ITをめぐる法律問題について考える このページをアンテナに追加 RSSフィード

2016-06-23

マイナンバー庁内連携条例制定支援ガイドブック公表!

ほとんどの自治体では、庁内連携条例の対応が完了しているものと思いますが、現行の庁内連携条例では問題がある場合もあり(→参考情報として私の講演資料をどうぞ。コチラ)、できれば今一度精査が必要だと思います。

そういう状況は私の方では前から聞こえてはいたのですが、私はいかんせん、自治体業務をやったことがないので、法制面はわかっても、業務面がわからず、庁内連携条例の表を埋める部分はどうもご支援が難しいなと思っていたところ、とても良いものに出会ってしまいました。

地プラです。地域情報プラットフォームです。これはすばらしい。

これがあれば、自治体業務標準がわかります。そうすると、これを基にすれば、庁内連携条例の表があらかた埋められます。もっとも、地プラはあくまで標準ですので、ここから凸凹がありますので、その確認は必須ですが、元があるのとないのとでは全然違います。

実際に、いくつかの市で、地プラを基に庁内連携条例を精査して、6月議会を目指されていらっしゃいますが、

今般、APPLICさんにおいて、地プラを基にした庁内連携条例制定のためのガイドブックを公表されました!

コチラです。パスワードが別途必要ですので、パスワードのお問い合わせはinfo@applic.or.jpさんまでお願いいたします。


すばらしい・・・ 地プラにもっと早く出会っていれば、もっと早く情報提供ができ、もっと精度の高い条例案文を公表することができたのに・・・

さらには、もっと早く出会っていれば、地プラを基に私が特定個人情報保護評価書の記載例を書いて、例文として公表することができたのに・・・ そしたら特定個人情報保護評価書がいくらコピペだとしても、コピペの元の精度が上がるので、少なくとも今よりはよい結果になったのではないか、などといろいろと思うところです。

世の中には本当に有用なものというのがいっぱいあるのですね。それを知っているか知らないか、かなり大きいと思います。もっと早く地プラに出会っていれば、という気持ちが強いですが、まあせっかく出会えましたので、これからは地プラというものの存在を認識して、いろいろと活用させていただきたいと思っているところです。

私が思う地プラの活用としては、

  • 番号制度の活用方法の具体的ガイド
    • 番号制度対応をするのに必死で、活用というところまでまだ行っていない行政も多いのではないかと思い、業務効率化・住民利便性向上に番号制度を役立たせるための具体的ガイドを地プラを基にする
  • 法解釈・条例解釈
  • 法改正対応
    • 番号制度に限られず、自治体ICTには法改正対応が必須で、全国一律の法改正内容であっても、2000の自治体がばらばらに法改正対応をすると、その労力がもったいない気がするので、法改正をシステム要件に落とし込むところを、どこかで一括してやれば、省力化・コストカット(ベンダーへの設計費の削減)が図れるのではないか
  • 特定個人情報保護評価をより良くする
    • 地プラを基にすれば、特定個人情報保護評価書の一定の欄が埋まる。これをベースに、コピペ文化ではなく、あるべき評価への転換を図る。なんなら記載例を水町私見として出す。間違ったものがコピペされると誤りが拡散する。そもそも、どういうことを記載欄に書くべきなのか、その理解をまず促すべきではないか。
  • マイナポータル対応
    • マイナポータルが国民利便性向上のカギ。しかし実際問題として、マイナポータルをどう活用し、どう利便性向上を図っていくか手探りなところも。これを地プラで、できることの例をいくつか提示することで、マイナポータルの活用がしやすくなるのではないか。

2016-06-22

東弁LIBRA2016年 5月号に寄稿しました

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少し前の話になりますが、東弁LIBRA2016年5月号にマイナンバー関連記事を寄稿しました。これは日弁連経由で依頼があったものです。二段組なのですが、右段と左段で余白の大きさが違ったりして、不思議なレイアウトだったのですが、それはいつもそうしている(?)とのことで、修正できないということを編集部と委託業者の方から言われました。なんだか謎なレイアウトで謎な編集でした。

