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2008-03-02

[][]木

手を伸ばすと触れる高さの木肌から、凹凸やささくれを手に感じながら、ささくれで手を傷つけないように気をつけながら、徐々に下に向かってなでていく。しゃがみこむと木のにおいよりも湿った土や雑草のにおいを強く感じた。手はかろうじて地面の上に出てる木の根までたどり着き、さらに根と土の境目まで来てひんやりとした土に触れた後は、見えない根っこが地面の下に伸びている様子を想像する。2、3メートルほどで想像が止まる日もあったが、調子のいい日はどこまでも木の根が伸びていくように思え、それは公園のフェンスの下を越えて、アスファルトの道路の下を力強く割っていった。町中に根が張り巡らされるころになると彼自身の神経が町中に伸びたかのようにも感じ、ひんやりとした空気を町全体で感じているような気にもなった。木の根はいずれ山までたどり着くのだが、そうなるといつの間にか木の根の先は山のほうから伸びた木の根の先と融合しているというか、一本の根がありその両端に公園の木と山の木があるようになり、もはやどちら側から根は伸びたのかは彼自身もわからなくなっていたのだった。