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■ 2005-11-27(Sun)

[] バンドバトン:The Incredible String Band   バンドバトン:The Incredible String Band - ワニ狩り連絡帳 を含むブックマーク


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 しばらく更新が滞っていて、いや、映画も見たし、観劇もした、本も読んでるんだけれど、なんだかココに書くタイミングを逃してしまって、どうしよう? 好きな音楽のことでも書いてみてはずみをつけようか? などと漠然と考えていたら、絶妙のタイミングで、id:hibikyさんからバトンが廻って来ました。そういうわけで、今日はわたしのAll-Time Best Favourite Band、The Incredible String Bandのことを、愛情を込めて、プレーヤーにCDを順繰りに乗っけながら、だらだらと書かせていただきます。

 人の生涯ベストテン楽曲は、多くの場合、その人の10代後半に聴いた音楽に集中すると言うけどね。わたしの場合も、基本的にはそんな説の例外ではないのだけれど、わたしは30ぐらいになって、もう一度リセットして10代後半を迎えているので、その時代に聴いた曲も好きなんよ。ちゅうことで、このThe Incredible String Bandに出会ったのは、高校を卒業した頃ではなかったのだろうかね。その頃、某Disk Unionという輸入レコード店で、新聞のタブロイド判ぐらいの大きなチラシに、店であつかっている全レコードの、バンドごとにリストにされたものを、おまけで(っちゅうか、販促だが)つけてくれた時期があって、ま、文字はかなり小さかったんだけれども、そのタブロイド判のペーパーの表裏だけで、当時容易に手に入るロックのレコードは全部網羅されちゃってたのね。大した数じゃないよ。今では考えられないことだけれど、ま、70年代に入ったばかりの頃ね。あ、極端にマニアックなのは当時は輸入されたりしてませんからね。Red Kreyolaとか、13th Floor Elevetorsとか、そんなのは自分で輸入しなくっちゃ手に入らない時代だったのよ。そういうのを聴きたいマニアックな人は、銀座の山野楽器に行って、そこに分厚い海外レコードのリストが置いてあって、それを見て船便で注文したりするのね。ふふ、わたしもそーゆーことやったことあるよ。あー、脱線するとセンテンスが長くなる。そーゆー話はまた今度。

 その「入手可能全レコードリスト」ね。ま、そのリストを、家に帰って、オタクっぽく、最初から最後まで目を通したりするわけですよ。ほうほう、このバンドはこんなタイトルのアルバムを出してるのか、知らんかったな。どんなんや?とか、ね。で、そのリスト見ていて、要するにそこに載っていたほぼすべてのバンドは、聴いたことがあったり、どんなバンドなのか知っていたり、ま、フンフン、って感じだったんだけれども、そんな中で、コイツらだよ。The Incredible String Band。知らねぇっつーの。オレが知らねぇのに、コイツら、すでに6〜7枚のアルバムを出してる。バンド名も、なんかストレートに変だし。オレが知らねぇバンドが存在するなんて許せねぇ。だから、レコード店の術策にはまっただね。わたし。それでしばらくしてそのレコード店で、そのThe Incredible String Bandのレコードを買ってしまったのは、あらためて言うまでもないことでしょ。

 その時に買ったのは、「Changing Horses」というアルバムだったけれど、とにかく、A面とB面を通して聴き終えて、わたしはすっかり平常心を失ってしまっていた。もう、B面に盤面をひっくり返す時など、A面の音がこっち側にもつながっているかと思うと、「そんなことがあっていいのか?」などとハラハラドキドキしていた記憶がある。で、そのB面が、A面にもましてぶっ飛んだ内容だったわけで、つまりは、それから2〜3ヶ月のうちに、わたしは彼らの全アルバムを買い漁って、全部集めてしまった。要するに、感染した。その瞬間、わたしは人生の道を踏み外したのだろう。

 ‥‥どんな音だったか、と言うと、要するに生楽器とヴォーカル、つまりは「フォーク」だね。でもね、中近東の民族音楽みたいな奇っ怪なメロディー。素頓狂に調子っぱずれな、ふらふらするヴォーカル。ただ別々のメロディーを並列して唄っているだけのような、ハモっていないとんでもないコーラス。sarangとかgimbriとかの、聞いたこともないような楽器の名前と、その不思議な音。曲の構成など無視されて、延々と続く反復で引き延ばされた、10分以上続く長い曲。そもそもコイツらは演奏が達者なのかへたっぴぃなのか。そんな音だよ。でも、聴いたあとの感覚では、今までに知っていたフォークという概念からははるか遠くに飛び離れた、それはやはり、電気で増幅されてはいないけれども「ロック」と呼ぶしかないような、それも思いっきり脳みそに麻薬を直接注射されてしまったような、そんな音ではあった。このバンドの名前を日本語にすれば、「摩訶不思議弦楽団」としか訳せないだろう。いや、いやね。とにかくわたしにとっては、そのバンド名そのまんまの音だったのです。

 このバンド名については、彼らの「Earthspan」というアルバムが「夜明け」(なんでや!?)という邦題で発売された時、そのライナーノーツに、当時の美術手帳の編集長だった宮澤壮佳氏が、実に的確に書いておられたので、ココで引用してしまいましょう。

