宮本恒靖 新会長が語る“サッカー界の未来は?”https://t.co/ho5omrns2i #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) March 28, 2024
日本サッカー協会のトップに就任した「ツネ様」こと、宮本恒靖 新会長。3月28日のおはよう日本に生出演し、日本サッカーの課題とどう向き合い、未来をどう描くのか。
宮本新会長が語った課題は
「競技人口を増やす施策」「経営基盤の強化」でした。【就任会見 全文】日本サッカー協会 新会長に宮本恒靖氏
“異例ずくめ”の就任
日本サッカー協会の第15代会長に就任した宮本会長。その経歴は歴代の会長と比べると“異例ずくめ”と言えるものでした。
【歴代会長OB(就任時の年齢)】
▽第10代:川淵三郎さん 65歳
▽第11代:犬飼基昭さん 66歳
▽第12代:小倉純二さん 71歳
▽第13代:大仁邦彌さん 67歳
▽第14代:田嶋幸三さん 58歳
これまでは50代から70代での就任が続いてきましたが、宮本会長は、戦後最年少の47歳。Jリーグが開幕した1993年当時は高校生でした。
W杯 日韓大会(2002年)宮本会長は前列右
ガンバ大阪などで活躍し、日本代表としてワールドカップに2回出場。黒のフェースガード姿で有名になり、キャプテンも務めました。
“バットマン”スタイルで話題に
元プロ選手の肩書を持つ会長は初めてとなります。引退後はFIFAが運営する大学院「FIFAマスター」で、スポーツの歴史や経営学などを学んでガンバ大阪で監督を経験しました。
宮本会長に就任後の率直な心境を聞きました。
宮本恒靖 会長
「もちろん責任を感じますが、楽しみにしているというところが率直な気持ちです。われわれとしては2002年や2022年のワールドカップで国民の皆さんにサッカーでたくさんの喜びや元気を与えることができた。そういった価値をこれからもどんどん提供していきたいと思っています」指導者ではなく経営者として
引退後、指導者の道に進む人が多い中で、経営者の道を選んだ宮本会長。これまでの経験や学びを協会のかじ取りにどう生かしていくのか聞きました。
宮本恒靖 会長
「選手として見てきた世界観、どうすれば日本のサッカーの強化につながるかという視点は大事にしたいですし、選手をどのようにプロモーションしていくかについて私が言えることはあると思っています。あとは指導者としての目線。監督としてやってきたので、指導者ライセンスの部分をどうするのかとか育成の部分をどうするのかというところも言及できると思っています」サッカーが社会のためにできること
能登半島地震の被災地を視察(2024年3月)
宮本会長は、サッカー界を統括する立場としてさまざまな社会課題と向き合おうとしています。
3月、能登半島地震の被災地を視察し、子どもたちと交流しました。
宮本恒靖 会長
「現地では人工芝が敷かれていたところを取って、そこに仮設住宅ができています。もはやサッカーができる環境ではなく、機会が失われている。それをできるだけ早く取り戻すというのが日本サッカー協会としても取り組むべきことだと思います。子どもたちも体を動かすことで笑顔になってくれました」サポーターの声に耳を澄まして
今回の出演にあたって私たちは宮本会長に期待することをサポーターに聞きました。すると、さまざまな声が聞かれました。
サポーター
「自分は『ドーハの悲劇』の時代を知っている。宮本さんが先頭に立って日本代表をもっと上に押し上げてほしい」サポーター
「サッカーが盛り上がってほしいので、サッカー中継をもう少しテレビでやってほしい」
サポーター
「サッカーが大好きな子どもたちをどんどん増やしてほしい」W杯カタール大会(2022年)
宮本恒靖 会長
「Jリーグができて30年余りがたち、ようやくたくさんの代表の選手が海外に行くようになった時代。継続して強い日本代表であり続けるためには育成年代の強化をしっかりとやらないといけないと思います。また、地上波での日本代表の放送を男女とも増やしたいですし、やるべきだと思っています。放映権が高騰していたり円安もあったりしてなかなか簡単ではないですが、しっかりと皆さんに日本代表がプレーする姿が届くようにしていきたいと思っています」競技人口、経営見直し…数々の課題と向き合う
宮本会長は日本のサッカー界をとりまく数々の課題に取り組む覚悟を示しました。
その1つが競技人口を増やす施策です。プロ・アマあわせて日本協会に登録しているサッカー選手の数は、Jリーグ開幕やワールドカップ日韓大会をきっかけに伸びてきました。
しかし、2014年以降、少子化やコロナ禍の影響でゆるやかな減少傾向が続いています。
さらに東京オリンピックではアーバンスポーツなどが注目され、野球やサッカーだけではないスポーツの多様化は一層進んでいます。
宮本恒靖 会長
「9歳以下の子どもたちの登録数を工夫しながら増やしていきたいと思っています。とくに力を入れたいのが女子の増加です。現状では国内全体で80数万人いる登録者のうち、女子は5万人ぐらいしかいません。そのために、2031年女子のワールドカップの国内招致に取り組みたいと思っています。女子サッカーの機運をもっと高めたいと思います」「JFAハウス」を売却
日本サッカー協会の経営基盤の強化も喫緊の課題です。新型コロナウイルスの感染拡大などの影響で、協会の2022年度の決算は赤字となりました。
その後、保有していた11階建てのビル「JFAハウス」の売却などで黒字に転じたものの、将来に向けて収益の柱を強化することが重要な課題となっています。
宮本恒靖 会長
「マーケティングを見直して、例えばわれわれが持つコンテンツを東南アジアで展開していくなど収益の拡大を目指していきたい。そして得たものをしっかり社会に還元していくのがわれわれの大事な役割だと思っています。日本協会だけでは何もできないですし、JリーグやWEリーグ、なでしこリーグ、フットサルやビーチサッカー、47都道府県にあるサッカー協会と一緒になってサッカーが社会にもたらす喜びや元気を作っていきたいです」“異例ずくめ”の若きリーダーのもと船出した日本サッカー協会。
多くのサポーターが知る元プロ選手として、どんなかじ取りを見せるのか。
“会長と呼ばないでほしい。これまでどおりツネさんで”
そう語る宮本会長の「新たな会長像」に注目です。
d1021.hatenadiary.jp
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