daiki_yamanakaの日記

2012-01-06

プロフェッショナル原論

| 00:50

タイトル通りプロフェッショナルについての本

プロフェッショナル原論 (ちくま新書)

プロフェッショナル原論 (ちくま新書)

この本のなかで筆者はプロフェッショナルを「高度な知識と技術によってクライアンとの依頼事項を叶えるインディペンデントな職業」と定義していて,プロフェッショナルの掟として以下が挙げられていた.

クライアント インタレスト ファースト(顧客利益第一)

アウトプット オリエンテッド(成果思考)

クオリティ コンシャス(品質追求)

ヴァリュー ベース(価値主義)

センス オブ オーナーシップ(全権意識)


プロフェッショナルは顧客からの依頼に対しこれらの規範や価値基準を基に対処していく.

この本のなかにプロフェッショナルとしてコンサル,医者,弁護士が例として出てくるが,研究者に関しては言及されていなかった.

ぼくは,研究者は先に述べたプロフェッショナルの掟をまもり,かつ問題定義能力を持っているすばらしい存在だと思う.

研究者についてもう少し言及すればさらにおもしろい本になると思う.

2011-12-10

「博士号」の使い方

| 13:54

博士を取りたいとずっと思っていたのでこの本を買ってみた.

「博士号」の使い方

「博士号」の使い方

この本では博士号をとっていろんな分野で活躍している人が紹介されている.(紹介されている人の分野が生物・化学系に偏っていた気がする.

博士号をとってアカデミックな場で研究している人,企業に就職し働いている人,異分野で活躍しているひとなど.

その中で心に残ったのが,”博士課程のなかで一度どん底に落ちて,その時自分の中の哲学が生まれる”という言葉だ.

博士課程に行かなければぼくの人生でそういった経験をすることは無いだろうと思った.

さらに博士号を取りたくなった.

2011-11-25

アルゴリズミック・アーキテクチュア

| 01:03

建築専攻でもないのですが,ふと,本屋で目に入った本を買ってみた.

原著はこれ

Algorithmic Architecture

Algorithmic Architecture

著者はKostas Terzidis, Harvard University Center for the EnvironmentのAssistant Professor of Architecture.

内容はもちろんアルゴリズミック・アーキテクチュアの話.

コンピュータ建築に利用する場合,まず思いつくのはCADなどを使ってデザイナが思い描いているものを3次元モデリングすることだと思う.

そういった予め概念化されたものをディジタル化する行為はコンピュータライゼーションといってコンピューテーションとは区別されている.

コンピューテーションとはデザインの意図,ルールなどの計算手続きを記述することであると述べられている.

また,作者はコンピュータと人間の関係についても触れている.作者によるとコンピュータは人間の使う道具ではなく,異なる論理体系をもったパートナーであるらしい.

例えば,パスワードを当てることを考えると,人間は周囲の情報を使って推測するのに対し,コンピュータはひたすら当てずっぽうに値を入れていく(アルゴリズムによるけど)

このように人間とコンピュータは異なる論理体系を持っていて,それをつなぐのがアルゴリズム役割である.

そして,コンピュータと人間でデザインを行うときに問題となるのが,デザインの定義だと思うのだが,

著者はデザインをすでに存在しているものの再発見であると述べている,(例えば,絵画や文章は無数の天文学的なパターンの組み合わせの1つに過ぎないという考え方)

優れたデザインに欠かせない「新規性」は”人間が考えもしなかった”というだけのことであり,それが存在しなかったわけではない.

したがって人間の「直感」や「創意工夫」とコンピュータの「計算能力」を合わせることが大切だと述べられている.

その具体的な例としてセル・オートマトンGAブール代数による演算フラクタル等のアルゴリズムが挙げられている.

そしてコンピュータを使うI世代の次に来るC世代(自分自身の手で運命を握るデザイナー/建築家)に期待したいと締めくくっている.



建築コンピュータを利用するという話だと何年も前からやられているけど,それまでの流れとしてはめんどくさいことはエンジニアとかプログラマがやるので

建築家やデザイナが簡単にデザインできるツールを提供することが目的だったと思う.

それは逆にデザインの可能性を狭めていて,真にコンピュータと人間が協力するにはアルゴリズムを記述する必要があるけど,

最近はProcessingPython,などいろんなスクリプト言語があってライブラリも充実してて敷居は低くなったと思う.

(著者はProcessingの本も出している)

Algorithms for Visual Design Using the Processing Language

Algorithms for Visual Design Using the Processing Language

デザインって言葉を聞くと自分には無理だって決めつけてたけど,すでに存在しているものの再発見って言われるとなんかできそうなきがしてきた(笑)

哲学的な内容から実装の話まで幅広い本でした.

