東京バレエ団『ラ・バヤデール』制作日記の展開

以前にもご紹介しましたが、東京バレエ団が9月に新制作するナタリア・マカロワ版『ラ・バヤデール』制作日記blogが着々と更新されています。
リハーサルの模様やインタビュー、チケット情報などがアップされてきましたが、今回、「ラ・バヤデール」〜誕生から現在まで〜(1) と題し「ラ・バヤデール」の誕生という記事がアップされました。3回にわたって『ラ・バヤデール』の誕生から変遷、マカロワ版に至るまでの歴史や背景等が解説されるようです。執筆者は村山久美子さん。言わずと知れたロシアバレエ/舞台芸術研究・評論・翻訳の第一人者の方です。
http://www.nbs.or.jp/blog/0909_labayadere/contents/2009/07/1.html
招聘元や各バレエ団が公式blogや公演単位のblogを立ち上げるケースは珍しくなくなりました。パブリシティ情報やキャスト変更情報等が即時に更新されるのは便利ですし、ダンサーの素顔に迫る記事やインタビューはファンにとってうれしい。でも、加えて公演や作品をより深く楽しめるような解説記事等も織り交ぜれば一層充実したものになるのでは。2006年のボリショイ・バレエ来日時には、公式blogにてダンサー紹介が連載されました(赤尾雄人氏)。踊り手の資質や踊った作品に触れつつボリショイの魅力や特徴、現在の姿がよくわかって役に立った記憶があります。今回の『ラ・バヤデール』解説記事もアカデミックかつ作品の本質を知ることのできるもので有益です。
プロモーターや主催者はパブリシティやファンサービスに留まらずよりダンス・舞台芸術の魅力を広く深く伝え観客を育てる手段としてblogを活用していってほしいですね。