2台のMUSICMAN Sixty Five

デラリバと入れ替わりでやってきたのがY様のMUSICMAN sixty five 212です。症状はリバーブが効かないのと全体的なメンテナンスです。

バーブに関してはリバーブパンの内部でのちょっとした断線ですぐに復旧。全体的なメンテナンスは劣化したパーツの交換と外装のリフレッシュ(ネット張り替えと錆び錆のコーナー金具の交換)です。

割りと調子良いのでテストを兼ねて弾いていましたが、結構良いですね。20代の頃(約20年前)にMUSICMAN の50RD110を愛用していましたが、やはり好きです。このメーカー。アンプ部門復活しないですかね、、、。

そんなしていたら部品取りにでもと思い、ついついジャンクのsixty five 210を入手。

ジョニー・ウインターが410を愛用していたのでそれの半分の210もありかななんて思ったんですよね。(苦笑)Yさんの212の部品が届くまでの間、これをばらして研究しようというのもありました。

がしかし、長いこと吹きっさらしの倉庫か何かに放置されていたようで、ジャンクの方はスーパージャンクです。とにかく埃と錆の酷いこと。音は出ますがしばらくすると6CA7のスクリーングリッドに繋がる抵抗からうっすら煙が!(危ない)

よく調べたら出力トランスの1次側の片側(電源供給~片方のプレートまでの間)が断線しています。プッシュプルが片肺運転なのでスクリーングリッドの抵抗に負荷がかかったのでしょうか?

トランス死亡とはババを引いたかなと思ってガックリしていたのですが、ここで気を取り直しトランスを分解してみることに、あわよくば巻き直しできたらなんて思ったのです。

トランスはカシメてあるタイプでなければ、ハウジングを止めているボルトをはずし、ハンマーで側面に軽い衝撃を加えるとパラパラと剥がれてコアの部分を分解できます。
この画像のようにEの字とIの字の薄い板をミルフィーユのように交互に組み合わせてコイル部分を囲う構造です。ちょっと根気よくやれば分解できます。

分解を終えたところです。コイルの周辺の紙テープを慎重に剥がして断線部位を探します。

すぐに断線部位を特定できました。ラッキーです。巻き終わりすぐが焦げて切れていたので、繋ぎ直してあとは組むだけです。(続く)