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crosse`s Akashic Record

2008-06-22 Tasha Tudor

ターシャの庭

| 17:26 | ターシャの庭を含むブックマーク

思い通りにいかなくて、俯いてトボトボ歩く帰り道、

ふと目に留まった草花に心を奪われた瞬間を、経験したことはないでしょうか。

人は、自分の望みを叶えるために、思う通りにことが運ぶよう努力します。

そして、自分の望んだ現実が手に入らず、うまくいかないと腹をたててふて腐れてしまう。

強引に、力ずくで自分の思うがままに人や物事をコントロールしようなんて無理なんです。

楽しみにしていたお出かけの日に、雨をふらせたからって地球に怒ったってしょうがないことです。

自然の声に耳を傾けること、そしてお互いがお互いを尊重し、愛情を与え続けること。

お互いの同意のなかに夢は叶い、心の安らぎは自然との調和のなかに生まれます。


花の美しさに魅了され、自然の調和とともに生きた女性がいました。

ターシャ・テューダーは、1915年ボストン生まれ。画家であり、作家であり、本格的な庭師であり、デザイナー兼仕立て屋であり、腕利きの料理人。

究極のナチュラルガーデンといわれ、世界中の人々の憧れの的となったターシャの庭。

3歳の時に、電話を発明したグラハム・ベルの家の庭で、黄色いバラをみた時から、庭造りは夢になりました。30万坪の荒れ果てた土地から、誰にも負けない情熱と労力を注ぎ込んで、毎年何千何百もの球根を植え続け、今の憧れの庭を創りだしたのです。


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古い時代の貴重な花と、普通は雑草と呼ばれる花とが隣り合って、他にはない美しさを醸し出しています。

ただ、好きな花を一緒に植ただけ。とターシャは言っています。

でも本当は勉強を重ね、

この土地で一番美しく咲く花を選び抜いています。

「初めての植物を育てるときは必ず庭の三カ所に植えて試してみるの。その植物に一番適した場所を知るために、これが大事ね。カンタンにキレイな庭ができると思ったら大間違い。最低でも12年はかかるわね」

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「私の庭は「楽園」だと思うわ モノに溢れた世の中とは別世界だもの」

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地上の楽園、そう呼んでも許してもらえるでしょ」

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ターシャは、もう半世紀以上独り暮らしをしています。

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「絵が仕事になって4人の子どもを育てられたのは幸せだったわ」

「夫だった人は養ってくれなかったし結局離婚してしまったし」

「それに私は人づきあいが苦手。ひとりでいるのが好きなの。わがままなのかしらね」

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13歳の誕生日に、念願の牛を買ってもらったターシャ。

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ターシャが雑草とみなすのは、繁殖力が強すぎて、他の植物を枯らしてしまうものだけ。

間違っても、わすれな草など、大切な野草を傷つけることのないように。

どんなに大変でも、人任せにできないのです。

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「わすれな草にまつわるステキなお話があるの。黒人のお友達に教えてもらったのよ。

ある少年がわすれな草に「君はいくつ?」と尋ねるとこう答えたんですって。「わからないわ。私はただここでずっと生きてきたの」私の庭も同じ。年を重ねただけ自然に育ってきたものなの」

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午後4時半。今日もお茶の支度が始まります。

ターシャはみんなにこの習慣を勧めます。

「この世界には、よく見ると不思議なもの、おもしろいもの、美しいものがいっぱいあるのよ。コマドリの声。ローズマリーの香り。流れる雲。枯れ草だって、目を楽しませてくれる。そんな小さなダイアモンドの輝きに、気づかずにいるのはもったいないでしょう?だから、ゆっくりお茶を飲んで味わうの。生きているだけでもありがたいと思えるから」

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「人は物事の悪い面ばかりみようとするけどそれは間違っているわ。

この美しい世界を楽しもうとしないなんてバカげてるわ」

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「せっかく芽をだしたチューリップがおそ霜にやられてしまうこともあるの。それでも植物の成長は待つ価値がある。最近の人は辛抱することを嫌うけど庭造りにも人生にも必要なものよ。それに必ずしも辛抱だけじゃないわ。待っているあいだ、ずっとわくわくしていられるのよ。シマリスが球根をたべてしまわないかハラハラしながらもね。」

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「今が人生で一番幸せよ」

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花屋さんがない時代、花を愛する人達は、お互い苦労して育てた苗を交換し合い、

花の種類を少しずつ増やして、寄せ植えの花壇を整えていった、といいます。

時間をかけるということは、それだけたくさんの愛情を注ぐことなのです。

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「この作業はきりがないの。だから庭は一日にしてならず」

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一番のコツは、「近道を探そうとしないこと」

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「私もだんだん歳をとって庭仕事がきつくなってきたから、これからは庭を自然に返していこうとおもっているの。それも私らしいでしょ」

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「季節は逆戻りしないでしょ?だから私も」



ターシャ・テューダーさんが亡くなられた。2008年6月18日。 享年93歳。

彼女のストイックとも言える生き様に励まされたり勇気づけられたり、人生の楽しみかたを教えてもらったり…、なにより多くの愛情を惜しみなく与え続けたターシャさんに美しさを感じる。


一年で一番多くの花が咲き乱れるこの時期

多くの花たちに見送られ、幸せな最期だったのではないでしょうか。

ありがとうターシャさん。

葉月葉月 2008/12/22 14:17 こんな方がおられたとは知らなかった。

なんだか素敵だな。

良い話を有難う。

crossecrosse 2008/12/26 13:46 初コメントありがとうございます!
またのぞきにきてね!