(‥‥)はじめて、このグループの名前をきいたとき、自分たちの名前を「信じられない」とか「どえらい」とかいった形容詞でよぶこと自体、ちょっと変な連中だなと思ったものである。よく薬の名前に「不思議膏」とか「健脳丸」とか、なにか売らんかなの意図まる見えのものがあるけれど、つい口上商人めいた手口を連想したものである。だが、薬の効き目が効能通りならば、だれも文句をいわない。詐欺、ペテンも、口上に反するからそういわれるのであって、内容がその通りならば額面通りうけとって不思議はない。
 しかし、こと芸術的ニュアンスが加味されてくると、その判定基準がはっきりしないものだ。インクレディブル・ストリング・バンドが本当に「インクレディブル」なのかどうかは聞き手の耳にかかっているところが、実はやっかいなのだ。ぼくは彼らの音楽をはじめて聞いたとき、正直なところ、グループの名前はちょっとオーバーだと思ったものだが、長い間、折にふれ度重ねて聞いてくると、はじめの反応がだんだん変わってきた。時間とともに、ぼくの耳は修正作業をはじめ、いまでは、このバンドは、やはり名前通り、正真正銘いつわりない個性をもっていると思うようになっているのだ。

 ま、ここで宮澤壮佳氏がライナーを担当された「Earthspan」というアルバムは、このバンドの後期、ちょっとその「摩訶不思議さ」ぶりが希薄になってしまって、すこし普通のロック・バンドっぽい展開になってしまった頃なんだけれども、そのライナーノーツの中で、宮澤氏は、彼らの音楽を「一種のコンバイン・ミュージック」なのだ、と規定されていて、その意見には今のわたしも激しく同意するわけで、つまりは、イギリスの伝承音楽(トラッド・フォーク)を原点としながらも、そこに世界各地(まさしく「世界各地」)の民族音楽、ロック、教会音楽(!)、ラグタイム・ミュージック、そのほかの要素を文字どおり「コンバイン」させて、出自も国籍も不明な、まるで「アジアン無国籍オリジナル料理」みたいなのを創り出すわけ。

 で、彼らの音楽がかもし出す音世界の基調にあるのもはなにか、というと、いちばん大きな要素としては、彼らが活動していた時代の、ヒッピー的世界観の代弁であり、その上に、イギリス的な、とりわけラファエロ前派の絵画的要素、そして、キーツとかシェリー、ブラウニングなどの詩的要素を取り込もうとした試みとして解釈していいんではないかと思う。それは、ひらたく言えば、「浮き世離れ」ということだったりして、「勤労意欲を失わせる音世界」という評価も正しいよね、と。「ヒッピー的世界観」という見方をすれば、彼らの無国籍音世界の根底にあるアジア趣味は、当然、ヒッピーのアジア志向と通底しているだろうし、「詩」という観点からは、当時の「ロックの詩」などというアンソロジーには、たいていこのバンドの歌の詩が転載されたりしていたわけで、ボブ・ディランも、当時のインタヴューで、(その歌詞を重点において)好きな曲として、このバンドの「October Song」をあげたりしてるの。ま、たとえば、これは詩としてはやり過ぎな詩かも知れないけれど、こんな歌詞を読めば、わたしぐらいの英語の読解力の人間でも、なんとなく雰囲気はわかるかも知れない。

And twelve yellow willows shall fellow the shallows

Small waves and thunders be my pillow

    ("Maya" from the Album "The Big Huge")

 このバンドを聴き始めた当時、高円寺に「ジェファーソン」というロック喫茶があり、この店で、ある時に毎週連続して、一つのバンドにスポットをあててそのアルバムをかけまくるイヴェントがあって、そのなかにこのインクレディブル・ストリング・バンドの名前があり、わたしゃ行きましたね。一人で。で、その夜の客はわたしただひとりでした。今となってはほろ苦い思い出です。ちなみに、他の夜は、キンクス、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドなどがかけられたようでしたけど。どっちも好きだよ、わたし。

 The Incredible String Bandは、(たしか)13枚のアルバムを残して、1974年だかに解散しちゃいました。


☆好きなメンバー2人

 いや、ここまであえて書かなかったけれど、このバンドの全盛期の基本メンバーは、2人なの(解散した時にはなぜか5〜6人に増えてたけれど)。Robin Williamson(似たような名前の歌手とか俳優がその後出てきたけれどもね)とMike Heronの2人。2人とも鳥の名前かよ!って、ほぼすべての楽曲をこの2人が半分づつ作詞作曲しておりますね。演奏も、この2人があれこれの楽器をマルチ・ダビングしてあれこれの楽器を演奏してるの。Robinはフォーキーな人で、ギター、ヴァイオリン、ピアノ、アイリッシュ・ハープ、あちこちの民族楽器と、マルチぶりは相当なものですね。Mikeはどっちかというとロック野郎。でもシタールとかはこっちが担当。わたしはRobinが好きだね。あと、全盛期には、この2人のそれぞれのカノジョがメンバーでありまして、ま、ヒッピーバンドですからね。LicoriceとRoseって、こんどは植物系かよ。この2人がコーラスつけて、たまに楽器も弾くけれど、いや、どっちかの弾いたベースなんか、どう聴いてもドしろうとの音ですねん。Roseちゃんは早めに抜けて(別れたのか?)、その後、イギリスのどこかの市の市長さんになっちゃいました。って、ミュージシャンから政治家になって成功した人ってあんまりいないよね。で、もうひとりのLicoriceちゃんは、写真で見ても、いかにもヴィクトリア朝的なイギリス美人にも見えますし、その声は「けがれない子供のようなソプラノ」(by宮澤壮佳)です。っていうことで、好きなメンバー、と問われれば、RobinとLicoriceですね。


☆好きなメンバーに一言。

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 Robinさん、あの頃は女の子の服を着たりして、そのすっとんきょうなヴォーカルも合わせて、かなーりエキセントリックの見本のようなお方としてわたしの目には写っておったのですが、ど、ど、ど、ど、どうしてそのようにお太りになってしまったの‥‥。しかも、あの「声」もまったくダミ声のしわがれ声になってしまわれて‥‥。いまだに音楽活動を続けられていらっしゃるのには敬服いたしますが、英語の先生の歌みたいに、ものすごくアカデミックになってしまわれた音楽からは、かつての音楽の歓びを受け取ることも出来ません。今のRobinさんは、かつてわたしの知っていたRobinじゃないなぁ〜。あ、でも、ソロ・アルバムはたいてい買って聴いてますよ。

 あとね、「再結成」なんかしなきゃいいのに。やめちくらはい。Please Stop!


