ワニ狩り連絡帳 このページをアンテナに追加 RSSフィード

       

■ 2018-11-20(Tue)

[]「豪州からの客」L・P・ハートリー:著 小山太一:訳(「エドワード・ゴーリーが愛する12の怪談 憑かれた鏡」より) 「豪州からの客」L・P・ハートリー:著 小山太一:訳(「エドワード・ゴーリーが愛する12の怪談 憑かれた鏡」より)を含むブックマーク

        

 この作家のことも知らないけれども、おそらくはこのアンソロジーではいちばん後の時代の作品ではないかと思う。作品の冒頭に出てくる、ロンドンのバスに乗った気味の悪い男がいて、次にホテルに宿泊しようとやって来る男がいる。読んでいると、これは同一人ではないのかと思ってしまうのだけれども、そうではない。そういうところの細工が、この作品の時代が新しいことを感じさせるだろうか。宿泊客はオーストラリアから来た富豪なのだけれども、敢えて安宿に宿泊する。このあたりに彼の<過去>を想起させられるわけで、最初に出てきた異様な男は、彼を追ってきた男のようだ。

 この作品は、<オーストラリア>から来たという、その背後とかのわからない男を登場させ、ミステリアスな空気を織り込んでいる。追って来た男も、じっさいの<人間>なのか、<亡霊>みたいなものなのか、わからないのだ。「怪談」らしくはある。


 

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