「ニジンスキー・ガラ」に上野水香、中村祥子が出演!

ジョン・ノイマイヤー率いるハンブルク・バレエ団は、毎年シーズンの最後に「バレエ週間」を催し、ノイマイヤーの代表作の数々を日替わり上演したり、海外からの一流カンパニーの招聘公演を行ったりしている。最終日に行われる「ニジンスキー・ガラ」は、ハンブルク・バレエのみならず世界のスターたちも招いての盛大なイベントであり、バレエ・ファン垂涎の的といえる豪華ラインナップだ。今年は6月27日に行われる。
ハンブルク・バレエ バレエ週間「ニジンスキー・ガラ」プログラム
今年の注目は、日本人が相次いで登場することだろう。まず、第24次海外公演ツアーの一環として招聘され、ガラの前にハンブルクベジャール作品を上演する東京バレエ団からは上野水香木村和夫ベジャール振付『バクチ』を披露。また、ベルリン国立バレエ団プリンシパルである中村祥子が、今年2月、ウラジーミル・マラーホフの振付・演出で蘇ったロマンティック・バレエの名作『ラ・ぺリ』からのパ・ド・トロワに出演する。日本、ドイツと拠点の場は異なるが、ともにローザンヌ国際バレエコンクールの受賞者であり、スター性とワールドクラスの実績を持つ人気者の競演が注目される。
また、パリ・オペラ座バレエ団のジェレミー・べランガールが『AIR』からのソロを踊るが、これはよく知られるように、わが国のコンテンポラリー・ダンスの第一人者である勅使川原三郎が2003年にオペラ座に振付け再演も果たした話題のレパートリーからの抜粋。振付という創作/クリエイティブな面で世界のバレエ界に貢献する邦人が出てきたことはなんとも喜ばしいことである。さらにノイマイヤーが2000年に東京バレエ団に振付けたもので、ガラ公演の直前にハンブルク・バレエのレパートリーに入ったばかりの『時節の色』からのパ・ド・ドゥがロイド・リギンスらによって踊られるのも注目されよう。
アジアから中国国立バレエのメンバーが出演することもあり、日本/アジア色の強い今年のラインナップ。今後、さらに欧米の檜舞台での邦人勢の活躍を期待したい。


ニジンスキーの手記 完全版

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