☆思い入れのある曲を3曲ほど

 いや、ホントは30曲ぐらいあるんだけど、泣く泣く3曲にしぼらさせていただきます。

1.「A Very Cellular Song」(from the Album "Hangman's Beautiful Daughter)

   Hangman's Beautiful Daughter

 わたしの個人的クリスマス・ソング。作ったのはマイクの方だけれど、三つの曲のモティーフを持ち込んで一つの曲にして、例によって延々と反復を繰り返す、いかにも彼ららしい曲です。ゲスト・ミュージシャンのドリー・コリンズのフルート・オルガンと、ロビンのGimbri(アフリカの弦楽器、らしい)のコンビネーションの美しさ、だれが弾いてるかわからないハープシコード、間奏のマンドリン、マウス・ハープなどの様々な音、子どもの心を瑞々しく歌い上げた、気持良い歌。冬がきて、まわりが寒くなってくると、この曲で暖をとります。

2.「Job's Tears」(from the Album "Wee Tam")

    Wee Tam

 この曲では、変なことやってません。ロビンのギターと歌、それにリコリスの歌のデュエット。これはロビンの文学趣味全開の歌で、約束の地への憧憬が、実に美しいメロディーに乗せられて朗々と唄われます。いかにもヒッピーっぽいですね。また歌詞を紹介したくなってしまうけれど、ここではリコリスの無垢の歌声を堪能するのです。こんなストレートな曲ばかりやっていたら、彼らへの評価もずいぶんと変わっていただろうに。

3.「Saturday Maybe」(from the Album "No Ruinous Feud")

   No Ruinous Freud


 たいていの彼らのアルバムは皆大好きなわたしだけれども、このアルバムだけは首をかしげざるを得ない出来映え。ま、ビートルズの「Let It Be」みたいなもんかね。でも、そのビートルズの「Let It Be」に「Across The Universe」があるように、このアルバムには、ロビンのこの曲がある。ヒッピーの夢は消え、バンドの解散もそれほど先の事ではなくなったこの時(1973年)に、ロビンは、暗い工場街で、のんだくれの旦那が留守の間に不倫をする女性のやるせない気持を、かつてなく暗うつな声で聴かせてくれる。この曲では珍しくも、マイクがストリング・アレンジで協力していて、この弦のアレンジもまたおみごと。プログレしてる。え?そういう終わり方か?と、ちょっと驚かされるのよ。


☆ちょっと浮気

 まぁね。彼らを足掛かりにブリティッシュ・フォークの世界にどっぷりとはまりまして、ペンタングルのバート・ヤンシュなんかは、若い頃にロビンと同棲、じゃない、同居してたりしたらしいけれど、そんなフォーク/トラッドの世界はひとめぐりさせていただきました。考えてみたら、60年代はブリティッシュ・インヴェイションの連中、70年代はブリティッシュ・フォーク/トラッド、80年代はパンク/ニューウエィヴ、90年代はブリットポップ(と言うほどにハマってはいないけれど)と、けっこうわたし、イギリス勢に弱いっすね。でもでも、いつどんな時でも、本命はオマエたちだったぜ!


☆バトンをまわす人

 いません。いや、バトンの欲しい人は言って下さい。て言っても、言ってくる人などいないんだけど。

 

hibikyhibiky 2005/11/28 00:33 おお、突然のお願いにもかかわらず、「大作」を書いて頂いてしまい、誠にありがとうございます!
民族音楽というキーワードでゼップとつながってる感じで、個人的には嬉しいチョイスでございます! 実はあまりちゃんと聴いたことのないバンドだったので、ぜひとも参考にさせて頂きます、ハイ!

crosstalkcrosstalk 2005/11/28 06:55 いやぁ、久しぶりに書いてみました。ちょうどこのバンドの事でも書こうかと思っていたので、チャンスを下さってありがとうです。バンドの歴史、各アルバムの紹介とか書いてると、この2〜3倍の量になっちゃうので、コンパクトにまとめました(どこが?)。
そう、Mike Heronの最初のソロ・アルバムには、Jimmy Pageが参加してる曲もありましたよ。Incredible→Bert Jansch→Pentangle→Danny Thompson→Donovanとたどれば、John Paul Jonesにたどりつけます。

■ 2005-06-17(Fri)

[] [今日のPlay List] Musical Baton  [今日のPlay List] Musical Baton - ワニ狩り連絡帳 を含むブックマーク


 うわ! 今日は二つもトラックバックだぜ! なんかまたヤバいこと書いちまったかな? でも、相手はid:hibikyさんとid:summercontrailさんだしな。あんまり怖がらなくてもよさそうだ。はい、何でしょう?と覗いてみたら、こ〜んな企画だった。しかも、二人とも同じ用件。しまった! 不用意に「今日のPlay List」なんてカテゴリーを新設しなければよかった。タイミング悪すぎ。いや、ウソ。こういうのはちょっとハマる体質なのです。つまり、

