大学受難 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2010-03-04 大学大競争:国立大法人化の功罪 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

衣装ケースで水槽 メス手作り

 「さあ、明日の実験の準備をするか」

 東日本地方国立大生物学を専攻する50代の男性教授は、近くのホームセンターで1本50円で買った細長い木の棒を取り出した。長さ20センチほどに切り、先端に切れ込みを入れる。カッターナイフの刃1枚を差し込み、固定する。実験動物の解剖などに使う手作りメスの完成だ。実験機器カタログで買うより1本あたり数百円安く、「実験のたびに新しいメスを作るから、切れ味は案外いいんですよ」と、自嘲(じちょう)気味に笑う。

 実験動物を飼う水槽手作りだ。普通に買えば10万円以上かかる。一つ980円の透明な衣装ケースを並べ、パイプでつないだ。かかった費用は計2万円。自腹で払った。

 今年度、大学から男性教授に支給された研究費は約30万円。学会出席の旅費、実験試薬代、動物のえさ代などで、すぐになくなる。国立大学法人化(04年度)前の3分の1程度に減った。

 国から大学への運営費交付金の減額に加え、各大学の特色作りのため学長が独自に使う経費が増えた結果、研究者への配分が目減りした。

 当然、この額では満足な教育もできない。一番切ないのは、学生が好きな研究テーマを選べないことだ。研究室では、「お金のかからないテーマ」を選ぶのが暗黙のルール。高価な試薬装置が必要な研究はしない。

 財務省は、現場教員からの悲鳴に対し、「運営費交付金は減ったが、科学研究補助金科研費)など競争的資金は大幅に増えた。全体で見てほしい」と反論する。だが、競争的資金には日本中の研究者が群がる。

 「東京大のような大学地方大は、そもそも出発点が違う。金も人材も少ない。同じ土俵で戦っても勝てるわけがない」と、男性教授はため息をついた。男性教授研究室顕微鏡は、15〜20年前に買った。実験画像を録画するビデオデッキも20年前のものだ。「今は、昔の遺産で何とか生きている。だが、学生がふびん。学生が好きな実験ができるくらいにはしてほしい」

 ◇旧帝大以外、医学論文8%減

 法人化教育だけではなく、大学研究機能も脅かす。04〜09年に三重大学長を務めた豊田長康・同大学長顧問が、国立大医学部研究者による医学論文(基礎・臨床)の数を分析したところ、法人化前まで増えていた論文数が、07年は03年比で3%減少した。特に東大京都大など旧帝国大7大学以外の落ち込みが大きく、同8%も減った。一方、旧帝大は同5%増えた。

 国立大付属病院収入不足を補う国からの交付金が、法人化された04年度の584億円が09年度は207億円に減額。自前の収入増を義務付けられた各病院は、患者や手術件数を増やし、教員研究時間を削って診療に力を注ぐことになった。さらに新人医師が自由に研修先を選べる新臨床研修制度が、人手不足拍車をかけた。

 豊田さんは「そもそも地方国立大病院は人手が少なく、余裕がなかった。地方大のダメージは、旧帝大と比べものにならず、大学格差が一層拡大した」と批判する。

大学など高等教育の充実こそ「国力」の源泉と位置づける世界各国は、高等教育機関への投資を増やす。一方、日本高等教育機関への対GDP国内総生産)比の公的支出は、OECD経済協力開発機構)加盟国の中で最下位だ。

 少子化が進み、財政難が続く中、限られた「パイ(金)」を奪い合う国立大。そして広がる大学格差。01年から8年間、岐阜大学長を務めた黒木登志夫・東大名誉教授は「サッカーでもワールドカップで勝とうとしたら、Jリーグを強くしなければならないのと同じで、地方大の底上げが必要だ」と指摘する。国立大の変革は、まさに正念場を迎えている。

2010-03-03 仙台・文化学園大補助金訴訟 二審も市に返還請求命令 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

学校法人東北文化学園大(仙台市)の補助金不正受給事件で、仙台市オンブズマン新日本有限責任監査法人東京)と同社の元公認会計士に約7億8000万円を返還請求するよう市に求めた訴訟控訴審判決で、仙台高裁小野貞夫裁判長)は12日、オンブズマンの請求を全額認めた仙台地裁判決を支持、補助参加人の監査法人側の控訴棄却した。

 監査法人の過失の有無と、過失と補助金交付の因果関係が争点となった。

 監査法人側は「大学の巧妙、悪質な偽装行為を監査発見することは不可能で、過失はなかった」と主張。オンブズマンは「監査法人が適切な監査手続きを取らなかったため、大学側の偽装行為を可能にした」と強調していた。

 控訴審で、監査法人側は「市と学園大理事長癒着とも言うべき関係があった。拙速補助金交付を決めた市に重過失がある」とも指摘。市は「癒着はなく、議会議決を経た正規の手続きで補助金支出した」と反論した。

 一審判決は、監査法人側が金融機関に直接、大学借入金残高の確認依頼をしなかったため、大学が虚偽の残高確認書を作成する余地を生じさせたと認定。正確な残高確認書であれば大学設置は認可されず、市が補助金を交付することもなかったと結論付けた。

