魔法先生ネギま! 233時間目 EP1「旅立ちのラカンよ永久に▽」

「永久に」じゃねーよw。全然終わって無いじゃんか。全くもって消化不良もいいところ。こちらが知りたい所はほとんど知らされて無い気がする。それでいて、新たな情報と共に謎は増えているから、状況は更に混迷の度を深めているといか言いようが無い。どうするんだ、これ。
けれども、これが「ネギまの大枠」とも言える情報が出てきたようにも思う。それは敵の親玉。この存在は、ネギま世界の枠を定めるほど大きな設定だから、それを基準に考察が出来るようになったともいえる。
ぶっちゃけ、魔法世界編に入ってから、ネギまの考察はしにくくなった。だって、ファンタジー世界の設定を推理する事ほど無意味な事は無い。ファンタジー世界=作者の頭から生まれるものだから、そんな形の無いものを推理するなんて、雲を掴むようなもの。現実世界編では、個人の性格から判断して個人の内面や人間関係など、密度の濃い考察が出来たのだけれども。
けど、大枠が定まった事によって、ある意味考察のルールが定まったといえる。後はその中味を詰めていく作業が残るのみ。つまり、これから本当の意味でこの世界の設定の考察が出来るといえる状況になるのかもしれない。とは言え、今はまだ大枠だけだから全然分からない事だらけなのだけれども。これから情報が提示される毎に、この状況が煮詰まっていく事に期待したいところ。

  • 始まりの魔法使い

凄い設定が出た。この設定は、やはり「ネギま世界の外枠」と解釈したい。これが単なるナギの強さを表すだけの意味の無い設定だったら・・・、怒るよw。
「始まりの魔法使い」という言葉から連想されるのが、やはり「黄昏の姫御子」。始まりと終わり。世界の「創造主」と世界を「終わらせる」存在。共に神代の力を持つ者という事だろう。いや、彼らこそ神にあたる存在と言えるのかもしれない。
ラカンやアルは、それが「別物」「世界の誰にも倒せない」存在だと認識している。単に巨大な力を持っているからではなく、別次元の存在と認識しているかのようだ。昨今のファンタジー設定から考えて、最初に思い付くのがPC(プレイヤーキャラクター)とNPC(ノンプレイヤーキャラクター)の違いだろうか。つまり、アルやラカンはどんなに強くても魔法世界のNPCという事。では魔法世界はPCに該当する誰かに作られた幻影のようなものなのか? それはやはり現実世界の手によるものなのか? しかし、魔法使いは現実世界においても「実在」のものだ。そこでは魔法使いの力が個々の場面で一般人を凌駕している。単に、現実世界が魔法世界の上位存在としては、二つの世界を対等のモノとして繋ぐゲートの存在は矛盾している。
今の時点で言える事は、やはり「始まりの魔法使い」「黄昏の姫御子」の「神代の力」は、魔法世界においてのみ、その上位性を持っているとしか出来ないだろう。つまりそれがどのような性質のものかは、まだ不明だ。

  • 師匠

確か、前回敵側から「フィリウス」とよばれていたジジィ口調だが、今回アルからは「ゼクト」とよばれている。そして、彼はナギの師匠だったようだ。
これらから推測すると、彼ゼクトは、エヴァと同じ様に不老不死の存在で、その長い時間によってかなりの使い手になった。「完全なる世界」から別の名で認識されていることと、その特殊な体質から考えて、彼の誕生に「完全なる世界」が絡んでいる可能性は高い。そこから離脱して名を変えたという状況が考えられる。と考えると、フェイトとの関係がやはり気にかかる。容姿が似ているのは、兄弟的な関係だからではないか。人造人間として、同型だとか。ただ、少し気になるのが、前回のフェイトの描写。なぜか涙を流している、ように見える。あれって、白い血では無いのか。フェイトはゼクトとは全く違う存在なのか。二人を繋ぐ明確な証拠はまだ無い。
大ボスとの戦いの時、ナギに同行しその後の彼の姿は無い。あのナギの別荘にあった写真は、大戦直後のものだったろうか。それともそれより前? 彼の消息も残されている謎の一つだ。

  • 無敵

大方の予想を裏切り、ナギ大勝利w。 これを単純に喜んでよいものか。ナギが倒したのは「別物」「世界の誰にも倒せない」、別次元の存在と思われていたもの。それを倒せるという事は、同等の力を持つ=別次元の存在という事にはならないのか。それが単に現実世界の人間だから、で解決されるのならよいが、それでは上に書いたように矛盾があると思う。
ナギは、その若さにして桁外れの強さを持っている。それは「始まりの魔法使い」という存在と何か関係があるからでは無いか。だからこそ、同等以上の力を出して倒す事ができたのではないか。ナギの生い立ちについて、もう少し情報が欲しくなって来ている。それは、メルディアナ魔法学校長によって語られたりするのだろうか。