弁護士会関係だと、

に寄稿しましたが、結構、弁護士会によって、違う感じです。弁護士会によってというよりは、ご担当者によってという感じでしょうか。一弁は講演させていただきまして、一弁の機関紙に、一弁の先生による講演内容ご報告といった感じで掲載いただきました。

去年、弁護士会は、二弁、一弁、日弁連山梨弁護士会で講演しました。本当は鳥取の話もいただき、私は鳥取砂丘に行ってみたかったのぜぜひ行きたかったのですが、生憎日程等で不可能となってしまいました。今年も、弁護士会で講演する予定です。

写真は、東弁LIBRAとは全く関係ありませんが、すみっこぐらしの丼を買ったので、写真をアップします。これで早速カレーうどんを食べましたが、かなりかわいかったです。

2016-06-21

西多摩地区文書事務研究会で講演しました

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今年の講演情報をどこまでブログでお知らせしていたか忘れてしまいました。2月22日とずいぶん前の話ですが、西多摩地区文書事務研究会で講演させていただきました。

羽村市さんが幹事とのことで、羽村市役所に伺いました。羽村市さんより頂戴いたしました「はむりん」です。奇をてらわない、素朴な感じのゆるキャラで、すてきです。

2016-06-20

宗田節おかき

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土佐清水市さんより、宗田節おかきをいただきました。食べてみたところ、本当にだしが強く香って、名産品!っていう感じで、とてもおいしかったです。ありがとうございました。

2016-06-17

漏えいで罰則がないのはおかしい?

マイナンバーを漏えいしても、罰則が必ずしも適用になるわけではない」というと、「えー!」「そんなのおかしい」「法律がおかしいだろ?」と言われることがあります。

結構言われるのですが、そういう感覚ってあるんでしょうか?

刑法の勉強をした者的には、前の記事にもかきましたが、あらゆる行為を罰則化するというのはそもそも刑法体系上考えられていないものであって、悪質な行為に対して直罰が来るというのが自然に思うのですが、そこを考えると、やはり、「他人のマイナンバーを売った」とかそういう人が罰せられないのはおかしいものの、「マイナンバーが記録されたUSBメモリを落とした」人が罰せられるというのは過剰な刑罰じゃないかなと思うのです。

法体系というのは、罰則だけで担保されるものではなく、行政法規内の規制があり、その規制を破ったものに対する行政制裁があり、さらには民事訴訟リスクもある、と。さまざまなもので構成されているので、すべて罰則化するというのは、なかなか法律家としては考えにくいところです。

マイナンバーが記録されたUSBメモリを落とした」で、懲役刑を受けるのはやりすぎで、

「標的型攻撃メールを開いてしまってマイナンバーを漏えいさせた」場合も、懲役刑を受けるのはやりすぎと思うのですが…

懲役でなく罰金にしても、罰金刑でも前科ですからね。

標的型攻撃メールを開いて罰金の前科となると、恐ろしくて、メールを開けたくないですね。すべてFAXか郵送での仕事に戻りたいってなっちゃいそうです。

あと、過失だと原則罰せられないというお話をすると、「じゃあ、過失だって言い張ればいいのか」「そんなのおかしい」「法律がおかしいだろ?」と言われることもあるのですが、これはもうマイナンバーだけの話ではなくて、殺人と過失致死とか、典型的なトピックであります。「わざと殺したわけじゃない。うっかりナイフが刺さってしまって亡くなっただけだ」といえば過失致死になるわけではない。自白せず否認していれば、殺意が認定されないわけではない。殺意の認定の方法がいくつかあるように、故意と過失というのは、本人がそう言い張れば通るというものではない、と。

なかなか、罰則のお話とか、故意/過失の話とか、罰則はないけど違法というお話しとか、そういうのって、短く話すのが難しいなあと思います。

TVの情報番組とか週刊誌も、例えば、こういうテーマを取り上げたらどうですかね。罰則がないのがおかしいというのであれば、じゃあどういう事例なら罰せられるべきなのか、とか。