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Culture Vulture このページをアンテナに追加 RSSフィード

ライター・近藤正高の日記
※「Culture Vulture」とは「文化マニア」「文化知識をひけらかす人」「エセ文化人」の意
※仕事のご用命等、近藤への連絡はプロフィール欄記載のメルアドまでどうぞ

※著書第2作『新幹線と日本の半世紀』(交通新聞社新書)、2010年12月15日発売!
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2011-02-25

最近いただいた本のことなど

 以下の本をご恵投いただきました。ありがとうございます。

 ウィキリークスについては、昨年11月あたりにテレビで、地下に設置されたサーバールームを見て、カッケーと思って以来、興味津々でした。この本で勉強させてもらいます。

 円堂都司昭さんの新刊。きわめてニュートラルな立場から、この10年の批評界というか批評本がマッピングされています。

 パッと開いて目に留まったところでいえばたとえば、中沢新一の『アースダイバー』について、古地図ブームとの親近性以上に、グーグルアースやストリートビューなど「風景をめぐる一種の拡張現実的なサービスを楽しむ感性との共通性をみてとったほうがよい」との指摘には、なるほどと思いました。

アースダイバー

アースダイバー

万博協会会長・石坂泰三という人

 明日(26日)から始まるNHKドラマ『TAROの塔』の出演者はみんな実在のモデルとよく似せているが、とりわけ西田敏行演じる万博協会会長・坂崎康造の、モデルである石坂泰三との似せっぷりに吹いた。

 山崎一演じる万博協会の事務総長・藤川昇一は、おそらく鈴木俊一(のちの東京都知事)がモデルでしょうな*1(このモデルの見立てはどうやら間違いだったようだ。詳細は追記参照)

 万博のテーマ館の総合プロデューサーの座をめぐっては、誰も引き受けてくれなくて、最後の最後で岡本太郎にようやく決まったという経緯があるが(たぶんそのあたりはドラマでも描かれることだろう)、万博協会の会長をめぐっても同様だった。できれば開催地である関西財界から選ぶはずが(一説には、松下幸之助が最有力候補だったとか)、けっきょく断念を余儀なくされ、ときの佐藤内閣の通産大臣・三木武夫の説得でようやく経団連会長だった石坂が引き受けることになったという。

 ちなみに石坂は、小説家の谷崎潤一郎と同い年*2、府立一中〜一高〜東京帝大という学歴まで同じである*3。谷崎は1965年に79歳で死去したが、まさに同年、石坂は万博協会の会長に就任した。

もう、きみには頼まない―石坂泰三の世界 (文春文庫)

もう、きみには頼まない―石坂泰三の世界 (文春文庫)

 城山三郎の伝記小説『もう、きみには頼まない』によれば、三木通産相は訪問先のエジプトから石坂に説得の電話をかけたという。当時のエジプトでは国際電話で日本語を使うことが禁止されていたうえ、回線の状態も悪く互いの声が聞き取りづらかったため、石坂は適当に「YES,YES」と繰り返しているうちに引き受けさせられてしまった、と就任時の会見で冗談交じりに話している。

f:id:d-sakamata:20110226030836j:image

 上の写真は、大阪の万博記念公園にある石坂泰三の胸像(2007年撮影)。そういえばこの写真を撮ったあと、大阪から近鉄特急で名古屋に向かう途中、車中の電光ニュースで城山三郎の訃報を知ったのだった。そのとき、私がとっさに思い出した城山作品のタイトルは『もう、きみには頼まない』……フリーランスにとっては縁起でもない言葉であった。


【2011.3.4追記】

 読者の方から、ドラマ『TAROの塔』で山崎一が演じる万博協会の事務総長・藤川昇一のモデルは、鈴木俊一ではなく、その前任者(すなわち初代事務総長)の新井真一という元通産官僚であるとの指摘をメールにていただきました。

 ご指摘によると、新井は万博協会の事務総長として万博テーマの画策や、岡本太郎への展示プロデューサーの依頼・説得に奔走したものの、志なかばで更迭されたということです(ちなみに新井氏はいまもご存命で、96歳になられたとか)。このあたり、もう少しくわしく調べてみたいところですね。

 ともあれご指摘、ありがとうございました。御礼申し上げるとともに、お詫びして訂正いたします。

*1劇中での設定は「通産省出身」となっているようですが。鈴木俊一本人は、万博協会入り以前には内務省[のちの自治省]〜東京都副知事という経歴を持つ。

*2:1886年生まれ。同年生まれにはほかにも、岡本太郎の父で漫画家の岡本一平がいる。

*3:ただし谷崎は帝大中退。

2011-02-04

[]インタビュー「最適な“組み合わせ”が問題を解決する!? ――新幹線に見るビジネスのヒント」UPですよ

 ソフトバンク クリエイティブのサイト「ビジネス+IT」に、『新幹線と日本の半世紀』関連の私へのインタビューが掲載されました。ご一読いただければ幸いです。

 本のなかでは、紙幅の都合で全体のまとめ的なことが書けなかったのが心残りだったのですが、その分、今回のインタビューで思う存分語ったつもりです。