海外のブログに端を発する、音楽に関する企画。

音楽に関するいくつかの質問が「バトン」として回ってきたら、自分のブログ上でこれらの質問に答え、次の 5 人を選びその人にバトンを渡す、というルール。

 ‥‥なのだそうです。いやもう、「海外のブログに端を発する」というあたりに、権威を感じますな。全文英語で書いた方がいいのかなぁ? そうすると、「Rolling Stone」誌あたりから突然オファーが来て、「オマエの文章を紙媒体で掲載したいが、原稿料は50ドルぐらいでどうだろう?」などということになるのでしょうか? 「いや、せめて100ドルでどうでしょう?」と言える心の準備(&語学の準備)を今からしておこう。‥‥などというつまらない妄想は止めて、早く書いてしまおう。

■質問1:Total volume of music files on my computer (コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量)

 むむ、Mac愛用者の一人だし、MacがIpodで圧倒的に盛り返したのはうれしいんだけど、コンピューターで音楽を楽しもうとは思っていないのです。わたしにとってミュージック・ソースというのは、ちょっとしたマルチプル・メディアであって、音源、ジャケットのアートワーク、それとライナーノーツ(なくてもいい場合が大半だけれども)が一体となっているものなのですね。これは以前ペヨトル工房の今野裕一さんなどもトークで語っていたことだけれども、「インデックス」になってしまった音楽は、聴いてはいけない。だから、まぁ、Itunesなんかにくっついてる、ドラッグムーヴィー(?)みたいなの(なんか、クネクネとサイケな映像が音とシンクロするヤツ)は面白いんだけど、やっぱ、ヴィジュアル的なものを巻き込んだトータルなイメージとして聴きたいので、ネットで配信されたソースにそのままハマろうとは思わない。え? そうか、そういう回答を求めているのではないのか。えっと、うちのコンピューターくんには、CDに焼かれるのを待っているAIFFデータがけっこう詰まってます。いや、聞かれたから今調べてみたら、なんと12ギガも占有しているではないか。早急に何とかしよう。

 こんなAIFFデータ以外にも、どこかでダウンロードした、先年の「Summersonic」での、Radioheadのアンコールの「Creep」のMP3データ、それから、「Saturday Night Live」に、Lou Reedが出演した時の「映像+音」(けっこう笑える)などは保存されとります。


■質問2:Song playing right now (今聞いている曲)

 「Slow Music」 Lol Coxhill/Morgan Fisher


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 いや、そう聞かれたら事前に選びます。こういう時のためにこのアルバムを選びました。このアルバムは、なんと1980年の4月/5月の録音、というから、もう四半世紀も経っているではないですか。ふうん、この音色はなんて言えばいいんでしょう、アンビエント? ミニマル? 時代的にはそういう背景は抱え込んでしまうでしょうね。アルバムに二人のミュージシャンがあれこれと書いていますけれど、Lol Coxhillの書いている、「最近続けているエレクトリックなフィールドのミュージシャンとのコラボレーションの最新の成果」という謙虚な語り方が、一番適切かも知れない。でも、ここでの音世界は、例えばBrian Eno、そして例えばGabin Bryarsなどの成果をリンクする、美しくもゆったりと(まさしく「Slow Music」)イってしまっている音世界として、今聴いても刺激的。

 わたしの最初の本格的な個展のタイトルは、それこそ「Slow Drawing」というタイトルだったのだけれど、もちろん、このアルバム・タイトルからの盗用でした。

 Lol Coxhillについては、あれこれと語りたいところだけれども、もちろん一般的には「Kevin Ayers and The Whole World」の一員として知られていると思うし、「突然段ボール」との共演でも知っている人もいると思う。ここまでスカスカでからっぽのサックスを吹ける人は他にいません。

 ここに掲げたこのアルバムのジャケット写真だが、よく見ると、その右下に、Lol本人による直筆サインがあるではないか! すごいね! うん、このサインは、かつて、本厚木の「Far Out」というライヴハウスで、その「突然段ボール」とのライヴの前の一時に、客席でだべっていたLolおじさんにサインをねだったものなのです。あ、わたしの本質はミーハーですから。この時のLolの日本公演はあれこれ通いましたけれど、どれも良かったですね。とりわけ、今はなき「法政大学学生会館大ホール」での、「オレはこんな曲は大ッ嫌いなんだ」と語りながら、カッコつけて唄われた「Embrasable You」(あれ、綴り違うかな?「エンブレイサブル」って、むつかしい)は楽しかった。で、それから十何年経っての再来日でのLolおじさん、死ぬほど機嫌の悪そうなステージでしたね。そんなことだからロンドンで「オヤジ狩り」に逢うのですよ。

 Morgan Fisherも、今は日本に住んでいます。何度かそのお顔を都内で拝見したこともあります。だからそのうちサインももらえることでしょう。Morgan Fisherは、日本で言えば千野秀一みたいなお方で、かつては「Mott The Hoople」にも在籍しておられたくせに、アヴァンギャルドに突っ走られたお方でありんすね。

 LolもMorganも、ステキな録音をいっぱい残しているアーティストだけど、その大半は今は入手も難しいですね。


■質問3:The last CD I bought (最後に買った CD)

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 いや、だから、こういう質問はもっと早くして下さいな。そうすれば「Bert Jansch」です。とか、あっさりと答えられたのに。

 今日、下館駅北口の100円ショップ「ダイソー」に立ち寄ってしまいまして、ついつい、200円(税込み210円)のCDを2枚も買ってしまったではないですか。‥‥コレ。

