ワニ狩り連絡帳 このページをアンテナに追加 RSSフィード

       

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■ 2018-06-19(Tue)

[]「犬ヶ島」ウェス・アンダーソン:監督・ストーリー・脚本・製作 「犬ヶ島」ウェス・アンダーソン:監督・ストーリー・脚本・製作を含むブックマーク

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 ちょっと時間がないのであまり深く書けないけれども、まずは今年観た映画でいちばんに持って行かれた(「シェイプ・オブ・ウォーター」よりも)! まずは日本を舞台とした(近未来?)ストーリーがみごとなまでにディストピアなのだけれども、それがぜったいに(あまりにも)今の日本とシンクロして見えてしまうことで、「ひゃ〜っ、おっそろしい〜っ!」ということ。あの「放射能汚染土」の黒いビニール袋が山のように出て来て、それこそが「犬ヶ島」であったりもする。製作者はおそらくは、というか明らかに今の(震災以後の)日本のディストピアぶりを承知していて、そのことをこの作品のなかに盛り込んでいる。かなり強烈だ。安倍も、麻生も、出て来る。

 そして、この映像美術のあれこれの「ぶっとんだアート」ぶり、日本美術、日本文化へのパスティーシュというかオマージュというか剽窃というか、どこかで誰かが「クール・ジャパンよ!」とかいってるあいだに、「そんなのはもう、実はトイレの中にしかないんだよ」、ということを実感させてくれる。これは日本のアーティストが誰か絡んでいるのかとクレジットをさいごまで見たけどそういうことではなく(あ、オノ・ヨーコがいた!)、メトロポリタン美術館のジャパン部門のキュレーターが「Special Thanks:」のところで名前が出ていた。あれこれのサブカル的イメージの再生は、今現在の日本美術に対しても「どうよ!」と迫って来そうだ。前作「グランド・ブタペスト・ホテル」から継続してのシンメトリーの多用、そして「ロープウェイ」とかね。もちろん、「グランド・ブタペスト・ホテル」から引き継いで、「それって、ストーリー展開の上で<どうなのよ!>」という<疑問符>を残してくれることも忘れていない。



 

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