3.11慟哭の記録 出版梓会新聞社学芸文化賞受賞!

3.11慟哭の記録 が第九回出版梓会新聞社学芸文化賞を受賞しました!

選評のことば(東京新聞文化部長 加古陽治氏)
2011年3月に東日本を襲った大震災と津波、そして原発事故は、・・さまざまな形で記録され、歴史となった。活字や映像、電子媒体に残された3・11の記録はおびたただしい数に上る。だがどんなに網の目を小さくしても、漏れてしまいがちな情報がある。美談の陰で起きていた犯罪とか、被災者の何気ない仕草とか、遺体に触れたときの感触といったものだ。新曜社が出版した「3.11慟哭の記録」はそんな網からこぼれがちな情報に満ちている。
包み隠さず体験を語る被災者たちのモノローグは、公式な記録や報道の陰に隠れがちな「3.11の襞の奥」まで伝える良質のドキュメンタリーだ。小さな活字で541ページ。ひとりひとりの言葉の力で描く、長大な「震災
エスノグラフィ」は、3.11関連の膨大な数の出版物の中でも傑出しており、受賞が決まった。