 ひとつは「Four Tops」のベスト。もうひとつは「Herman's Hermits」でした。‥‥だから、タスキとかよく読みなさいね。「本物の音楽をあなたに。本人歌唱の贅沢な一枚。」って書いてあるではないですか。ンなあたりまえのことを、なぜわざわざアルバムのタスキに書くかと言うと、それはつまりは、コレがオリジナル・レコーディングではないからですねん。要するに、歌っているのは間違いなく本人なんだけれど、オリジナルから時を隔てて、再レコーディングした音源。こういうのはけっこう廉価盤CDに多くある企画で、ま、売れなくなったアーティストのアルバイトと言ってしまっていいでしょう。Herman's Hermitsなんてぇのは、モロにその「アルバイト」ですね。気がつくべきだったな。ま、いくら当人の歌唱って言っても、オリジナル.レコーディングから20年とか経ての再録が基本ですからね。しらねぇオヤジがカラオケで唄ってるのを聴いている気分よ。ま、Four Topsまでもこんな「再録」アルバイトをやっていたとは知らなかったけれど、

 ちょっとこの激安CDで笑っちゃうのは、Herman's Hermitsのジャケット写真で、ここには4人の男たちがすました顔で写っているけれど、この中に、このグループの中心人物であった、Herman Noon(Peter Bleard Dennis Bernerd Noon)の姿がない。というか、このCDには、このジャケットに写っている4人は、おそらくは絶対にレコーディングに関わってはいないはず。ま、60年代の一時期にアメリカとかで絶対的な人気を誇ったバンドではあるけれど、後日、このバンドのメンバーが、「自分達はレコーディングにも参加しなかったお飾りメンバーだった」と告白してしまったりしてね。いやあ、60年代後半には来日もして、TV出演して演奏もしたグループなんだけれど、たしかに、強烈なまでにオリジナルから掛け離れた演奏だったな。あのころはそんな時代だったね。古い話題でゴメンナサイ。

 だから、もうちょっとかっこいいCD買った時だとよかったね。


■質問4:Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me (よく聞く、または特別な思い入れのある 5 曲)

 ふふ、こういうのは一度書いておきたかったし、ま、その時の気分でこのリストはコロコロ変わるんだけれども、今の気分での5曲。

1.『Saturday Night Special』by Fad Gadget (from the album「Incontinent」)

 この人のことはよく知らない。要するに80年代イギリスのポスト・パンク。グループのようなネーミングだけれども、ソロ・プロジェクトらしい。物憂気なタンゴのリズムと退廃的なコーラスに包まれて、「Everyone must have the right to shoot someone」などと危ない歌詞を唄っている。イギリスのパンク以降の動きとしての、「ウタモノ」への回帰、それが極めてイギリス的な頽廃の空気を匂わせ得た、ということで捨てる事の出来ない一枚。1981年の作品。


2.『Stretch』by Maximum Joy (from the album 「Rough Trade Shops "Post Punk vol.1"」)

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 あ〜、これも1981年の作品だね。これもイギリス。このあたりはわたしの一つの原点だからしょうがない。あのPop Groupが解散した後、わたしゃ詳しくは知らないけれど、どれかがPigbagになって、どれかがRip,Rig+Panic(早くちゃんとCDにしてくれぃ!)になって、あと一人が、このMaximum Joy をつくったのだよね? この『Stretch』は、シングル。ダブであって、ラップであります。で、この女性ヴォーカルのけたたましいことといったら、他に聴いた事ありませんね。シャウト、ではなくって、まさしく「金切り声」をあげて叫ぶのだ。それがちゃんと、この楽曲の中で唄われる歌詞として納まってしまう、という希有な例。いやぁ、この叫び声は爽快です。永くCD化されてなかったけれど、近年こういう形でのコンピレーション盤にめでたく収められました(いや、このグループはこれ1曲だけですから)。レコーディングされた最高のShout!


3.『Kangaroo』by Big Star (from the album「Third/Sister Lovers」)

 今日のテーマは、ちょっと「躁鬱」。1が鬱。2が躁。コレがまた鬱です。敬愛するAlex兄貴の大傑作。多くは語りませぬ。1975年?


4.『Saturday Maybe』by The Incredible String Band (from the album 「No Ruinous Feud」)

 あ、また「鬱」な曲だ。これまた敬愛するRobin Williamson兄貴の傑作。ギター一本から静かに始まって、ストリングスが絡んで、奇妙に余韻を残したエンディングを迎える。この曲が収録されているアルバムは、彼らの一代の愚作と言ってしまってもいいのだけれども、ただひたすらに、この曲一曲のためにわたしの眼の前にある。1973年。


5.『天使の街』by 須山久美子 (from the album 「わたしがなりたかったもの」)

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 やっぱ、日本からも一つ。うぅん、ちょっと気恥ずかしい歌詞である気もするけれど、ここで繰り広げられるリリカルな世界は、嫌いにはなれない。歌詞に合わせたテンションの上げ下げ、ピアノの鍵盤を突っ走る指が涙を誘う。「歩きながら 少し話しましょう 暖かいお茶でも 飲みましょう」と、何気なく語ることばと声、そしてピアノの音、歌曲後半に被さる「引力の法則」についてのナレーションが、ツボにハマるとどうしてもリピートして聴いてしまうのだ。



 これで5曲かな? 明日になればまた違う5曲が用意出来るけど、今日はコレ。なんだ、トータルにみれば、やっぱり「鬱」音楽が主流か。


■質問5:Five people to whom I'm passing the baton (バトンを渡す 5 名)

