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2008-08-02

映画館の稼働率は2割

映画館の稼働率は2割程度。

つまりは、2割埋まれば利益が出るような構造になっているということ。

ホテルとか航空機とかと比較して考えてみると、ある意味スゴイ。


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全国すべての映画館の席数は240万と言われている。これが1日中1年中満員だと1兆円産業だ。しかし昨年、一昨年の全興行収入は2000億円、つまり20%しか席が埋まっていないことになる。


数字の根拠をあげてみる。

1. ざっくりとした計算

日本映画製作者連盟が発表している統計数字から、概算してみる。

過去興行収入上位作品 一般社団法人日本映画製作者連盟

劇場スクリーンが全国に3000強。(2007年末で3,221, 2006年末は3,062だった)

1スクリーン当たりの平均座席数は200席くらいと仮定。

1日1スクリーンで平均4回上映すると仮定。

1回当たりの入場料金は、平均1200円ちょっと(2007年で1,216円)。


ここから1日中1年中満員の場合の興行収入を算出する。

3000スクリーン×200席×5回(1日当たり)×365日×1200円=1,051,200,000,000

1兆円だ。


そして、1年間の映画館の興行収入は、全体で2000億円。

つまり、稼働率は2,000億円/1兆円=20%。


ちなみに、3,200スクリーンとして計算すると18%くらいになる。

3,000スクリーンのままで、1日5回上映すると仮定すると15%くらいになる。

3,200スクリーンで1日5回上映だと、14%まで下がる。


2. 経済産業省の特定サービス産業動態調査から算出

特定サービス産業動態統計調査|経済産業省

調査方法のところに書かれているように、全数調査ではなく、概ね売上の7割程度をカバーするように事業所を抽出する、とある。

入場料収入を見ると、だいたい5割から6割程度まで抽出されていることがわかる。


  2005年2006年2007年
入場料収入(百万円)a118,602114,908102,161
入場者数(人)b101,019,34198,701,92590,720,404
入場料平均(円/人)c=a/b1,174.11,164.21,126.1
座席数(席)d293,331290,228287,325
スクリーン数(スクリーン)e1,3821,3621,350
1スクリーンあたり座席数f=d/e212.3213.1212.8
上映回数(回)g2,683,1002,616,8412,557,337
1日当たり上映回数h=g/e/3655.35.35.2
稼働率i=b/g/f17.7%17.7%16.7%

3. 損益分岐点稼働率の推定

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(2007年4月〜6月『調査報告「シネマコンプレックスの現状と課題〜転換期にさしかかったシネコン経営〜」』より)


大元は、経済産業省編『特定サービス産業実態調査報告書映画館編(平成16年)』なので、売上等に関しては2.とおなじということになる。


 単独館複数の映画館同居ビルショッピングセンターとの同居型備考
年間延べ座席数79,476,560169,897,280404,466,720a: 総座席数*4交代/日*365日
収入単価(円)1,5671,5801,603b
変動経費単価(円)834977965c
固定経費(百万円)6,18716,74638,018d
損益分岐点の平均座席占有率10.6%16.3%14.7%e=d/(b-c)/a

1日4回上映という仮定での損益分岐点が、シネコン(ショッピングセンターと同居型)では15%弱という結果となっている。

この推計でいえば、稼働率15%で採算ラインにのるということが言えよう。


参考

参考になりそうな文献。

映画ビジネスデータブック 2008 (キネ旬ムック)

映画ビジネスデータブック 2008 (キネ旬ムック)

安いわけだなあ安いわけだなあ 2008/08/04 20:12 映画関連のDVDがアニメに比べて安いわけだよなあ。
あんだけ制作費掛かっても売る前に制作費回収できてるやん。
アニメもDVD以外の制作費回収手段がないとどうのもならんな。
(価格的に考えて)

crimsonstarroadcrimsonstarroad 2008/08/05 00:08 コメントありがとうございます。

映画製作でも、DVD販売が収益の中心となっており、劇場公開終了時点で製作費が回収できることは稀なようです。
ただ、1stウィンドウで収益が得られる分、DVD販売の単価を抑えることができているのは間違いないと思います。

テレビアニメDVDとの差は、1stウィンドウで収益が得られるかどうかと、販売量規模の二つが主要因だと思います。
同じ映画でも、大作映画と単館映画では価格が違ったりします。(最近はあんまり変わらなくなってきてる気もしますが)

tennteketennteke 2008/08/06 22:30 はじめまして。
利益が上がっていないぶん、接客サービスが向上していないんじゃないでしょうか。デパートやホテルやレストランなどと違って、映画館とか音楽ホールなどの「流れ接客サービス」の進歩のなさは異常です。
あ、昔ながらの年取った映画ファンが超人気の作品を見るため早朝から並んでも、ネットで前売りで良い席が売り切れてるってのもありそうです。

crimsonstarroadcrimsonstarroad 2008/08/07 15:42 >tenntekeさん
はじめまして。コメントありがとうございます。

稼働率が低い理由として、接客サービスが足りないと言うことでしょうか。
私が子供の頃の映画館(ボロで暗くて変なにおいがする)に比べたら、今の映画館はずいぶん綺麗になって、サービス(接客じゃないですけど)はだいぶ向上してるような気がします。
お年寄りの映画ファンのお話は、確かに予約の方法を伝えるとか、電話で予約を受け付けるとかするといった接客で対応できそうですね。

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