ワニ狩り連絡帳 このページをアンテナに追加 RSSフィード

       

■ 2018-12-22(Sat)

[]地点×空間現代「グッド・バイ」太宰治:原作 三浦基:演出 空間現代:音楽 @吉祥寺・吉祥寺シアター 地点×空間現代「グッド・バイ」太宰治:原作 三浦基:演出 空間現代:音楽 @吉祥寺・吉祥寺シアターを含むブックマーク

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 舞台は横長にバーのカウンター。カウンターの上にはさまざまなアルコールのボトルがずらりと。その上のスペースが、バンド「空間現代」の演奏スペース。

 男4人、女3人の演者がカウンター椅子に座る、またはカウンターの上にあがり、太宰作品からの引用をコラージュ、バンドのノリのいい音楽に合わせて朗唱(?)して行く。この舞台全体が、太宰を素材としたライヴという印象になる。この舞台のためにわざわざ「太宰」の晩年の作品を読んでいたことが役に立ち、自分の中に熟成された「太宰」像というものが、この舞台の上、バーのカウンターの前で「虚」をみせてくれる。
 ‥‥そう、太宰治とは、どこか「虚」というイメージがつきまとう。いつも「死にたい」といいながら、それでも「人非人でもいいぢゃないの、私たちは、生きてゐさへすればいいのよ」(ヴィヨンの妻)と、ぬけぬけと言ってしまう太宰。そういう、「何が<本気>なのかわからない」太宰の生が、軽妙なリズムに乗せて、いかにも「地点」らしい「原典を解体したコラージュ」として演じられる、パフォーマンスされる。実に楽しい舞台だ。

 もちろん、わたしの観た「地点」の最高傑作はチェーホフの「三人姉妹」だったが、この公演はそれ以来の<楽しさ>だったといえる。このディストピアな2018年の終わりに、こんな舞台を観ることが出来たのは<僥倖>というものだろう。もちろん、阿部聡子、石田大らはすばらしかったが、この日は小林洋平、黒澤あすかが印象に残った。まだ書きたいことはあるけれど、時間がないのでこのあたりで。


 

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