 って、こまったな。もともと友達少ないし、この「はてな」ワールドで知っている人なんか、たかが知れている。そんな少ない「はてな」の知人友人も、わたしのように「雑文書き」で展開するより、もっときっちり目的を持ってブログやってる人ばかりだし。こんなの伝達したら迷惑だよな、きっと。えぇい、今までにコメント付けてくれた人に回してやろう! と思ったら、それってid:hibikyさんだったり、id:summercontrailさんだったり。要するに先にやられてしまったのね。で、だったら「あの人」とか思って、さっきその人のブログ見たら、すでにこの「Musical Baton」が回って来ていた。どうしよう。なにもここで律儀に5人やる必要ないんだから、やっぱり考えて、ここは3人にします。気持ち的には、「はらたいらさんに残り全部」という気持ちです。id:queequegさん、id:canonさん(デスチャが好きなのかな?)、id:kijiqさん。ご迷惑でなければ。あと、とっても忙しそうだからこんなことに時間を割く余裕はないと思うけれど、id:sakurahさん、id:mmmmmmmmさんにも回しておいて、これでノルマの5人は果たしたことにいたしましょう。そんなにヒマでなければ無視して下さいね。

 ※まちがえた。canonさんではなくって、id:kanon_5987さん、だった。違う人の所へいってしまったようだ。えっと、無理して書かなくってもイイのですからね。(6/18付記)

hibikyhibiky 2005/06/17 00:36 こんばんは&おつかれさまです。バトンお受け頂き、ありがとうございます! 懇切丁寧な御回答にて、拝読しただけで勉強になりましたです、ハイ。こういうのって、ホント選曲で趣味だの性格だのがバレそうで怖いですよね。そこが面白いンですけれども。

crosstalkcrosstalk 2005/06/17 01:21 hibikyさんこんばんは。う〜ん、書くのは楽しかったけど、5人にバトンを渡すのが、ホントはやりたくなかったな。ネットのネズミ講的なトコ、嫌いだし。と言いながらやってしまった。5人の皆さん、ゴメンナサイ。

summercontrailsummercontrail 2005/06/19 02:02 crosstalkさんこんばんは、お久しぶりです。私自身はあまり音楽に詳しくないのですが、アート全般にお詳しいcrosstalkさんに伺ってみたくてエイヤと話題を振らせていただきました。それにしても12ギガ以上とは、、さすがです。バトンを口実に自分にとってまったく新しい(しかも厳選された)曲に出会えるのも楽しい理由でしょうねー。

crosstalkcrosstalk 2005/06/20 18:16 summercontrailさん、お久しぶりです。バトン回して下さってありがとう。楽しんで、わざとあまり人が知らないようなのばっか選んでしまいました。面白かったですよ。12ギガと言うのは、ただ突っ込んであるだけですから、何の意味もありません。って、自分でも、そんなものがそんなにわが家を占有していた事をすっかり忘れかけていました。早う何とかせねば。

■ 2005-05-04(Wed)

[] 『The River Sessions』 Bert Jansch  『The River Sessions』 Bert Jansch - ワニ狩り連絡帳 を含むブックマーク

 久しぶりに別の事を書いてみます。先日東京へ行って、Tower Recordsで、CDを買ったんです。コレ。

    River Sessions


 読み方が難しそうな名前だけれど、いちおう「バート・ヤンシュ」という事で統一されていて、海外の映像で彼の姿を見た時も、紹介される時の発音としてはそんなもんだったから、「バート・ヤンシュ」です。Bert Jansch。ま、一般には、(ex:)Led ZeppelinのJimmy Ohnishi、じゃない、Jimmy Pageのリスペクトするミュージシャンとして知られているのかな? わたし共にとっては、何よりもThe Pentangleの創立メンバーであり、フォーク・ブルースの世界での類い稀なる名ギタリストであり、味わい深いシンガー/ソングライターなのです。あ、こうしてみると、もう一人のブリティッシュ・フォークの巨人、Richard Thompsonと相似形のキャリア、って感じもしますね。どっちも唄よりはギター勝負だし、そのシンギングの、一種朴訥さの中の味わいも似てる。

 さて、この『The River Sessions』というCDだけど、セッション、というよりもソロ・ライヴ音源で、おそらくは1973年前後の録音*1。この時期はちょうどThe Pentangleの解散した時期で、このあとにBertは「Charisma」というレーベルと契約して、名作「L.A.Turnaround」など4枚のアルバムをリリースしたんだけれども、その後「Charisma」レーベルは倒産してしまって、この時期の彼のアルバムは、いまだにCD化されていないものばかり。驚異的に美しいインストゥルメンタル・アルバム、「Avocet」は2年ほど前にやっとCD化されているから、まだ長生きすれば、そんな音源もCDになるかも知れない。で、このCDは、そんな「L.A.Turnaround」録音の時期のライヴみたいで、7曲までが、その「L.A.Turnaround」に収録されている曲。4曲がおそらくはこのアルバムで初めて聴く曲で、2曲はThe Pentangle時代の曲。そして彼のライヴでは欠かす事の出来ない、超絶ギターの聴けるお馴染みのレパートリー「Angi」を含め、全14曲のライヴ。

 さて、この時期のBertは、その長いキャリアの中でも最高に充実した成果を残した時期ではないだろうか。この直前にも「Moonshine」という、夜の闇を突き抜けるような傑作を残しているし、その「L.A.Turnaround」の、朝の爽やかさのような明るさ、「Avocet」の美しさと、ミュージシャンとしてただ事ではない充実期のまっただ中にいる。で、このライヴもすばらしい。まずはギターが絶好調で、その超絶技巧ぶりが堪能出来る(って、これがライヴだなんて! どう聴いても二人で弾いてるみたいなんですけど)。歌声も伸びやかで明るく、その心地よさは真直ぐに「L.A.Turnaround」の音世界に直結している。

 1曲目の「Build Another Band」の屈託のなさ。生ギターの響きが美しく、「こんなに唄の上手い人だっけ?」などと、変な感慨を感じてしまう。絶好調である。おそらく初めて聴かれる曲。

