品の監督やスタッフは次の企画で予算的に優遇されます。

優遇されない。せいぜい監督・演出・キャラデザ担当ぐらいまでですね。
ヒットすることと作画能力に関連性が低いので、次の仕事で現場の予算アップなんてありません。
作画能力が高いと高い単価を出してもらえますが、ヒット作の仕事をしたからという理由でアップはしません。

また、原画以上にマンパワーを要する動画パート、
先日流出したTVアニメの予算書から逆算すると、4000枚で84万の予算見積もり。
現在の動画マンの平均月産動画枚数が300枚。
動画パートに13人月のマンパワーが必要なのに予算が84万しかありません。

原画・動画はほとんどが契約社員か個人事業主の扱いなので、ほんとに製作者に貢献したいなら
労働基準法を個人事業主にまで適用拡大させること。
同時に広告会社やテレビ局に制作会社が労働者に対し、労働基準法をクリアするだけの予算を出させることです。

crimsonstarroadcrimsonstarroad 2007/10/29 14:41 >元業界人さん
このエントリでは製作者への貢献で、制作者へのダイレクトな貢献と考えているわけではありません。

少し前のエントリでも書いたのですが。
制作費を増加と、制作スタッフの仕事単価をあげることとはイコールではありません。これだけの作品が作られている現在では仕事を増やすという意味での制作費アップはほとんど意味がないのでしょうが、長期的にみれば仕事がなくなる可能性を減じるという貢献をしていると言えるでしょう。赤字続きならば予算カットがつづいて最終的にはアニメを作らなくなる、逆に黒字が続くのならば他作品との差別化のため質を上げようと予算アップとなっていくはずです。
その予算アップを制作者の仕事単価アップにつなげられるかどうかは、制作者と製作者の交渉次第なのでしょう。

とりおおいとりおおい 2008/03/10 02:13 余所の国もちゃんとお金を払ってくれればいいのですが・・・
AskJohnふぁんくらぶ: そもそもファンサブの蔓延は誰の責任でしょうか
http://ask-john.cocolog-nifty.com/blog/2008/03/post_0497.html#more

日経じゃ遠藤さんという人が中国人は海賊版で見てもいいじゃない!と公言するし
当分の間は日本人が彼らの分まで面倒見なくてはいけないということになりそうですね

crimsonstarroadcrimsonstarroad 2008/03/13 19:27 >とりおおいさん
コメントありがとうございます。
そうですね。
もともと海外の市場を視野に入れた展開というのがほとんどなされていなかったので、機会損失的なものでしかなかったわけですが。最近は、海外での販売も前提とすることが多くなり、いろいろな動きが出始めています。でも、先はまだまだ長そうですね。

元制作元制作 2009/02/06 02:36 ネットではあいも変わらず「製作だけが潤って制作にお金が行かない」と言われてる
が制作者には安くてもやった分のお金が払われる(そこに損はない)
しかし億の金出した製作側の回収はたまに出る黒でその他の赤を埋めてる状態
DVDの売り上げ見てそれでも潤ってると言えるか??

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