 判決によると、大学側は開学時の1999年、負債を隠し、資産を水増しした会計書類で大学整備促進補助金の交付を市に申請、8億1000万円を不正受給した。不正発覚後、大学側が3100万円を返還した。

2010-03-02 神奈川歯科大投資詐欺:事件受け、補助金75%減額 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

学校法人神奈川歯科大学神奈川県横須賀市)の巨額投資を巡る詐欺事件を受け、日本私立学校振興・共済事業団(東京都千代田区)が同法人に対する09年度の経常費補助金を75%減額することが15日分かった。

 補助金は、学生数などに応じて、国から事業団を通じて支払われる。同法人には09年度分として減額後の約1億5400万円を交付し、10年度50%、11年度25%の補助金減額も予定しているという。

 同法人投資ファンド資産運用して07〜08年度に計約89億円の損失を出し、元財務担当理事ら5人が、詐欺罪などで起訴された。

2010-03-01 本年度補正と新年度予算 大学の補助金 削除し可決 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

幸手小学校跡地(幸手市幸手)に四月に開学する日本保健医大学に対し、同市が五年間で総額五億円を予定する補助金について、同市議会は十九日、「補助金の根拠があいまい」として、二年間分の補助金二億円を削除した本年度補正と、新年度一般会計予算修正案を可決した。しかし二〇〇七年の市議会補助金債務負担行為は可決済みで、町田英夫市長は「補助金は義務的経費。(地方自治法に基づく)原案執行権で払う」とした。

 市議会は「開学費の全容がわからず、五億円が妥当か不明」「大学との約束は破れない」と意見が二分。市は補助金を盛り込んだ二予算案を提出したが、九日の総務常任委員会で、補助金を削除して修正可決していた。

 この日の本会議では、二案とも賛否同数で、議長判断で修正案が可決。再議でも、結果は変わらなかった。市によると、地方自治法では、義務的経費が予算案から削除された場合、首長が再議にかける義務が発生。それでも変更がなければ、議決を経ずに提案通りに執行できる「原案執行権」が発生する。

 大学は既に入試を行っており「定員の百人を超える学生が集まっている。市は『何らかの形で支出する』としており、問題ない」とした。

2009-12-15

大学構内のビラ配りで2審は即日結審、3月に判決へ 名古屋高裁

退去要請に応じず、ビラ配りのため富山大構内に立ち入ったとして建造物侵入罪に問われ、罰金5万円(求刑懲役6月)の1審判決を受けた中核派活動家武藤淳範被告(34)の控訴審公判が15日、名古屋高裁金沢支部(伊藤新一郎裁判長)であった。

 武藤被告弁護人は「ビラ配りは、表現の自由を保障する憲法で認められている」と主張、懲役刑が相当とする検察側に「被告確信犯であり、刑務所に入れても無駄だ」と反論し結審した。判決来年3月4日。

 1審の富山地裁判決などによると、武藤被告は昨年4月、富山大の退去要請に従わず、キャンパス内の教室に入り「資本主義を倒す」などとするビラを配った後、富山県警警察官現行犯逮捕された。

 弁護、検察側双方が控訴した。

患者塾:医療の疑問にやさしく答える 大学病院のかかり方/下 /福岡

大学病院のかかり方」をテーマに11月3日に産業医大学北九州市八幡西区)で開催された第125回患者塾。治療行為だけではない産業医大学病院の役割についても話が及んだ。

 ◇あれば助かる紹介状

 小野村さん 「大学病院先生に診てもらうのに建前では謝礼はいらないけど、本当はいるんだよ」というお尋ねが必ずあります。どうですか。

 田中さん 全くいりません。1円もいりません。紹介状があれば必ず診るようにしていますし、なくても時間があれば極力診るようにしています。

 谷口さん 私も「本音のところを教えて」とよく聞かれます。「先生に逆に迷惑がかかるからそういうことはしないでください」と伝えています。

 田中さん 紹介状がなくても来てください。ただ紹介状があると、これまでどんな薬を飲んでいたか、医師がどんな考えで治療していたのかを、私たちはつかむことができます。かかりつけ医に言いにくければ、こそっと来てください。

 <63歳の男性> 本で「○○先生」のことを知り、近くの病院の紹介状を持って大学病院に行ったところ、別の若い医師が診断しました。大学病院希望する先生に診てもらえないのですか。

 田中さん そういった場合には「あの先生にもう1回診てもらいたい」と訴えてもらえれば、もう1回診てくれるはずです。

 <48歳の男性> 肺がんになって大学病院で手術を受けました。仕事をする人のための大学であり病院である産業医科大は、がんと闘っている人がどう仕事と向き合うかをもっと考えてほしい。

 森さん どこまで病気と闘いながらでも働き続けるか。働くことと健康を確保することのバランスを取っていくしかありません。本人が選択するしかありませんが、慢性的病気を持っている人と、どこまで働きどこから休むかというギリギリの線を一緒に考えるのが産業医仕事です。がんだけでなく、今課題となっているメンタルヘルスの対策でも、できるだけ個別の対応が大切です。