  • 女王陛下の艦隊

殿下ではない。つまり誤植ではなく明らかにアリカは女王に即位している。前回、大幅に端折られた「紅き翼」の大活躍の途中で彼女は王国を取り戻したという事なのだろう。軽く流されていたが、「完全なる世界」の本拠地だったのは王都オスティアの王宮最奥部。そこを守っていたのもおそらく「前」王の武力だろう。つまりアリカは自分の親族に当たる王を倒して、つまり形上クーデターによって女王になったと思われる。前王が一体彼女とどんな関係だったのかは、やはり謎のままだ。まさか実父とかだったのだろうか。
誰にしても、彼女にとって悲劇だったのは間違いない。
更に、彼女はその後王国そのものも失う事になる。それは「世界の始まりと終わりの魔法」によって、広域魔力減衰現象が起き、空中大陸だった国土が墜落したかららしいが、実際に王国が滅ぶ様も描かれてはいない。本当に墜落した事だけが王国滅亡の原因だろうか。世界を滅ぼすほどの力を隠し持っていた謎多き小国が、その恐怖を実際に世界に見せ付けた後、力を失った。両大国が武力を派遣するのは、当然世界を救う事が第一の目的だったろうが、その武力はただ「悪の力」を滅ぼすだけでそのまま収まるものだろうか。まるで女王陛下が率いているかのような艦隊だが、その武力は自分の王国を蹂躙するような武力と渾然一体となってしまった可能性もある。この後の王国の滅亡は、彼女の指示の下に成されたともいえるだろう。王国民の中には、アリカ女王を恨む者もいたかもしれない。
ただ、ガトウが「よろしいのですね」とアリカに聞くシーンがあるが、あれは王国の事を示しているのでは無いだろう。ここで、するべきは世界滅亡の阻止であり、王国はどちらにしても救えない。代償となるのはその世界滅亡の触媒にされたらしい「黄昏の姫御子」つまりアスナ姫子ちゃん。つまり、アスナを救わずに世界を救う事の承認を求められたという事だろう。

  • 明日菜の謎

アスナ姫子ちゃんの記憶を明日菜は持っている。つまり「一応」黄昏の姫御子と明日菜は同一人物と考えるべきだろう。そして、彼女は20年前の大戦時に存在していた。この事が、明日菜最大の謎となっていた。そして、それをクリアするものとして、幾つかの説がある。
一つには、アスナ=不老の存在というもの。これは、「姫御子が見た目どおりの歳ではない」とか、「エヴァが同属嫌悪する」などから、作者自らが匂わせていた説。ある意味、最も一般的な推理と言えるだろう。しかし、現在明日菜は普通に成長しており、その変化を説明出来ない限り、決して絶対的な説とはいえない。
次に、現実世界と魔法世界の時間の流れが違うという設定から説明できるという説。これは、現在「白き翼」が魔法世界に長期滞在して夏休み期間も過ぎてしまっているという状況も救えるという、魅力的な説だ。しかし、これはかなり難しい。時間の流れが違うという事は、両方の世界を行き来している者にとって大問題。例えば、魔法世界人が時間の流れが早い現実世界に来るには、故郷を捨てるほどの覚悟が必要だろう。魔法先生達の言動からもそのような素振りは一切無い。その他、細かい事実を照らし合わせても、この設定が上手く収まるのは難しいのではないかと思える。
で、今回新たに浮かんできた説が、長い間封印されていたので成長していなかった、というもの。非常に単純ながら、アスナが封印されたらしい状況からすると、ありそうな説だ。しかし、これにもかなりの無理がある。明日菜は現在14歳。ナギが消息を絶ったのは10年前。アスナがナギに開放されて共に暮らしていた時期がほぼ無かったとしないと、封印される前の年恰好と繋がらなくなってしまう。いや、大戦自体1年間続いたのだから、その間成長していたとすると、さらに厳しい。封印があったとしても、不老能力が無いと難しそうだ。
そして、その他にこれらの説をぶち壊す説もあるにはある。記憶は持っているけど、同一体ではないというもの。少し無茶すぎるが、フェイトの子供化などを見ると、決して無い事も無いかもしれない。