 2曲目は、The Pentangle時代に、Jacqie Mcsheeのシンギングでのレパートリーだった曲。ライナーノートにBertは「Jacqieはオレよりウマく歌ってた」などと書いているけれど、あったりまえじゃん。とはいえ、ここでのギターはThe Pentangleでの録音より手数が多い、というか、装飾音を交えてちょっとハデ。

 3曲目、「One For Jo」はその「L.A.Turnaround」に収録された曲。「L.A.Turnaround」でもバックを交えずにソロ弾き語りで録音されていたので、相似形、というか、この人あたりになると、ライヴだろうがスタジオ録音だろうが、差異がわからないのだよね。そういう冷徹さがイヤ、という人もいる。

 4曲目の「The Blacksmith」は、同タイトルの曲がトラディショナルに存在するけれども、Bertのオリジナル。「L.A.Turnaround」に収録されているのと、歌詞は同じだけれども、アレンジがまるで違う。こちらはドロ〜ンと沈む重さがある。ちょっとギターがすごい。

 次は「Travellin' Man」。同じく「L.A.Turnaround」収録。大好きな曲。何も言うことはない。

 そして、「Lady Nothynge's Toye Puffe」も、上記アルバムに収録されたギター・ソロ。作曲は、かつてのThe Pentangleでのもう一人のギターの雄、John Renbourneの手になるもの。John Renbourneには、ブルースへの嗜好と同時に中世音楽を愛聴し、そんな影響を受けて書かれた曲も多いけど、これはそんな美しい小品。

 7曲目の「Fresh As A Sweet Sunday Morning」は、その「L.A.Turnaround」の冒頭を飾る爽やかな曲だった。みずみずしいヴォーカルと、力強いギターとのコラボレーションがすばらしいライヴ。

 「Angi」は、Bertのライヴでこの曲をやらないと客が暴動を起こすのよね。わたしも彼の来日公演では必ず聴かせて頂きやした。元は、Bertなんかのお師匠さん格のDavey Grahamの作品。ギターの音が2つか3つ、一緒に聞こえて来ますね。ちゃんとリズムはリズム、メロディーはメロディーと別の仕事やってます。しかもエモーショナルな盛り上がり。

 9曲目、「Stone Monkey」も「L.A.Turnaround」収録曲。曲の前にBertがこの曲の説明してます。14世紀ぐらいの中国の仏教説話を歌にした、って言ってるのかな? メロディーの起伏の大きな、佳曲ですね。

 「Dance Lady Dance」は初めて聴く曲。あら、かわいらしい曲。Bertがこんな曲を書いて、唄うなんて! ここでもギター絶好調。きっとこのダンスは、中世のダンスでないのかな。

 「When I Get Home」も、The Pentangle時代の曲。その時もBertのヴォーカルだったけれど、こっちの方が、ソロのくせに重たいかな。ヴォーカルがイイです。

 12曲目、「In The Bleak Mid-Winter」も初紹介でしょう。Gustav Holstという人の書いた美しいクリスマス・ソング。曲の途中でBertが何かしゃべったりしてます。Bertのお気に入りの曲だそうです。

 次の「Key To The Highway」は、ブルースの巨人、Big Bill Broonzyのレパートリー。えっと、イギリスのフォーク・ブルースに対するBig Bill Broonzyの影響と言うのは、これはもう、日本などでのBig Bill Broonzyのネームバリューからは想像が付かないものがありまして、これは早い時期にBig Bill Broonzyのイギリス公演が実現していたこととは無関係ではないようです。Bertのもう一つのルートがココで聴くことが出来ます。曲が終っての観客の熱狂がすごいです。

 ラストの14曲目はBert作のギターソロ、「Chambertin」。フランスのワインの名前だっけ? Bertがパリにいた時に書いた曲だそうで、すっげえ演奏のむっつかしい曲らしい。あ、途中つっかえましたね。bertさん。深みと情緒のある佳曲です。

 ‥‥はは、全曲レヴューやってしまった。いや、これからもずっと現役でプレイを続けて下さいませませ。そしてまた日本に来て下さいね。いただいたサインは大事にしていますよ。Bertさん。

 

*1:*クリスマス・ソング(キャロル)が演奏されているあたりから、1972年、もしくは73年の秋から冬の時期の録音ではないだろうか?

hibikyhibiky 2005/05/05 19:32 久々にお邪魔いたします。
あー、バート・ヤンシュ! 97年だったかの来日ライヴ、行き損ねたのがいまだに悔やまれます。個人的には「Moonshine」がお気に入りです。

crosstalkcrosstalk 2005/05/05 20:54 あ! hibikyさんだ! お久しぶりです。コメントありがとうございます!

いや、わたしも97年の来日の時には行けなかったのですよ。また来て欲しいですね。「Moonshine」、最高ですよね! わたしも大好きなアルバムです。

■ 2005-02-09(Wed)

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   フォーレ:レクイエム(再プレス)

フォーレは非和音を、詩の中にある微妙なニュアンス、割り切れない気持、神秘性などのデリケートな表現を可能とするものとして用いた。フォーレの中で、いかにもフランス人らしいみやびやかな甘さと新鮮な和音とが一体になって二十世紀の新しいフランス音楽(ドビュッシーやラヴェルによる)の方向が生まれたといえよう。

(印牧由規子『現代からの音楽史』より)

 わたしはクラシック音楽にくらい。これはちょっと恥ずかしいぐらいにその基本知識にも乏しく、誰もが知っているだろう曲を聴いても、何の曲だか解らなかったりする。特にロマン派の音楽なんか全然わからん。そんな中で、例外的に夢中になっている作曲家たちが何人かいて、ま、このあたりは何につけても体系的に学ぼうとしないわたしのクセでもあるのだけれども、そんな、わたしの好きなクラシック音楽の筆頭は、実は、ガブリエル・フォーレなんだと思う。