個人的にはWolfram ResearchのStephen Wolframの話とか,アーサー・C・クラークの科学技術についての名言とか,セル・オートマトンとか(順列都市読んだばっかだから反応してしまう)

親近感のわく内容もあって楽しめました.

2011-11-24

Kindle Fire

| 18:02

ここ最近タブレットが欲しかったのですが,iPad3の影もちらつき始めたのでここでiPad2を買うわけにもいかず,先日発売になったKindle FireExpansysで購入しました.

スマートフォン、タブレット、アップル製品 - EXPANSYS 日本

そのKindle Fireが届きました!

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値段はKindle Fireが 22323円で,shipping costが4400円の計 26723円でした.

早速開けてみます.(ホコリはうちが汚いわけではなく最初から入っていた)

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意外と重いです.


説明書はとてもシンプルです.

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あとアダプターしかついてこないので,PCからファイルを送るにはUSB-microUSB変換ケーブルが必要です.

電源ボタンは下側についています.

裏側はとてもマットな感じです.

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起動するとAmazon.comアカウントを入力してね.と言われます.入力するとSoftware の updateが始まります.

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また,アカウントのアドレスに"Welcome to Kindle Fire"というメールがきます.なんかこういうのうれしいですよね.


ホーム画面はこんな感じ.

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Kindle Fireを買った目的は論文を快適に読むことです.(Kindle3 では厳しかったので.

早速試してみたいと思います.


論文はこんな感じ.これならちゃんと快適に読めそうです.

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普通の本(pdf)はこんな感じ.縦だと読みづらいので,横向きで読むことになりそうです.

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Amazonで買った本はこんな感じです.やはり文字が大きく読みやすいです.

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あと,こんなふうに進行度合いを表示してくれます.

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充電は8時間ほど持つらしいです

不満点としては

  • カメラがない
  • UIがちょっと...
    • 画面の上部をタップして設定を呼び出すときに反応してくれなかったり
    • ページを速くめくると,ページが戻ったりする

ぐらいですかね.

ほかのアンドロイド端末はあまりさわったことが無いけど,この値段なら概ね満足です.

2011-11-22

順列都市

| 11:58

人工知能仮想現実等を題材にしたグレッグ・イーガンの電脳SF

順列都市〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

順列都市〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

順列都市〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

順列都市〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

物語はスキャンテクノロジープロセッサの計算能力が発達した未来で,人間が自分の”コピー”を

計算機乗で走らせることができるようになっている世界で起こる.

このような世界では人々が不死を手にしたと考えるかもしれないが,実際はそうではなく,宇宙の終焉とともに

コピーを走らせる計算機も消滅してしまう.

そこで,TVC宇宙と呼ばれるセル・オートマトン世界が登場する.

セル・オートマトンとは簡単にいうと自己増殖していくパターンのことで,ここではそのパターンが

プロセッサをなしており,TVC宇宙とは1つの大きな自己増殖するプロセッサクラスタということもできる.

通常の宇宙は時間の経過とともに拡張し,エントロピーが増大している.

しかし,TVC宇宙では時間の経過と共にさらなる秩序が生まれているのでエントロピーは減少する.

そのTVC宇宙上でコピーを走らせれば完全な不死を得ることができる.


これだけでも普通の電脳SFと違い,かなり興奮する内容なのだが,まだまだおもしろいポイントがある.


その鍵を握るのがオートヴァースというセル・オートマトン世界.

余剰な計算能力を持つ人はオートヴァース上で独自の物理法則に従うおもちゃの宇宙を走らせることができる.

通常の宇宙では計算能力が足りず,分子や原子生物を相互反応させる程度だったものが,TVC宇宙では

惑星1つまるごとを走らせるだけのプロセッサがある(それが時間のたつごとに増殖している).

TVC宇宙上で走らせたオートヴァースの惑星上で生命が誕生し(実際には誕生するように設計したのだけれども),

その生物とのファーストコンタクトも描かれている.

また,オートヴァースの惑星上から見ればTVC宇宙上の世界(物語中ではエリュシオンと呼ばれている)

の存在はそれを創造した神の存在に等しく,その存在はオートヴァース惑星上の科学とは矛盾しており,存在をめぐる

オートヴァース惑星とエリュシオンの争いも描かれている.

筆者自身も神の存在を否定しているのだと思う.


このように人工知能仮想現実,から宇宙の起源まで取り扱った非常におもしろい作品だと思う.

ハードSFが好きな自分にとってはとても満足の行く作品でした.



個人的な疑問点としては

  • バタフライ計画ってちょいちょいでてきたけど何だったのか
  • マリアのお母さんはどうなったのか

ぐらいです.

もう一回読み直しますかね.



以下,個人的に名言だと思うものを挙げてみる.

  • 対称性は破られるためにある」
  • 「長い長い時間がたって死ぬこと,それは意味が違う.正解は死なないこと,以上」