 松田さん 乳がんや肺がんは30〜40代が結構多く、4割ぐらいの人にうつが出てきますが、入院中に精神科的なケアを受けた人はうち2割しかいません。診療報酬上は緩和ケアが認められていますが、がん患者に、うつの治療がきちんとされていないのは今の急性期病院反省すべき点だと思います。

 どう今後を生きていくかを患者さんが一人で考えるのは酷です。いくつかの病院には患者会の事務所が院内にあり、患者さんを支えています。自分ががんになっていない医者よりも同じような経験を持つ患者さんのアドバイスの方が役に立つと思います。そんなサポート病院はしっかりやらないといけない。

==============

福岡都市圏版〕

厳しい就職 親も考えて…就実大で保護者対象の就職懇談会

就実大(岡山市中区)で13日、学生の親を対象とした就職懇談会が開かれ、学生を含む約200人が参加した。

 押谷善一郎学長が「大変な不況就職は厳しい。本人と大学保護者との“三人四脚”で乗り切りましょう」とあいさつ。同大学で就職活動を指導している楠本敦子・キャリアカウンセラーらが講演した 。

 楠本氏は、企業が求めるのは▽仕事を通じ社会にどう貢献するのかを意識している▽相手の表情を読み取る力も含めたコミュニケーション能力を持っている――人材だと説明。

 状況が厳しく、親に対して企業訪問などを「やめたい」と言う学生が多いことを指摘し、それを「仕方のないこと」と受け入れるのでなく、「(状況や原因を)しっかり聞いてアドバイスを。そうすれば、また頑張れます」と呼びかけた。

 続いて、同大学の就職内定状況の説明や個別相談などがあった。

2009年12月15日 読売新聞

日体大、大麻事件乗り越えV誓った!

「第86回東京箱根間往復大学駅伝競走」は来年1月2、3日に行われるが14日、日体大横浜市内で会見し、森賢大主将(4年)を筆頭に全員が「総合優勝」を誓った。3月に元陸上部員の大麻事件が発覚。主要大会に出場できず、箱根のシード権もはく奪された。予選会を勝ち上がっての出場に、森主将は「みんな心が折れなかった」と手応えを口にした。

 前回3位のメンバー6人を残す。事件以来、大学周辺の清掃活動に精を出すまじめな選手たちが、箱根汚名返上の舞台にする。

(2009年12月15日)

ニフティ、大学の研究室や研究機関に高機能コンピュータを開放

ニフティは15日、同社がインターネットサービスの運営で活用している高機能コンピュータ「PRIMEPOWER HPC2500」の処理能力の一部を開放する研究活動支援プログラムを開始した。

 プログラムでは、研究活動のために高い計算能力を有するコンピュータを必要とする大学研究室非営利団体研究機関を対象として、「PRIMEPOWER HPC2500」の処理能力の一部を有償で提供する。「PRIMEPOWER HPC2500」のスペックは、CPUSPARC 64V(2.08GHz)、プロセッサ数64、理論ピーク性能が8.32GFLOPS。メモリーは最大512GB、ハードディスクは1TB。

 利用料金は2万円からを予定しており、2010年3月31日までのトライアル期間は無料となる予定。利用申し込みはメールで受け付けており、問い合わせのあった研究機関に対してニフティ担当部門が連絡し、利用環境や料金などを相談するとしている。

法政大:福島空港飛行訓練、来年度撤退 委託業者変更で /福島

法政大:福島空港飛行訓練、来年度撤退 委託業者変更で /福島

 県は14日の県議会商労文教委員会で、福島空港学生の飛行訓練を行っていた法政大が来年度、同空港から撤退することを明らかにした。訓練の委託業者を変更することに伴う措置で、県空港交流課は「大学と民間業者の契約上の問題であり、福島空港に問題があるわけではない」と説明した。

 法大は08年、航空操縦学専修を創設。同空港を拠点の一つとする業者に委託し、現在1〜2年生約50人が訓練を受けている。新たに来年度以降の入札をしたところ、埼玉県飛行場を拠点とする別の業者が落札したという。

 県には法大から、着陸料と土地賃料で今年度計117万円が支払われているほか、福島空港ビルにも教室の賃料収入がある。同委では、来年度にドクターヘリ操縦の専門課程を創設予定の帝京大が、訓練の一部を同空港で行うことを検討していることも報告された。

県立大:短大部の入試で出題ミス /島根

立大短期大学部は14日、今月12日に出雲キャンパス出雲市西林木町)で実施した短期大学部専攻科一般選抜試験の「看護学」で、出題ミスがあったと発表した。

 訪問看護ステーションの利用者で最も多い疾患を問う問題で、正解を四つのなかから選ぶはずが、問題部分に「(2)」という正解の番号が書いてあった。問題文の作成時に書いてあったメモを消去し忘れたとしている。

 同部では、受験した72人を全員正解とする処置をとった。受験生には今後通知する。

Connection: close