 いったいなぜわたしが、十代の終わりの頃に好きこのんでフォーレの『レクイエム』のレコードを買ったりしたのか、その記憶は残っていないけれど、どうせ誰かその頃好きだった女の子の影響だったのだろう。その後、その頃見に行った笠井叡の公演で、笠井叡が、舞台上から音響に向けて、「フォーレの『レクイエム』、B面かけて!」などと叫んだ時には、それはうれしかったけれど、じっさいにわたしが「フォーレ熱」に取り付かれたのは、もっともっと後の事で、その「歌曲全集」に聴きびたり、桜の季節には「ピアノ五重奏曲」ばかりを聴いたりしていた(この、桜の季節の習慣は、今でも続いている)。ちなみに、わたしのケータイ(正確にはPHSだが)の着メロは、そのフォーレの「ピアノ五重奏曲」のイントロ、である。

 『レクイエム』は、それこそ何種類もの演奏を買い集めて聴き比べた。当時、よく売れていたのは、アンドレ・クリュイタンスのもの(フィッシャー=ディースカウがバリトン)とかだったと思うけれど、多分わたしが最初に買ったのは、ダヴィッド・ウィルコックスの指揮していたものだと思う。ダヴィッド・ウィルコックスという人は、ケンブリッジの「キングズ・カレッジ合唱団」の黄金期を作った人で、幽玄で神秘的なコーラス・ワークという点では、この人の右に出る人はいないそうだが、残念ながら今では音源は出回っていない。この人の録音した『レクイエム』のCDだけは入手していて、これは1968年の録音。今聴くと、「キーン」と聴こえて来るオルガンの音とか、まるでプログレのロックみたいに聴こえる瞬間がある。コーラスの音圧は意外と強めにダイレクトで、やはりその合唱に比重を置いたスタッフワークなのだろうと思うし、捨てがたい録音だと思う。

 しかし、幾種類もの『レクイエム』を聴いた中で、「これこそはフォーレ!」と言えるのは、やはり、ミシェル・コルボが1972年に録音した盤に尽きる。この冒頭のブラス音の柔らかさ、そして幽玄で控えめな合唱。弦の音もあくまでも柔らかく合唱と調和し、実は、その副旋律も又、極めて美しいのだと気付かせてくれる。絶妙な音バランス、密やかな空間、ひとことで言えば「なんて柔らかい音なんだ!」と言うことになり、例え「Soft Machine」といえども、ここまで柔らかい音世界は造り出せないだろう、って、それってグループ名で連想してるだけじゃんか。

 ま、このミシェル・コルボのCD、聴き始めるともう他の事が何も手につかなくなってしまうので、ふだんは封印してあるわけなんだけれど、今は聴いてる。おそらくそんな遠くない未来に、わたしは死んでしまったりして、残った人は「葬式どうしよう」とか心配するんだろうけれど、葬式なんかせんでええんよ。ってか、するな。そのかわり、どこかでこのミシェル・コルボの『レクイエム』をかけてくれればいい。たしか今なら980円位で売ってるはずだ。以上、遺言。

 ってか、その、ミシェル・コルボがやって来る。知らんかった。来週の月曜日の「オペラシティ」でのコンサートで、このフォーレの『レクイエム』を指揮する。行きたい。もちろんチケットは売り切れだ。当日券目当てで出かけてみようか。‥‥当日券って出るの?

 

 

 

・・・・・・ 2005/02/10 06:54 フォーレの「ピアノ五重奏曲」ですか。最初は2番かなと思いましたが、着メロにしているのはきっと1番の方じゃないかと思いました。

crosstalkcrosstalk 2005/02/10 11:55 そう、1番と2番があったんでした。その通り、ここで書いたのは「1番」の事でした。その第一楽章の、冒頭のアルペジオが、桜散る季節にピッタリ、というか、もう条件反射的に自分の中に焼き付いています。フォローありがとうございます。

・・・・・・ 2005/02/11 07:01  いえいえ、1番か2番か、考えるのも楽しかったですよ。

crosstalkcrosstalk 2005/02/11 15:27 どうもです。あまりクラシック音楽について書く機会もないと思いますけれども、又よろしくお願いいたします。

a/a/ 2005/06/15 10:56 mixiから飛んで来ました。
私もフォーレ大好きです。ピアノ五重奏曲の2番とかレクイエムのpie jesu や agnus dei最高です。

まぁソフトマシーンも3rdとか好きですがw

crosstalkcrosstalk 2005/06/15 20:13 a/さん、はるばる遠方からコメントありがとうございます。フォーレとソフトマシーン、そういう共通項でつながれるのはイイ感じですね。先日ラジオで『ラシーヌ讃歌』が突然かかったりして、心の準備してなかったからガバ!って感じでした。
教会の屋根の上でタバコをすっていたという、ちょっとヤンキーなフォーレは、大好きです。

■ 2005-01-01(Sat)

[][] 2004年を振り返って  2004年を振り返って - ワニ狩り連絡帳 を含むブックマーク

 生活の中で音楽が占める割合がちょっと低下。と言っても、2003年よりはあれこれと積極的に聴いただろうか。ライヴで思い出すのは「2004年の変身キリン*1」とか、UAとか、佳村萠。あと、特筆して置きたいのはジャネット・クラインとの楽しい出合い、だったかな。CDとかではアート・ベアーズのボックス、ブライアン・ウィルソンの「SMiLE」、アレックス・チルトンのライヴとか。

 2005年も刺激的な音にあれこれ出会えますように。

 

 

  

*1:「アノン」と改名して、この2月にまたライヴをやる。

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