ワニ狩り連絡帳 このページをアンテナに追加 RSSフィード

       

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■ 2018-11-29(Thu)

[]「古代文字の秘法」M・R・ジェイムズ:著 宮本朋子:訳(「エドワード・ゴーリーが愛する12の怪談 憑かれた鏡」より) 「古代文字の秘法」M・R・ジェイムズ:著 宮本朋子:訳(「エドワード・ゴーリーが愛する12の怪談 憑かれた鏡」より)を含むブックマーク

        

 ‥‥むむむ、そういう、「錬金術」であるとか、そういう<カバラ>的というか、<フリーメイソン>的というような「秘教」的なミステリーは面白そうだぞ!とは思ったのだが、けっきょく<単なる>ミステリーに堕してしまったというか、楽しみにしていた「秘教」とはどのようなものなのか、ということは読み取れないで終わってしまった。そもそも、そういう「呪い」をかけられてしまった側の人たちは、その「呪い」の書かれた紙切れを呪いをかけた人物に(知られずに)返せば、その呪いから逃れられて、逆に呪いをかけた人物に「呪い返し」になる、ということをどうして知り得たのか、説明がないではないか。

 ま、とにかくはこの「怪談集」も読了。読み終えて、巻末の濱中利信氏の解説を読んで、そこに以下のような記述があったのが気に入った。これは、「怪談」というものの<名定義>であろう。

 そもそも、怪談というのは、超自然的な現象を扱うわけだから、その現象が発生する理由や背景を全て詳(つまび)らかにする必要はない……というか、余りハッキリ書かれると興醒めしてしまうものだ。また、犯人当てに主眼を置いた本格ミステリなどと違い、物語のディテール全ての辻褄が合っている必要もない。ストーリー自体や出来事の描写に、どこか曖昧な部分が残っていて、そこを読者が想像力を駆使して補って行く過程にこそ、怪談を読む醍醐味がある。


 

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