  • 突飛な発想

フェイトの存在は、色々とこちらの想像を掻き立てる。倒れたのにまた子供の姿で登場している。容姿の似通ったゼクトという存在もいる。そして、三番目という意味の名前。また、彼は特別な目的の為に作られた存在らしい。
このような存在があると、他に似たような設定の存在がいてもおかしく無いのではないか、とか思う。そして、気になってくるのが「始まりの魔法使い」と「黄昏の姫御子」だ。突飛な発想かもしれないが、旧フェイトとゼクトと新フェイト、アスナとアリカと明日菜、始まりの魔法使いとナギとネギ、という三つのグループを想像してしまう。
フェイトとゼクトは袂を分かっているので、直接的なつながりは無い。ただ、倒れても再生する存在。
ではアスナとアリカはどうか。アスナは黄昏の姫御子として祭り上げられていた。それがアスナ唯一の資質によるものでは無くアリカも同様の力を持っていたらどうか。魔法無効化能力者は複数居るとされている。同族として、決して可能性は無くは無い。アスナが完全なる世界に利用され、一度封印or倒されたのは間違いないだろう。そこから復活できたのは何故か。そこには、アスナを倒す時承認を求められたアリカの力があったのでは無いか。アスナが開放された時、ナギの姿はあっても、最も力を尽くすべきアリカの姿は無い。王国も維持されてなく、今の彼女の居場所も不明。アスナを自由にし身代わりとなる「何か」があったのでは無いだろうか。
そして、ナギだ。彼もまたある日突然姿を消す。そして、生まれるのがネギだ。ネギとは、一体何者なのだろう。なぜか、フェイトに死なれては困ると言われている。そして、ネギもナギも桁外れの魔力を持ち、ナギに至っては次元の違う「始まりの魔法使い」を倒す存在。彼らがアスナ達と同様に同種の存在ならばどうだろうか。
妄想してみる。
「始まりの魔法使い」と「黄昏の姫御子」は、魔法世界の魔力バランスを維持する為、無くてはならない存在。個体が滅んでも次の個体が自然に生まれてしまう。「完全なる世界」の行った作戦は、世界に戦争を起し、魔力消費を増大させて魔力対流を集める事。それを集めて「黄昏の姫御子」の「世界を終わらせる力」を暴走させる。それを封印する事で世界は救われたが、アスナは救われない。それを助けるべく、アリカは暴走し封印されているアスナからその役目を引き継ぐ。「黄昏の姫御子」「始まりの魔法使い」になるという事は、不老の存在になるという事。その枷から解き放たれたアスナは一般人明日菜となり、成長していくことになる。
ナギは、自身が「始まりの魔法使い」と同種の力を持つ者とは知らずに戦いを挑み、勝つ。しかし、それは彼自身が否応無く「始まりの魔法使い」を引き継ぐ事。最初は何の問題も無いが、時が経つにつれて意識が飲み込まれていく。「始まりの魔法使い」の意志とは「黄昏の姫御子」と接触し「世界の始まりと終わりの魔法」によって世界を混沌に還す事のみ。結局、自分を抑えることを無理と悟り、ナギは自らを封印する。しかし、彼には自分が居なくなる前にやる事があった。それは、「完全なる世界」の残党が探している、復活するであろう前「始まりの魔法使い」の転生者を確保し、自分の代わりにさせない事。その人物こそがネギ。
ナギとアリカは、共に世界を救うのと同時に、ネギと明日菜に幸福な人生を与えてあげるべく、世界の人柱になっている。それはネギと明日菜にとって父と母のような存在とも言える。しかし、運命は皮肉で、ナギは元の精神を保てずいつかネギの敵として登場するし、アリカも世界を滅ぼす力を保ち続けている。とか。
まあ、ここの所壮大な設定が提示されているから「これくらいあってもよいかな」程度の妄想。自分でも全く信じていないのだが。

  • 捕らわれの姫君

やっぱり。あの栞という名前がキーだったわけだ。栞=イノチノシヘンに気付かなければいけないという事だろう。この場合、性格までも写しているから「半生の書」と言えるかもしれないが。ただ、アルにして数分しか不可能というこの能力と同等の事を数時間以上行っているであろう栞の能力は凄すぎる。これも、旧フェイトが「改良の余地がある」という思いの結果、その能力に特化した人造人間として栞を作ったとかなのかもしれない。
ともあれ、明日菜は捕まっている。驚いた事にアーニャも一緒だ。アーニャも何か彼らの目的に必要な力を持っていたりするのだろうか。確かに、ネギの幼馴染み、明日菜と容姿の似ているネカネと同郷と考えれば、何かがあってもおかしく無い。
そして、明日菜こそ、「完全なる世界」残党の計画のキーと考えて間違いないだろう。ただ、何故今までフェイト達は彼女に関心のある素振りを見せなかったのか。例えば、計画の目的を悟られたくないという事があったかもしれないが、自分達が「完全なる世界」残党であり、明日菜がアスナだという事を知られていれば、目的はすぐにばれるはず。その様な小細工が有効とも思えない。もしくは、明日菜はあくまでスペアとして確保しただけで、本命は別にいるのかもしれない。それが今現在のアリカとか。
何にしても、ネギパーティの中に異分子が紛れ込んでいるのは事実。これはかなり気懸かりだ。次の展開が気にかかる。
・・・すげー長文になってしまって、一日では書ききれ無かったよw。