ワニ狩り連絡帳 このページをアンテナに追加 RSSフィード

       

■ 2016-07-23(Sat)

 今日は東京に出かける。観ようとする公演は午後の四時からなのだけれども、ちょっと余裕を持って十二時に家を出ることにする。わたしが留守のあいだにニェネントが窓を開け、好き放題外に出てしまうと困るので、しっかりと窓に施錠してから出かける。外はそれほどに暑くもなく、湿度も高くなくてどちらかといえば快適である。こういう日は、部屋にこもりっきりでいた方が不快感は増す気がする。

 新宿で下車をして、まずは遅い昼食をとるのだけれども、今日はなんだか牛丼が食べたいという空気感で、久しぶりに松屋へ行ってみた。むかしよく牛丼屋に行っていた頃は、行くのは「松屋」と決めていたのだけれども、メニューが変わって「プレミアム牛丼」なるものが登場して、それから一〜二度松屋に行った憶えはあるけれども、どうもその「プレミアム牛丼」というのが普通においしくなかった。それで「これからは吉野家の方がいいな」と思っていたことを、店に入ってその「プレミアム牛丼」を食べるまではすっかり忘れていた。ちょっと「しまった」と思ったわけだけれども、つまりはなんだか牛肉があまりに薄くてやわらかく、箸で引っぱっても肉がビロビロと伸びて切れが悪いという感じ。肉が薄い分味も薄いだろう。それに松屋は紅しょうががあんまりおいしくない。これは吉野家の紅しょうががいちばんだと思う。総じて、失敗の選択であった。
 そうやってわたしが牛丼を食べていると、隣の席に中年の男性がすわられた。彼の注文はライスと玉子だけだった。なるほどなあ、外食でいちばん安上がりに済まそうと思えば、こういう選択もあるということか。松屋では食券で注文するわけだから、注文するときに「それだけ?」というような反応を受けることもないだろう。まあやってみるつもりはないけれども、そういうやり方もあるということ。
  食事のあと、そのうちに画材を買うつもりもあり、三丁目の世界堂へ行ってみた。世界堂という店に入るのもずいぶんと久しぶりになるけれども、相変わらず所狭しと商品が並べられていて、ちょっと息苦しく感じてしまう。そういうことばかり気になって、欲しい画材の方はあまりチェックもできなかった。

 このあと、公演の場所である荻窪へ移動。場所は二年前にいちど来ているし、その頃からの場所的な記憶はだいたいちゃんとしているので、すぐにたどり着くことができた。しかし開場にはまだもう少し時間があるようで、時間つぶしにあたりを歩いたりする。ドリンクを買おうかと立ち寄ったLAWSON STORE 100 で店内を見ていると、「長野産」という大きな白菜が一玉百円で売られていた。これはどう考えても激安で、お買い得であることはまちがいない。白菜はいろいろと使い道もあるし、日持ちもするから買って帰ってもいいのではないかと思う。とにかくは帰るときに考えよう。

 開場時間になり会場へ移動。まずはB1のロビーで開演を待つ。このロビーの壁にはカラスの剥製が飾られている。どんな動物のものでも、剥製というものは哀れなものだと思ってしまうけれども、生前のその姿がいつまでも保存されるというのは幸運なことなのだろうか。
 開演時間の四時まで待ち、さらにB2のホールまで降りて客席に入る。ここの客席数は50席ぐらいはあるだろうか。舞台もせり上がり、照明設備などもしっかりとしていて、多くのダンス公演が行われるような小ホールなどよりもよほど「劇場」の体裁をとっている。

 一時間強の講演が終わり、まだ明るい地上に出る。まだ電車もそれほどに混んでいないだろうから、やはり先ほどの白菜は買って帰ることにした。店でレジ袋に入れてもらった白菜はやはりかなり巨大で、しかもずっしりと重みがある。手にさげて電車に乗り込むと、なんだか「買い出し」に出て来て帰るところのような気分になってしまった。まあ地元には今どき一玉百円というような白菜は売っていないから(1/4でも百円する)、たしかに「買い出し」をして来たのだとはいえるかもしれない。

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  (その白菜とニェネントとの記念写真。白菜の方がデカい!)

[]アパラタス3周年 アップデイトダンスNo.37「夜」la nuit 勅使河原三郎:演出・照明 佐東利穂子・勅使河原三郎:出演 @荻窪 カラス・アパラタス B2ホール アパラタス3周年  アップデイトダンスNo.37「夜」la nuit 勅使河原三郎:演出・照明 佐東利穂子・勅使河原三郎:出演 @荻窪 カラス・アパラタス B2ホールを含むブックマーク

 大黒の舞台。照明も上からのスポットのみで、基本は佐東利穂子のソロ(白い上着に白いタイツ、そして黒のハーフパンツ姿)。時に照明が暗くなって行き、ほぼ漆黒に包まれるかと思われるようになると思えば、時に明るい(まぶしい)フラッシュのようなライトに舞台が照らされることにもなる。
 佐東利穂子さんのダンスというのはいつもこのような感じなのだったと思うけれども、その長い手足を活かした有機的なダンスは、やはり卓越しているという印象。ここに後半になって頭まですっぽりと黒づくめの勅使河原三郎が現れ、ゆっくりとゆっくりと舞台を移動し、佐東利穂子と絡む(佐東利穂子が絡む)ことになる。おそらくは勅使河原三郎氏はそれこそ「夜」を象徴する存在なのであろう。

 この「夜」の公演は八日間にわたって行なわれ、「アップデイトダンス」のネーミングの通り、日々その内容をアップデイトし続けられるものらしい。じっさいにこの初日の公演はすっかり佐東利穂子のソロだったそうである。こういう公演を積み重ねて行くことによって、より完成度の高い舞台が実現して行くだろう。観客はその現場を目撃するわけだ。

 う〜ん、やはりわたしのボキャブラリーは退化していて、この公演のことを書く力がないことを痛感する。まだまだ、もう少しこういう体験を積み重ねて行くしかないのだろう。わたしにとってもまた、「アップデイト」ということは日々必要とされることなのだろう。


 

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