イチロー、異例のホームラン競争リスト入り

■ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090519-00000503-sanspo-base

マリナーズイチローの9年連続球宴出場は濃厚だ。球場に置かれているオールスターのファン投票用紙を開いて、そう思った。今季から本塁打競争のファン投票も同じ用紙で行われており、ア・リーグの候補10人の中にイチローが入っていたからだ。 【写真で見る】 卓越したバットコントロール本塁打競争に出場するか!? 「球宴の常連だし、打撃練習で本塁打を連発しているので選ばれた。候補リストに入っただけで出場が決まったわけではない」と大リーグ機構の広報担当は強調したものの、イチローが異例の抜擢なのは一目瞭然(りょうぜん)。他の9人は通算556本塁打のロドリゲス(ヤンキース)や昨季本塁打王カブレラ(タイガース)らスラッガーばかりで、昨季最低でも23本塁打を記録している。 昨季6本塁打イチロー本塁打競争の候補リストに入ったのは、打撃練習でサク越えを連発する卓越した技術が大リーグでも認められた証拠。大リーグ機構のサービス精神が発揮されたといえる一方、商魂のたくましさも感じさせられる。過去に本塁打競争への参加要請を固辞してきたイチローを引っ張り出すには、ファン投票が最も有効な手段。小柄なイチローが参加すれば、重要な市場である日本はもちろん、米国内でも話題になるという計算があるはずだ。 球宴で再び脚光を浴びそうなイチローに比べて、寂しいのは日本を代表するスラッガー松井秀。今年の球宴はDH制がないためファン投票用紙にさえ名前がない。開幕から2週間出遅れたイチローに今季本塁打数で並ばれている現状では、日本人大リーガーの本塁打競争参加で先を越されても仕方がない。